1 / 13
第1話 世界が滅んだ件について
しおりを挟む
端的に間違えなく言おう。この世界は滅んだ。
比喩でも冗談でもない。少なくとも文明社会は崩壊したのは間違いない。
ビル郡がゴチャゴチャと乱立した都会からは常に灰色の煙が立ち昇るようになったし、夜ですら昼のように辺りを照らしたLED光はまばらになってしまった。ビルの窓で点灯している数は金持ち陽キャがサプライズで文字にしているぐらい少ない。では、その原因とは何か?
ゾンビ。
B級映画とかでよく出てくるアレだ、アレ。生きる屍、リビングデッド、不死王ノーライフキング。呼び方なんてものはどうでもいいが、どこからともなくわらわらと現れた彼らは人々に噛みつき感染させ、瞬く間にその勢力を拡大させていった。今やパリピで埋め尽くされていた渋谷ですらゾンビしかいないようだ。ウェイもゾンビには勝てなかった模様。
しかもこれは日本だけには止まらず世界各国で起きているのだから、世界が滅んだと言っても過言ではないだろう。
「でもなぁ……」
そんな中で僕は何度思い返しても納得出来ず、また首を傾げる。おもむろにポケットからスマホを取りだし起動。そして、ステータスを開いた。
北原ムンク
Lv7
職業:不死殺し
HP 220
MP 15
SP 30
筋力 17
耐久 15
俊敏 16
魔力 9
運 10(-999)
skill –
これ僕だけ別ゲームやってるんだよなぁ。
「アアアァァぁッ!!!」
そして、眼前には回想中だと言うのにゾンビさん達がバーゲンセールの主婦ばりの勢いで迫り来るという状況。なんだ、なんだよ~お前らなんだ僕に興味あんのかアッー! デュフフフ。後アレ、それ反則だから。回想中に割り込むとか進化中に攻撃レベルでギルティ。
「全く……こっちは回想に浸っていたんだから、少しは気を遣って欲しいもんだね。まぁ、そんな事言っても無駄なんけどさ」
当然、彼らの勢いは知ったことかと言わんばかりに収まるわけもない。僕の切実なお願いが華麗にスルーされた件について。まぁ、ゾンビ相手だからしょうがないね。
溜め息を吐きつついつの間にか、何処からともなく現れたひび割れだらけの大剣を担ぐ。
視界は良好、景観は最悪だけど。ゾンビだらけだし。この状況であればやることは一つだけだ。
「いらっしゃいませぇええええーーーーー!!!」
ゾンビ狩りってな!!
相変わらず世界観違くない? と叫びたくなる衝動を飲み込み、大剣を振りかぶりながらゾンビ郡へと駆け込んだ。
比喩でも冗談でもない。少なくとも文明社会は崩壊したのは間違いない。
ビル郡がゴチャゴチャと乱立した都会からは常に灰色の煙が立ち昇るようになったし、夜ですら昼のように辺りを照らしたLED光はまばらになってしまった。ビルの窓で点灯している数は金持ち陽キャがサプライズで文字にしているぐらい少ない。では、その原因とは何か?
ゾンビ。
B級映画とかでよく出てくるアレだ、アレ。生きる屍、リビングデッド、不死王ノーライフキング。呼び方なんてものはどうでもいいが、どこからともなくわらわらと現れた彼らは人々に噛みつき感染させ、瞬く間にその勢力を拡大させていった。今やパリピで埋め尽くされていた渋谷ですらゾンビしかいないようだ。ウェイもゾンビには勝てなかった模様。
しかもこれは日本だけには止まらず世界各国で起きているのだから、世界が滅んだと言っても過言ではないだろう。
「でもなぁ……」
そんな中で僕は何度思い返しても納得出来ず、また首を傾げる。おもむろにポケットからスマホを取りだし起動。そして、ステータスを開いた。
北原ムンク
Lv7
職業:不死殺し
HP 220
MP 15
SP 30
筋力 17
耐久 15
俊敏 16
魔力 9
運 10(-999)
skill –
これ僕だけ別ゲームやってるんだよなぁ。
「アアアァァぁッ!!!」
そして、眼前には回想中だと言うのにゾンビさん達がバーゲンセールの主婦ばりの勢いで迫り来るという状況。なんだ、なんだよ~お前らなんだ僕に興味あんのかアッー! デュフフフ。後アレ、それ反則だから。回想中に割り込むとか進化中に攻撃レベルでギルティ。
「全く……こっちは回想に浸っていたんだから、少しは気を遣って欲しいもんだね。まぁ、そんな事言っても無駄なんけどさ」
当然、彼らの勢いは知ったことかと言わんばかりに収まるわけもない。僕の切実なお願いが華麗にスルーされた件について。まぁ、ゾンビ相手だからしょうがないね。
溜め息を吐きつついつの間にか、何処からともなく現れたひび割れだらけの大剣を担ぐ。
視界は良好、景観は最悪だけど。ゾンビだらけだし。この状況であればやることは一つだけだ。
「いらっしゃいませぇええええーーーーー!!!」
ゾンビ狩りってな!!
相変わらず世界観違くない? と叫びたくなる衝動を飲み込み、大剣を振りかぶりながらゾンビ郡へと駆け込んだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
スキル【収納】が実は無限チートだった件 ~追放されたけど、俺だけのダンジョンで伝説のアイテムを作りまくります~
みぃた
ファンタジー
地味なスキル**【収納】**しか持たないと馬鹿にされ、勇者パーティーを追放された主人公。しかし、その【収納】スキルは、ただのアイテム保管庫ではなかった!
無限にアイテムを保管できるだけでなく、内部の時間操作、さらには指定した素材から自動でアイテムを生成する機能まで備わった、規格外の無限チートスキルだったのだ。
追放された主人公は、このチートスキルを駆使し、収納空間の中に自分だけの理想のダンジョンを創造。そこで伝説級のアイテムを量産し、いずれ世界を驚かせる存在となる。そして、かつて自分を蔑み、追放した者たちへの爽快なざまぁが始まる。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる