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第2093話 誤爆
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昼食にはまだ早い時間なので、区画整理をしているみんなの所へ戻ってきた。こちらはリンドが指揮をとっているな。さっき寄ったからもう1つの方を見に行くか。あっちはカエデがやっていたはず。あれ? もう1つは誰が指揮してるんだ?
リンドが担当しているのは、コの字になっている真ん中の線の位置で、空いている部分は壁側だ。担当している領域が一番広いのがリンドだ。土木などで人を指揮することにかけては、リンドの右に出る人材はいないからな。
カエデもリンドの教えを受けて成長はしているらしいが、やはり年期の差は覆せるわけがないよな。
いてぇ!!
そんなことを考えていたら、リンドに頭を叩かれていた。
「女の子を前に、失礼なことを考えないの。特に年齢の話は、デリケートな話なんだからね!」
確かに見た目はロリだけど……年齢は俺の何十倍はあったはず……
いててててて!
今度は頬をつねられてしまった。
「シュウ、いい? 女の子はいつまでたっても女の子なよ。特に、私たちのように長い時を生きるドワーフは、いつでも女の子でいたいのよ……好きな人の前では特にね……」
最後の方は聞き取れなかったが、長く生きる人たちって、もっと感情がすれていく物かと思ったけど、実際は若くありたい……じゃなくて、本当に若々しいんだな。可愛いところもあるんだな。
向こうにカエデがいるみたいなので、リンドに別れを告げて歩いていく。近くには、いつものように四聖獣たちがいる。最近、猫トリオが近くにいない気がするが、あいつらは何をしているんだろうな。
テトとライは一緒に行動できるが、ランは体が大きすぎるから、歩き回ったりするのには向いていないんだよな。猫様だから気まぐれだしな。初めのころとは大違いだな。
視線の先にカエデが指揮をとって、土木組の子たちに指示をしている光景が見えた。指揮がいいのは確かなのだが、それ以上に土木組の子たちの能力が、高くなってきているな。
土魔法だけに絞れば、妻たちの中で一番魔法の扱いの上手なライムより、上手に土魔法を使えるだろうな。ライムは、才能で使っているイメージがあるが、土木組の子たちは努力で使っているイメージだな。
ライムが努力していないという訳じゃないが、ライムの場合は近くにお手本となる相手が、俺以外にも綾乃とバザールの2人がいるからな。学習環境が違うんだよな。
ここも問題なく土木工事が進んでいるみたいだな。カエデに声をかけて、問題がないか一応確認するが、特に問題はないみたいだ。逆の方は誰が工事しているのか聞いてみると、終わった人がいく形になってるから、後回しにしていると言われた。
ここを手伝って、早めにそちらへまわろうと思ったが……
「あ~、シュウ、手が空いているんだよね。なら、先に行って整地とかしておいてくれないかな? そうすれば、午後の作業が楽になるからさ。午後は、区画整理だけで済むのは助かるわ。そこが終われば、後は地下に潜ってスライム層を作ればいいだけだからね。よろしく」
有無を言わさずに仕事を押し付けられた。ここを手伝うつもりだったのに、仲間外れにされちまったぜ。
仕事を受けたなら仕方がない。グレン、俺の肩を掴んで飛んでくれ。急いで仕事を終わらせてしまおう。時間的に区画整理は無理だが、整地なら余裕で出来るはず。広さが問題なだけで、それ以外は問題にならないからな。
この前、シンラがハクを使って飛んでたのを見て、俺もしてもらいたくてグレンにお願いした。そういえば、ハクがまた大きくなってたけど、俺を掴んで飛ぶには小さいので、やってもらえなかったからな。
ハクのLvなら問題ないのだが、大きさの問題で断固として拒否されるので、諦めるしかない状況だった。シンラを掴んで飛んでいる時は、安全を考えて高く飛ばなかったから、シンラが不満を爆発させたけどな。
本気で走ればもっと早いのだが、空を飛ぶと爽快感が半端ないな。
目的地に着くと一気に高度を下げて、俺を爆弾を落とすような感じで放り投げた……って、ちょっと待てや!
俺は慌てて肉体活性を行い、体の強化をした。着地と同時に勢いを殺すために、足の裏・膝・腰と体を捻りながら、三点着地を行いそのままの勢いで地面を転がった。
グレン……やりやがったな!
反撃を仕掛けるために魔力を練り上げ、グレンのいる場所を探す。いたずら小僧にはお仕置きが必要だな。落とすだけだから、隷属魔法の効果は出ないってか……
視界をあげ、グレンを探すが……見当たらない。
どこだ!?
真剣に探すが、見当たらない。飛んでいれば的になるから逃げたのか?
追ってきたダマが心配して、俺の事を心配してきた。グレンの所為だといったのだが、ダマたちの視点からはグレンが急に何かに撃たれて、俺を助けるために高度を下げて離したらしい。
グレンは、俺の事を放り投げたので、悪戯の域を超える行動だと思ってたら、まったく違うんだな。
それより何があったんだ? グレンが撃墜されたってことか? 魔法を感知していないから、魔法ではないと思うんだが……何があったんだ?
混乱している中、すぐに答えが分かった。いや、答えがやってきたというべきだろうか……
ニコがものすごい勢いでこちらに飛んでくるのが見えた。その様子がおかしいことに気付いた。
慌ててここまで来たニコが、身振り手振りで状況を説明してくれた。
ニコが言うには、捕まっていた俺とグレンを見て、自分たちの知らない何かが自分たちの領域に入ってきたから、迎撃のためにスライムを飛ばして撃墜したらしい。高度下げた所で俺を降ろした時に、間違って撃墜してしまったと判断して、慌ててこっちに来たようだ。
じゃぁ、撃墜されたグレンはどこに行ったんだ?
どうやら、スライムたちに拘束されているらしい。急に撃墜されて俺を途中で投下せざる負えなくなったために、かなり怒って暴れそうになったため、複数匹で張り付いて拘束しているとのことだ。
……ニコが慌ててきたのって、俺が落ちたことよりグレンが暴れそうになってるのを、俺に沈めようとさせているだけなのでは?
そんな俺の心境を読んだのか、触手を使って丸を書きやがった。俺なら高度100メートルから落ちても問題ないから大丈夫! じゃねえよ! 対応遅れれば、俺だって死ぬわ!
それに今だって、3点着地した時に失敗して、膝がいてえんだよ! ったく、これで俺に見えるような怪我があったら、妻たちに折檻されてたぞ。
それより、グレンをなだめに行くか……俺の所為じゃないのに、何で俺が骨を折らなあかんのだろうか?
リンドが担当しているのは、コの字になっている真ん中の線の位置で、空いている部分は壁側だ。担当している領域が一番広いのがリンドだ。土木などで人を指揮することにかけては、リンドの右に出る人材はいないからな。
カエデもリンドの教えを受けて成長はしているらしいが、やはり年期の差は覆せるわけがないよな。
いてぇ!!
そんなことを考えていたら、リンドに頭を叩かれていた。
「女の子を前に、失礼なことを考えないの。特に年齢の話は、デリケートな話なんだからね!」
確かに見た目はロリだけど……年齢は俺の何十倍はあったはず……
いててててて!
今度は頬をつねられてしまった。
「シュウ、いい? 女の子はいつまでたっても女の子なよ。特に、私たちのように長い時を生きるドワーフは、いつでも女の子でいたいのよ……好きな人の前では特にね……」
最後の方は聞き取れなかったが、長く生きる人たちって、もっと感情がすれていく物かと思ったけど、実際は若くありたい……じゃなくて、本当に若々しいんだな。可愛いところもあるんだな。
向こうにカエデがいるみたいなので、リンドに別れを告げて歩いていく。近くには、いつものように四聖獣たちがいる。最近、猫トリオが近くにいない気がするが、あいつらは何をしているんだろうな。
テトとライは一緒に行動できるが、ランは体が大きすぎるから、歩き回ったりするのには向いていないんだよな。猫様だから気まぐれだしな。初めのころとは大違いだな。
視線の先にカエデが指揮をとって、土木組の子たちに指示をしている光景が見えた。指揮がいいのは確かなのだが、それ以上に土木組の子たちの能力が、高くなってきているな。
土魔法だけに絞れば、妻たちの中で一番魔法の扱いの上手なライムより、上手に土魔法を使えるだろうな。ライムは、才能で使っているイメージがあるが、土木組の子たちは努力で使っているイメージだな。
ライムが努力していないという訳じゃないが、ライムの場合は近くにお手本となる相手が、俺以外にも綾乃とバザールの2人がいるからな。学習環境が違うんだよな。
ここも問題なく土木工事が進んでいるみたいだな。カエデに声をかけて、問題がないか一応確認するが、特に問題はないみたいだ。逆の方は誰が工事しているのか聞いてみると、終わった人がいく形になってるから、後回しにしていると言われた。
ここを手伝って、早めにそちらへまわろうと思ったが……
「あ~、シュウ、手が空いているんだよね。なら、先に行って整地とかしておいてくれないかな? そうすれば、午後の作業が楽になるからさ。午後は、区画整理だけで済むのは助かるわ。そこが終われば、後は地下に潜ってスライム層を作ればいいだけだからね。よろしく」
有無を言わさずに仕事を押し付けられた。ここを手伝うつもりだったのに、仲間外れにされちまったぜ。
仕事を受けたなら仕方がない。グレン、俺の肩を掴んで飛んでくれ。急いで仕事を終わらせてしまおう。時間的に区画整理は無理だが、整地なら余裕で出来るはず。広さが問題なだけで、それ以外は問題にならないからな。
この前、シンラがハクを使って飛んでたのを見て、俺もしてもらいたくてグレンにお願いした。そういえば、ハクがまた大きくなってたけど、俺を掴んで飛ぶには小さいので、やってもらえなかったからな。
ハクのLvなら問題ないのだが、大きさの問題で断固として拒否されるので、諦めるしかない状況だった。シンラを掴んで飛んでいる時は、安全を考えて高く飛ばなかったから、シンラが不満を爆発させたけどな。
本気で走ればもっと早いのだが、空を飛ぶと爽快感が半端ないな。
目的地に着くと一気に高度を下げて、俺を爆弾を落とすような感じで放り投げた……って、ちょっと待てや!
俺は慌てて肉体活性を行い、体の強化をした。着地と同時に勢いを殺すために、足の裏・膝・腰と体を捻りながら、三点着地を行いそのままの勢いで地面を転がった。
グレン……やりやがったな!
反撃を仕掛けるために魔力を練り上げ、グレンのいる場所を探す。いたずら小僧にはお仕置きが必要だな。落とすだけだから、隷属魔法の効果は出ないってか……
視界をあげ、グレンを探すが……見当たらない。
どこだ!?
真剣に探すが、見当たらない。飛んでいれば的になるから逃げたのか?
追ってきたダマが心配して、俺の事を心配してきた。グレンの所為だといったのだが、ダマたちの視点からはグレンが急に何かに撃たれて、俺を助けるために高度を下げて離したらしい。
グレンは、俺の事を放り投げたので、悪戯の域を超える行動だと思ってたら、まったく違うんだな。
それより何があったんだ? グレンが撃墜されたってことか? 魔法を感知していないから、魔法ではないと思うんだが……何があったんだ?
混乱している中、すぐに答えが分かった。いや、答えがやってきたというべきだろうか……
ニコがものすごい勢いでこちらに飛んでくるのが見えた。その様子がおかしいことに気付いた。
慌ててここまで来たニコが、身振り手振りで状況を説明してくれた。
ニコが言うには、捕まっていた俺とグレンを見て、自分たちの知らない何かが自分たちの領域に入ってきたから、迎撃のためにスライムを飛ばして撃墜したらしい。高度下げた所で俺を降ろした時に、間違って撃墜してしまったと判断して、慌ててこっちに来たようだ。
じゃぁ、撃墜されたグレンはどこに行ったんだ?
どうやら、スライムたちに拘束されているらしい。急に撃墜されて俺を途中で投下せざる負えなくなったために、かなり怒って暴れそうになったため、複数匹で張り付いて拘束しているとのことだ。
……ニコが慌ててきたのって、俺が落ちたことよりグレンが暴れそうになってるのを、俺に沈めようとさせているだけなのでは?
そんな俺の心境を読んだのか、触手を使って丸を書きやがった。俺なら高度100メートルから落ちても問題ないから大丈夫! じゃねえよ! 対応遅れれば、俺だって死ぬわ!
それに今だって、3点着地した時に失敗して、膝がいてえんだよ! ったく、これで俺に見えるような怪我があったら、妻たちに折檻されてたぞ。
それより、グレンをなだめに行くか……俺の所為じゃないのに、何で俺が骨を折らなあかんのだろうか?
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