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怖い夢
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消灯までの時間は、まるで蜜月の様だった。
最初、それぞれの勉強机に座っていたが、ローテーブルまで近寄った二人の距離は、やがてベッドに並んで横になっていた。
深苑は、ベッドに横たわり、水を得た魚のように、語り始めた。
どんな中学生活を送ったのか、好きな芸能人はいるのか、得意な科目は何か、誕生日はいつか。
体調を崩しがちなこと。
ふと触れた指が、そっと自分の指に絡まるように触れるのを、瑞波は感じた。
深苑の指は細く、同じ様に細く小さな瑞波の手よりもより小さかった。
瑞波は鼓動が暴れだしそうなほど動揺していたが、触れた手を振り解くこともできずに掌を合わせるように繋いだ手を、そっと静かに横たえていた。
「そろそろ、消灯だね」
十時を前に、深苑がふと小さく零した。
「ねえ、瑞波」
きゅっと、深苑が手に力を込めたのが分かった。
「お願いが…あるの」
「お願い?」
それは今までの話の流れのような調子ではなく、何かに怯えたような、拒めば掻き消えそうな声だった。
「深苑?」
見れば、深苑は瑞波を見つめていた。
「わたし、怖い夢を見ていたら、起こしてほしいの」
「怖い夢?どんな?」
「……」
深苑は沈黙した。白い頬はますます白く、強張っていた。
「みそ…」
様子に見かねた瑞波が名を呼ぼうとすれば、深苑の指が吊られた様にピクンと動いた。
「…鬼が…」
「鬼?」
「…わたしを見つけにやってくるの…」
最初、それぞれの勉強机に座っていたが、ローテーブルまで近寄った二人の距離は、やがてベッドに並んで横になっていた。
深苑は、ベッドに横たわり、水を得た魚のように、語り始めた。
どんな中学生活を送ったのか、好きな芸能人はいるのか、得意な科目は何か、誕生日はいつか。
体調を崩しがちなこと。
ふと触れた指が、そっと自分の指に絡まるように触れるのを、瑞波は感じた。
深苑の指は細く、同じ様に細く小さな瑞波の手よりもより小さかった。
瑞波は鼓動が暴れだしそうなほど動揺していたが、触れた手を振り解くこともできずに掌を合わせるように繋いだ手を、そっと静かに横たえていた。
「そろそろ、消灯だね」
十時を前に、深苑がふと小さく零した。
「ねえ、瑞波」
きゅっと、深苑が手に力を込めたのが分かった。
「お願いが…あるの」
「お願い?」
それは今までの話の流れのような調子ではなく、何かに怯えたような、拒めば掻き消えそうな声だった。
「深苑?」
見れば、深苑は瑞波を見つめていた。
「わたし、怖い夢を見ていたら、起こしてほしいの」
「怖い夢?どんな?」
「……」
深苑は沈黙した。白い頬はますます白く、強張っていた。
「みそ…」
様子に見かねた瑞波が名を呼ぼうとすれば、深苑の指が吊られた様にピクンと動いた。
「…鬼が…」
「鬼?」
「…わたしを見つけにやってくるの…」
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