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第1998話 気が逸る
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「子どもたちは楽しみにしてたみたいだから、玄関に行って近くで起きるのを待っているよ。帰ってくるのを待っててくれたんだろ? それなのに起こさずに家の中にいたら、みんなにがっかりされそうだからな。起こすのはさすがに無いけど、起きるまで待ってれば機嫌も悪くならんだろ」
子どもたちが拗ねないように考えた作戦だ。作戦って言うとなんか物々しいけど、ミーシャたちは拗ねると大変だからな。シンラは放っておいても、プラムたちと追いかけっこするか、捕まって抱き枕にされるくらいだから問題ないけどな。
玄関なので、子どもたちが座っているソファー以外に、座るものが無いんだよな。大人で5人は座れるソファーだが、2人掛けの方をシンラ・プラム・シオンが占拠しており、3人掛けの方をミーシャ・スミレ・ブルムが占拠してるからな。
スライムクッションだと俺も寝てしまいそうなので、お気に入りのソファーを召喚して置いておこう。そう高いモノではないのだが、座り心地も良くてリクライニングできるソファーなので、俺的にはかなり使いやすいのだ。
深く座って寝るような体勢になると、すぐに寝てしまいそうになるので、本を読む体勢として気に入っている、椅子に腰は掛けるが両肘を膝付近に乗せ手で本を保持して、ちょうどいい距離に頭を移動させて読む形だ。人の少ない時間帯の電車で、たまに週刊誌をあの体勢で読んでいる人がいたっけな。
体にはあまり良くないと思うが、この体勢ってなんか本を読んでいるって気がするんだよね。
俺が戻ってきたのは11時くらいだったかな? もうすぐ12時になるけど、目を覚ますのかね? 1時間も集中して本を読んでいたのか、時間が経つのが早かった。
様子を見に来たブラウニーたちから、12時30分までに起きなかったら、こちらで起こしてほしいとお願いされた。
後30分弱……この子たちは起きるのだろうか? スライムたちは、起こす気がないようでまったく動きを見せていない。ケットシーたちは、こちらの話を聞いたためか、起こそうとしていたのを止めて近くでまた丸まって寝始めた。
10分したころに、シンラがピクリと体を動かす。夢でも見て、脚を踏み外したのかね?
ピクリと動いてから10秒くらいだろうか? 急にガバッと音がしそうな勢いでシンラが体を起こし、
「ごはん!」
夢の中で飯でも食べてたのだろうか? 目をぱちぱちさせて首を傾げている。周りをキョロキョロ見渡すと、俺を発見して「おとー」と指を指して、俺の事を呼んだ。
こいつが俺に通じる言葉を使うのは久々な気がする。娘たちや妻たちとは、単語を繋げたような会話をするのだが、俺の場合はシンラから一方的に意味不明なことを告げられて、こいつが満足して話が終わるんだよな。
抱き枕になっているシンラが勢いよく起きたので、抱き枕にしていたプラムとシオンが寝ている体勢を崩され、ちょっと不機嫌になりながら目を覚ます。シンラの指を指している方向を見て、俺を発見すると、お前のせいか! みたいに睨まれたのだが……濡れ衣を着せられてしまった。
シンラたちの声に気付いて、ミーシャたちも目を覚ます。時計を確認すると、何やら慌てだした。ソファーを下りて移動をしようとしたときに、俺と目があい笑顔になって俺の元に駆け寄ってきた。嬉しいのう。下の子たちに、姉たちの10分の1でもいいから、俺に優しくする力を別けてほしい。
玄関でガヤガヤしている声が聞こえたのか、食事に集まってきた妻たちが玄関に様子を見に来た。
いつもの光景を見て、微笑ましそうにこちらを見ている。プラムたちの誤解を解いてくれませんかね? 視線でそう訴えると、踵を返して食堂へ向かってしまった。妻たちも、プラムたちの誤解を解くことは難しいようだな。
嫌っているわけじゃないって言うけど、目の敵にされているのには変わりないのだが……何とかならんかね?
