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第6章 漆黒の召喚士
第169話 怒りのヘンリー
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戦いのド真ん中に行くと、瞬間移動をし終えた瞬間に巻き添えを喰らう恐れがあったので、少し離れた場所――最初に水着ダークエルフのお姉さんに会った所へ移動し、そこから海の家へと走る。
「なっ!? 店がっ……」
最初に目に飛び込んできたのは、壁が壊れ、今にも屋根が落ちそうな半壊の海の家だ。
十数人の半裸の男たちがゾンビのようにゆっくりと動きまわり、黒服ダークエルフや際どい格好のダークエルフの女性たちが魔法や弓矢で応戦している。
その男たちの一番後ろ、冷めた目で戦いを眺めているのが、見覚えのある中年男――ロリコン魔族だ。
「ヨセフィーナさん。ダークエルフたちを護ってあげてください。ルミは俺と一緒に来てくれ。あの魔族を倒すぞ!」
「うん、わかった!」
「ちょっとアンタたち、魔族を倒すって……もぉっ!」
魔族に向かって走り出す俺とルミをよそに、ヨセフィーナさんは何か言いたげだったが、ダークエルフたちの状況も良くは無いため、そっちへ向かって行く。
足元が砂で走り難いが、具現化魔法で愛剣を生み出しつつアオイに話しかける。
(アオイ。神聖魔法で身体強化を行ったら、この前使った最強の攻撃魔法を頼む)
『コンシューミング・ファイアですか? わかりました。ですが、少し集中する時間をください』
(承知の上だ)
このロリコン魔族は絶対に許さねぇ!
全力で叩き潰すっ!
「ブレッシング」
先ずは身体強化魔法を使用する。
ダークエルフが使用しない神聖魔法を使ったからか、魔族が俺の――いや、ルミの存在に気付き、口元を緩ませた。
ユーリヤくらいの年齢が好みだと思っていたのだが、ルミでもいけるらしい。
「これはこれは……いつぞやの人間ではないか。今日は、あの幼女は居ないのか。しかし、これはこれで面白い。今日はハズレの性能調査だし、隠蔽魔法はダークエルフに破られるしで、やる気が出なかったが……少しは楽しくなりそうだな」
ハズレだとか性能調査だとか、意味不明な事を言いながら、余裕たっぷりの仕草でルミに向かって微笑みかける。
おそらく、俺やルミに自身が傷付けられるとは微塵も思っていないのだろう。
だがな、今日の俺はいつに無く怒っているんだっ!
「テレポート」
「なっ!?」
突然消えた俺に驚くロリコン魔族――の背後に瞬間移動した俺が、全力でその背中を叩っ斬る。
背中から生えた黒い翼をへし折るつもりで斬ったのだが、傷を付けたものの、その機能を奪うまでには至らない。
続けざまに薙ぎ払おうとした所で、ロリコン魔族が大きく距離を取る。
「グッ……まさか、人間に闇魔法が使えるとは。油断してしまったな」
闇魔法? どうやら闇魔法にも瞬間移動に似た魔法があるらしい。わざわざ訂正してやる気はないが。
「お前は俺を怒らせた。絶対に許さん!」
「……はて、僕が何かしたかね?」
「あぁ。お前のせいで、夜のサービスが……夜のサービスがぁぁぁっ!」
「何の事か分からんが、この痛みは返させてもらうぞっ!」
「ふざけるな! それはこっちの台詞だ……ルミッ!」
ロリコン魔族は最初こそ幼女のルミに気を取られていたものの、痛みと怒りで俺に気を取られ、ルミが魔法の詠唱を終えている事に気付いていなかった。
合図と共に大きく下がると、ルミの魔法により魔族の足元から巨大な岩の槍が現れる。
魔族の身体が鋭利な岩で身体が貫かれた! と思ったのだが、岩が二つに割れていて、魔族を避けるようにして伸びている。
「そんな、ルミの魔法に干渉されちゃった……」
干渉……つまり、精霊魔法の効果を強制的に変更さたという事か?
