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「転入生を紹介する。」
桜が咲き乱れる日、シルヴィンとディアスは2年生になった。
「ソルディアス王国第二王女、アナイズ・リーブル・ソルディア王女だ。」
「皆様、初めまして。アナイズ・リーブル・ソルディアです。アナイズとお呼びください。
ソルディアス王国とルーナ王国の更なる発展のため、架け橋となるため精進しますので、どうぞよろしくお願いしますわ。」
炎のように赤い髪と瞳を揺らしながら彼女は美しく微笑んだ。
「それでは、シルヴィンさんの隣にお座りください。」
「私、アナイズと申しますわ。よろしくお願いしますね。」
アナイズがシルヴィンにふんわりと微笑む。その美しさにシルヴィンはぼうっとしてしまう。
「僕はシルヴィン・セカーシスト・マリンバルトと申します。こちらこそよろしくお願い致します。」
「そんなに畏まらないで。私、貴方とは仲良くしたいと思っておりますのよ。」
アナイズは気取らない性格の少女だった。王女であるにも関わらず、誰に対しても分け隔てなく接する。
そんな彼女と仲良くなるのに時間はかからなかった。
「シルヴィン様、お昼をご一緒しませんこと?」
「申し訳ないですが、婚約者と食べる約束をしていて…。」
「まあ!ディアス王太子のことよね。お2人は仲がよろしいのね。」
アナイズは目を輝かせる。
「殿下はとてもお優しいので。」
シルヴィンは照れたように笑った。
「アナイズ王女、ようこそルーナ王国へ。
私、ルーナ王国王太子、ディアス・ソレイユ・ルーナです。ご挨拶が遅れてしまい申し訳ないです。」
「ディー!」
シルヴィンの表情がパッと明るくなる。
「いえいえ、こちらこそ急な留学でしたので。急なお願いにも関わらず、こんなにも素晴らしいおもてなしを受けて光栄でございますわ。お互いの国の発展のため頑張りましょうね。
これからどうぞよろしくお願い致します。」
「よろしければ私たちと共にお昼でもどうですか。アナイズ王女はこれから王室専用の食堂で召し上がることになっているので、案内も含めて。」
「まあ!よろしいのですか!では是非ご一緒させてくださいませ。」
「こちらの奥の部屋がアナイズ王女専用の食堂です。御友人と共に召し上がることも可能です。今日はこの部屋で一緒に食べましょう。」
ディアスの案内を終えて、シルヴィンたちは席についた。
ゆるりとした雰囲気でランチタイムは始まった。アナイズ王女はとても明るく、ランチタイムがとても楽しいものになった。
「私以外にも編入者がいるのですよね?」
「ああ、フィンリス・サーシスト・シルキーのことですか。」
「ええ!その方です。彼のことはどう思ってますか?」
ディアスは急な質問に眉を顰める。
「フィンリス令息ですか…、特には…。ああ、珍しい髪の色ですね。緑色の髪はなかなか見かけないので。」
「それだけですか?」
「それだけですが。」
ディアスは困惑した表情を見せる。
「フィンリスさんに何かあるのですか?」
シルヴィンがそう質問するとアナイズは少し慌てたように首を振った。
「いえ!何もないならそれでよろしいのです!私の推しはシルヴィン様ですので!」
「「推し??」」
「いえ、…えっと、なんでもなくってよ。オホホホ~!」
アナイズは扇子で顔を覆った。
シルヴィンとディアスは首を傾げた。
桜が咲き乱れる日、シルヴィンとディアスは2年生になった。
「ソルディアス王国第二王女、アナイズ・リーブル・ソルディア王女だ。」
「皆様、初めまして。アナイズ・リーブル・ソルディアです。アナイズとお呼びください。
ソルディアス王国とルーナ王国の更なる発展のため、架け橋となるため精進しますので、どうぞよろしくお願いしますわ。」
炎のように赤い髪と瞳を揺らしながら彼女は美しく微笑んだ。
「それでは、シルヴィンさんの隣にお座りください。」
「私、アナイズと申しますわ。よろしくお願いしますね。」
アナイズがシルヴィンにふんわりと微笑む。その美しさにシルヴィンはぼうっとしてしまう。
「僕はシルヴィン・セカーシスト・マリンバルトと申します。こちらこそよろしくお願い致します。」
「そんなに畏まらないで。私、貴方とは仲良くしたいと思っておりますのよ。」
アナイズは気取らない性格の少女だった。王女であるにも関わらず、誰に対しても分け隔てなく接する。
そんな彼女と仲良くなるのに時間はかからなかった。
「シルヴィン様、お昼をご一緒しませんこと?」
「申し訳ないですが、婚約者と食べる約束をしていて…。」
「まあ!ディアス王太子のことよね。お2人は仲がよろしいのね。」
アナイズは目を輝かせる。
「殿下はとてもお優しいので。」
シルヴィンは照れたように笑った。
「アナイズ王女、ようこそルーナ王国へ。
私、ルーナ王国王太子、ディアス・ソレイユ・ルーナです。ご挨拶が遅れてしまい申し訳ないです。」
「ディー!」
シルヴィンの表情がパッと明るくなる。
「いえいえ、こちらこそ急な留学でしたので。急なお願いにも関わらず、こんなにも素晴らしいおもてなしを受けて光栄でございますわ。お互いの国の発展のため頑張りましょうね。
これからどうぞよろしくお願い致します。」
「よろしければ私たちと共にお昼でもどうですか。アナイズ王女はこれから王室専用の食堂で召し上がることになっているので、案内も含めて。」
「まあ!よろしいのですか!では是非ご一緒させてくださいませ。」
「こちらの奥の部屋がアナイズ王女専用の食堂です。御友人と共に召し上がることも可能です。今日はこの部屋で一緒に食べましょう。」
ディアスの案内を終えて、シルヴィンたちは席についた。
ゆるりとした雰囲気でランチタイムは始まった。アナイズ王女はとても明るく、ランチタイムがとても楽しいものになった。
「私以外にも編入者がいるのですよね?」
「ああ、フィンリス・サーシスト・シルキーのことですか。」
「ええ!その方です。彼のことはどう思ってますか?」
ディアスは急な質問に眉を顰める。
「フィンリス令息ですか…、特には…。ああ、珍しい髪の色ですね。緑色の髪はなかなか見かけないので。」
「それだけですか?」
「それだけですが。」
ディアスは困惑した表情を見せる。
「フィンリスさんに何かあるのですか?」
シルヴィンがそう質問するとアナイズは少し慌てたように首を振った。
「いえ!何もないならそれでよろしいのです!私の推しはシルヴィン様ですので!」
「「推し??」」
「いえ、…えっと、なんでもなくってよ。オホホホ~!」
アナイズは扇子で顔を覆った。
シルヴィンとディアスは首を傾げた。
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