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第一部 青蝶編
2 入学式 ―校長は俺たちに何をやらせる気なんだ―
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俺たち新一年生は、ヨロヨロと景条館に到着すると、桜の花びらの舞う校門を通り、藤棚の広場を進んだ。
その後、銀杏並木を通って、椿の生け垣で囲まれたエントランスまでやってきた。重い荷物にひいひい言いながらひたすら歩いた。その先がやっと昇降口だ。
校門を通ってからが無駄に長いな、この高校。生徒への嫌がらせだな、間違いないな。ここを設計したやつ、毎日の登下校で地味に学生の体力を削ってくる計算だろ。もはや悪意しか感じねえ。
20キロ抱えたまま上履きに履き替えて、事前に指示されていた教室に入った。
どの机も白い。いや、全席に紙が貼ってあるのだ。どうやら生徒の名前が書かれているようだ。俺は自分の名前の机を探し出して、やっと一息つけた。
紙には、俺の名前、藪島亮平と書かれていた。その下に「1年1組、出席番号35」とある。つまり俺は1組ってことらしい。
肩を回しながら、隣の席のやつに話しかけてみた。
「なあなあ、この学校のクラス割りって、あっさりしてんな。掲示板に貼りだして、俺はどのクラスかなあ? あ、1組だ! わーい☆みたいなのをやるもんだとばかり思ってたんだけどな。なんか盛り上がらないよなあ」
「盛り上がるとかどうでもいいだろ。クラス割りなんてくだらない。勉強できればどこの教室だろうと同じだ」
「アッ、ソウデスカ……」
会話終了。
なんだこれ。
取り付くしまもないって、こういうやつをいうんだろうな。
そのとき室内スピーカーからアナウンスが流れてきた。
「ただいまより入学式を始めます。新一年生の皆さんは講堂へ向かってください」
へえ。入学式って体育館じゃないのか。それとは別に講堂ってやつがあるのか。さすが国内でトップを争う敷地面積の高校だよな、そう思いながら講堂とやらに向かった。校舎を出て、長い長い渡り廊下をとおり、藤棚広場の近くに見えた建物がそれだ。
その講堂は、正直なところ、ぱっと見には体育館だった。だだっぴろくて、床があって、台っていうかステージみたいなのがあって、その両サイドにカーテン? 幕? なんか重そうな布のやつがあるんだ。あと壁もあるな。天井は高いぞ。これ体育館じゃねえの?
体育館と講堂、何が違うんだ……そう首をひねりつつ、ほかの生徒たちとパイプ椅子に座って、式が始まるのを待った。
ややあって、開会の挨拶があり、校長が登壇した。
校長というよりも、官僚とか銀行員とか、なんかそんな感じの男だった。皺ひとつないグレーのスーツを着込んでいて、眼鏡をかけている。かなり若い。まさか20代ってことはないだろう。30から40ぐらいかな。頭が切れそう。あと冷たそう。タヌキの親子がドブにハマって困っていても、気にしなさそう。なんてやつだ! 助けろよ、タヌキを! だけど、実はこういう人が人情家だったりするんだよなあ。人は見かけによらないもんな。
校長は、まず最初にマイクに向かって、「皆さん、ご入学おめでとうございます」とかなんとか言うだろうな、と俺は予想していたが、全然違うことを言った。
「君たち、覚悟はできているか」
……はい?
「景条館の生徒となった君たちには、これからの3年間、足の引っ張り合いをしてもらうことになる。その覚悟はできているのか」
……んん?
今なんて?
これからデスゲームでも始まるのか? いや、でもちょっと違うな。殺し合いとは言ってないな。足の引っ張り合いって言ったか。いやいやいや、聞き間違いか? 入学式でそんな不穏な発言があってたまるか。
俺は耳に神経を集中させて、校長の次の言葉を待った。
「景条館の生徒となった優秀な君たちなら、当然理解していることだろうが、クラスメートというのは、大学受験の敵だ。敵であるからには、倒すことを常に考えろ。馴れ合うことなく、隙あらば倒せ。手段は問わない」
は?
何言ってんだ、このエリート銀行員風味のオジサンは。見た目どおりの性格なのかよ。最悪だな。
「な、なあ、やばくねえか?」
俺は隣に座ってた男子に小声で話しかけてみた。
「ああ、やばいな」
そいつは頷いたので、ほっとした。
「だよなあ」
「あんな当たり前の話、言われるまでもないのに。俺たちを馬鹿にしてるよな」
「へっ?」
何を言っているんだ、こいつは。しかし、周囲の生徒たちも頷いていた。
「ほんとだよな。クラスメートは敵。そんなの小学生のころからずっとそうだろ」
「わかりきったことだ」
「もっと琴線に触れるようなスピーチができないのか。あの校長、普通のことしか言わないな」
おいおい……。こいつらマジか。
「そういえば、今朝、女子の本を持ってやろうとした男子がいたらしい」
ん? あれ、これってもしかして俺のことかな。
「相当なお人好しだな……いや、そんなわけないか、何か政治的な下心があるんだろう」
し、下心!?
「校内に派閥を作る気かもしれない。集団戦を仕掛ける腹づもりかもな。ライバルを罠にはめるなら集団のほうが有利だろう」
罠にはめる!?
「いや、そうとも限らないぞ。獅子身中の虫というリスクもある」
獅子身中の虫ぃ!?
何なんだ、こいつら。俺はこの不気味で冷え冷えとした空気を変えたくて、別の話題を振った。
「あ、あとさあ! えーと、この体育館……いや、講堂か、前のほうに額縁が飾ってあるじゃん、「超人」って書いてあるやつ。なんだよ、超人って。スーパーマンかよ」
笑えるよな、俺がそう続けるより先に、前の席のやつが振り返って、口を開いた。
「超人というのは、俺たち生徒のことだろう」
「お、俺たち?」
「ああ、俺たちは凡人を超えた優れた存在だからな」
うわうわ、そういう感じなのかよ、やべえな。
俺やべえところに入学してしまったな……。
「あんたたち、うるさい。式の最中なんだから、私語を慎みなさいよ」
少し離れたところにいる女子から怒られた。お、なんか常識派って感じだし、あの女子なら信用できるかも……。
「あんたたちが騒ぐせいで、校長先生の含蓄に富んだお言葉がよく聞こえないじゃない」
うっそだろ、女子もやべーのかよ。なあ、嘘だと言ってくれよ。何なんだよ。
校長は、スピーチをこう締めくくった。
「君たちが、争い、いがみ合い、出し抜きあい、蹴落とし合うことで、すばらしい人材へと成長する3年間となるよう願っている」
こうして、俺は入学初日で思い知ったのだった。この景条館は、とんでもない学園だったということに。
そして、そんなとんでもない高校なのだから、体育祭だって当然ろくでもないということも、身をもって知ることになるのだった。
その後、銀杏並木を通って、椿の生け垣で囲まれたエントランスまでやってきた。重い荷物にひいひい言いながらひたすら歩いた。その先がやっと昇降口だ。
校門を通ってからが無駄に長いな、この高校。生徒への嫌がらせだな、間違いないな。ここを設計したやつ、毎日の登下校で地味に学生の体力を削ってくる計算だろ。もはや悪意しか感じねえ。
20キロ抱えたまま上履きに履き替えて、事前に指示されていた教室に入った。
どの机も白い。いや、全席に紙が貼ってあるのだ。どうやら生徒の名前が書かれているようだ。俺は自分の名前の机を探し出して、やっと一息つけた。
紙には、俺の名前、藪島亮平と書かれていた。その下に「1年1組、出席番号35」とある。つまり俺は1組ってことらしい。
肩を回しながら、隣の席のやつに話しかけてみた。
「なあなあ、この学校のクラス割りって、あっさりしてんな。掲示板に貼りだして、俺はどのクラスかなあ? あ、1組だ! わーい☆みたいなのをやるもんだとばかり思ってたんだけどな。なんか盛り上がらないよなあ」
「盛り上がるとかどうでもいいだろ。クラス割りなんてくだらない。勉強できればどこの教室だろうと同じだ」
「アッ、ソウデスカ……」
会話終了。
なんだこれ。
取り付くしまもないって、こういうやつをいうんだろうな。
そのとき室内スピーカーからアナウンスが流れてきた。
「ただいまより入学式を始めます。新一年生の皆さんは講堂へ向かってください」
へえ。入学式って体育館じゃないのか。それとは別に講堂ってやつがあるのか。さすが国内でトップを争う敷地面積の高校だよな、そう思いながら講堂とやらに向かった。校舎を出て、長い長い渡り廊下をとおり、藤棚広場の近くに見えた建物がそれだ。
その講堂は、正直なところ、ぱっと見には体育館だった。だだっぴろくて、床があって、台っていうかステージみたいなのがあって、その両サイドにカーテン? 幕? なんか重そうな布のやつがあるんだ。あと壁もあるな。天井は高いぞ。これ体育館じゃねえの?
