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ぼんの宇宙日記(16日目)
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16日目。 今日は、新しく名前を覚えた日。 「ジン」と「マヤ」。 もともとサニー号にいたのに、ぼくはあまり近づいたことがなかった。
朝、船長が「システム同期、ジン頼むぞ」と言っていた。 ジンは、いつも無口で機械を見つめている。 表情がほとんど変わらないから、ぼくはしっぽで彼の気分を探ることにした。 そっと彼の足元に丸くなったら、彼は「今日は調子がいいな」とポツリ。 ぼくは、それを「ぼくのしっぽセンサーが正確だった証拠」と受け取った。
昼、マヤが音楽をかけて、部品を並べながら作業していた。 マヤは陽気で、動きがリズミカル。 ぼくは、棚の上から見下ろして、その手の動きに合わせてしっぽをふりふりした。 「ぼん、ノッてるね~」と言われて、ぼくはちょっとだけ跳ねた。 それが、ぼくの「そう、このテンポがいいんだ」っていう返事。
午後、ミナが「マヤ、ぼんにチュールあげた?」と聞いた。 マヤは「ちょっとだけ!」と答えたけど、ぼくは知っている。 3回あげていた。 ぼくは、チュールの数を絶対に忘れない。 …その誓いは、しっぽの中に刻まれている。
夕方、ジンが居住区の片隅で小型ドローンを修理していた。 ぼくはそのドローンの上に乗ってバランスを取った。 ジンは何も言わなかったけど、眉がほんの少しだけ動いた。 それが、ぼくの「この上、気に入ったかも」っていう返事への賛同と見た。
夜、船長が言った。 「ぼん、ほかの乗組員たちに心を許してきたな」 ぼくは、彼の膝の上で丸くなりながら、星図を見た。 チュール星は遠くなったけど、ぼくの宇宙は少しずつ広がっている。 それはきっと、名前を覚えて、匂いを知って、しっぽで返事していくから。
おやすみ、ジンの眉。おやすみ、マヤのテンポ。また、知らないことをひとつずつ知っていくね。
朝、船長が「システム同期、ジン頼むぞ」と言っていた。 ジンは、いつも無口で機械を見つめている。 表情がほとんど変わらないから、ぼくはしっぽで彼の気分を探ることにした。 そっと彼の足元に丸くなったら、彼は「今日は調子がいいな」とポツリ。 ぼくは、それを「ぼくのしっぽセンサーが正確だった証拠」と受け取った。
昼、マヤが音楽をかけて、部品を並べながら作業していた。 マヤは陽気で、動きがリズミカル。 ぼくは、棚の上から見下ろして、その手の動きに合わせてしっぽをふりふりした。 「ぼん、ノッてるね~」と言われて、ぼくはちょっとだけ跳ねた。 それが、ぼくの「そう、このテンポがいいんだ」っていう返事。
午後、ミナが「マヤ、ぼんにチュールあげた?」と聞いた。 マヤは「ちょっとだけ!」と答えたけど、ぼくは知っている。 3回あげていた。 ぼくは、チュールの数を絶対に忘れない。 …その誓いは、しっぽの中に刻まれている。
夕方、ジンが居住区の片隅で小型ドローンを修理していた。 ぼくはそのドローンの上に乗ってバランスを取った。 ジンは何も言わなかったけど、眉がほんの少しだけ動いた。 それが、ぼくの「この上、気に入ったかも」っていう返事への賛同と見た。
夜、船長が言った。 「ぼん、ほかの乗組員たちに心を許してきたな」 ぼくは、彼の膝の上で丸くなりながら、星図を見た。 チュール星は遠くなったけど、ぼくの宇宙は少しずつ広がっている。 それはきっと、名前を覚えて、匂いを知って、しっぽで返事していくから。
おやすみ、ジンの眉。おやすみ、マヤのテンポ。また、知らないことをひとつずつ知っていくね。
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