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ぼんの宇宙日記(68日目)
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68日目。今日は、船長の背中が遠い日。
朝、船内に少しだけ緊張した空気が流れていた。ぼくは居住区の窓辺で、船長の支度する気配を感じていた。船長はいつもより無口で、宇宙服を静かに点検しながら朝食も早めに済ませた。みんなもどこか遠慮気味で、会話は少なかった。
昼、船長は一人で外部点検に出ることになった。エアロックの前で手際よくヘルメットをかぶり、ミナが「気をつけて」と声をかける。マヤは「何かあったらすぐ呼んでね」と、ジンとルカもそれぞれ小さくうなずいた。ぼくはガラス越しに船長の背中を見つめていた。宇宙服姿の船長が扉の向こうへ消えていく――その瞬間、いつもよりも背中が遠く感じられた。
宇宙はとても広くて静かだ。窓越しに見える船長は小さな影となり、工具箱を持って慎重に外を移動している。ぼくは窓辺に座り、船長が振り返るのをじっと待っていた。時折、無線でやりとりする声が遠く響いてきて、ぼくにはその意味はよくわからなかったけれど、その声だけが船長とぼくたちをつなぐ細い糸だった。
夕方、作業が長引き、みんなが窓辺に集まり始めた。ミナは手を握りしめ、マヤは無言でガラスを見つめていた。ジンが静かに「もうすぐ戻る」とつぶやくと、ルカもうなずいた。ぼくは窓にぴったりと顔を寄せ、宇宙を漂う船長の背中を最後まで追いかけた。
やがて、エアロックの扉が開き、船長が戻ってきた。「ただいま」と短く言う声に、全員がふっと息をついた。ぼくは船長の足元に駆け寄り、その背中にそっと額を押し当てた。今日は、船長の背中がとても遠かった。でも、帰ってきたその温もりは、やっぱり近くにあった。
おやすみ、遠い背中。おやすみ、帰ってきた温度。また、みんなのそばにある日を。
朝、船内に少しだけ緊張した空気が流れていた。ぼくは居住区の窓辺で、船長の支度する気配を感じていた。船長はいつもより無口で、宇宙服を静かに点検しながら朝食も早めに済ませた。みんなもどこか遠慮気味で、会話は少なかった。
昼、船長は一人で外部点検に出ることになった。エアロックの前で手際よくヘルメットをかぶり、ミナが「気をつけて」と声をかける。マヤは「何かあったらすぐ呼んでね」と、ジンとルカもそれぞれ小さくうなずいた。ぼくはガラス越しに船長の背中を見つめていた。宇宙服姿の船長が扉の向こうへ消えていく――その瞬間、いつもよりも背中が遠く感じられた。
宇宙はとても広くて静かだ。窓越しに見える船長は小さな影となり、工具箱を持って慎重に外を移動している。ぼくは窓辺に座り、船長が振り返るのをじっと待っていた。時折、無線でやりとりする声が遠く響いてきて、ぼくにはその意味はよくわからなかったけれど、その声だけが船長とぼくたちをつなぐ細い糸だった。
夕方、作業が長引き、みんなが窓辺に集まり始めた。ミナは手を握りしめ、マヤは無言でガラスを見つめていた。ジンが静かに「もうすぐ戻る」とつぶやくと、ルカもうなずいた。ぼくは窓にぴったりと顔を寄せ、宇宙を漂う船長の背中を最後まで追いかけた。
やがて、エアロックの扉が開き、船長が戻ってきた。「ただいま」と短く言う声に、全員がふっと息をついた。ぼくは船長の足元に駆け寄り、その背中にそっと額を押し当てた。今日は、船長の背中がとても遠かった。でも、帰ってきたその温もりは、やっぱり近くにあった。
おやすみ、遠い背中。おやすみ、帰ってきた温度。また、みんなのそばにある日を。
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