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1章番外編
体力検定裏話
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4月25日、体力検定。
<月山第1チェックポイント>
アンジェが支給の武器を何にするか悩んでいる中。
アメッサとリラはその様子を後方で観察していた。
「なぁリラ、なんであいつ衛生兵であの高性能な武器選ぼうとしているんだ?」
アンジェは双銃を手に取っていた。
工業地帯のチャイファルで開発している新型の銃で剣銃と違い装弾数が多く連射が可能。
だが、実戦で使える程製造が追いついていない武器だった。
アンジェがその武器を二丁手に持っているのは謎だが。
この方が当たりそう、とかそういった理由だろうか。
「ま、まぁ二等兵に武器を自由に選ばせて様子を楽しむっていうのは、毎年恒例だから……さ」
「ここ数年で5本の指には入るおもしろ二等兵だな」
リラはふっと笑い武器が並べられている机の隅を眺めた。
「去年なんかあの奥にあるロケットランチャー選んでた子居たもんね」
武器の中には完全なネタ枠としてロケットランチャーが置かれていた。
二等兵でそれを選んだ者は1年は笑い者にされる。
「……おい待て、あいつ興味持ち始めたぞ」
そんな話をしているとアンジェはロケットランチャーに興味を示し始めていた。
ロケットランチャーの前で長い事悩んだ末…………。
「さ、流石に……選ばないか、」
「本人、体力があったら選んでたって顔しているけどな」
衛生兵という理性が働いたのか双銃を選んでいた。
2人はアンジェを見守りつつ周りにも目を向けた。
他の隊員と同じ武器をとる者、普段使い慣れている武器を選ぶ者など様々だ。
「皆無難だねぇ」
「刀単体で突撃して行くリラが大概なんだとは思うぞ」
「私はこっちの方が手に馴染むからさ」
リラは剣を優しく撫でた。
「それよりアメッサこそ銃選ばなくていいの? 敵前逃亡は即刻打ってやる……。みたいな事すると思ってたんだけど」
「人を何だと思っているんだ、」
他愛もない話をしていると今度はアンジェが装備を整え始めた。
「おっアンジェ、ヘルメットしっかり付けてるね」
「あいつの頭に弾が当たったら速攻アウトにしてやろう」
「だね」
アンジェは装備をつけるのに苦労しているようだった。
他にも数名の隊員が不慣れそうに準備をしている。
「今年も二等兵は分かりやすくて良いね」
「ここで慣れてくれたら良いんだがな」
「そうだね……来年も参加して欲しいな」
「あぁ、そうだな」
アメッサは視線を外す。
視界の端にピンク髪の少女が居た。
「ん……あそこに居るのリラの妹じゃないか?」
「そうそう」
リラの妹はリラと同じく剣を武器に選んでいた。
「今年から入隊か?」
「うん、そうなんだ、私ちょっと様子見てくるね」
「分かった」
<体力検定終了後>
リラはアンジェとアメッサの様子をみて、頭を抱えていた。
「始まる時は言わなかったけど……何で2人共白い服を着て来たの……?」
白い衛生兵の軍服を着ていたアンジェ。
白を基調としたルミエール国軍司令部の軍服を着ていたアメッサ達の服は、土で汚れていた。
「えぇっと、衛生兵らしいイメージの白が良いのかなぁって、採寸の時に頼んだんです……実際は狙われまくりなんですけど、買い足すのは自腹らしくって…………」
「私がこれしか持ち合わせていないのは、去年も言っただろう」
アンジェは申し訳無さそうに言い。
アメッサは開き直っていた。
「…………アンジェはお給料入ったらケープを買うこと、アメッサ少尉も忙しいとは思いますが、仕立て屋に行って下さい」
「はいっ分かりました!」
「うむ……分かった」
<月山第1チェックポイント>
アンジェが支給の武器を何にするか悩んでいる中。
アメッサとリラはその様子を後方で観察していた。
「なぁリラ、なんであいつ衛生兵であの高性能な武器選ぼうとしているんだ?」
アンジェは双銃を手に取っていた。
工業地帯のチャイファルで開発している新型の銃で剣銃と違い装弾数が多く連射が可能。
だが、実戦で使える程製造が追いついていない武器だった。
アンジェがその武器を二丁手に持っているのは謎だが。
この方が当たりそう、とかそういった理由だろうか。
「ま、まぁ二等兵に武器を自由に選ばせて様子を楽しむっていうのは、毎年恒例だから……さ」
「ここ数年で5本の指には入るおもしろ二等兵だな」
リラはふっと笑い武器が並べられている机の隅を眺めた。
「去年なんかあの奥にあるロケットランチャー選んでた子居たもんね」
武器の中には完全なネタ枠としてロケットランチャーが置かれていた。
二等兵でそれを選んだ者は1年は笑い者にされる。
「……おい待て、あいつ興味持ち始めたぞ」
そんな話をしているとアンジェはロケットランチャーに興味を示し始めていた。
ロケットランチャーの前で長い事悩んだ末…………。
「さ、流石に……選ばないか、」
「本人、体力があったら選んでたって顔しているけどな」
衛生兵という理性が働いたのか双銃を選んでいた。
2人はアンジェを見守りつつ周りにも目を向けた。
他の隊員と同じ武器をとる者、普段使い慣れている武器を選ぶ者など様々だ。
「皆無難だねぇ」
「刀単体で突撃して行くリラが大概なんだとは思うぞ」
「私はこっちの方が手に馴染むからさ」
リラは剣を優しく撫でた。
「それよりアメッサこそ銃選ばなくていいの? 敵前逃亡は即刻打ってやる……。みたいな事すると思ってたんだけど」
「人を何だと思っているんだ、」
他愛もない話をしていると今度はアンジェが装備を整え始めた。
「おっアンジェ、ヘルメットしっかり付けてるね」
「あいつの頭に弾が当たったら速攻アウトにしてやろう」
「だね」
アンジェは装備をつけるのに苦労しているようだった。
他にも数名の隊員が不慣れそうに準備をしている。
「今年も二等兵は分かりやすくて良いね」
「ここで慣れてくれたら良いんだがな」
「そうだね……来年も参加して欲しいな」
「あぁ、そうだな」
アメッサは視線を外す。
視界の端にピンク髪の少女が居た。
「ん……あそこに居るのリラの妹じゃないか?」
「そうそう」
リラの妹はリラと同じく剣を武器に選んでいた。
「今年から入隊か?」
「うん、そうなんだ、私ちょっと様子見てくるね」
「分かった」
<体力検定終了後>
リラはアンジェとアメッサの様子をみて、頭を抱えていた。
「始まる時は言わなかったけど……何で2人共白い服を着て来たの……?」
白い衛生兵の軍服を着ていたアンジェ。
白を基調としたルミエール国軍司令部の軍服を着ていたアメッサ達の服は、土で汚れていた。
「えぇっと、衛生兵らしいイメージの白が良いのかなぁって、採寸の時に頼んだんです……実際は狙われまくりなんですけど、買い足すのは自腹らしくって…………」
「私がこれしか持ち合わせていないのは、去年も言っただろう」
アンジェは申し訳無さそうに言い。
アメッサは開き直っていた。
「…………アンジェはお給料入ったらケープを買うこと、アメッサ少尉も忙しいとは思いますが、仕立て屋に行って下さい」
「はいっ分かりました!」
「うむ……分かった」
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