208 / 343
第7章 マックート村の新領主
第208話 領地調査
しおりを挟む
「ところで、ここは王都から遠く離れた場所なのに、どうしてソフィアちゃんがヘンリー君のおうちに居るのかしら?」
パメラがジト目で俺とソフィアを見つめてくる。
おそらく、パメラがこの屋敷に来るまで、数日要したはずだから、まぁこんな目にもなるよな。
俺が瞬間移動魔法の存在を公開していないし。
「俺が召喚魔法を使えるからだよ。召喚魔法でソフィアを呼んだんだ」
「……召喚魔法って、そんな事が出来るのかしら? 先生は、術者の周辺に居る小動物を呼び出して、使役させる魔法だって認識なんだけど」
「出来るってば。というか、先生は今回の魔法大会を見てなかったんですか? 俺、思いっきり召喚魔法使ってましたけど」
「ま、魔法大会の時期は……そ、それより、先生が聞いているのは、ソフィアちゃんが来た方法じゃなくて、何故ここに呼んだのかって話よ」
「それなら、さっき父さんも言っていたけど、この領地を治めるためのアドバイスをソフィアに教えてもらおうと思ってさ。それで、さっき父さんの子育て施策の話になったんだよ」
「なるほどね。そう、子育て……というか、子作りよ! パメラちゃん、頑張っちゃうから!」
物凄く懐疑的な目を向けてきたパメラだけど、子作りの話になった途端、表情が一転してニヤニヤし始めた。
何を考えているのかは知らないが、上手く話が逸れたので、瞬間移動の話はしなくても良いだろう。
……正直、ソフィアをここへ呼ぶのは召喚魔法で言い訳出来るとして、送る時の事を突っ込まれたら何も言えなかったからな。
「ヘンリー。一先ず、子育て支援を行うにあたり、先ずはこの村の人口――特に子供の数と年齢、性別を知りたいんだが、何か資料はあるのか?」
「残念ながら、そういった資料は何も引き継がれていないんだけど……ノーマに聞けば何か分かるかもしれないな。……ノーマ、入って来て」
父さんの質問に応じるため、部屋の外で待機していたノーマを呼び、事情を説明すると、
「そうですね。そういった資料があるとすれば書庫ですが、ここは以前の領主様の別荘ですので、あまり期待は出来ないかと」
あまり期待が出来ない返事がきてしまった。
「うーん。じゃあ悪いんだけど、ノーマはメリッサとワンダに協力してもらって、書庫の資料探しを頼みたい。二人には、俺がノーマを手伝うように言っていたと伝えて」
「畏まりました」
「で、最悪の場合は、また一軒一軒家を回って子供の数と年齢を……いや、俺が行くと委縮されるからな」
この村へ来た初日に各家を回ったんだけど、挨拶に来ただけなのに、家族総出で何故か頭を下げられたりしたからな。
これは本当に最後の手段で、確認するのも俺ではなくて、誰かにやってもらおうか。
だけど、他に村の情報を持って居そうなのは……あ! あった!
「そうだ。冒険者ギルドなら村の状況を把握しているかも。じゃあ俺は冒険者ギルドを当たってくるよ」
「なるほど。冒険者ギルドか。実は、今まで一度も行った事がないから、父さんも一緒に連れて行ってくれないか?」
「あぁ、それくらい別に……」
って、待てよ。冒険者ギルドの職員は、兎耳の巨乳美少女だ。
ただでさえ、俺が勘違いで胸を揉んでしまって印象が悪いのに、変態父さんを連れていって、兎耳に興奮したら目も当てられない。
まぁ胸が大きいから、父さんの好みとは違うし、もしかしたら何も起こらないかもしれないけど……いや、やっぱり止めておこう。
「いや、父さんは子育て施策の具体案を考えておいてよ。先ずは何をするかを挙げて、その上で実際の人口を確認して、どれくらい効果が見込めるかを検討しよう」
「そ、そうか。残念だが、またの機会という事にしておこうか」
「悪いね。その代わりと言ってはなんだけど、父さん一人に任せっ切りするつもりはなくて、ちゃんと屋敷に居るメンバーをサポート要員として付けるから」
「何っ!? ユーリヤちゃん……には難しいから、ノーマちゃんかメリッサちゃん、ワンダちゃんかアタランテちゃんの誰か……むしろ全員でも父さんは良いんだが」
「いやいや、もっとやる気のある人が居るじゃないか。パメラ先生っていう有能な人が」
「な……なんだと!? ヘンリー、謀ったな!」
いやいや、流石に父さんと女性メンバーを二人っきりになんて、危な過ぎて絶対に出来ない。
その点、パメラなら大丈夫だろう。間違いなく父さんが手を出さないし、年齢的にも子育てママの年齢だしね。……まぁ、子供居ないけどさ。
「先生はー、ヘンリー君と二人っきりでお勉強したかったなー」
「あ、俺は冒険者ギルドに話をしに行かないといけないんで。あと、一階にある領主代行の部屋を子育て支援施策検討本部という事にするから、父さんとパメラはそっちで続きをしてね。じゃあ、各自割り当てられた任務に就くように。解散!」
勢いで話を終わらせると、ソフィアの手を引いて屋敷の外へ。
「えっ!? ど、どうしたの? は、初めてが屋外でなの!?」
「何を言っているか分からないけど、このまま屋敷の門から外へ出るぞ。パメラに瞬間移動魔法の事を突っ込まれる前に、ソフィアを家に送るから」
「……う、パメラ先生が居たのは、本当に予想外だったわ。仕方が無いわね……じゃ、じゃあ続きは、また今度、う、ウチの部屋……で」
「あぁ、わかった。都合が良い時に声を掛けてくれ」
ソフィアは子育て支援という良い案をくれたにも関わらず、まだ他にも統治についてのアドバイスを続けてくれるというのは助かる。
実際、フローレンス様から依頼されている、エルフの村との取引については手つかずだし、まだ教えて貰わない事が沢山あるからな。
一先ずソフィアに説明した通り、門のから出て外壁の影に隠れてテレポートを行い、家へ送り届ける事に成功した。
パメラがジト目で俺とソフィアを見つめてくる。
おそらく、パメラがこの屋敷に来るまで、数日要したはずだから、まぁこんな目にもなるよな。
俺が瞬間移動魔法の存在を公開していないし。
「俺が召喚魔法を使えるからだよ。召喚魔法でソフィアを呼んだんだ」
「……召喚魔法って、そんな事が出来るのかしら? 先生は、術者の周辺に居る小動物を呼び出して、使役させる魔法だって認識なんだけど」
「出来るってば。というか、先生は今回の魔法大会を見てなかったんですか? 俺、思いっきり召喚魔法使ってましたけど」
「ま、魔法大会の時期は……そ、それより、先生が聞いているのは、ソフィアちゃんが来た方法じゃなくて、何故ここに呼んだのかって話よ」
「それなら、さっき父さんも言っていたけど、この領地を治めるためのアドバイスをソフィアに教えてもらおうと思ってさ。それで、さっき父さんの子育て施策の話になったんだよ」
「なるほどね。そう、子育て……というか、子作りよ! パメラちゃん、頑張っちゃうから!」
物凄く懐疑的な目を向けてきたパメラだけど、子作りの話になった途端、表情が一転してニヤニヤし始めた。
何を考えているのかは知らないが、上手く話が逸れたので、瞬間移動の話はしなくても良いだろう。
……正直、ソフィアをここへ呼ぶのは召喚魔法で言い訳出来るとして、送る時の事を突っ込まれたら何も言えなかったからな。
「ヘンリー。一先ず、子育て支援を行うにあたり、先ずはこの村の人口――特に子供の数と年齢、性別を知りたいんだが、何か資料はあるのか?」
「残念ながら、そういった資料は何も引き継がれていないんだけど……ノーマに聞けば何か分かるかもしれないな。……ノーマ、入って来て」
父さんの質問に応じるため、部屋の外で待機していたノーマを呼び、事情を説明すると、
「そうですね。そういった資料があるとすれば書庫ですが、ここは以前の領主様の別荘ですので、あまり期待は出来ないかと」
あまり期待が出来ない返事がきてしまった。
「うーん。じゃあ悪いんだけど、ノーマはメリッサとワンダに協力してもらって、書庫の資料探しを頼みたい。二人には、俺がノーマを手伝うように言っていたと伝えて」
「畏まりました」
「で、最悪の場合は、また一軒一軒家を回って子供の数と年齢を……いや、俺が行くと委縮されるからな」
この村へ来た初日に各家を回ったんだけど、挨拶に来ただけなのに、家族総出で何故か頭を下げられたりしたからな。
これは本当に最後の手段で、確認するのも俺ではなくて、誰かにやってもらおうか。
だけど、他に村の情報を持って居そうなのは……あ! あった!
「そうだ。冒険者ギルドなら村の状況を把握しているかも。じゃあ俺は冒険者ギルドを当たってくるよ」
「なるほど。冒険者ギルドか。実は、今まで一度も行った事がないから、父さんも一緒に連れて行ってくれないか?」
「あぁ、それくらい別に……」
って、待てよ。冒険者ギルドの職員は、兎耳の巨乳美少女だ。
ただでさえ、俺が勘違いで胸を揉んでしまって印象が悪いのに、変態父さんを連れていって、兎耳に興奮したら目も当てられない。
まぁ胸が大きいから、父さんの好みとは違うし、もしかしたら何も起こらないかもしれないけど……いや、やっぱり止めておこう。
「いや、父さんは子育て施策の具体案を考えておいてよ。先ずは何をするかを挙げて、その上で実際の人口を確認して、どれくらい効果が見込めるかを検討しよう」
「そ、そうか。残念だが、またの機会という事にしておこうか」
「悪いね。その代わりと言ってはなんだけど、父さん一人に任せっ切りするつもりはなくて、ちゃんと屋敷に居るメンバーをサポート要員として付けるから」
「何っ!? ユーリヤちゃん……には難しいから、ノーマちゃんかメリッサちゃん、ワンダちゃんかアタランテちゃんの誰か……むしろ全員でも父さんは良いんだが」
「いやいや、もっとやる気のある人が居るじゃないか。パメラ先生っていう有能な人が」
「な……なんだと!? ヘンリー、謀ったな!」
いやいや、流石に父さんと女性メンバーを二人っきりになんて、危な過ぎて絶対に出来ない。
その点、パメラなら大丈夫だろう。間違いなく父さんが手を出さないし、年齢的にも子育てママの年齢だしね。……まぁ、子供居ないけどさ。
「先生はー、ヘンリー君と二人っきりでお勉強したかったなー」
「あ、俺は冒険者ギルドに話をしに行かないといけないんで。あと、一階にある領主代行の部屋を子育て支援施策検討本部という事にするから、父さんとパメラはそっちで続きをしてね。じゃあ、各自割り当てられた任務に就くように。解散!」
勢いで話を終わらせると、ソフィアの手を引いて屋敷の外へ。
「えっ!? ど、どうしたの? は、初めてが屋外でなの!?」
「何を言っているか分からないけど、このまま屋敷の門から外へ出るぞ。パメラに瞬間移動魔法の事を突っ込まれる前に、ソフィアを家に送るから」
「……う、パメラ先生が居たのは、本当に予想外だったわ。仕方が無いわね……じゃ、じゃあ続きは、また今度、う、ウチの部屋……で」
「あぁ、わかった。都合が良い時に声を掛けてくれ」
ソフィアは子育て支援という良い案をくれたにも関わらず、まだ他にも統治についてのアドバイスを続けてくれるというのは助かる。
実際、フローレンス様から依頼されている、エルフの村との取引については手つかずだし、まだ教えて貰わない事が沢山あるからな。
一先ずソフィアに説明した通り、門のから出て外壁の影に隠れてテレポートを行い、家へ送り届ける事に成功した。
0
あなたにおすすめの小説
さんざん馬鹿にされてきた最弱精霊使いですが、剣一本で魔物を倒し続けたらパートナーが最強の『大精霊』に進化したので逆襲を始めます。
ヒツキノドカ
ファンタジー
誰もがパートナーの精霊を持つウィスティリア王国。
そこでは精霊によって人生が決まり、また身分の高いものほど強い精霊を宿すといわれている。
しかし第二王子シグは最弱の精霊を宿して生まれたために王家を追放されてしまう。
身分を剥奪されたシグは冒険者になり、剣一本で魔物を倒して生計を立てるようになる。しかしそこでも精霊の弱さから見下された。ひどい時は他の冒険者に襲われこともあった。
そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。
姿は美しい白髪の少女に。
伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。
最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。
ーーーーーー
ーーー
閲覧、お気に入り登録、感想等いつもありがとうございます。とても励みになります!
※2020.6.8お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!
勇者パーティーに追放された支援術士、実はとんでもない回復能力を持っていた~極めて幅広い回復術を生かしてなんでも屋で成り上がる~
名無し
ファンタジー
突如、幼馴染の【勇者】から追放処分を言い渡される【支援術士】のグレイス。確かになんでもできるが、中途半端で物足りないという理不尽な理由だった。
自分はパーティーの要として頑張ってきたから納得できないと食い下がるグレイスに対し、【勇者】はその代わりに【治癒術士】と【補助術士】を入れたのでもうお前は一切必要ないと宣言する。
もう一人の幼馴染である【魔術士】の少女を頼むと言い残し、グレイスはパーティーから立ち去ることに。
だが、グレイスの【支援術士】としての腕は【勇者】の想像を遥かに超えるものであり、ありとあらゆるものを回復する能力を秘めていた。
グレイスがその卓越した技術を生かし、【なんでも屋】で生計を立てて評判を高めていく一方、勇者パーティーはグレイスが去った影響で歯車が狂い始め、何をやっても上手くいかなくなる。
人脈を広げていったグレイスの周りにはいつしか賞賛する人々で溢れ、落ちぶれていく【勇者】とは対照的に地位や名声をどんどん高めていくのだった。
能力『ゴミ箱』と言われ追放された僕はゴミ捨て町から自由に暮らすことにしました
御峰。
ファンタジー
十歳の時、貰えるギフトで能力『ゴミ箱』を授かったので、名門ハイリンス家から追放された僕は、ゴミの集まる町、ヴァレンに捨てられる。
でも本当に良かった!毎日勉強ばっかだった家より、このヴァレン町で僕は自由に生きるんだ!
これは、ゴミ扱いされる能力を授かった僕が、ゴミ捨て町から幸せを掴む為、成り上がる物語だ――――。
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
スキルハンター~ぼっち&ひきこもり生活を配信し続けたら、【開眼】してスキルの覚え方を習得しちゃった件~
名無し
ファンタジー
主人公の時田カケルは、いつも同じダンジョンに一人でこもっていたため、《ひきこうもりハンター》と呼ばれていた。そんなカケルが動画の配信をしても当たり前のように登録者はほとんど集まらなかったが、彼は現状が楽だからと引きこもり続けていた。そんなある日、唯一見に来てくれていた視聴者がいなくなり、とうとう無の境地に達したカケル。そこで【開眼】という、スキルの覚え方がわかるというスキルを習得し、人生を大きく変えていくことになるのだった……。
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる