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第1900話 娘たち頑張る
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次の部屋には敵はおらず、いくつかの罠があったが、問題なく解除して進んでいる。
おっと、通路内での戦闘か。敵の数は、ゴブリンが4匹。くしくもウルたちと同数だった。部屋より数が少ないから、レベルが少し高いみたいだな。
そう言えば、このダンジョンは1階でもそこそこ強い魔物が出てきている。強いと言っても、1階としては強いだけで、俺たちから見れば弱い敵である。ダンジョンの外のオーガが、大体30後半だったのに対して、部屋にいたゴブリンは40前後だ。
レベルだけ見ればゴブリンの方が高いが、強さでみればオーガの方が圧倒的に強いだろう。
で、通路に出てきたゴブリンなのだが、40後半と部屋のゴブリンより5くらい高いな。それでも所詮ゴブリンだ。油断しなければ、何の問題も無い。
ゴブリンを見ながら、ふと思ったことがあった。
「カエデと出会ったのも、ゴブリンだったな……」
ふと、昔の事を思い出して、口に出してしまった。それを聞いたカエデから、腰の入ったボディーブローをくらってしまう。照れ隠しなのは分かっているのだが、腰の入ったパンチはやめてもらいたいのだが……
急に俺の事を殴ったカエデを、周りの妻たちが取り押さえ、カエデは地面に押し倒されている。
何で急に殴ったのかを他の妻たちに説明し始め、途中までしゃべったところで解放される。ウルたちの戦闘は終わっており、カエデが半分拘束されているから、何事かと思い駆けつけてきたのだ。
話を最後まで聞いた妻と娘たちは、無罪と判断してカエデは許された。反対に俺は、何でそんなことを言うの! と怒られてしまった。いやいや、俺は殴られてるんですけど! それなのに、追加で怒られるとかおかしくね?
俺の訴え空しく、何故か有罪判決を受ける。
リンド曰く、過去の恥ずかしい話を思い出させた俺が悪いんだとさ。出会った時の思い出みたいなのを、口走っただけで恥ずかしい過去なんて……あ、そっか! カエデって、空腹で倒れて運ばれてたんだっけ。だから、恥ずかしい話ってことか。
気を取り直して、娘たちが警戒しながらダンジョンを進んでいく。そこそこ広い部屋に10匹程のゴブリン。亜人パラダイスなのは分かったけど、こうもゴブリンが多いとうっとおしいな。強化種はいないようで、弓を使ってくるゴブリンはいないが、わらわらと集まってくる様子が、なんかうっとうしい。
フォーメーションを変えて初の部屋での戦闘。どう戦うつもりだ?
ミーシャを先頭に部屋に入っていく。ミーシャが中心にいて、左右をスミレとブルムが固めている。装備は、オーガを倒している時に使っていた、世界樹の枝だ。
ミーシャが挑発を使い、ターゲットが固定される。ゴブリンが10匹も向ってくれば、ミーシャが囲まれてしまうが、スミレとブルムが側面に回り込もうとしているゴブリンを、棒で吹っ飛ばしたり蹴飛ばしたりして、安定して防御できるようにサポートしている。
俺やシュリだったら、サポートをしてもらわなくても、10体くらいなら問題なく受けきれるけど、ミーシャにはさすがにまだ無理みたいだな。格下とはいえ、Lvの上がったゴブリンはそれなりに頭がいいからな。連携を取って捌きにくいのだ。
同数で見れば、まだオークの方が俺は戦いやすいかな。あいつらは、本当にバカなので相手取りやすいのだ。その分力があるけど、上位種がいなければ連携してこないので、攻撃を弾いて仲間を叩かせる……みたいなことも出来るしな。
っと、ミーシャたちの戦いぶりを見なければ!
前衛3人は、やはり時間稼ぎ的な動き方をしているな。前衛で倒しきるんじゃなくて、ウルの魔法で削ってから、前衛で止めを刺す感じだな。ウルの魔力を節約するために、こんな戦い方をしているのかね?
