267 / 390
238話・ある意味技
しおりを挟む
エルマーナにも寝る前の挨拶を済ましてから、ナニーさんの部屋へとむかう。
ノックをすると、中から返事があったので、部屋の中に入るとナニーさんは、髪の毛を気持ち良さそうに乾かしていた。
ナニーさんは、余程どらいやーが気に入ったのか、そのまま乾かしながら、どらいやーの使い心地などの感想を話し出すので、それを聞きながら私がいない間にあった事などの話を聞く。
「マリクが密かに調べさせた結果、その者が怪しいみたいね。」
「そうなんですね。私ちょっと国まで戻ってそいつをしめに行って… にゃにするんでひゅか?」
髪の毛を乾かし終わったナニーさんから、突然両頬を引っ張られる。
「ぐーちゃん。前に私が言った事は覚えてるわよね?」
引っ張っていた手を離してくれ、ナニーさんはそう聞いてくる。
「考えなしの行動はやめなさいです。」
「なんだ、ちゃんと分かってるじゃない、ぐーちゃん。」
ニコリと笑いながら、離した手を今度はこめかみに持ってきてグリグリしてくる。
「痛っ… 痛いです、ナニーさん!!」
「痛くしてるんだから当たり前でしょ!!」
その後、止めてくれるよう頼んでも少しの間止めてくれなかった。
「さて、ぐーちゃんの仕置きはこれくらいにして話を進めましょうか。」
「うぅ… はい。」
私は、少し涙目になりながら返事をし、
「それで、ナニーさん。その男はいったい何者なんですか?」
その聞いた事のない男について聞いてみる。
「私も詳しくは知らないんだけど、聞いた話によると、一応王族の端くれみたいよ。」
「そうなんですか?」
「そうみたいね。あと確か、えっちゃんに婚約を申し込んでいた人でもあるみたいね。」
「へぇ…」
更に怒りがこみ上げてくると同時に、本当にぶちのめしに行こうとすら思える。
「ぐーちゃん…」
握り拳の状態の両手をあげたナニーさんが、笑っているのに全然笑っていないようというある意味技ともいえる事をしながら私をみていた。
「な… 何も考えていません!!」
「はぁ… ぐーちゃん、それはそれでどうかと思うわよ。」
「すみません…」
「まぁ、いいわ。それで、その男については、えっちゃんにあんな事をした証拠が今の所なにもないから対処が難しいみたい。一応監視をしながら証拠を探るみたいだから、そっちについてはマリクたちに任せなさい。だから、ぐーちゃん。私たちは私たちで出来る事をしましょう。」
そう言ったナニーさんの手は強く握りしめられていた。
「ナニーさん… そうですね。先にエルマーナを助けてから、そいつをボコボコにしに行きましょう。」
「ふふ、そうね。でも、証拠がない限り手を出したら駄目よ。まぁ証拠が出たら、その時は、容赦はいらないけどね。」
「そ… そうですね。」
またしても出たあの技に少しビビりながら返事をする。
ノックをすると、中から返事があったので、部屋の中に入るとナニーさんは、髪の毛を気持ち良さそうに乾かしていた。
ナニーさんは、余程どらいやーが気に入ったのか、そのまま乾かしながら、どらいやーの使い心地などの感想を話し出すので、それを聞きながら私がいない間にあった事などの話を聞く。
「マリクが密かに調べさせた結果、その者が怪しいみたいね。」
「そうなんですね。私ちょっと国まで戻ってそいつをしめに行って… にゃにするんでひゅか?」
髪の毛を乾かし終わったナニーさんから、突然両頬を引っ張られる。
「ぐーちゃん。前に私が言った事は覚えてるわよね?」
引っ張っていた手を離してくれ、ナニーさんはそう聞いてくる。
「考えなしの行動はやめなさいです。」
「なんだ、ちゃんと分かってるじゃない、ぐーちゃん。」
ニコリと笑いながら、離した手を今度はこめかみに持ってきてグリグリしてくる。
「痛っ… 痛いです、ナニーさん!!」
「痛くしてるんだから当たり前でしょ!!」
その後、止めてくれるよう頼んでも少しの間止めてくれなかった。
「さて、ぐーちゃんの仕置きはこれくらいにして話を進めましょうか。」
「うぅ… はい。」
私は、少し涙目になりながら返事をし、
「それで、ナニーさん。その男はいったい何者なんですか?」
その聞いた事のない男について聞いてみる。
「私も詳しくは知らないんだけど、聞いた話によると、一応王族の端くれみたいよ。」
「そうなんですか?」
「そうみたいね。あと確か、えっちゃんに婚約を申し込んでいた人でもあるみたいね。」
「へぇ…」
更に怒りがこみ上げてくると同時に、本当にぶちのめしに行こうとすら思える。
「ぐーちゃん…」
握り拳の状態の両手をあげたナニーさんが、笑っているのに全然笑っていないようというある意味技ともいえる事をしながら私をみていた。
「な… 何も考えていません!!」
「はぁ… ぐーちゃん、それはそれでどうかと思うわよ。」
「すみません…」
「まぁ、いいわ。それで、その男については、えっちゃんにあんな事をした証拠が今の所なにもないから対処が難しいみたい。一応監視をしながら証拠を探るみたいだから、そっちについてはマリクたちに任せなさい。だから、ぐーちゃん。私たちは私たちで出来る事をしましょう。」
そう言ったナニーさんの手は強く握りしめられていた。
「ナニーさん… そうですね。先にエルマーナを助けてから、そいつをボコボコにしに行きましょう。」
「ふふ、そうね。でも、証拠がない限り手を出したら駄目よ。まぁ証拠が出たら、その時は、容赦はいらないけどね。」
「そ… そうですね。」
またしても出たあの技に少しビビりながら返事をする。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
862
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる