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第3章:第2節
白百合寮
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学生寮に着いた私達は、学生寮の門の前にて【白百合寮】の寮長…若松さんが出迎えてくれた。
「学校はどうだった?」
若松さんは私たちに向けてニッコリと微笑みを浮かべる。若松さんはいつもおっとりしていてマイペースなところがある。
「おかげさまで楽しいところですわ!皆さんとても、良い人達ばかりでしたの!」
「うふふ、それは良かったわ~」
セレスは若松さんと意気投合してワイワイと盛り上がっていた。側から見ても女同士の会話しか見えず、セレスを男と知ってる私から見ても違和感を感じさせない。
「夢音さんと一緒にいるのはもしかして、尾野さんかしら?」
「はい。」
ふと若松さんは私の存在に気付いて、うふふと笑みを浮かべる。
「二人来たことだから、部屋に案内するわね。」
そう言って若松さんは学生寮へと歩いて行き、私とセレスは若松さんの後ろを歩いた。
※※※※※※※※※※
「ここが貴女達の部屋よ。」
若松さんは一つの部屋の前に止まる。配置場所は真ん中で部屋番号は605と書かれていた。
「はい、これが部屋の鍵よ。」
若松さんは懐から二つの鍵をそれぞれに渡される。【白百合寮】の鍵は【紅薔薇寮】と同じく、名前通りにロゴのデザインには白百合が描かれている。
「今日は転校して初日だからゆっくり休んでね~」
「ありがとうございます、寮長さん」
「二人共、私のことは若ちゃんって呼んでね~。皆、こっちで呼ぶことが多いの。」
「……ワタクシにはちょっと言いづらい呼び方ですわ」
セレスは頬に手を置いて、困惑な表情を見せる。セレスの喋り方は如何にもお嬢様で、その口調で若ちゃんと呼ぶのは些か抵抗はある。
「夢音さん大丈夫よ。全員が若ちゃんって呼ぶわけじゃないの。強制ではないから」
「そ、そうですの。安心しましたわ………」
若松さんは困惑するセレスにうふふと無垢のある笑みを浮かべて、セレスを安心させる。
「分からないことがあったら、私に言ってね~」
そう言って若松さんは笑みを浮かべながらコツコツと突き当たりにある階段へと歩み寄り、降りて行った。
「さて、入るわよ。」
セレスは渡された鍵を早速、鍵穴に入れてガチャっとロックを解除する。そして、部屋に入った私達はリビングまで歩み寄る。構造は紅薔薇と全く同じく2DKで玄関が近い順でトイレ、お風呂、洗濯機と設置されている。
ただ一つだけ違うとしたら、【紅薔薇寮】では置いてない物が【白百合寮】にはあるということ。
「……ここまで備えているなんて流石ね。」
セレスは暫くしてトイレのドアを開けて、トイレ全体を見渡す。トイレの付近には汚物入れがあり、その物置には女性特有の物が備えられている。これに関してはわざわざコンビニに行く必要がないということだ。恐らく寮長である、若松さんの配慮だろう。
「こういうのは無縁のワタクシには関係ないけどね。」
そう言ってセレスはトイレのドアを閉めて、リビングへ戻って行く。
「さてと、部屋に入ろうかしら。"スピカ"はどうするの?」
セレスはリビングを通過した辺りで尾野遥もとい…黒髮のヴィックを被った私、藤野スピカに顔を向けて声をかける。
「……____私は一旦、外に出る。」
「……外に出るなら、制服から着替えてらっしゃい。多分、貴女の荷物が置いてある方が部屋のはずよ。」
そう言いながらセレスはリビングの奥にある右のドアを開き、そのまま入っていく。セレスが何も言わないということは左の部屋が私の部屋に違いない。
私は左の部屋に入って、ドア付近にある荷物に手を出して、服を取り出す。そして制服を壁に掛けて今日の私服へと着替えた。
(ミナトは私だと……"藤野スピカ"だと気付いてない。)
私は先程の学校にて剣幕な眼差しをするミナトを脳裏に浮かび、目を瞑る。
瞼の裏に映るミナトの色んな表情が思い浮かべた時、胸がズキっと痛む。これが何なのか分からない私は戸惑っていたが……
(これでいい。彼が私だと気付かない間は敵対者同士にいられる。ヴァンパイアハンターとしての私がいられるんだ!)
拳を胸辺りに置いて落ち着かせるように自分自身を静かに言い聞かせた。胸から込み上げてくる痛みが襲い、泣きそうになるのを堪えて……
(……____これが、本来あるべき姿なんだから。)
そして行く支度をして部屋を出た私はリビングを通って、605号室を出た。
「学校はどうだった?」
若松さんは私たちに向けてニッコリと微笑みを浮かべる。若松さんはいつもおっとりしていてマイペースなところがある。
「おかげさまで楽しいところですわ!皆さんとても、良い人達ばかりでしたの!」
「うふふ、それは良かったわ~」
セレスは若松さんと意気投合してワイワイと盛り上がっていた。側から見ても女同士の会話しか見えず、セレスを男と知ってる私から見ても違和感を感じさせない。
「夢音さんと一緒にいるのはもしかして、尾野さんかしら?」
「はい。」
ふと若松さんは私の存在に気付いて、うふふと笑みを浮かべる。
「二人来たことだから、部屋に案内するわね。」
そう言って若松さんは学生寮へと歩いて行き、私とセレスは若松さんの後ろを歩いた。
※※※※※※※※※※
「ここが貴女達の部屋よ。」
若松さんは一つの部屋の前に止まる。配置場所は真ん中で部屋番号は605と書かれていた。
「はい、これが部屋の鍵よ。」
若松さんは懐から二つの鍵をそれぞれに渡される。【白百合寮】の鍵は【紅薔薇寮】と同じく、名前通りにロゴのデザインには白百合が描かれている。
「今日は転校して初日だからゆっくり休んでね~」
「ありがとうございます、寮長さん」
「二人共、私のことは若ちゃんって呼んでね~。皆、こっちで呼ぶことが多いの。」
「……ワタクシにはちょっと言いづらい呼び方ですわ」
セレスは頬に手を置いて、困惑な表情を見せる。セレスの喋り方は如何にもお嬢様で、その口調で若ちゃんと呼ぶのは些か抵抗はある。
「夢音さん大丈夫よ。全員が若ちゃんって呼ぶわけじゃないの。強制ではないから」
「そ、そうですの。安心しましたわ………」
若松さんは困惑するセレスにうふふと無垢のある笑みを浮かべて、セレスを安心させる。
「分からないことがあったら、私に言ってね~」
そう言って若松さんは笑みを浮かべながらコツコツと突き当たりにある階段へと歩み寄り、降りて行った。
「さて、入るわよ。」
セレスは渡された鍵を早速、鍵穴に入れてガチャっとロックを解除する。そして、部屋に入った私達はリビングまで歩み寄る。構造は紅薔薇と全く同じく2DKで玄関が近い順でトイレ、お風呂、洗濯機と設置されている。
ただ一つだけ違うとしたら、【紅薔薇寮】では置いてない物が【白百合寮】にはあるということ。
「……ここまで備えているなんて流石ね。」
セレスは暫くしてトイレのドアを開けて、トイレ全体を見渡す。トイレの付近には汚物入れがあり、その物置には女性特有の物が備えられている。これに関してはわざわざコンビニに行く必要がないということだ。恐らく寮長である、若松さんの配慮だろう。
「こういうのは無縁のワタクシには関係ないけどね。」
そう言ってセレスはトイレのドアを閉めて、リビングへ戻って行く。
「さてと、部屋に入ろうかしら。"スピカ"はどうするの?」
セレスはリビングを通過した辺りで尾野遥もとい…黒髮のヴィックを被った私、藤野スピカに顔を向けて声をかける。
「……____私は一旦、外に出る。」
「……外に出るなら、制服から着替えてらっしゃい。多分、貴女の荷物が置いてある方が部屋のはずよ。」
そう言いながらセレスはリビングの奥にある右のドアを開き、そのまま入っていく。セレスが何も言わないということは左の部屋が私の部屋に違いない。
私は左の部屋に入って、ドア付近にある荷物に手を出して、服を取り出す。そして制服を壁に掛けて今日の私服へと着替えた。
(ミナトは私だと……"藤野スピカ"だと気付いてない。)
私は先程の学校にて剣幕な眼差しをするミナトを脳裏に浮かび、目を瞑る。
瞼の裏に映るミナトの色んな表情が思い浮かべた時、胸がズキっと痛む。これが何なのか分からない私は戸惑っていたが……
(これでいい。彼が私だと気付かない間は敵対者同士にいられる。ヴァンパイアハンターとしての私がいられるんだ!)
拳を胸辺りに置いて落ち着かせるように自分自身を静かに言い聞かせた。胸から込み上げてくる痛みが襲い、泣きそうになるのを堪えて……
(……____これが、本来あるべき姿なんだから。)
そして行く支度をして部屋を出た私はリビングを通って、605号室を出た。
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