156 / 343
第6章 漆黒の召喚士
第156話 ダークエルフ
しおりを挟む
ダークエルフ……高い魔力を持つエルフが更なる力を求め、邪神などを崇拝するようになったとされる、エルフであってエルフではない種族。
高い魔力は破壊の力を生み出し、素早い動きに加えて、毒や呪いといった物も使ってくる。
精霊の力で姿を消し、影からの暗殺や、痕跡を残さない毒殺などを得意とする事で有名。
尚、元は同じ種族であったエルフはもちろん、人間やドワーフなどとも一切交流を持たない。
以上が俺の知る……というか、俺が想い描いて居るダークエルフ像だ。
魔法学校の先生とかに聞くとまた違う答えが帰ってくるかもしれないが、少なくとも仕官学校の生徒や魔法学校の生徒だと、殆ど同じようなイメージだろう。
(いや、ダメじゃん。魔族を倒す為にエルフの村へ行ったら、そこに居るエルフから刺されるパターンじゃないか)
『うーん。でも魔族が攻めてくるとわかれば、協力してくれるんじゃないですかね?』
(だけど、ダークエルフだぞ? 下手をすれば、自ら進んで魔族に協力しそうじゃないか)
『でも、そこで倒しておかないと、次はいつ現れるかも分かりませんよ?』
(そうだな。エリーのお母さんも早く救出してあげたいしな)
とはいえ、ダークエルフの村か。
毒や呪いを使われた時の為に、マーガレットは絶対に連れて行かないとな。
『ヘンリーさん。マーガレットさんは今日から動けませんよ?』
(……あぁっ! そうだった。まずいな。どうしよう)
『あの、私も神聖魔法は使えますからね? まぁマーガレットさん程ではありませんが』
(いやいや、毒や呪いだぞ!? 聖銀を取りに行ったフィオンの洞窟の事を考えてみろよ。俺自身が毒とか呪いとか幻覚をくらったら、何も出来ないんだってば)
『あー、確かに。あの時は酷かったですもんね』
(マーガレットの作業が終わるまで待つって訳にはいかないし、どうすっかな)
『私以外の誰かが神聖魔法を使えれば良いのですよね? でしたら、魔法騎士隊の方に来て貰えば良いのでは?』
(それもダメだ。今回は国外へ行くから、正規の騎士隊は連れて行けない。かといって魔法学校の生徒では力不足だし……気合で毒を避けるしかないか)
実を言うと、騎士隊ではなく、学生でもなくて神聖魔法を使える人に心当たりがある。
が、絶対に来てくれないだろう。
なんせ、ジェーンが戦っている時に横槍を入れようとしていたから、妨害の為に思いっきり服をひんむいたしな。
『あー、あの教会騒動の時に来ていた、お付きの女性ですか』
(あぁ。やっていた事は良くないが、良いおっぱいとお尻だった)
『ヘンリーさんがした事も大概でしたけどね』
アオイが呆れていると、暫く黙っていたエリーが口を開く。
「ねぇ、ハー君。ダークエルフって何なのー?」
「えっ? 知らないの?」
「うん。知らないよー?」
マジかよ。
俺が小さい頃は、親から「言う事を聞かない子どもは、ダークエルフに襲われる」と脅されたものなのだが、エリーの家はそういうのが無かったのだろうか。
一先ずエリーを怖がらせないようにしつつ、どうやって説明しようかと考えていると、
「ほっほ、お嬢さん。では、せっかくですのでダークエルフについて、お教えいたしましょう」
「はーい! お願いしまーす!」
「ダークエルフというのはですな、ここから遥か南西にある『黒の森』と呼ばれる程に木々が密集する場所を拠点としているエルフ族の事なのですよ」
「へぇー、そうなんだー。おじいさん、ありがとー」
サロモンさんがかなりマイルドな説明をしてくれた。
エリーを無駄に怖がらせるような話が出て来なくて良かったよ。
しかし、今の話で重要あ事を知ることが出来た。
ダークエルフは黒の森という場所に住んでいるのか。
それが探す手掛かりになりそうだな。
「南西にある黒の森……これを手がかりにエルフの村を探すか」
「お兄ちゃん。何を言っているの? 手がかりも何も、ルミが居るじゃない」
「……どういう意味だ?」
「同じエルフだし、近くまで行けば大よその場所は分かるよー」
なるほど。
流石はエルフというべきか。
アオイとはまた違う方法で、場所を知る事が出来るらしい。
「でも、ダークエルフの村だろ? 手伝ってくれるのはありがたいけど、危なくないか? 魔族が来るかもしれないし、交流も無いんだろ?」
「だけどお兄ちゃんが居るじゃない。何かあれば、時空魔法で家にもすぐ帰れるでしょ? あと、むしろ交流が無いからこそ、今ルミが行くんだよー」
「交流復活の為に……って事か?」
「その通りっ! という訳で、おじいちゃん。ルミはお兄ちゃんと一緒に行ってくるから」
おいおい、軽いな!
魔族が来るダークエルフの村へ行くんだぞ? わかっているのか?
まぁルミの言うように、最悪テレポートやワープ・ドアで村まで送るが。
残る課題はエリーの説得だな。
いくらなんでも、国外にあるダークエルフの村へエリーを連れて行く訳にはいかない。
ルミがサロモンさんからあっさり同行の許可を得て準備をしている間に、エリーを説得……
「じゃあ、せめて夜はエリーのお家に来てよー! でないと寂しいよぉー!」
出来ず、ワープ・ドアで毎晩エリーの家へ行き、野宿の代わりにそこへ泊まる事になってしまった。
高い魔力は破壊の力を生み出し、素早い動きに加えて、毒や呪いといった物も使ってくる。
精霊の力で姿を消し、影からの暗殺や、痕跡を残さない毒殺などを得意とする事で有名。
尚、元は同じ種族であったエルフはもちろん、人間やドワーフなどとも一切交流を持たない。
以上が俺の知る……というか、俺が想い描いて居るダークエルフ像だ。
魔法学校の先生とかに聞くとまた違う答えが帰ってくるかもしれないが、少なくとも仕官学校の生徒や魔法学校の生徒だと、殆ど同じようなイメージだろう。
(いや、ダメじゃん。魔族を倒す為にエルフの村へ行ったら、そこに居るエルフから刺されるパターンじゃないか)
『うーん。でも魔族が攻めてくるとわかれば、協力してくれるんじゃないですかね?』
(だけど、ダークエルフだぞ? 下手をすれば、自ら進んで魔族に協力しそうじゃないか)
『でも、そこで倒しておかないと、次はいつ現れるかも分かりませんよ?』
(そうだな。エリーのお母さんも早く救出してあげたいしな)
とはいえ、ダークエルフの村か。
毒や呪いを使われた時の為に、マーガレットは絶対に連れて行かないとな。
『ヘンリーさん。マーガレットさんは今日から動けませんよ?』
(……あぁっ! そうだった。まずいな。どうしよう)
『あの、私も神聖魔法は使えますからね? まぁマーガレットさん程ではありませんが』
(いやいや、毒や呪いだぞ!? 聖銀を取りに行ったフィオンの洞窟の事を考えてみろよ。俺自身が毒とか呪いとか幻覚をくらったら、何も出来ないんだってば)
『あー、確かに。あの時は酷かったですもんね』
(マーガレットの作業が終わるまで待つって訳にはいかないし、どうすっかな)
『私以外の誰かが神聖魔法を使えれば良いのですよね? でしたら、魔法騎士隊の方に来て貰えば良いのでは?』
(それもダメだ。今回は国外へ行くから、正規の騎士隊は連れて行けない。かといって魔法学校の生徒では力不足だし……気合で毒を避けるしかないか)
実を言うと、騎士隊ではなく、学生でもなくて神聖魔法を使える人に心当たりがある。
が、絶対に来てくれないだろう。
なんせ、ジェーンが戦っている時に横槍を入れようとしていたから、妨害の為に思いっきり服をひんむいたしな。
『あー、あの教会騒動の時に来ていた、お付きの女性ですか』
(あぁ。やっていた事は良くないが、良いおっぱいとお尻だった)
『ヘンリーさんがした事も大概でしたけどね』
アオイが呆れていると、暫く黙っていたエリーが口を開く。
「ねぇ、ハー君。ダークエルフって何なのー?」
「えっ? 知らないの?」
「うん。知らないよー?」
マジかよ。
俺が小さい頃は、親から「言う事を聞かない子どもは、ダークエルフに襲われる」と脅されたものなのだが、エリーの家はそういうのが無かったのだろうか。
一先ずエリーを怖がらせないようにしつつ、どうやって説明しようかと考えていると、
「ほっほ、お嬢さん。では、せっかくですのでダークエルフについて、お教えいたしましょう」
「はーい! お願いしまーす!」
「ダークエルフというのはですな、ここから遥か南西にある『黒の森』と呼ばれる程に木々が密集する場所を拠点としているエルフ族の事なのですよ」
「へぇー、そうなんだー。おじいさん、ありがとー」
サロモンさんがかなりマイルドな説明をしてくれた。
エリーを無駄に怖がらせるような話が出て来なくて良かったよ。
しかし、今の話で重要あ事を知ることが出来た。
ダークエルフは黒の森という場所に住んでいるのか。
それが探す手掛かりになりそうだな。
「南西にある黒の森……これを手がかりにエルフの村を探すか」
「お兄ちゃん。何を言っているの? 手がかりも何も、ルミが居るじゃない」
「……どういう意味だ?」
「同じエルフだし、近くまで行けば大よその場所は分かるよー」
なるほど。
流石はエルフというべきか。
アオイとはまた違う方法で、場所を知る事が出来るらしい。
「でも、ダークエルフの村だろ? 手伝ってくれるのはありがたいけど、危なくないか? 魔族が来るかもしれないし、交流も無いんだろ?」
「だけどお兄ちゃんが居るじゃない。何かあれば、時空魔法で家にもすぐ帰れるでしょ? あと、むしろ交流が無いからこそ、今ルミが行くんだよー」
「交流復活の為に……って事か?」
「その通りっ! という訳で、おじいちゃん。ルミはお兄ちゃんと一緒に行ってくるから」
おいおい、軽いな!
魔族が来るダークエルフの村へ行くんだぞ? わかっているのか?
まぁルミの言うように、最悪テレポートやワープ・ドアで村まで送るが。
残る課題はエリーの説得だな。
いくらなんでも、国外にあるダークエルフの村へエリーを連れて行く訳にはいかない。
ルミがサロモンさんからあっさり同行の許可を得て準備をしている間に、エリーを説得……
「じゃあ、せめて夜はエリーのお家に来てよー! でないと寂しいよぉー!」
出来ず、ワープ・ドアで毎晩エリーの家へ行き、野宿の代わりにそこへ泊まる事になってしまった。
0
あなたにおすすめの小説
さんざん馬鹿にされてきた最弱精霊使いですが、剣一本で魔物を倒し続けたらパートナーが最強の『大精霊』に進化したので逆襲を始めます。
ヒツキノドカ
ファンタジー
誰もがパートナーの精霊を持つウィスティリア王国。
そこでは精霊によって人生が決まり、また身分の高いものほど強い精霊を宿すといわれている。
しかし第二王子シグは最弱の精霊を宿して生まれたために王家を追放されてしまう。
身分を剥奪されたシグは冒険者になり、剣一本で魔物を倒して生計を立てるようになる。しかしそこでも精霊の弱さから見下された。ひどい時は他の冒険者に襲われこともあった。
そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。
姿は美しい白髪の少女に。
伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。
最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。
ーーーーーー
ーーー
閲覧、お気に入り登録、感想等いつもありがとうございます。とても励みになります!
※2020.6.8お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!
勇者パーティーに追放された支援術士、実はとんでもない回復能力を持っていた~極めて幅広い回復術を生かしてなんでも屋で成り上がる~
名無し
ファンタジー
突如、幼馴染の【勇者】から追放処分を言い渡される【支援術士】のグレイス。確かになんでもできるが、中途半端で物足りないという理不尽な理由だった。
自分はパーティーの要として頑張ってきたから納得できないと食い下がるグレイスに対し、【勇者】はその代わりに【治癒術士】と【補助術士】を入れたのでもうお前は一切必要ないと宣言する。
もう一人の幼馴染である【魔術士】の少女を頼むと言い残し、グレイスはパーティーから立ち去ることに。
だが、グレイスの【支援術士】としての腕は【勇者】の想像を遥かに超えるものであり、ありとあらゆるものを回復する能力を秘めていた。
グレイスがその卓越した技術を生かし、【なんでも屋】で生計を立てて評判を高めていく一方、勇者パーティーはグレイスが去った影響で歯車が狂い始め、何をやっても上手くいかなくなる。
人脈を広げていったグレイスの周りにはいつしか賞賛する人々で溢れ、落ちぶれていく【勇者】とは対照的に地位や名声をどんどん高めていくのだった。
能力『ゴミ箱』と言われ追放された僕はゴミ捨て町から自由に暮らすことにしました
御峰。
ファンタジー
十歳の時、貰えるギフトで能力『ゴミ箱』を授かったので、名門ハイリンス家から追放された僕は、ゴミの集まる町、ヴァレンに捨てられる。
でも本当に良かった!毎日勉強ばっかだった家より、このヴァレン町で僕は自由に生きるんだ!
これは、ゴミ扱いされる能力を授かった僕が、ゴミ捨て町から幸せを掴む為、成り上がる物語だ――――。
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
スキルハンター~ぼっち&ひきこもり生活を配信し続けたら、【開眼】してスキルの覚え方を習得しちゃった件~
名無し
ファンタジー
主人公の時田カケルは、いつも同じダンジョンに一人でこもっていたため、《ひきこうもりハンター》と呼ばれていた。そんなカケルが動画の配信をしても当たり前のように登録者はほとんど集まらなかったが、彼は現状が楽だからと引きこもり続けていた。そんなある日、唯一見に来てくれていた視聴者がいなくなり、とうとう無の境地に達したカケル。そこで【開眼】という、スキルの覚え方がわかるというスキルを習得し、人生を大きく変えていくことになるのだった……。
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる