ぼんの宇宙日記

ぼん

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ぼんの宇宙日記(61日目)

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61日目。今日は、みんなが集まった日。

朝、ぼくは食堂のすみで目を覚ました。いつもより早く、食堂に人の気配が満ちている。ミナの足音、マヤの笑い声、ルカの控えめな声、ジンの静かな動き――みんなが食堂に集まってきた。

テーブルの上には、地球風の朝食が並んでいる。パン、卵、スープの香りがやさしく漂う。船長が「今日はみんなで食べよう」と声をかけた。ぼくはテーブルの下に入り込んで、みんなの足音や、椅子を引く音をじっと聞いていた。

「いただきます!」とマヤが元気に声を上げ、ミナも「これ、懐かしい味だね」とにっこり笑う。ルカは小さなサラダを静かに食べている。ジンはパンを半分に割って、ぼくのほうに差し出してくれた。ぼくはそのパンをくんくん嗅いで、しっぽをふりふりした。

テーブルの下はにぎやかだ。誰かの足が軽く触れるたび、ぼくはその体温を感じる。食堂の空気は温かくて、地球にいたころの朝を思い出した。会話と笑い声が、宇宙船の中に広がっていく。

食事が進むにつれて、みんなの声もやわらかくなった。ミナが「こういう朝って大事だね」とつぶやく。ルカは「また地球の花も見たい」とそっと言った。ジンは静かに「また集まろう」と呟いた。船長が「それがこの船の力だ」と微笑んだ。

ぼくはパンのかけらを少しもらい、みんなの足音に耳を澄ませていた。全員が同じ場所で同じものを食べている。たったそれだけのことが、とても特別なことに思えた。

食事が終わると、マヤが歌いながら皿を洗い、ミナがテーブルを拭き、ルカとジンが椅子を整えた。ぼくはテーブルの下で丸くなりながら、静かな満足感に包まれていた。みんなが集まる――それだけで、宇宙のどこにいても“家”になる。

おやすみ、にぎやかな朝。おやすみ、みんなの足音。また、集まれる日を。
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