ダンマス(異端者)

AN@RCHY

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第2367話 仲がいいのはいいことだ

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 お風呂から上がると下の子たちは、お風呂ではしゃぎ疲れたのか、着替えている最中に船をこぎ始めてしまった。シンラよ、眠たいのはわかるけど、もう少しだけ頑張ってくれ!

 いつもなら、お風呂に入ってからゲームして寝るパターンだったし、いつもと違う場所ではしゃいでしまったから、体力を使い果たしてしまい、眠くなったんだろうけどな。

 銭湯とか温泉みたいなお風呂もいいけど、ヒノキ風呂は……なんかよくわからんが、日本人としての感性なのか、お風呂の中でも最上級で、贅沢している感じがいいんだよな。

 本来ヒノキ風呂って管理が大変なのだが、ここはクリエイトゴーレムで状態を保っているので、メンテナンスフリーの上に1日中いつでも入れるようになっているんだぜ!

 って、誰に向かって自慢しているのやら。1日中入れるというのなら、俺がかかわっているお風呂は全部一日中入れるんだよな。クリエイトゴーレムかダンジョンの一部かで話は違うのだが、一日中入れるという意味では変わらない。

 お金はほとんどかかっていないが、かなり贅沢度は高いんだよな。俺って、こういう願望でもあったのかね? 贅沢癖とかではないと思うが、出来るのにやらないのだと、なんか違う気がするんだよな。

 何とかシンラに服を着せ終わらせて、抱っこしてベッドのある部屋へ向かう。プラムとシオンが寝ているので、文句を言われることもなく平和に移動することができたな。

 少しいたずらを兼ねて、シンラをベッドの中心に寝かせて、プラムとシオンをベッドから落ちないように隅に寝せてみることにした。落ちないように監視してくれるのは、おなじみスライム君たちだ。

 同じ体勢で何時間も動かずに監視してられる最強の生物だからな。

 さて、ウルは俺たちがお風呂に入っている間に目が覚めたようで、少し寝たからか少し元気になっているようだ。ミーシャたちはウルにまとわりついているので、さすがに疲れるからやめるように言うと、久しぶりに一緒に遊ぶ! と言い出したので、ゲームの許可を出す。

 多少騒いでも問題ないように、結界で一定の音以上になったら音をカットできるように調整する。シンラたちをスライムに見守ってもらっているとはいえ、完全に音を遮断するのはありえないからな。

 っと、いつの間にか、子どもたちにつけていたケットシーたちが集まってきていて、子どもたちの近くで丸くなって寝ていた。こいつらは、移動制限なしにしてあるから、子どもたちのいる場所に必ずと言っていいほど来てくれるので、子守としてかなり優秀である。

 4人となると、この子たちがやるゲームは決まっているんだよな。

 みんな自分用のノートパソコンを取り出して、ゲームパッドを接続すると……4人で一狩りしに行ってしまった。オンラインのほうはいつの間にか終了していて、これ以上の更新はなくなってしまっていたが、新作をダウンロードして遊べるようにしてある。

 俺も少しやってみたのだが、オンラインや2・3・4と操作感があまりにも違うので、違和感がすごくなってしまい、俺は旧作遊ぶことがほとんどなんだよな。

 俺も年を取ったってことなのかね、どんどん変わっていくシステムについていけないことが多くなっているんだよな。日本にいたころは、どんなに忙しくても勉強が残ってても1時間は毎日ゲームをしてたもんな。そう考えれば、こうなってしまうのも仕方がないかな。

 ピアノじゃないけど、ゲームもやっていなければ勘が鈍るもんだな。FPSプレイヤーなんかは、1日何時間も練習するとか言ってたっけ? 同じゲームを毎日数時間、多ければ十数時間やるとか、どうかしてると思ったけど、地球の情報を見る限り、プロゲーマーみたいな人たちが結構な数いるって話だよな。

 俺が地球にいたころには、考えられなかったよな。俺が知らないだけで、プロゲーマーって昔からいたみたいだけど、ゲームをして稼げるってうらやましく感じるけど、俺には到底できないな。普通に働くより大変な気がする。

 それに配信者だっけ? 動画やライブ配信で、お金を稼いでいる人たちもすごいよな。

 俺がこっちに来る前から、そういう人たちがいたけど、それだけで生活できる人って何千万もいる中の極一部の人だからな。

 日本では、なりたい職業のランキングにユーチューバーや動画配信者っていうのが入ってきているらしいが、才能がすべての世界だから、それを養えなければどんなに頑張っても成功できない世界なのだはないだろうか?

 このランキングも小学生や中学生を対象にしているから、一部の成功者を見てあこがれるのだろう。サッカー選手だって、野球選手だって、警察官だって、どんな職業もあこがれてなりたいっていう子どもがほとんどだもんな。

 そういう意味では、トップの人たちが稼ぐ金額を見れば、なりたくなる気持ちもわかる気がするけどな……

 誰でもなれるという意味では、ハードルは低いだろうが、トップに上り詰めるのは野球やサッカーとは違う意味で苦労が多そうだよな。特に、後発になればなるほど、上に上りにくい世界だと思うからな。

 って、異世界にいる俺が考えても仕方がないことか。

 子どもたちのゲームを眺めているっていうのも、悪くないな。ゲーム実況を見ている人とか、プレイ動画を見ている人って、こんな感じなんだろうか?

 1時間ほど遊ぶと、ミーシャたちは満足したようで、ゲームを片付けて話を始めた。

 ミーシャたちは弟妹たちに面倒見のいいお姉ちゃんをしているが、ウルを前にすると妹になってしまうのだろうな。ウルに思いっきり甘えている感じがほほえましい。

 ウルが甘えるところってあまり見ないけど、俺だけなのか妻たちにもなのかどうなんだろうか?

 近くにいたシェリルに聞いてみると、ミリー・カエデ・リンドの3人には甘えているらしいが、ほかの妻たちには、あまり甘えていないとのことだ。

 年齢を考えれば……この子の生みの母親より、年長組は下の可能性が高いか? そう考えると、甘えにくくなるのだろうか?

 シェリルは続けて、私たちは母親というよりは姉みたいな感じで接してくるかな? と言っていた。

 保護した時のことを考えれば、ミリーたちを母親としてみるのは分かる。年長組の妻たちは、成長期が終わりしばらくたってから、年を取らなくなる丸薬を飲み始めているから、見た目が変わっていないせいもあって、ミリーたちよりは幼く見えるからな。

 でも、俺に甘えてくれない理由はよくわからない……お父さん、少しショックだよ。

 そんなことを考えていると、シンラの寝言? が聞こえた。

 気になってみると、いつの間にかプラムとシオンがシンラの左右にいて、がっしりと両手をホールドしていた。結構な距離離していたのに、すごい吸引力だな……
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