神様に与えられたのは≪ゴミ≫スキル。家の恥だと勘当されたけど、ゴミなら何でも再生出来て自由に使えて……ゴミ扱いされてた古代兵器に懐かれました

向原 行人

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第1章 ゴミスキルと古代兵器

第10話 機嫌がころころ変わるクリス

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「≪ゴミ整理≫?」

 どういうスキルだろう? と思いながら使ってみると、ずらずらと何かが書かれた半透明の板が現れた。
 どうやら、保管したゴミをリスト化してくれる上に、状態や品質による並べ替えや、種別によるフィルタ機能まであるようだ。

「何これ凄い!」
「お兄ちゃん。どうかしたの?」
「いや、クリスも見てよ。凄くない?」
「え? 何が?」
「だから、これが……」

 って、クリスには見えないのかな?
 クリスは、僕には見えている板を見ようとして、僕に密着しながら視点を合わせてみたり、おんぶされるみたいに、背中から抱きついてきたりする。
 ん? あれ? クリスの息が荒くなってる?
 獣人だから身体能力が高いって言っていたけど、街の中を端から端まで歩いたし、実は疲れているのかな?

「クリス。今からまた焼却場へ戻るんだけど、このままおんぶで行こうか」
「えぇっ!? ど、どうしてっ!?」
「いや、だって息が荒くなっているし、辛いのかなって思って」
「そ、それは……その、お兄ちゃんに抱きついて……な、何でもないっ!」
「僕は魔法使いだけど、ちょっとだけ戦闘訓練も受けているからね。体力はあるから、クリスは休んでて」

 そう言って、僕の背中に抱きつくクリスの太ももとお尻を支えると、

「にゃぁぁぁ。お、お兄ちゃ……うぅん、何でもないの。お、お願いします」

 僕の首に両腕を回し、身体を預けてきた。
 ……しかし、クリスの身体は軽過ぎないかな?
 でも、脚はムニムニしていて、ガリガリって訳ではない。
 ご飯が食べられていない……という訳ではないみたいだけど、大丈夫かな?

 最初はおんぶされているのが恥ずかしいのか、クリスは黙っていたけど、焼却場が見える頃には、ご機嫌で鼻歌を歌っていたりする。
 そのまま焼却場へ行くと、ゴミ整理スキルを使い、品質が悪い物だけ出してみた。
 うん、この中に光るゴミは無いね。
 再びオジサンにサインをもらい、冒険者ギルドへ戻る。
 何故か、ギルドまでは自分で歩こうか……と言ったら、クリスが少し拗ねたけど。

「お待たせしました。先程運んでいただいたゴミに対する報酬、銀貨三枚です」
「あれ? 最初のゴミ運びより、報酬が高いんですね」
「えぇ。焼却場までの距離が違いますので」

 冒険者ギルドの受付で説明を聞いて、報酬を受け取ると、

「カーティスさん、クリスさん。お二人は、Fランク冒険者として、通算銀貨五枚を得ましたので、Eランクに昇格となります」

 受付のお姉さんが意外な事を言ってきた。

「え? 僕たち、さっき登録したばかりですよ?」
「そうですね。ですがルールはルールですし、有益なスキルを持つ方には、もっと活躍していただかないと困りますので」
「……それってもしかして、もうゴミ運びの仕事は請けられないんですか?」
「いえ、請けられますけど……請けたいんですか? ストレージスキルをお持ちなら、もっと稼げるお仕事が沢山あるのですが」

 お姉さんが困惑しながら話しかけてくるけど、僕のは普通のストレージスキルじゃないからなー。
 とりあえず、Eランクで請けられる仕事を見てみる。

「……薬草集めとか、隣町へのお使いとかがメインなんですね」
「そうですね。大雑把にですが、Fランクは街の中、Eランクは街の近く、Dランクで弱い魔物退治……と思っていただければと」

 お姉さんの話をしっかり聞きながら、どんな仕事を請けようかと考え、クリスに相談しようとしたら、

「むー」

 何故かクリスは、僕を見ながら頬を膨らませていた。

「ど、どうしたの?」
「……お兄ちゃん、見つめ過ぎ……」
「ん? な、何を?」
「むー、何でもないもん!」

 何だろう?
 クリスはどうして機嫌が悪いの?
 そう思った所で、ギルドの大きな時計から鳩の人形が飛び出て、お昼を告げる。
 ……あ、なるほど。お腹が空いていたのか。

「すみません。ちょっと考えてから、また後で来ます」
「はい、わかりました」
「クリス。ご飯を食べに行こう」

 そう言って手を繋ぐと、

「うんっ!」

 さっきまでの不機嫌はどこへ行ったのか、急にクリスが元気になる。
 うん、やっぱりお腹が空いていたんだ。
 午前中だけで、かなりの金額が稼げたし、好きな物を食べて良いからね。
 
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