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第0章『プロローグ』
藍鳶と白姫
しおりを挟む「………」
「難しい顔してどうしたの?」
「えっ?あ、あー…考えてたんです。さっき皆が言ってたことを…。…あの時、皆の頭の中で色んなことが浮かんだと思います。それを考えると…、…、やっぱり、共存はそんな簡単なことじゃない…。分かってたことなんですけど…、リョカクさんの言葉で、正直、俺の頭の中にも“無理”っていう2文字が浮かびました…」
「…」
「………白姫様なら、どうしますか?」
「え?」
「白姫様がもし、俺達の立場だったら…どうしますか?」
「あー…そういう風には考えたことなかったな…。…えーっと…そうだねぇ…、…んー…、…やっぱり私はそういう立場でも、時の流れに身を任せるんじゃないかなぁ…。どんなに頑張っても、その時じゃなきゃ変わらないことって沢山あると思うし。…私は、今出来ることを精一杯やろうとするかな。先の答えが見つからない時は特に。急いだって仕方ないし、やりたいことややれることを精一杯やってればいつか答えは出てくると思うし、その答えに辿り着けなかったとしても、生きてきたことに後悔はしないでしょ?後悔しながら死んだら、今度生まれ変わった時にもっと酷いことになりそうな気がするじゃん。だから私は“今出来ることを精一杯する”、かな?」
「…やっぱり白姫様だね…」
「ん?」
「白姫様はいつも、答えは絶対くれませんけど、ヒントはくれますもんね」
「…ま、藍鳶は藍鳶らしく、今まで通り自分の思った通りにやればいいんだよ。お前のやりたい通りにやれば、やったことを迷う必要もないし」
そう言いながら、白姫は藍鳶の頬を引っ張ったり潰したりしながら弄り始めた。
「…いひゃい…」
されるがままになっている藍鳶に優しく微笑んでから、頬から手を離し、頭を撫でる。
「ともかく、お前の思う通りにやればいいよ。私は何も言わないから」
「いつもじゃないですか」
「そうだね(笑)。…なんか入りたそうにソワソワ、ウズウズしてる人がいるみたいだから、私は戻るよ。じゃあね」
そう言えば突然少し強い風か吹き、思わず瞬きをして目を開けた時にはもう、白姫の姿はそこにはなかった。
「?」
最後に白姫が残していった言葉にも疑問を感じながら、とりあえず場所を移動しようと部屋を出ようとすると扉のすぐそこには、
「わっ!?」
「チッ…」
「コウサ!?何してるの?」
「…いや、別に…」
「じゃあもしかして、“入りたそうにソワソワ、ウズウズしてる人”って…」
「ち、違ぇよ!!」
「違うの?でもコウサ以外に周りには誰もいないけど…」
「…そ、そんなことより、白姫様と何話してたんだよ?」
「ん?んーとねぇ…内緒」
「は?」
「白姫様の言葉は大事だから、俺だけで留めておくんだ。だから、内緒」
「…それならしょうがねぇな」
「え、なに、…んっ…」
怪訝そうな顔をした藍鳶に、紅猿は突然至近距離まで近付き、ドアに押し付けながら口付ける。その反動でドアは閉まり、扉と体で藍鳶の逃げ場をなくす。キスもはじめは唇を合わせただけだったが、舌を入れ深くする。
「…んっ…ん、…んぅ…は、ぁ……」
「…ん」
「…んん…っ、…もっ……んふ…、は…、だめ、だよ…、…んぅ…ん、…ぁ、…ここ、どこだと…」
「…分かってるよ。でも、…いいだろ、久々に会ったんだから。なのにやっぱり、白姫様に独り占めされるし…」
「…えっ…?」
「何でもねぇよ!この鈍感ッ!!」
「うわっ、何それ~」
「変なのばっかりに好かれるんじゃねぇよ!!」
「変なのに好かれてるとは思ってないけど…、その変なのにもしかして、白姫様も入ってる?」
「当たり前だろ?あの人が筆頭して変だよ」
「あっ!あーあ~、白姫様のこと悪く言ったら黒輝さんに滅殺されちゃうんじゃない?」
「ゲッ…でもあれぐらいだったらさすがに滅殺は…ない、だろ?」
「さぁ?でも滅殺はないにしても、絶対超怒られて、何かはさせられるよ」
「じゃあその前に帰るぞ。…ウチ、寄ってくだろ?」
「え?あ、…うん…」
「何照れてんだよ」
「照れてないよっ!!//」
……
「アイツら、いつの間にあんなピンクのオーラ振り撒くようになったんだ…」
「いいじゃない、別に、可愛らしくて」
「いや、まぁいいんだけどよ…」
「私は聖獣達には特に幸せになってほしいの」
「出たよ、聖獣贔屓発言」
「あんな可愛い子達、贔屓したくもなるでしょ!!」
「力説するとこじゃねぇよ(呆」
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