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第9章 ドワーフ婚姻試練
第293話 変態との戦い
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「ダメだっ! どこの馬の骨とも分からん男に、大事な大事なロレッタをやれるかっ!」
「パパ。だから、どこの馬の骨……って、ヘンリー君は学校のクラスメイトだってば」
「それがどうした! ロレッタ……分かっているのか? 男っていうのはな、狼なんだ。隙を見せた途端に、襲い掛かってくるんだ」
ポピーの家に続き、ロレッタちゃんの家に来たんだけど、玄関でいきなり仁王立ちのお父さんから、全面的に拒否されてしまった。
ロレッタちゃんが家の地図を描き、先に説得しておくから……と言っていたのだが、どうやら失敗してしまったらしい。
とりあえず、俺としても人手が欲しいので、説得に加わる。
「お父さん。何か誤解されているみたいですが、俺はロレッタちゃんを……」
「お前なんかに、お義父さんと呼ばれる筋合いは無いっ!」
いや、話を聞けよ。
というか、若干ニュアンスがおかしいんだが、ロレッタちゃんな、何て言って説得したんだ?
「ロレッタちゃん、ちょっといい?」
「うん」
「おい、待て! 父の目から隠れ、二人でイチャイチャする気だなっ!? ワシの目が黒い内は、そんな事は絶対に許さんぞっ! そういう事がしたければ、この父を倒してみせよっ!」
隠れる気も無いし、イチャイチャもしないんだが……いや、ロレッタちゃんには悪いが、どう見てもお父さんは普通のオッさんだ。
万が一にも俺が負ける要素が無いんだが。
「ロレッタちゃん……倒して良いの?」
「いやー、流石にお父さんに倒れられると困るかなー」
「ロレッタや。今でこそ父は商人をしているが、こう見えて、元は宮廷魔術士だったのだよ。さぁ、少年よ。どこからでも掛かってくるが良い!」
どーしたもんかなー。
過去の栄光に美化が掛かって、自分が凄いと勘違いしているパターンだよなー。
軽く捻ってしまえば大人しくなりそうだけど、ロレッタちゃんの父親だしなー。
『ヘンリーさん。じゃあ、命に関わらない所で、軽く氷の像にしてあげるとかは、どうでしょう?』
(いや、十分に命に関わるだろ。あと、ロレッタちゃんのトラウマになるわっ!)
『むぅ……でしたら、瞬間移動で遠く離れた帝国に連れて行って、置き去りにするとか』
(それは人命に直結しないけど、ロレッタちゃんが心配する事に違いはないだろ。却下!)
どうしたものかと思案していると、
「パパ。ヘンリー君は魔族を倒した英雄だよ?」
「ロレッタ。それは、この少年に騙されているんだよ。魔族を倒した? そんな訳ないだろう?」
「本当だってば。皆の目の前で戦ってたし、それに王女様の命を助けたって、勲章まで授与されたんだよ?」
「わ、ワシだって勲章の一つや二つくらい……あ、あるぞ?」
「……パパ。それ、本当?」
お父さんがロレッタちゃんから、あからさまに目を逸らす。
この人、色んな意味で大丈夫か?
「とにかくだ! ロレッタから、どこぞの村の領主の息子だと聞いているが、王族だろうと、貴族だろうと、ワシの可愛い娘は絶対にやらん! ロレッタが欲しければ、ワシにその力を示して見せよ!」
「……力を見せれば良いんだな? 後悔するなよ?」
「ふん! ハッタリだけは一人前だな!」
だんだん面倒くさくなってきたので、足元を素手で軽く殴り、地面に大きな穴を開ける。
「つ、土系統の魔法か。ま、まぁまぁだな」
「いや、単に軽く殴っただけだ。本気を出せば衝撃波を放てる」
「んな訳あるかっ! ……だが、手塩に掛けて育てた可愛い娘だ! まだ胸も発展途中で、成長を見守っている所だというのに、他の男にやれるかっ!」
「……それ、ロレッタちゃんから聞いているけど、止めた方が良いんじゃないのか?」
「な、何をっ!? 父親が娘と一緒に風呂へ入って何が悪いっ!」
「年齢を考えろっ!」
「考えとるわっ! だから、着替えはこっそり覗くだけにしているし、寝顔鑑賞も月に五回までと決めておる!」
えぇぇ……。引くわ……マジで引く。
いやでも、手を出さない分、俺の父親よりはマシなのか?
世の父親って、こんな奴らばっかりじゃないよね?
「パパ……気持ち悪いから、止めて。あと、私……決めた。この家を出る」
「ろ、ロレッタっ!? な、何を……」
「パパがヘンリー君の所で働く事を承認してくれたら、働きながら学校を卒業する。承認してくれなかったら……」
「しなかったら……?」
「ヘンリー君と駆け落ちする!」
「ロレッタぁぁぁっ!」
ドン引きしたのは、ロレッタも同じらしいけど……駆け落ちって何だ!?
家から出る為の口実に使っているだけだよな? そうだよな!?
「というわけで、ヘンリー君。これから、お世話になります」
結局、変態――もとい、父親の了承も(半ば強引に)得られ、ロレッタちゃんがうちで働いてくれる事になった。
「パパ。だから、どこの馬の骨……って、ヘンリー君は学校のクラスメイトだってば」
「それがどうした! ロレッタ……分かっているのか? 男っていうのはな、狼なんだ。隙を見せた途端に、襲い掛かってくるんだ」
ポピーの家に続き、ロレッタちゃんの家に来たんだけど、玄関でいきなり仁王立ちのお父さんから、全面的に拒否されてしまった。
ロレッタちゃんが家の地図を描き、先に説得しておくから……と言っていたのだが、どうやら失敗してしまったらしい。
とりあえず、俺としても人手が欲しいので、説得に加わる。
「お父さん。何か誤解されているみたいですが、俺はロレッタちゃんを……」
「お前なんかに、お義父さんと呼ばれる筋合いは無いっ!」
いや、話を聞けよ。
というか、若干ニュアンスがおかしいんだが、ロレッタちゃんな、何て言って説得したんだ?
「ロレッタちゃん、ちょっといい?」
「うん」
「おい、待て! 父の目から隠れ、二人でイチャイチャする気だなっ!? ワシの目が黒い内は、そんな事は絶対に許さんぞっ! そういう事がしたければ、この父を倒してみせよっ!」
隠れる気も無いし、イチャイチャもしないんだが……いや、ロレッタちゃんには悪いが、どう見てもお父さんは普通のオッさんだ。
万が一にも俺が負ける要素が無いんだが。
「ロレッタちゃん……倒して良いの?」
「いやー、流石にお父さんに倒れられると困るかなー」
「ロレッタや。今でこそ父は商人をしているが、こう見えて、元は宮廷魔術士だったのだよ。さぁ、少年よ。どこからでも掛かってくるが良い!」
どーしたもんかなー。
過去の栄光に美化が掛かって、自分が凄いと勘違いしているパターンだよなー。
軽く捻ってしまえば大人しくなりそうだけど、ロレッタちゃんの父親だしなー。
『ヘンリーさん。じゃあ、命に関わらない所で、軽く氷の像にしてあげるとかは、どうでしょう?』
(いや、十分に命に関わるだろ。あと、ロレッタちゃんのトラウマになるわっ!)
『むぅ……でしたら、瞬間移動で遠く離れた帝国に連れて行って、置き去りにするとか』
(それは人命に直結しないけど、ロレッタちゃんが心配する事に違いはないだろ。却下!)
どうしたものかと思案していると、
「パパ。ヘンリー君は魔族を倒した英雄だよ?」
「ロレッタ。それは、この少年に騙されているんだよ。魔族を倒した? そんな訳ないだろう?」
「本当だってば。皆の目の前で戦ってたし、それに王女様の命を助けたって、勲章まで授与されたんだよ?」
「わ、ワシだって勲章の一つや二つくらい……あ、あるぞ?」
「……パパ。それ、本当?」
お父さんがロレッタちゃんから、あからさまに目を逸らす。
この人、色んな意味で大丈夫か?
「とにかくだ! ロレッタから、どこぞの村の領主の息子だと聞いているが、王族だろうと、貴族だろうと、ワシの可愛い娘は絶対にやらん! ロレッタが欲しければ、ワシにその力を示して見せよ!」
「……力を見せれば良いんだな? 後悔するなよ?」
「ふん! ハッタリだけは一人前だな!」
だんだん面倒くさくなってきたので、足元を素手で軽く殴り、地面に大きな穴を開ける。
「つ、土系統の魔法か。ま、まぁまぁだな」
「いや、単に軽く殴っただけだ。本気を出せば衝撃波を放てる」
「んな訳あるかっ! ……だが、手塩に掛けて育てた可愛い娘だ! まだ胸も発展途中で、成長を見守っている所だというのに、他の男にやれるかっ!」
「……それ、ロレッタちゃんから聞いているけど、止めた方が良いんじゃないのか?」
「な、何をっ!? 父親が娘と一緒に風呂へ入って何が悪いっ!」
「年齢を考えろっ!」
「考えとるわっ! だから、着替えはこっそり覗くだけにしているし、寝顔鑑賞も月に五回までと決めておる!」
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いやでも、手を出さない分、俺の父親よりはマシなのか?
世の父親って、こんな奴らばっかりじゃないよね?
「パパ……気持ち悪いから、止めて。あと、私……決めた。この家を出る」
「ろ、ロレッタっ!? な、何を……」
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