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第2496話 ハードすぎんだろ
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「DPが外でどれだけ獲得できるか分からないけど、食料や寝具にDPをかけなくても済むのは助かるな」
「この部屋の構造ですが、コアの奥に坊ちゃまたちに過ごしてもらう部屋を作れるでしょうか?」
最悪、俺が負ける分には構わん。だけど、シンラたちに何かがあることだけは、絶対に許せない。
「おそらく可能だと思う。マイワールドのゲートと同じ効果が、コアを置いたときの扉に付与される形だと思う。だからマイワールドの様にこの部屋は広げられると思う」
「それなら安心できそうです。それにしても、チビ神の野郎……あれだけ貢ぎ物を貰っておきながら、坊ちゃまたちを巻き込みやがりましたね。これは、お仕置き案件だと思います!」
ちょっとちょっと、ブラウニーさん。お口が悪うございますよ。
「スライムたちは、ニコさんに従って坊ちゃまたちを死守しなさい! ニコさんは、スライムたちの指揮をお願いします。ハクさんテトさんシリウス君は、コアルームより先を攻められないように、守りを固めるように!」
ブラウニーの1人がそういうと、軍隊もビックリするほどキレイに行動を揃えて行動を開始した。
「シリウス君は、そこからでいいから、俺が部屋に戻ってきた時のサポートも頼む。俺が配送して逃げてきた場合は、シリウス君が撃退してほしい。ハクは、支援魔法を使ってシリウス君のサポート、テトは……遊撃で大丈夫か?」
俺ってよく考えたら、テトの戦闘能力を知らないんだよな。伝え聞く話では、かなり上位だということだが……だから自由に動かすことで、力を発揮してもらおう。まぁ猫だしな。
子どもたちが起きて騒ぐ前に、扉の外を見ておきたいな。
「準備をするから、手伝ってくれ」
そう言って、俺は自分の装備を取り出して、身に着け始める。大薙刀を使いたいところだが、このダンジョンの広さが分からないので、振り回すタイプの大薙刀は使用するのが難しい可能性がある。だから、自分で打った刀を準備する。
これなら、間合いは大薙刀の半分以下になるが、細かな調整がしやすい。
そして、左手には魔法専用の杖を珍しく持つことにした。
これは、俺の使用用途に合わせて、魔改造を重ねた特注品で、魔核も宝石も最上級の物を埋め込んでいる。ダンジョンでは、土魔法が使い難い可能性があるので、水と風に特化した杖だ。水といっても凍り属性を強くしてあり、風は雷を重視している。
刀と一緒にしようと思ったこともあったのだが、それだと刀を使いたくない時にも刀を持ち出す必要があるので、杖に落ち着いた。広範囲に影響を及ぼす長杖ではなく、単体に特化した仕様の短杖をチョイスしている。
さぁ、行きますかね……
どんな魔物が出てくるのやら。
俺はダンジョンコアを設置して、そのまま表れた扉から出ていく。
通路はあまり広くない洞窟型のダンジョン……さすがに大薙刀を十全に使える広さじゃないな。それでもオークなら詰めれば3匹、オーガなら詰めて2匹といったところか? ミノタウロスもそのくらいだろう。
ゴブリンやコボルトだと、数が多くて面倒になりそうだが、その時は杖を持ち替えればいいか。
索敵をしながら進んでいく。マップ先生を確認すると、ダンジョンバトルの様に探索済みのエリアが表示されているので、迷わずに済みそうだな。
そのまま進んでいくと……気配の大きな魔物が索敵に引っかかる。
「マジか?」
俺は思わず口にしてしまった。
神共! ここまでして俺を勝たせたくないのか?
レッドドラゴンなんて生易しい相手ではなかった。魔法攻撃にも物理攻撃にも耐性の高い、マナガルムがそこにいた……
フェンリルを召喚できるようになってから色々調べて、フェンリルより厄介だと思っていたSランク指定の魔物だ。
本当に勘弁してもらいたいな。
何が厄介かといえば、フェンリルは成獣になった時のサイズが5メートルを超すのに対して、このマナガルムは2メートル前後しかない。
Sランクといえば、体が大きくなる傾向があり、それに合わせたタフネスがあるのだが、このマナガルムはタフネスは高くないのだが、体を小さくしたことでタフネスを捨て、素早さと耐性を手に入れた魔物なのだ。
タフネスを捨てたとはいっても、Sランクの魔物だ。相応のタフネスがある。
いくつか分かれ道があるのだが、その先は大半が行き止まりだったので、俺はこいつを倒さない限り先にDPを稼げないのだろう。食事ができなければ、飢えで死ぬ可能性もあったが、ブラウニーたちが一緒にいてくれたことで、食事に関しては何とかなる。
単純に耐久が高いだけなら、ゴリ押しすれば何とかなるか?
おそらく速度に全振りしても、マナガルムには速度で勝てるとは思わない。バスケットコートが4面程しか取れない体育館程度の広さでは、マナガルムの良さを発揮できないだろうが、一歩で最高速度に達する脚力……
防御力をあげて、マナガルムの攻撃に耐えて反撃する方がいいかもな。
俺はさっそく武器を持ち替える。左手に大盾と短杖、右手に重めの片手剣を持つ。刀だと重さが足りずに破壊力が足りないと予想して、持ち出したとにかく頑丈な武器を選択している。
杖を使った身体強化は、今までしたことがないが、妻たちの話では何も持たずに強化するより、だいぶ強くなるから注意が必要とも言われていたっけな……
とにかく一当てしてみない事にはどうにもならん。
「さぁ、戦闘範囲だ、かかってこい!!」
マナガルムのいる部屋に入る。
敵意がこちらに向く。
俺は全力で身体強化をかける。防御力を高めに設定し、同時にフォートレスを使用し回り込めないようにして、正面からの衝突しか選択できないようにした。
スキルを使って身体強化もしたのに、フォートレスにマナガルムがぶつかった衝撃で、俺の立っている位置が5メートル以上後ろへ吹き飛ばされた。
「この部屋の構造ですが、コアの奥に坊ちゃまたちに過ごしてもらう部屋を作れるでしょうか?」
最悪、俺が負ける分には構わん。だけど、シンラたちに何かがあることだけは、絶対に許せない。
「おそらく可能だと思う。マイワールドのゲートと同じ効果が、コアを置いたときの扉に付与される形だと思う。だからマイワールドの様にこの部屋は広げられると思う」
「それなら安心できそうです。それにしても、チビ神の野郎……あれだけ貢ぎ物を貰っておきながら、坊ちゃまたちを巻き込みやがりましたね。これは、お仕置き案件だと思います!」
ちょっとちょっと、ブラウニーさん。お口が悪うございますよ。
「スライムたちは、ニコさんに従って坊ちゃまたちを死守しなさい! ニコさんは、スライムたちの指揮をお願いします。ハクさんテトさんシリウス君は、コアルームより先を攻められないように、守りを固めるように!」
ブラウニーの1人がそういうと、軍隊もビックリするほどキレイに行動を揃えて行動を開始した。
「シリウス君は、そこからでいいから、俺が部屋に戻ってきた時のサポートも頼む。俺が配送して逃げてきた場合は、シリウス君が撃退してほしい。ハクは、支援魔法を使ってシリウス君のサポート、テトは……遊撃で大丈夫か?」
俺ってよく考えたら、テトの戦闘能力を知らないんだよな。伝え聞く話では、かなり上位だということだが……だから自由に動かすことで、力を発揮してもらおう。まぁ猫だしな。
子どもたちが起きて騒ぐ前に、扉の外を見ておきたいな。
「準備をするから、手伝ってくれ」
そう言って、俺は自分の装備を取り出して、身に着け始める。大薙刀を使いたいところだが、このダンジョンの広さが分からないので、振り回すタイプの大薙刀は使用するのが難しい可能性がある。だから、自分で打った刀を準備する。
これなら、間合いは大薙刀の半分以下になるが、細かな調整がしやすい。
そして、左手には魔法専用の杖を珍しく持つことにした。
これは、俺の使用用途に合わせて、魔改造を重ねた特注品で、魔核も宝石も最上級の物を埋め込んでいる。ダンジョンでは、土魔法が使い難い可能性があるので、水と風に特化した杖だ。水といっても凍り属性を強くしてあり、風は雷を重視している。
刀と一緒にしようと思ったこともあったのだが、それだと刀を使いたくない時にも刀を持ち出す必要があるので、杖に落ち着いた。広範囲に影響を及ぼす長杖ではなく、単体に特化した仕様の短杖をチョイスしている。
さぁ、行きますかね……
どんな魔物が出てくるのやら。
俺はダンジョンコアを設置して、そのまま表れた扉から出ていく。
通路はあまり広くない洞窟型のダンジョン……さすがに大薙刀を十全に使える広さじゃないな。それでもオークなら詰めれば3匹、オーガなら詰めて2匹といったところか? ミノタウロスもそのくらいだろう。
ゴブリンやコボルトだと、数が多くて面倒になりそうだが、その時は杖を持ち替えればいいか。
索敵をしながら進んでいく。マップ先生を確認すると、ダンジョンバトルの様に探索済みのエリアが表示されているので、迷わずに済みそうだな。
そのまま進んでいくと……気配の大きな魔物が索敵に引っかかる。
「マジか?」
俺は思わず口にしてしまった。
神共! ここまでして俺を勝たせたくないのか?
レッドドラゴンなんて生易しい相手ではなかった。魔法攻撃にも物理攻撃にも耐性の高い、マナガルムがそこにいた……
フェンリルを召喚できるようになってから色々調べて、フェンリルより厄介だと思っていたSランク指定の魔物だ。
本当に勘弁してもらいたいな。
何が厄介かといえば、フェンリルは成獣になった時のサイズが5メートルを超すのに対して、このマナガルムは2メートル前後しかない。
Sランクといえば、体が大きくなる傾向があり、それに合わせたタフネスがあるのだが、このマナガルムはタフネスは高くないのだが、体を小さくしたことでタフネスを捨て、素早さと耐性を手に入れた魔物なのだ。
タフネスを捨てたとはいっても、Sランクの魔物だ。相応のタフネスがある。
いくつか分かれ道があるのだが、その先は大半が行き止まりだったので、俺はこいつを倒さない限り先にDPを稼げないのだろう。食事ができなければ、飢えで死ぬ可能性もあったが、ブラウニーたちが一緒にいてくれたことで、食事に関しては何とかなる。
単純に耐久が高いだけなら、ゴリ押しすれば何とかなるか?
おそらく速度に全振りしても、マナガルムには速度で勝てるとは思わない。バスケットコートが4面程しか取れない体育館程度の広さでは、マナガルムの良さを発揮できないだろうが、一歩で最高速度に達する脚力……
防御力をあげて、マナガルムの攻撃に耐えて反撃する方がいいかもな。
俺はさっそく武器を持ち替える。左手に大盾と短杖、右手に重めの片手剣を持つ。刀だと重さが足りずに破壊力が足りないと予想して、持ち出したとにかく頑丈な武器を選択している。
杖を使った身体強化は、今までしたことがないが、妻たちの話では何も持たずに強化するより、だいぶ強くなるから注意が必要とも言われていたっけな……
とにかく一当てしてみない事にはどうにもならん。
「さぁ、戦闘範囲だ、かかってこい!!」
マナガルムのいる部屋に入る。
敵意がこちらに向く。
俺は全力で身体強化をかける。防御力を高めに設定し、同時にフォートレスを使用し回り込めないようにして、正面からの衝突しか選択できないようにした。
スキルを使って身体強化もしたのに、フォートレスにマナガルムがぶつかった衝撃で、俺の立っている位置が5メートル以上後ろへ吹き飛ばされた。
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