抱き着いてくるミーシャたちに、食事の準備ができていると声をかけて移動する。ミーシャたちはシンラたちにの所へ行って、食堂に行くことを伝えている。シンラたち3人は、必死になって自分でソファーから下りようとしている。
下でスライムたちが倒れても問題ないように待機しているため、何か面白い気分になってしまう。
上の子たちが下の子たちの手を引いて、食堂へ向かうようだ。ミーシャたちは、お姉さんをしているな……シンラたちも歩けるようになったから、これからもこういった光景が見られるのかね?
想像してみると、プラムとシオンに両手を捕まえられて、歩き難そうにしているシンラの姿を想像してしまった。今と大して変わらないかもしれないな。
前を歩いているシンラが、何やら身震いをした。キョロキョロとしているが、原因が分からず首を傾げていた。こいつ、すぐに考えるのを諦める気がするけど、大丈夫かね?
食事を食べ終わると、ミーシャたちが我慢できないと言わんばかりに、俺の体を揺すってくる。俺もお前たちの希望を叶えてやりたいのだが、後ろの小さなお姉さんたちが怒る前に、少しは落ち着きなさい。
俺の言いたいことが通じて、しっかりと食休みをしてくれるみたいだな。
シルキーたちから許可が出たので、俺はミーシャたちに手を引っ張られウッドデッキへ出る。シンラたちも何をするのか気になったのか、えっちらおっちら3人でこちらに向かって歩いてくる。シンラは何も捕まっていないが、プラムとシオンはスライムを押し車みたいに使っている。
ウッドデッキに出るところでシンラがふらつくのだが、何とか体勢を立て直すと、スライムたちから拍手のようなものが聞こえる。
ミーシャたちは分かれて種をまくのかと思っていたが、プランターにまいてから畑にまくようだ。みんなで協力して種まきをする感じかな。
相談していた種は、事前に召喚してもらっており、ドリアードのアドバイスを聞きながら、自分たちで種をまいていくようだな。
3個1セットで、20セットくらいはプランターがあるので、20種類の野菜を育ててみるんだとさ。どんな結果になるか楽しみだな。
ドリアードたちの話では、半数……10種類ほどが上手く育つけど、育った10種類も本来の半分程しか収穫できないのでは? との事だった。
何でそんなに種類が育たないのかと思ったら、時期の合わない野菜なども育てるみたいで、ドリアードたちは上手く育たないだろうと予想しているみたいだ。後は、張り切りすぎているので、水をあげすぎないか心配している感じだな。
適度に与えるのが一番ということだな。その塩梅が難しいんだけどな!
子どもたちが拗ねないように考えた作戦だ。作戦って言うとなんか物々しいけど、ミーシャたちは拗ねると大変だからな。シンラは放っておいても、プラムたちと追いかけっこするか、捕まって抱き枕にされるくらいだから問題ないけどな。
玄関なので、子どもたちが座っているソファー以外に、座るものが無いんだよな。大人で5人は座れるソファーだが、2人掛けの方をシンラ・プラム・シオンが占拠しており、3人掛けの方をミーシャ・スミレ・ブルムが占拠してるからな。
スライムクッションだと俺も寝てしまいそうなので、お気に入りのソファーを召喚して置いておこう。そう高いモノではないのだが、座り心地も良くてリクライニングできるソファーなので、俺的にはかなり使いやすいのだ。
深く座って寝るような体勢になると、すぐに寝てしまいそうになるので、本を読む体勢として気に入っている、椅子に腰は掛けるが両肘を膝付近に乗せ手で本を保持して、ちょうどいい距離に頭を移動させて読む形だ。人の少ない時間帯の電車で、たまに週刊誌をあの体勢で読んでいる人がいたっけな。
体にはあまり良くないと思うが、この体勢ってなんか本を読んでいるって気がするんだよね。
俺が戻ってきたのは11時くらいだったかな? もうすぐ12時になるけど、目を覚ますのかね? 1時間も集中して本を読んでいたのか、時間が経つのが早かった。
様子を見に来たブラウニーたちから、12時30分までに起きなかったら、こちらで起こしてほしいとお願いされた。
後30分弱……この子たちは起きるのだろうか? スライムたちは、起こす気がないようでまったく動きを見せていない。ケットシーたちは、こちらの話を聞いたためか、起こそうとしていたのを止めて近くでまた丸まって寝始めた。
10分したころに、シンラがピクリと体を動かす。夢でも見て、脚を踏み外したのかね?
ピクリと動いてから10秒くらいだろうか? 急にガバッと音がしそうな勢いでシンラが体を起こし、
「ごはん!」
夢の中で飯でも食べてたのだろうか? 目をぱちぱちさせて首を傾げている。周りをキョロキョロ見渡すと、俺を発見して「おとー」と指を指して、俺の事を呼んだ。
こいつが俺に通じる言葉を使うのは久々な気がする。娘たちや妻たちとは、単語を繋げたような会話をするのだが、俺の場合はシンラから一方的に意味不明なことを告げられて、こいつが満足して話が終わるんだよな。
抱き枕になっているシンラが勢いよく起きたので、抱き枕にしていたプラムとシオンが寝ている体勢を崩され、ちょっと不機嫌になりながら目を覚ます。シンラの指を指している方向を見て、俺を発見すると、お前のせいか! みたいに睨まれたのだが……濡れ衣を着せられてしまった。
シンラたちの声に気付いて、ミーシャたちも目を覚ます。時計を確認すると、何やら慌てだした。ソファーを下りて移動をしようとしたときに、俺と目があい笑顔になって俺の元に駆け寄ってきた。嬉しいのう。下の子たちに、姉たちの10分の1でもいいから、俺に優しくする力を別けてほしい。
玄関でガヤガヤしている声が聞こえたのか、食事に集まってきた妻たちが玄関に様子を見に来た。
いつもの光景を見て、微笑ましそうにこちらを見ている。プラムたちの誤解を解いてくれませんかね? 視線でそう訴えると、踵を返して食堂へ向かってしまった。妻たちも、プラムたちの誤解を解くことは難しいようだな。
嫌っているわけじゃないって言うけど、目の敵にされているのには変わりないのだが……何とかならんかね?
抱き着いてくるミーシャたちに、食事の準備ができていると声をかけて移動する。ミーシャたちはシンラたちにの所へ行って、食堂に行くことを伝えている。シンラたち3人は、必死になって自分でソファーから下りようとしている。
下でスライムたちが倒れても問題ないように待機しているため、何か面白い気分になってしまう。
上の子たちが下の子たちの手を引いて、食堂へ向かうようだ。ミーシャたちは、お姉さんをしているな……シンラたちも歩けるようになったから、これからもこういった光景が見られるのかね?
想像してみると、プラムとシオンに両手を捕まえられて、歩き難そうにしているシンラの姿を想像してしまった。今と大して変わらないかもしれないな。
前を歩いているシンラが、何やら身震いをした。キョロキョロとしているが、原因が分からず首を傾げていた。こいつ、すぐに考えるのを諦める気がするけど、大丈夫かね?
食事を食べ終わると、ミーシャたちが我慢できないと言わんばかりに、俺の体を揺すってくる。俺もお前たちの希望を叶えてやりたいのだが、後ろの小さなお姉さんたちが怒る前に、少しは落ち着きなさい。
俺の言いたいことが通じて、しっかりと食休みをしてくれるみたいだな。
シルキーたちから許可が出たので、俺はミーシャたちに手を引っ張られウッドデッキへ出る。シンラたちも何をするのか気になったのか、えっちらおっちら3人でこちらに向かって歩いてくる。シンラは何も捕まっていないが、プラムとシオンはスライムを押し車みたいに使っている。
ウッドデッキに出るところでシンラがふらつくのだが、何とか体勢を立て直すと、スライムたちから拍手のようなものが聞こえる。
ミーシャたちは分かれて種をまくのかと思っていたが、プランターにまいてから畑にまくようだ。みんなで協力して種まきをする感じかな。
相談していた種は、事前に召喚してもらっており、ドリアードのアドバイスを聞きながら、自分たちで種をまいていくようだな。
3個1セットで、20セットくらいはプランターがあるので、20種類の野菜を育ててみるんだとさ。どんな結果になるか楽しみだな。
ドリアードたちの話では、半数……10種類ほどが上手く育つけど、育った10種類も本来の半分程しか収穫できないのでは? との事だった。
何でそんなに種類が育たないのかと思ったら、時期の合わない野菜なども育てるみたいで、ドリアードたちは上手く育たないだろうと予想しているみたいだ。後は、張り切りすぎているので、水をあげすぎないか心配している感じだな。
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