体育館と講堂、何が違うんだ……そう首をひねりつつ、ほかの生徒たちとパイプ椅子に座って、式が始まるのを待った。
ややあって、開会の挨拶があり、校長が登壇した。
校長というよりも、官僚とか銀行員とか、なんかそんな感じの男だった。皺ひとつないグレーのスーツを着込んでいて、眼鏡をかけている。かなり若い。まさか20代ってことはないだろう。30から40ぐらいかな。頭が切れそう。あと冷たそう。タヌキの親子がドブにハマって困っていても、気にしなさそう。なんてやつだ! 助けろよ、タヌキを! だけど、実はこういう人が人情家だったりするんだよなあ。人は見かけによらないもんな。
校長は、まず最初にマイクに向かって、「皆さん、ご入学おめでとうございます」とかなんとか言うだろうな、と俺は予想していたが、全然違うことを言った。
「君たち、覚悟はできているか」
……はい?
「景条館の生徒となった君たちには、これからの3年間、足の引っ張り合いをしてもらうことになる。その覚悟はできているのか」
……んん?
今なんて?
これからデスゲームでも始まるのか? いや、でもちょっと違うな。殺し合いとは言ってないな。足の引っ張り合いって言ったか。いやいやいや、聞き間違いか? 入学式でそんな不穏な発言があってたまるか。
俺は耳に神経を集中させて、校長の次の言葉を待った。
「景条館の生徒となった優秀な君たちなら、当然理解していることだろうが、クラスメートというのは、大学受験の敵だ。敵であるからには、倒すことを常に考えろ。馴れ合うことなく、隙あらば倒せ。手段は問わない」
は?
何言ってんだ、このエリート銀行員風味のオジサンは。見た目どおりの性格なのかよ。最悪だな。
「な、なあ、やばくねえか?」
俺は隣に座ってた男子に小声で話しかけてみた。
「ああ、やばいな」
そいつは頷いたので、ほっとした。
「だよなあ」
「あんな当たり前の話、言われるまでもないのに。俺たちを馬鹿にしてるよな」
「へっ?」
何を言っているんだ、こいつは。しかし、周囲の生徒たちも頷いていた。
「ほんとだよな。クラスメートは敵。そんなの小学生のころからずっとそうだろ」
「わかりきったことだ」
「もっと琴線に触れるようなスピーチができないのか。あの校長、普通のことしか言わないな」
おいおい……。こいつらマジか。
「そういえば、今朝、女子の本を持ってやろうとした男子がいたらしい」
ん? あれ、これってもしかして俺のことかな。
「相当なお人好しだな……いや、そんなわけないか、何か政治的な下心があるんだろう」
し、下心!?
「校内に派閥を作る気かもしれない。集団戦を仕掛ける腹づもりかもな。ライバルを罠にはめるなら集団のほうが有利だろう」
罠にはめる!?
「いや、そうとも限らないぞ。獅子身中の虫というリスクもある」
獅子身中の虫ぃ!?
何なんだ、こいつら。俺はこの不気味で冷え冷えとした空気を変えたくて、別の話題を振った。
「あ、あとさあ! えーと、この体育館……いや、講堂か、前のほうに額縁が飾ってあるじゃん、「超人」って書いてあるやつ。なんだよ、超人って。スーパーマンかよ」
笑えるよな、俺がそう続けるより先に、前の席のやつが振り返って、口を開いた。
「超人というのは、俺たち生徒のことだろう」
「お、俺たち?」
「ああ、俺たちは凡人を超えた優れた存在だからな」
うわうわ、そういう感じなのかよ、やべえな。
俺やべえところに入学してしまったな……。
「あんたたち、うるさい。式の最中なんだから、私語を慎みなさいよ」
少し離れたところにいる女子から怒られた。お、なんか常識派って感じだし、あの女子なら信用できるかも……。
「あんたたちが騒ぐせいで、校長先生の含蓄に富んだお言葉がよく聞こえないじゃない」
うっそだろ、女子もやべーのかよ。なあ、嘘だと言ってくれよ。何なんだよ。
校長は、スピーチをこう締めくくった。
「君たちが、争い、いがみ合い、出し抜きあい、蹴落とし合うことで、すばらしい人材へと成長する3年間となるよう願っている」
こうして、俺は入学初日で思い知ったのだった。この景条館は、とんでもない学園だったということに。
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