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EX とある陰キャの独白
しおりを挟む僕、いや俺は人生に絶望していた。
原因は端的に言えばまぁ幼少期のトラウマだ。
内容は思い出すことすら憚られるので伏せるが、幼い俺には人生に意義を見出せなくなるほどの衝撃的な事件であり、そしてそれは今でも続いている。
じゃあそんな状態でなんで生きているんだよと聞かれれば、恥ずかしながら惰性だ。
何か行動するわけでもなくウジウジと未練がましく希望を捨てることも出来ず、かといって自殺するほどの度胸もない。そんなゴミの掃きだめにも劣るどうしようもない性根が俺をダラダラと今日まで生かし続けた。
しかし。しかしだ。そんなある日、何の前触れもなく衝撃的な出来事が俺を襲った。
異世界転移だ。
異世界転移とかいう意味不明な出来事に、それなりにネット小説を嗜む俺でも最初は困惑もしたし、迷惑極まりないと感じたさ。
しかも話すと長くなるから割愛するが全然柄じゃない名誉職に当て嵌められるわ、次々に厄介事に巻き込まれるわ。正直、もう散々って感じだった。
しかし異世界で会話を重ねるごとに示唆される存在に心を躍らせる自分がいた。灰色一色の我が人生に一筋の光が差し込んだと言っても過言ではないだろう。
女神。
それは人類より遥か高みに位置する高位存在。
人知を遥かに超えるであろう彼女にかかれば、きっとどんな無理難題でも可能にしてしまうことだろう。
それはたとえば人類が夢見て止まぬ黄泉帰還ですら決して例外ではないはずだ。
つまり。つまりだ。女神が存在し、彼女の元へと辿り着くことが出来れば。
――幼 馴 染 を 生 き 返 ら せ る こ と が 出 来 る――
今、俺はどんな表情をしているのだろうか。きっとこの世で一番勇者には相応しくない醜悪な笑みを浮かべていることだろう。
だがしかし、やはりというか俺にとってそんなことはどうでもよかった。
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