詳しい事は分からないが、ルミの魔法ではダメージを与えられないという事なのか?
「残念ながら、お嬢ちゃんの魔力では僕を傷付けられないね。どうだい? 僕と一緒に来れば、お嬢ちゃんの魔力を格段に増やしてあげるよ」
「お兄ちゃん。あのオジサン、気持ち悪い」
「俺もそう思う。ルミ、俺の後ろへ隠れてろ」
ルミを呼び、俺の背中へ隠すとロリコン魔族があからさまに落ち込む。
このチャンスを逃す手は無い。
(アオイ、いけるか!?)
『大丈夫です!』
「コンシューミング・ファイア!」
俺の言葉と共に白い炎の弾が飛び、ロリコン魔族に着弾すると音も無く真っ白な火柱が高く燃え上がる。
「ちょ、お兄ちゃん!? な、何なのこの魔法はっ! 白い炎なんて聞いた事が無いよっ!」
俺の背中にしがみ付きながら叫ぶルミを庇いつつ、暫く待つと火柱が消え、炭となった魔族の姿が見えた。
(って、アオイ! 凄い魔法だとは聞いて居たけれど、砂浜に大きな穴が開いて、高温でガラス化までしているじゃないかっ! こんな恐ろしい魔法を街中で使うなよっ!)
『でも、範囲はそこまで広くないじゃないですか! ……と、そんな事より、あの魔族、まだ生きてますよ!』
あの状態でも死なないのか。
かなりしぶといな。
先程はルミの魔法が効かず、俺の剣でも大してダメージが通らなかったが、流石にこの状態ならば効くだろうか。
一先ず剣で斬ろうと思った所で、
「リプス!」
聞いた事の無い言葉と共に、強大な風の塊がロリコン魔族を直撃し、その身体が黒い塵へと変わる。
今の魔法は……ヨセフィーナさんか!
「アンタたち。魔族と戦った直後で悪いんだけど、こっちも手伝っておくれ。数が多過ぎるよ」
流石はダークエルフの長だと感心しつつ、ロリコン魔族が残していった生命力だけは高い謎の男たちを、俺とルミとで屠っていった。
「なっ!? 店がっ……」
最初に目に飛び込んできたのは、壁が壊れ、今にも屋根が落ちそうな半壊の海の家だ。
十数人の半裸の男たちがゾンビのようにゆっくりと動きまわり、黒服ダークエルフや際どい格好のダークエルフの女性たちが魔法や弓矢で応戦している。
その男たちの一番後ろ、冷めた目で戦いを眺めているのが、見覚えのある中年男――ロリコン魔族だ。
「ヨセフィーナさん。ダークエルフたちを護ってあげてください。ルミは俺と一緒に来てくれ。あの魔族を倒すぞ!」
「うん、わかった!」
「ちょっとアンタたち、魔族を倒すって……もぉっ!」
魔族に向かって走り出す俺とルミをよそに、ヨセフィーナさんは何か言いたげだったが、ダークエルフたちの状況も良くは無いため、そっちへ向かって行く。
足元が砂で走り難いが、具現化魔法で愛剣を生み出しつつアオイに話しかける。
(アオイ。神聖魔法で身体強化を行ったら、この前使った最強の攻撃魔法を頼む)
『コンシューミング・ファイアですか? わかりました。ですが、少し集中する時間をください』
(承知の上だ)
このロリコン魔族は絶対に許さねぇ!
全力で叩き潰すっ!
「ブレッシング」
先ずは身体強化魔法を使用する。
ダークエルフが使用しない神聖魔法を使ったからか、魔族が俺の――いや、ルミの存在に気付き、口元を緩ませた。
ユーリヤくらいの年齢が好みだと思っていたのだが、ルミでもいけるらしい。
「これはこれは……いつぞやの人間ではないか。今日は、あの幼女は居ないのか。しかし、これはこれで面白い。今日はハズレの性能調査だし、隠蔽魔法はダークエルフに破られるしで、やる気が出なかったが……少しは楽しくなりそうだな」
ハズレだとか性能調査だとか、意味不明な事を言いながら、余裕たっぷりの仕草でルミに向かって微笑みかける。
おそらく、俺やルミに自身が傷付けられるとは微塵も思っていないのだろう。
だがな、今日の俺はいつに無く怒っているんだっ!
「テレポート」
「なっ!?」
突然消えた俺に驚くロリコン魔族――の背後に瞬間移動した俺が、全力でその背中を叩っ斬る。
背中から生えた黒い翼をへし折るつもりで斬ったのだが、傷を付けたものの、その機能を奪うまでには至らない。
続けざまに薙ぎ払おうとした所で、ロリコン魔族が大きく距離を取る。
「グッ……まさか、人間に闇魔法が使えるとは。油断してしまったな」
闇魔法? どうやら闇魔法にも瞬間移動に似た魔法があるらしい。わざわざ訂正してやる気はないが。
「お前は俺を怒らせた。絶対に許さん!」
「……はて、僕が何かしたかね?」
「あぁ。お前のせいで、夜のサービスが……夜のサービスがぁぁぁっ!」
「何の事か分からんが、この痛みは返させてもらうぞっ!」
「ふざけるな! それはこっちの台詞だ……ルミッ!」
ロリコン魔族は最初こそ幼女のルミに気を取られていたものの、痛みと怒りで俺に気を取られ、ルミが魔法の詠唱を終えている事に気付いていなかった。
合図と共に大きく下がると、ルミの魔法により魔族の足元から巨大な岩の槍が現れる。
魔族の身体が鋭利な岩で身体が貫かれた! と思ったのだが、岩が二つに割れていて、魔族を避けるようにして伸びている。
「そんな、ルミの魔法に干渉されちゃった……」
干渉……つまり、精霊魔法の効果を強制的に変更さたという事か?
詳しい事は分からないが、ルミの魔法ではダメージを与えられないという事なのか?
「残念ながら、お嬢ちゃんの魔力では僕を傷付けられないね。どうだい? 僕と一緒に来れば、お嬢ちゃんの魔力を格段に増やしてあげるよ」
「お兄ちゃん。あのオジサン、気持ち悪い」
「俺もそう思う。ルミ、俺の後ろへ隠れてろ」
ルミを呼び、俺の背中へ隠すとロリコン魔族があからさまに落ち込む。
このチャンスを逃す手は無い。
(アオイ、いけるか!?)
『大丈夫です!』
「コンシューミング・ファイア!」
俺の言葉と共に白い炎の弾が飛び、ロリコン魔族に着弾すると音も無く真っ白な火柱が高く燃え上がる。
「ちょ、お兄ちゃん!? な、何なのこの魔法はっ! 白い炎なんて聞いた事が無いよっ!」
俺の背中にしがみ付きながら叫ぶルミを庇いつつ、暫く待つと火柱が消え、炭となった魔族の姿が見えた。
(って、アオイ! 凄い魔法だとは聞いて居たけれど、砂浜に大きな穴が開いて、高温でガラス化までしているじゃないかっ! こんな恐ろしい魔法を街中で使うなよっ!)
『でも、範囲はそこまで広くないじゃないですか! ……と、そんな事より、あの魔族、まだ生きてますよ!』
あの状態でも死なないのか。
かなりしぶといな。
先程はルミの魔法が効かず、俺の剣でも大してダメージが通らなかったが、流石にこの状態ならば効くだろうか。
一先ず剣で斬ろうと思った所で、
「リプス!」
聞いた事の無い言葉と共に、強大な風の塊がロリコン魔族を直撃し、その身体が黒い塵へと変わる。
今の魔法は……ヨセフィーナさんか!
「アンタたち。魔族と戦った直後で悪いんだけど、こっちも手伝っておくれ。数が多過ぎるよ」
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