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第09話「エルト編②」
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俺の名はエルト。
エルト・レイリー。十八歳。B級の冒険者でポジションは剣士だ。
今はまだB級だが、近々A級に上がるだろうと言うのが周囲からの評判だし俺もそう思っている。
今はただのB級パーティで名前がついていないが、A級になればパーティに名前をつける事が出来る。いずれは俺の名はA級パーティ名と共に周囲に広がり俺の名を知らないものはいなくなるだろう。
そう思っていたのだが。
「ウィンドカッター」
新たな仲間である魔術師のヴィルの風魔術で雑魚魔獣が一掃される。
今まで仲間だったテオではありえない芸当だ。
これで目の前の敵に集中できるのだが。
「シェリー。一度下がるぞ。サラ。援護を」
「「はい」」
サラの弓矢による援護を受けて一度シェリーと共に下がって体勢を整える。
一つ目のサイプロクス。
成体になると巨人の如き大きさでA級パーティでも厳しい相手だが今俺達が相手にしているのは人間より少し大きいくらいのサイズだ。脅威はそこまで無い。今までも何度か倒した事もあるのだが。
「ヴィル。魔術を」
ヴィルに攻撃魔術を放つように指示する。
「さっき私の魔術が弾かれたのを見ましたよね。陽動にもなりませんよ」
「だったらもっと威力のある攻撃魔術を撃て」
「無理です。近づいて最大威力で撃てばダメージを与えられますが詠唱中に無防備になるにはリスクが大きすぎる」
なんとも情けない返事が入ってきた
「詠唱中は俺とシェリーで食い止める。その間に魔力をためろ」
「時間が足りない。無理だ」
無理だ無理だとうるさいやつだ。テオはそんな弱音は吐かなかったぞ。
「俺達が食い止めるって言っているだろう」
「それが無理なんだよ。アンタ何回吹っ飛ばされているんだ。詠唱中に前衛二人吹っ飛ばされてあっという間に終わりだよ」
そう言ってヴィルは後ろを向いて走り出す。
「おい。どこに行くつもりだ!?」
サイクロプスの攻撃を避けながらヴィルに叫ぶ。
「撤退だ。俺達にサイクロプスは倒せない」
「倒せる。成体じゃないこのくらいのサイズだぞ。今まで何度も倒してきたんだ」
「アンタもシェリーも血を流しすぎだ。あきらめろ」
そのままヴィルは離れて行ってしまった。
「エルト。どうするのよ」
シェリーが心配そうに尋ねる。
よく見るとヴィルの言うようにシェリーも怪我を負っている。俺の数カ所の出血している。今回はここが潮時か。
「撤退する。引くぞ。シェリー」
シェリーと共に下がり始める
「サラ。援護を」
「援護させすぎよ。もう矢が無くなるわ。急いで」
クソっ。ヴィルがいればまた違っただろうことが腹立たしい。
こんな時に魔術で援護するべきなのに。あの役立たずめ。一人で先に逃げやがって。
「キャッ」
シェリーが躓きかける。
「シェリー。しっかりしろ」
倒れる前にシェリーを支えた。
「待って、私の槍が」
シェリーが落してしまった槍に手を伸ばす。
「あきらめろ。逃げるぞ」
「でも」
「二人とも急いで!」
サイプロクスの後ろからさらに小さい個体が十体姿を現した。子供だろうか。小さいがあれに囲まれたら脅威だ。本当に全滅してしまう。
悔しいがヴィルが残っていたとしても撤退しかなかったことだろう。
「なんだってあのサイズのサイプロクスごときに」
悪態をはきながら俺は安全な場所まで走り続けるのだった。
エルト・レイリー。十八歳。B級の冒険者でポジションは剣士だ。
今はまだB級だが、近々A級に上がるだろうと言うのが周囲からの評判だし俺もそう思っている。
今はただのB級パーティで名前がついていないが、A級になればパーティに名前をつける事が出来る。いずれは俺の名はA級パーティ名と共に周囲に広がり俺の名を知らないものはいなくなるだろう。
そう思っていたのだが。
「ウィンドカッター」
新たな仲間である魔術師のヴィルの風魔術で雑魚魔獣が一掃される。
今まで仲間だったテオではありえない芸当だ。
これで目の前の敵に集中できるのだが。
「シェリー。一度下がるぞ。サラ。援護を」
「「はい」」
サラの弓矢による援護を受けて一度シェリーと共に下がって体勢を整える。
一つ目のサイプロクス。
成体になると巨人の如き大きさでA級パーティでも厳しい相手だが今俺達が相手にしているのは人間より少し大きいくらいのサイズだ。脅威はそこまで無い。今までも何度か倒した事もあるのだが。
「ヴィル。魔術を」
ヴィルに攻撃魔術を放つように指示する。
「さっき私の魔術が弾かれたのを見ましたよね。陽動にもなりませんよ」
「だったらもっと威力のある攻撃魔術を撃て」
「無理です。近づいて最大威力で撃てばダメージを与えられますが詠唱中に無防備になるにはリスクが大きすぎる」
なんとも情けない返事が入ってきた
「詠唱中は俺とシェリーで食い止める。その間に魔力をためろ」
「時間が足りない。無理だ」
無理だ無理だとうるさいやつだ。テオはそんな弱音は吐かなかったぞ。
「俺達が食い止めるって言っているだろう」
「それが無理なんだよ。アンタ何回吹っ飛ばされているんだ。詠唱中に前衛二人吹っ飛ばされてあっという間に終わりだよ」
そう言ってヴィルは後ろを向いて走り出す。
「おい。どこに行くつもりだ!?」
サイクロプスの攻撃を避けながらヴィルに叫ぶ。
「撤退だ。俺達にサイクロプスは倒せない」
「倒せる。成体じゃないこのくらいのサイズだぞ。今まで何度も倒してきたんだ」
「アンタもシェリーも血を流しすぎだ。あきらめろ」
そのままヴィルは離れて行ってしまった。
「エルト。どうするのよ」
シェリーが心配そうに尋ねる。
よく見るとヴィルの言うようにシェリーも怪我を負っている。俺の数カ所の出血している。今回はここが潮時か。
「撤退する。引くぞ。シェリー」
シェリーと共に下がり始める
「サラ。援護を」
「援護させすぎよ。もう矢が無くなるわ。急いで」
クソっ。ヴィルがいればまた違っただろうことが腹立たしい。
こんな時に魔術で援護するべきなのに。あの役立たずめ。一人で先に逃げやがって。
「キャッ」
シェリーが躓きかける。
「シェリー。しっかりしろ」
倒れる前にシェリーを支えた。
「待って、私の槍が」
シェリーが落してしまった槍に手を伸ばす。
「あきらめろ。逃げるぞ」
「でも」
「二人とも急いで!」
サイプロクスの後ろからさらに小さい個体が十体姿を現した。子供だろうか。小さいがあれに囲まれたら脅威だ。本当に全滅してしまう。
悔しいがヴィルが残っていたとしても撤退しかなかったことだろう。
「なんだってあのサイズのサイプロクスごときに」
悪態をはきながら俺は安全な場所まで走り続けるのだった。
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