ぼんの宇宙日記

ぼん

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ぼんの宇宙日記(7日目)

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7日目。 朝、船長が「ぼん用の宇宙服、完成したぞ」と言ってくれた。 ぼくは、白くて丸いヘルメットをじっと見た。 耳の部分がちゃんと開いていて、しっぽ用の穴もある。 ミナが「ぼんの動きに合わせて空気圧が調整されるんだよ」って言っていた。 ぼくは、よくわからなかったけど、 とりあえず、着てみた。
着た瞬間、ぼくはちょっとだけ“違う猫”になった気がした。 地球の猫でも、宇宙船の猫でもなく、 星を歩く猫。 夢の中でしか見たことないような存在。

昼、ぼくたちは、あのピンクの星に着陸した。 名前はまだない。 でも、ぼくは勝手に「チュール星」って呼ぶことにした。
ぼくは、船長のあとを歩いて、外に出た。 宇宙服の中は静かで、ぼくの呼吸の音だけが聞こえた。 地面はふわふわしていて、足が沈む。 風が吹いて、ぼくのしっぽが宇宙服の中で揺れた。 その風の匂いが、ほんのり草っぽかった。 地球の公園みたいな匂い。 ぼくは、目を細めて深呼吸した。

午後、遠くの丘に白い影が見えた。 猫だった。 …たぶん。 宇宙服は着てなかったけど、ぼくと同じような目をしていた。 その猫は、ぼくを見て、すっと消えた。 幻かもしれない。 でも、ぼくは確かに見た。

夜、船長がぼくに言った。 「ぼん、お前はもう立派な宇宙探査員だな」 ぼくは、宇宙服を脱いで、彼の膝の上に丸くなった。 ちょっと疲れたけど、心はふわふわしていた。 ぼくは、夢の星に一歩近づいた。 そして、宇宙の猫になった。

おやすみ、宇宙服。おやすみ、白い影。また、星の風の中で。
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