ステータスを制限されているせいで、前衛だけでゴブリンを倒しきるには時間がかかるって、分かっている感じだな。でも、戦い方や武器でこのくらいの魔物なら、解決できるんだけどな。
おそらくダンジョンの外でオーガを倒したときより、ステータスは低く設定されていると思う。出なければ同じ武器を使っているスミレとブルムの攻撃で、倒せないなんてことは無いからな。というか、何で槍じゃないんだ? 槍にすれば刺さるから、当たり所によっては死ぬのにな。
俺の疑問はすぐに解決した。隣にいたカエデが、ミーシャたちは槍を誰も持っていないんだってさ。俺たちの中で、槍をメインに使っているメンバーっていないんだよね。斧槍を振り回すエレノアはいるけど、槍というよりは斧っぽい使い方だからな。
せめて薙刀を持っていれば、槍みたいに突くことできたのに……娘たちの中で長物と言えば、今使っている棒……棍だけみたいなんだよね。お父さん、寂しいんだけどな!
全体的に火力不足に見えるのは、俺だけじゃないと思うけど……
10匹を倒し終わると、ウルたちがまた集まって作戦会議をしている。1回1回動きを確認でもしているのかね?
次の部屋では、戦い方が変わった。陣形は一緒なのだが、前衛の3人が付与魔法を使い始めたのだ。武器に付与魔法を施して火力を引き上げ、前衛だけで12匹いたゴブリンを倒しきった。ウルは、行動阻害を中心に魔法を使っていたな。
「3人とも、魔力の方は問題ない? 大丈夫そうだね。戦闘時だけなら、維持しても問題なさそうなら、武器を変えながら戦いやすい方法を模索していこうね」
ウルの宣言通り、武器を変えながら色々試している。付与魔法の種類も変えて、効率のいい方法を探しているみたいだな。
個人的に言えば、スミレとブルムの武器は、攻撃力の高い武器がいいと思うぞ。牽制役ではなく、ダメージディーラーになって、早く倒しきる方がこの子たちには向いていると思う。
3時間ほど進んでいると、階段を発見する。でも、その前にゴブリンの強化種が群れており、ちょっとしたボス戦みたいな雰囲気だな。今度は遠距離攻撃の相手もいるから、ウルたちにとっては初めての体験だろう。どうするつもりだ?
おっと、通路内での戦闘か。敵の数は、ゴブリンが4匹。くしくもウルたちと同数だった。部屋より数が少ないから、レベルが少し高いみたいだな。
そう言えば、このダンジョンは1階でもそこそこ強い魔物が出てきている。強いと言っても、1階としては強いだけで、俺たちから見れば弱い敵である。ダンジョンの外のオーガが、大体30後半だったのに対して、部屋にいたゴブリンは40前後だ。
レベルだけ見ればゴブリンの方が高いが、強さでみればオーガの方が圧倒的に強いだろう。
で、通路に出てきたゴブリンなのだが、40後半と部屋のゴブリンより5くらい高いな。それでも所詮ゴブリンだ。油断しなければ、何の問題も無い。
ゴブリンを見ながら、ふと思ったことがあった。
「カエデと出会ったのも、ゴブリンだったな……」
ふと、昔の事を思い出して、口に出してしまった。それを聞いたカエデから、腰の入ったボディーブローをくらってしまう。照れ隠しなのは分かっているのだが、腰の入ったパンチはやめてもらいたいのだが……
急に俺の事を殴ったカエデを、周りの妻たちが取り押さえ、カエデは地面に押し倒されている。
何で急に殴ったのかを他の妻たちに説明し始め、途中までしゃべったところで解放される。ウルたちの戦闘は終わっており、カエデが半分拘束されているから、何事かと思い駆けつけてきたのだ。
話を最後まで聞いた妻と娘たちは、無罪と判断してカエデは許された。反対に俺は、何でそんなことを言うの! と怒られてしまった。いやいや、俺は殴られてるんですけど! それなのに、追加で怒られるとかおかしくね?
俺の訴え空しく、何故か有罪判決を受ける。
リンド曰く、過去の恥ずかしい話を思い出させた俺が悪いんだとさ。出会った時の思い出みたいなのを、口走っただけで恥ずかしい過去なんて……あ、そっか! カエデって、空腹で倒れて運ばれてたんだっけ。だから、恥ずかしい話ってことか。
気を取り直して、娘たちが警戒しながらダンジョンを進んでいく。そこそこ広い部屋に10匹程のゴブリン。亜人パラダイスなのは分かったけど、こうもゴブリンが多いとうっとおしいな。強化種はいないようで、弓を使ってくるゴブリンはいないが、わらわらと集まってくる様子が、なんかうっとうしい。
フォーメーションを変えて初の部屋での戦闘。どう戦うつもりだ?
ミーシャを先頭に部屋に入っていく。ミーシャが中心にいて、左右をスミレとブルムが固めている。装備は、オーガを倒している時に使っていた、世界樹の枝だ。
ミーシャが挑発を使い、ターゲットが固定される。ゴブリンが10匹も向ってくれば、ミーシャが囲まれてしまうが、スミレとブルムが側面に回り込もうとしているゴブリンを、棒で吹っ飛ばしたり蹴飛ばしたりして、安定して防御できるようにサポートしている。
俺やシュリだったら、サポートをしてもらわなくても、10体くらいなら問題なく受けきれるけど、ミーシャにはさすがにまだ無理みたいだな。格下とはいえ、Lvの上がったゴブリンはそれなりに頭がいいからな。連携を取って捌きにくいのだ。
同数で見れば、まだオークの方が俺は戦いやすいかな。あいつらは、本当にバカなので相手取りやすいのだ。その分力があるけど、上位種がいなければ連携してこないので、攻撃を弾いて仲間を叩かせる……みたいなことも出来るしな。
っと、ミーシャたちの戦いぶりを見なければ!
前衛3人は、やはり時間稼ぎ的な動き方をしているな。前衛で倒しきるんじゃなくて、ウルの魔法で削ってから、前衛で止めを刺す感じだな。ウルの魔力を節約するために、こんな戦い方をしているのかね?
ステータスを制限されているせいで、前衛だけでゴブリンを倒しきるには時間がかかるって、分かっている感じだな。でも、戦い方や武器でこのくらいの魔物なら、解決できるんだけどな。
おそらくダンジョンの外でオーガを倒したときより、ステータスは低く設定されていると思う。出なければ同じ武器を使っているスミレとブルムの攻撃で、倒せないなんてことは無いからな。というか、何で槍じゃないんだ? 槍にすれば刺さるから、当たり所によっては死ぬのにな。
俺の疑問はすぐに解決した。隣にいたカエデが、ミーシャたちは槍を誰も持っていないんだってさ。俺たちの中で、槍をメインに使っているメンバーっていないんだよね。斧槍を振り回すエレノアはいるけど、槍というよりは斧っぽい使い方だからな。
せめて薙刀を持っていれば、槍みたいに突くことできたのに……娘たちの中で長物と言えば、今使っている棒……棍だけみたいなんだよね。お父さん、寂しいんだけどな!
全体的に火力不足に見えるのは、俺だけじゃないと思うけど……
10匹を倒し終わると、ウルたちがまた集まって作戦会議をしている。1回1回動きを確認でもしているのかね?
次の部屋では、戦い方が変わった。陣形は一緒なのだが、前衛の3人が付与魔法を使い始めたのだ。武器に付与魔法を施して火力を引き上げ、前衛だけで12匹いたゴブリンを倒しきった。ウルは、行動阻害を中心に魔法を使っていたな。
「3人とも、魔力の方は問題ない? 大丈夫そうだね。戦闘時だけなら、維持しても問題なさそうなら、武器を変えながら戦いやすい方法を模索していこうね」
ウルの宣言通り、武器を変えながら色々試している。付与魔法の種類も変えて、効率のいい方法を探しているみたいだな。
個人的に言えば、スミレとブルムの武器は、攻撃力の高い武器がいいと思うぞ。牽制役ではなく、ダメージディーラーになって、早く倒しきる方がこの子たちには向いていると思う。
3時間ほど進んでいると、階段を発見する。でも、その前にゴブリンの強化種が群れており、ちょっとしたボス戦みたいな雰囲気だな。今度は遠距離攻撃の相手もいるから、ウルたちにとっては初めての体験だろう。どうするつもりだ?
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