54 / 126
第2章:第2節
女たらしの後輩に吸血されました(上)
しおりを挟む
翌日の放課後、日直である私はグラウンドでサッカー部の掛け声を聞きながら一人教室に残って日誌を書いていた。私以外の生徒は皆、下校をしているか委員の仕事、もしくは部活をしている。
(あとは、自分のコメントを書くだけっと。)
何処にも所属していない帰宅部である私は、自分のコメントを書き終え帰宅準備をして、日誌を手に教室から出る。
職員室前にきた私は、失礼しますと一礼してから職員室に入り、神楽先生の机の上に日誌を置く。職員室の周りはガラ空きで、ほとんどの先生方は会議のため見当たらない。
職員室を出た私は廊下を通って正面玄関へと目指す。
(学生寮に着いたら一旦、自分の部屋に戻って402号室に行こうっと……)
そう考えながら正面玄関へと辿り着いて、自分の下駄箱前に立つ私は内履きをローファーへと変える。
「………____待ちくたびれちゃいましたよ」
内履きを下駄箱に入れようとした時に耳元で誰かに囁かれた私は、ヒイッと小さな悲鳴を上げて一瞬、身を強張る。
「…………これはなんの真似ですか?」
そしてサッと後ろに振り返り、下駄箱を背に向けた私はその人物に睨み付けた。
「そんなに睨まないで下さいよ、先輩♪」
そこには特徴のある赤髪に金色の瞳を持つ神無月が私の反応を愉しむようにニヤニヤしながら立っていた。
「……いくらなんでも今の行動は、先輩である僕に対して失礼に値します!」
私は相手を威嚇するような声で神無月を警戒する。
「今の行動って…………これのことっすか?」
「……っ!?」
目の前にいたはずの神無月はいつの間にか私の隣に来て耳元で囁く。私は神無月の低音を聴いて、ゾクリと胸が高鳴る。
「ダメじゃないっすか。ちゃんと逃げないと……」
神無月の濡れたような視線に私はビクリと反応した。
「……フフッ、今の俺を見て戸惑ってるよね?」
敬語を崩す神無月は妖艶な笑みで浮かべる。それは冗談やからかいではなく、獲物を定める獣の目になっていて、初めて見る神無月の男の目に私は囚われてしまい、動けなくなっていた。
「今の配置には見えないけど、誰かがここを通ったら……バレるかもね?」
「…………っ!?」
神無月の言葉を聞いて今、何しようとするのか悟った私は神無月に抵抗した。私と神無月がいる場所は正面玄関の下駄箱前であるが横並びに出来ているため、真ん中と両端にある通路を誰かが通過しない限り完全な死角になる。
「……離せ、神無月!!」
私は抵抗するあまり心の中で呼んでいた名前を出してしまい、しまったと心の中で後悔する。するとそれを定めたかのように神無月はスゥと目を細める。
「なんか初めて会った時から、俺に対して呼び方がぎこちないと思ってたら……そういうことなんだ?」
耳元以外で聞く神無月の低い声に私は体を縮みこみ、ブルブルと震える。その言い方から、自分に対しての呼び方に違和感を勘付いていたようで………
「………呼ばせたくなっちゃった。」
濡れた視線に熱を孕む瞳を宿す神無月は、唇をペロリと舐め回した。
(あとは、自分のコメントを書くだけっと。)
何処にも所属していない帰宅部である私は、自分のコメントを書き終え帰宅準備をして、日誌を手に教室から出る。
職員室前にきた私は、失礼しますと一礼してから職員室に入り、神楽先生の机の上に日誌を置く。職員室の周りはガラ空きで、ほとんどの先生方は会議のため見当たらない。
職員室を出た私は廊下を通って正面玄関へと目指す。
(学生寮に着いたら一旦、自分の部屋に戻って402号室に行こうっと……)
そう考えながら正面玄関へと辿り着いて、自分の下駄箱前に立つ私は内履きをローファーへと変える。
「………____待ちくたびれちゃいましたよ」
内履きを下駄箱に入れようとした時に耳元で誰かに囁かれた私は、ヒイッと小さな悲鳴を上げて一瞬、身を強張る。
「…………これはなんの真似ですか?」
そしてサッと後ろに振り返り、下駄箱を背に向けた私はその人物に睨み付けた。
「そんなに睨まないで下さいよ、先輩♪」
そこには特徴のある赤髪に金色の瞳を持つ神無月が私の反応を愉しむようにニヤニヤしながら立っていた。
「……いくらなんでも今の行動は、先輩である僕に対して失礼に値します!」
私は相手を威嚇するような声で神無月を警戒する。
「今の行動って…………これのことっすか?」
「……っ!?」
目の前にいたはずの神無月はいつの間にか私の隣に来て耳元で囁く。私は神無月の低音を聴いて、ゾクリと胸が高鳴る。
「ダメじゃないっすか。ちゃんと逃げないと……」
神無月の濡れたような視線に私はビクリと反応した。
「……フフッ、今の俺を見て戸惑ってるよね?」
敬語を崩す神無月は妖艶な笑みで浮かべる。それは冗談やからかいではなく、獲物を定める獣の目になっていて、初めて見る神無月の男の目に私は囚われてしまい、動けなくなっていた。
「今の配置には見えないけど、誰かがここを通ったら……バレるかもね?」
「…………っ!?」
神無月の言葉を聞いて今、何しようとするのか悟った私は神無月に抵抗した。私と神無月がいる場所は正面玄関の下駄箱前であるが横並びに出来ているため、真ん中と両端にある通路を誰かが通過しない限り完全な死角になる。
「……離せ、神無月!!」
私は抵抗するあまり心の中で呼んでいた名前を出してしまい、しまったと心の中で後悔する。するとそれを定めたかのように神無月はスゥと目を細める。
「なんか初めて会った時から、俺に対して呼び方がぎこちないと思ってたら……そういうことなんだ?」
耳元以外で聞く神無月の低い声に私は体を縮みこみ、ブルブルと震える。その言い方から、自分に対しての呼び方に違和感を勘付いていたようで………
「………呼ばせたくなっちゃった。」
濡れた視線に熱を孕む瞳を宿す神無月は、唇をペロリと舐め回した。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
乙女ゲームに転生したので、推しの悲恋EDを回避します〜愛され令嬢は逆ハーはお断りです!
神城葵
恋愛
気づいたら、やり込んだ乙女ゲームのサブキャラに転生していました。
体調不良を治そうとしてくれた神様の手違いだそうです。迷惑です。
でも、スチル一枚のサブキャラのまま終わりたくないので、最萌えだった神竜王を攻略させていただきます。
※ヒロインは親友に溺愛されます。GLではないですが、お嫌いな方はご注意下さい。
※完結しました。ありがとうございました!
※改題しましたが、改稿はしていません。誤字は気づいたら直します。
表紙イラストはのの様に依頼しました。
1歳児天使の異世界生活!
春爛漫
ファンタジー
夫に先立たれ、女手一つで子供を育て上げた皇 幸子。病気にかかり死んでしまうが、天使が迎えに来てくれて天界へ行くも、最高神の創造神様が一方的にまくしたてて、サチ・スメラギとして異世界アラタカラに創造神の使徒(天使)として送られてしまう。1歳の子供の身体になり、それなりに人に溶け込もうと頑張るお話。
※心は大人のなんちゃって幼児なので、あたたかい目で見守っていてください。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる