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第13話 誇り砕く強制授乳
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獣は愉悦に喉を鳴らすと、舌先を引っ込め、今度はその分厚く湿った唇をゆっくりと開いた。
エリスは身構える。
牙を立てられるか、あるいは暴力的に吸われると予期して。
だが――。
はむッ。
「……あ……?」
予想に反して、獣の口は震える乳首を優しく、慈しむように包み込んだだけだった。
温かい。湿った口腔の熱気が、敏感になりきった乳輪をすっぽりと覆い隠す。
「……ピチュ…レロ…」
「ひぁッ……!?」
口の中で、獣の巨大な舌が動いた。
硬く尖った乳首の周りを、ぬるりとした舌先が円を描くように転がり、ふわりと弾く。
(……なに……これ……)
痛くはない。だが、その生温かい感触が胃の中の魔力と反応し、じわじわとした熱となって胸の奥へ浸透していく。
(……こんなの、本来なら……子供を産んだ母親が当たり前にすることじゃない……)
知識としてしか知らない授乳という行為。
けれど、今自分が味わっている感覚は、そんな聖母のような安らぎとは正反対のものだ。
背筋がゾクゾクと粟立ち、子宮がきゅんきゅんと疼く、あまりにも猥雑で、甘すぎる痺れ。
「……ふ、ぁ……ん……ッ!」
(……わたし……。鍛えて、強くなったはずなのに……)
鋼の筋肉で鍛え上げたはずの自分の肉体が、たった一つの舌使いでこんなにも脆く、甘く蕩けてしまうなんて。
私は、騎士である前に……こんなにも女の身体だったというのか。
「ギギ……。ドウダ? 俺ノ 口 ノ中ハ」
「……っ!」
乳首を咥え込んだまま、獣が喉を低く振動させる。
その微かな震えさえもが、快感となって胸の芯を揺さぶった。
だが、エリスはまだ完全には負けてはいなかった。
悔し涙で濡れた瞳にわずかな抗戦の光を宿し、獣の頭を鋭く睨みつける。
「……焦らすな……嬲るつもりなら……一思いにやれ……!」
殺すなり、噛み千切るなりすればいい。この生殺しのような甘い責め苦を続けられるよりは、その方が幾分かマシだ。
エリスは、精一杯の虚勢を張って言い放った。
その言葉を聞いた瞬間、獣の目がギラリと光る。
「……イイゼ。ヤッテヤルヨ」
「え……?」
言うが早いか、獣の頬がぎゅっ、と凄まじい力で引き絞られた。
――チュウウウウウウッ!!
「ひぃぎィィィィィッ!?!?」
鼓膜を破るような水音と共に、右の乳房が先端から暴力的に吸い上げられた。
ただ「吸う」などという生易しいものではない。強力な吸引力が、乳首だけでなく、その奥にある乳腺、さらには胸の肉全体を無理やり引きずり出そうとするかのような、凄烈な真空状態を作り出している。
「ンッ! ヂュポッ! ズゾゾゾッ!!」
(あッ、あがッ! 吸わ、れるぅッ! 何も出ないのにぃっ!)
「ギギッ! ウメェ! ……極上 ノ 魔力 ダ!」
「……え……?」
エリスの身体が、ガクガクと激しく震え出した。
乳首から吸い出されているのは、母乳でも愛液でもない。
先ほど精液によって回復し、エリスの体内で暴走していた「魔力」と、戻ったばかりの「体力」そのものだった。
(……力が……抜けていく……!)
血管を巡っていた熱い奔流が胸の一点に集束し、そのまま獣の口内へと飲み込まれていく。
抵抗するための力、身体を動かすためのエネルギー――そのすべてが、根こそぎ奪われていく感覚。
(……あ、でも……)
一瞬、エリスの脳裏をかすめたのは安堵だった。魔力がなくなれば、あの魔法を使うと感じてしまう呪いから解放されるかもしれない。
この暴走する熱が消えれば、楽になれるかもしれない。
だが、その思考こそが罠だった。
「あ……ぁ……っ! きもち、いい……?」
魔力を吸われる喪失感が、なぜか脳髄を蕩けさせるような極上の脱力感へと変わる。
力が抜けていく感覚が、たまらなく甘美で心地よい。
まるで重い鎧を脱ぎ捨てて、すべてを委ねてしまうような背徳的な安らぎ。
(……だめ、だ……! これは……!)
エリスは戦慄した。これは屈服だ。
抵抗する意志ごと吸い取られ、空っぽにされることへの快感。
それを気持ちいいと認めてしまった瞬間、騎士としての自分は終わる。
「ギギ……。抵抗 スル チカラ モ、魔力 モ……全部、オレニ ヨコセ」
獣は喉を鳴らしながら、エリスの生命力を啜り上げる。
「カラニナッタ 身体デ……俺ノ 種ヲ、求メルヨウニ ナルンダヨォ!」
「い、やぁッ! 吸わないでぇッ! これ以上はっ!」
「ヒヒヒ! ……チマチマ 吸ウノモ、面倒ダナ」
獣は、吸い付いていた右乳首をぱっ、と離した。唾液の糸が引き、冷たい空気に晒された先端が、未練がましくピクピクと震える。
「あ……、はぁ……ッ」
助かった――そう思ったのは、ほんの一瞬だった。
「マドロッコシイ。……マトメテ頂クゼ」
「え……?」
ガシィッ!
獣の両手が、左右の豊かな乳房を側面から鷲掴みにした。
そして、そのまま強引に中央へと寄せ集める。
「ひッ……!?」
ムギュゥゥゥッ!
豊満すぎる二つの双丘が無理やり密着させられ、谷間どころか一つの巨大な肉の塊に変えられる。
押し出された左右の乳首が、中央でキスをするように触れ合った。
「ギギッ! デカイ乳デ ヨカッタゼ!」
獣が、顎が外れんばかりに大口を開く。
「ま、まって……! 二つ同時なんて――ッ!」
――ジュウウウウウウッ!!!
「ひぎィィィィィッ!?!?!?」
絶叫。獣の巨大な口腔が、寄せられた二つの乳首ごと、胸の先端をまるごと呑み込んだのだ。
左右の敏感な突起が、熱く湿った口内で同時に舌に転がされ、同時に強力なバキュームで吸い上げられる。
「ンッ! ヂュルッ! ヂュポポポポッ!!」
「あがッ、あッ! だめぇッ! 強すぎッ、るぅぅッ!」
片方だけでも脳が溶けそうだったというのに、二つ同時になど、エリスの神経が耐えられるはずもなかった。
左右の乳首から脳髄へ向かって極太の快感の雷が走り、頭の中で衝突してスパークする。
「ギギギ! ドウダ! 二倍 ノ 気持チ良サ ダ!」
「あ、あ、あッ! 吸われるッ! 凄い勢いで、全部、持っていかれるぅッ!」
魔力が、体力が、ごっそりと削り取られていく。
二つの乳首の先から、エリスという器の中身が凄まじい速度で流出していく感覚。
空っぽになる恐怖。
だが、それ以上に、空っぽにされることで得られる無責任な快楽が、エリスの理性を焼き尽くす。
(……だめ……! こんなに吸われたら……!)
頭が真っ白になる。身体の輪郭が溶けていく。自分はもう騎士でも人間でもない。
ただ、この獣に魔力を吸い出され、代わりに快楽を注ぎ込まれるだけの乳牛になったような錯覚。
「ンーーーッ! ヂュッ! ヂュッ! ヂュウウウウッ!!」
獣が、トドメとばかりに、頬をこけさせるほどの全力で吸引した。
「あッ、ひぃッ! ……でるッ! なにか、でちゃうぅッ!」
乳房への刺激と、力の喪失感が限界を超えた瞬間、エリスの身体に異変が起きた。
お腹の奥――パンパンに膨れた胃袋のすぐ下で、子宮がきゅうっと激しく収縮したのだ。
「ギギッ! ソウダ! カラッポ ニ ナッテ、イッ チマエ!」
「だめぇッ! むね、だけで……!イクゥゥゥゥ!」
「イクゾ! 根コソギ、イタダキダァ!」
――ズゾゾゾゾゾゾッ!!!
「アヒィィィィィィィィィッ!!!」
鼓膜を破るような吸引音と共に、エリスの背中が弓なりに跳ね上がった。
白目を剥き、口から涎を垂れ流し、手足を痙攣させて、彼女は本日何度目かも分からぬ絶頂へと堕ちていく。
「ハァッ、アァッ……! ……っ、ぅ……」
ビクン、ビクン――。
全身が壊れたように跳ねる。魔力も、体力も、気力も、すべて吸い尽くされた身体は、抜け殻のように動かなくなっていた。
「ップァ……!」
獣が満足げに口を離す。
唾液でべっとりと濡れた、二つ並んで赤く充血した乳首からは、母乳の代わりに透明な液がタラタラと糸を引いて滲み出ていた。
「ギギギ……。ウマカッタゾ」
「あ……、う……」
獣の言葉に、エリスは反論することすらできなかった。
熱く疼く胸と、空っぽになった身体が「次」を求めて疼くおぞましい感覚に――ただ絶望の涙を流すことしかできなかった。
「ハァッ……ハァッ……」
魔力も、体力も、気力も。すべてを二つの乳房から吸い尽くされ、エリスは廃人のように床に横たわっていた。
手足はピクリとも動かず、虚ろな瞳は焦点を結ばない。
ただ、無様に開かれた股間から、開発されたばかりの愛液が垂れ落ちるだけ。
「ギギギ……。ドウダ? カラッポ ニ ナッテ!」
ボスゴブリンが、空っぽになったエリスの顔を覗き込む。
「モウ、抵抗 スル チカラ モ ネェダロウ?」
獣は、エリスの頬をぺちぺちと軽く叩き、意識をこちらへ向けさせた。
「聞イてヤル。……オレサマ ノ『雌奴隷』ニ ナルカ?」
この問いは、慈悲ではない。儀式だ。 孕ませるためには、女の心が折れ、自ら種を乞う「同意」が必要不可欠だからである。
これほど身体を快楽で漬け込み、力を奪い尽くせば、普通の女なら泣いて頷くはず――だった。
だが。
「……こ、とわ……る……」
エリスの唇が微かに動いた。
蚊の鳴くような声。だが、そこには明確な拒絶の意思が宿っていた。
「……騎士、は……獣になど……屈し、ない……」
「――ッ」
ボスゴブリンの目から愉悦の色が消え、どす黒い苛立ちが走る。
まだ認めない。ここまでされて、なおこの女は自分の所有物になることを拒むのか。
「……ソウカ。……マダ、ワカラネェノカ」
獣はゆっくりと立ち上がった。
そして、エリスの腹部――先ほどの強制飲精と唾液で、ぽっこりと無様に膨らんだ下腹部を見下ろす。
「セッカク ノ エイヨウ ヲ、ムダニ シヤガッテ……」
「え……?」
ドォォォォォンッ!!!
「ガッ、はぁッ!?!?」
凄まじい衝撃。
ボスゴブリンの巨大な足裏が、エリスの膨らんだお腹を全体重をかけて踏みつけ、押し潰したのだ。
「オマエ ガ ワルイ!!」
「あ、がッ! くる、しッ……!」
胃袋が破裂しそうな圧迫感。逃げ場を失った大量の液体が、食道を一気に逆流する。
「ご、ぼォッ!! げェッ!!」
エリスの口と鼻から、白い濁流が噴水のように噴き出した。 先ほど飲まされた精液と唾液。胃液と混じり合い、強烈な酸味と腐臭を放つそれが、床にぶちまけられる。
「カエセ! 全部、ハキダセェ!!」
ドスンッ! ドスンッ! グリグリグリッ!
「あ、がッ! ぉ、えぇぇッ! や、やめッ……!」
獣は止まらない。踏みつけ、さらに踵で抉るように踏み躙る。内臓が悲鳴を上げ、肋骨が軋む。
「マダダ! マダ ハイッテルダロウ!!」
「ご、ぼッ! ……ぉ、ぇ……ッ!」
苦しい。痛い。汚らわしい液体が鼻腔を逆流し、涙と鼻水で顔がぐちゃぐちゃになる。
膨らんでいたお腹が無理やり元の平らな状態に戻るまで、その暴力的な排出は続いた。
「ハァ……、ハァ……」
やがて、胃の中身をすべて吐き出させられたエリスは、汚物まみれの床で痙攣し、ぐったりと動かなくなった。腹部は赤黒く変色し、ぺたんとへこんでいる。
「……チッ。汚ネェナ」
ボスゴブリンは、吐瀉物で汚れた足をエリスの髪で拭いながら、冷酷に見下ろした。
「コレデ、モトドオリ ダ。……モウイチド キクゾ」
獣は、エリスを見下ろしながら邪悪な笑みを浮かべて再び問う。
「メス ドレイ ニ、ナ・ル・カ?」
「…………」
返事はない。 エリスは白目を剥いて意識を失っていた。
度重なる責め苦と、最後の腹を踏まれた攻撃によって限界を超えてしまったのだ。
「……ア?」
獣は舌打ちする。
「チッ……。ヤリ過ギタカ」
意識がない状態では、同意もクソもない。これではただの肉人形だ。それでは意味がない。
「オイ、オキロ」
頬を張るが、反応はない。深く沈んだ意識を、強制的に引きずり戻す必要がある。
ボスゴブリンは、弛緩したエリスを横目に、近くにあった桶で水を汲んでぶっかけた。
洞窟にある冷たい水だが、目覚める様子もなく、精液や吐瀉物で汚れた顔や身体が綺麗に洗い流されただけだった。
「……仕方ネェ。……ナカ カラ、オコシテヤルカ」
持ち上げた。逆さ吊りに近い状態で、無防備な股間が獣の顔の前に来る。
獣は、だらりと開いた秘裂に顔を寄せた。
そして、長く分厚い舌を突き出すと、愛液でぬめる膣口を押し広げ、ずずッ、と中へと侵入させる。
「……ッ」
無意識の中でも、エリスの身体がビクンと跳ねた。
獣は構わず、舌全体をねじ込み、膣内の襞を舐め上げながら奥へ奥へと進めていく。
狙うは、最も敏感な子宮口。
そこを直接刺激し、強烈な快感で脳髄を叩き起こすためだった。
エリスは身構える。
牙を立てられるか、あるいは暴力的に吸われると予期して。
だが――。
はむッ。
「……あ……?」
予想に反して、獣の口は震える乳首を優しく、慈しむように包み込んだだけだった。
温かい。湿った口腔の熱気が、敏感になりきった乳輪をすっぽりと覆い隠す。
「……ピチュ…レロ…」
「ひぁッ……!?」
口の中で、獣の巨大な舌が動いた。
硬く尖った乳首の周りを、ぬるりとした舌先が円を描くように転がり、ふわりと弾く。
(……なに……これ……)
痛くはない。だが、その生温かい感触が胃の中の魔力と反応し、じわじわとした熱となって胸の奥へ浸透していく。
(……こんなの、本来なら……子供を産んだ母親が当たり前にすることじゃない……)
知識としてしか知らない授乳という行為。
けれど、今自分が味わっている感覚は、そんな聖母のような安らぎとは正反対のものだ。
背筋がゾクゾクと粟立ち、子宮がきゅんきゅんと疼く、あまりにも猥雑で、甘すぎる痺れ。
「……ふ、ぁ……ん……ッ!」
(……わたし……。鍛えて、強くなったはずなのに……)
鋼の筋肉で鍛え上げたはずの自分の肉体が、たった一つの舌使いでこんなにも脆く、甘く蕩けてしまうなんて。
私は、騎士である前に……こんなにも女の身体だったというのか。
「ギギ……。ドウダ? 俺ノ 口 ノ中ハ」
「……っ!」
乳首を咥え込んだまま、獣が喉を低く振動させる。
その微かな震えさえもが、快感となって胸の芯を揺さぶった。
だが、エリスはまだ完全には負けてはいなかった。
悔し涙で濡れた瞳にわずかな抗戦の光を宿し、獣の頭を鋭く睨みつける。
「……焦らすな……嬲るつもりなら……一思いにやれ……!」
殺すなり、噛み千切るなりすればいい。この生殺しのような甘い責め苦を続けられるよりは、その方が幾分かマシだ。
エリスは、精一杯の虚勢を張って言い放った。
その言葉を聞いた瞬間、獣の目がギラリと光る。
「……イイゼ。ヤッテヤルヨ」
「え……?」
言うが早いか、獣の頬がぎゅっ、と凄まじい力で引き絞られた。
――チュウウウウウウッ!!
「ひぃぎィィィィィッ!?!?」
鼓膜を破るような水音と共に、右の乳房が先端から暴力的に吸い上げられた。
ただ「吸う」などという生易しいものではない。強力な吸引力が、乳首だけでなく、その奥にある乳腺、さらには胸の肉全体を無理やり引きずり出そうとするかのような、凄烈な真空状態を作り出している。
「ンッ! ヂュポッ! ズゾゾゾッ!!」
(あッ、あがッ! 吸わ、れるぅッ! 何も出ないのにぃっ!)
「ギギッ! ウメェ! ……極上 ノ 魔力 ダ!」
「……え……?」
エリスの身体が、ガクガクと激しく震え出した。
乳首から吸い出されているのは、母乳でも愛液でもない。
先ほど精液によって回復し、エリスの体内で暴走していた「魔力」と、戻ったばかりの「体力」そのものだった。
(……力が……抜けていく……!)
血管を巡っていた熱い奔流が胸の一点に集束し、そのまま獣の口内へと飲み込まれていく。
抵抗するための力、身体を動かすためのエネルギー――そのすべてが、根こそぎ奪われていく感覚。
(……あ、でも……)
一瞬、エリスの脳裏をかすめたのは安堵だった。魔力がなくなれば、あの魔法を使うと感じてしまう呪いから解放されるかもしれない。
この暴走する熱が消えれば、楽になれるかもしれない。
だが、その思考こそが罠だった。
「あ……ぁ……っ! きもち、いい……?」
魔力を吸われる喪失感が、なぜか脳髄を蕩けさせるような極上の脱力感へと変わる。
力が抜けていく感覚が、たまらなく甘美で心地よい。
まるで重い鎧を脱ぎ捨てて、すべてを委ねてしまうような背徳的な安らぎ。
(……だめ、だ……! これは……!)
エリスは戦慄した。これは屈服だ。
抵抗する意志ごと吸い取られ、空っぽにされることへの快感。
それを気持ちいいと認めてしまった瞬間、騎士としての自分は終わる。
「ギギ……。抵抗 スル チカラ モ、魔力 モ……全部、オレニ ヨコセ」
獣は喉を鳴らしながら、エリスの生命力を啜り上げる。
「カラニナッタ 身体デ……俺ノ 種ヲ、求メルヨウニ ナルンダヨォ!」
「い、やぁッ! 吸わないでぇッ! これ以上はっ!」
「ヒヒヒ! ……チマチマ 吸ウノモ、面倒ダナ」
獣は、吸い付いていた右乳首をぱっ、と離した。唾液の糸が引き、冷たい空気に晒された先端が、未練がましくピクピクと震える。
「あ……、はぁ……ッ」
助かった――そう思ったのは、ほんの一瞬だった。
「マドロッコシイ。……マトメテ頂クゼ」
「え……?」
ガシィッ!
獣の両手が、左右の豊かな乳房を側面から鷲掴みにした。
そして、そのまま強引に中央へと寄せ集める。
「ひッ……!?」
ムギュゥゥゥッ!
豊満すぎる二つの双丘が無理やり密着させられ、谷間どころか一つの巨大な肉の塊に変えられる。
押し出された左右の乳首が、中央でキスをするように触れ合った。
「ギギッ! デカイ乳デ ヨカッタゼ!」
獣が、顎が外れんばかりに大口を開く。
「ま、まって……! 二つ同時なんて――ッ!」
――ジュウウウウウウッ!!!
「ひぎィィィィィッ!?!?!?」
絶叫。獣の巨大な口腔が、寄せられた二つの乳首ごと、胸の先端をまるごと呑み込んだのだ。
左右の敏感な突起が、熱く湿った口内で同時に舌に転がされ、同時に強力なバキュームで吸い上げられる。
「ンッ! ヂュルッ! ヂュポポポポッ!!」
「あがッ、あッ! だめぇッ! 強すぎッ、るぅぅッ!」
片方だけでも脳が溶けそうだったというのに、二つ同時になど、エリスの神経が耐えられるはずもなかった。
左右の乳首から脳髄へ向かって極太の快感の雷が走り、頭の中で衝突してスパークする。
「ギギギ! ドウダ! 二倍 ノ 気持チ良サ ダ!」
「あ、あ、あッ! 吸われるッ! 凄い勢いで、全部、持っていかれるぅッ!」
魔力が、体力が、ごっそりと削り取られていく。
二つの乳首の先から、エリスという器の中身が凄まじい速度で流出していく感覚。
空っぽになる恐怖。
だが、それ以上に、空っぽにされることで得られる無責任な快楽が、エリスの理性を焼き尽くす。
(……だめ……! こんなに吸われたら……!)
頭が真っ白になる。身体の輪郭が溶けていく。自分はもう騎士でも人間でもない。
ただ、この獣に魔力を吸い出され、代わりに快楽を注ぎ込まれるだけの乳牛になったような錯覚。
「ンーーーッ! ヂュッ! ヂュッ! ヂュウウウウッ!!」
獣が、トドメとばかりに、頬をこけさせるほどの全力で吸引した。
「あッ、ひぃッ! ……でるッ! なにか、でちゃうぅッ!」
乳房への刺激と、力の喪失感が限界を超えた瞬間、エリスの身体に異変が起きた。
お腹の奥――パンパンに膨れた胃袋のすぐ下で、子宮がきゅうっと激しく収縮したのだ。
「ギギッ! ソウダ! カラッポ ニ ナッテ、イッ チマエ!」
「だめぇッ! むね、だけで……!イクゥゥゥゥ!」
「イクゾ! 根コソギ、イタダキダァ!」
――ズゾゾゾゾゾゾッ!!!
「アヒィィィィィィィィィッ!!!」
鼓膜を破るような吸引音と共に、エリスの背中が弓なりに跳ね上がった。
白目を剥き、口から涎を垂れ流し、手足を痙攣させて、彼女は本日何度目かも分からぬ絶頂へと堕ちていく。
「ハァッ、アァッ……! ……っ、ぅ……」
ビクン、ビクン――。
全身が壊れたように跳ねる。魔力も、体力も、気力も、すべて吸い尽くされた身体は、抜け殻のように動かなくなっていた。
「ップァ……!」
獣が満足げに口を離す。
唾液でべっとりと濡れた、二つ並んで赤く充血した乳首からは、母乳の代わりに透明な液がタラタラと糸を引いて滲み出ていた。
「ギギギ……。ウマカッタゾ」
「あ……、う……」
獣の言葉に、エリスは反論することすらできなかった。
熱く疼く胸と、空っぽになった身体が「次」を求めて疼くおぞましい感覚に――ただ絶望の涙を流すことしかできなかった。
「ハァッ……ハァッ……」
魔力も、体力も、気力も。すべてを二つの乳房から吸い尽くされ、エリスは廃人のように床に横たわっていた。
手足はピクリとも動かず、虚ろな瞳は焦点を結ばない。
ただ、無様に開かれた股間から、開発されたばかりの愛液が垂れ落ちるだけ。
「ギギギ……。ドウダ? カラッポ ニ ナッテ!」
ボスゴブリンが、空っぽになったエリスの顔を覗き込む。
「モウ、抵抗 スル チカラ モ ネェダロウ?」
獣は、エリスの頬をぺちぺちと軽く叩き、意識をこちらへ向けさせた。
「聞イてヤル。……オレサマ ノ『雌奴隷』ニ ナルカ?」
この問いは、慈悲ではない。儀式だ。 孕ませるためには、女の心が折れ、自ら種を乞う「同意」が必要不可欠だからである。
これほど身体を快楽で漬け込み、力を奪い尽くせば、普通の女なら泣いて頷くはず――だった。
だが。
「……こ、とわ……る……」
エリスの唇が微かに動いた。
蚊の鳴くような声。だが、そこには明確な拒絶の意思が宿っていた。
「……騎士、は……獣になど……屈し、ない……」
「――ッ」
ボスゴブリンの目から愉悦の色が消え、どす黒い苛立ちが走る。
まだ認めない。ここまでされて、なおこの女は自分の所有物になることを拒むのか。
「……ソウカ。……マダ、ワカラネェノカ」
獣はゆっくりと立ち上がった。
そして、エリスの腹部――先ほどの強制飲精と唾液で、ぽっこりと無様に膨らんだ下腹部を見下ろす。
「セッカク ノ エイヨウ ヲ、ムダニ シヤガッテ……」
「え……?」
ドォォォォォンッ!!!
「ガッ、はぁッ!?!?」
凄まじい衝撃。
ボスゴブリンの巨大な足裏が、エリスの膨らんだお腹を全体重をかけて踏みつけ、押し潰したのだ。
「オマエ ガ ワルイ!!」
「あ、がッ! くる、しッ……!」
胃袋が破裂しそうな圧迫感。逃げ場を失った大量の液体が、食道を一気に逆流する。
「ご、ぼォッ!! げェッ!!」
エリスの口と鼻から、白い濁流が噴水のように噴き出した。 先ほど飲まされた精液と唾液。胃液と混じり合い、強烈な酸味と腐臭を放つそれが、床にぶちまけられる。
「カエセ! 全部、ハキダセェ!!」
ドスンッ! ドスンッ! グリグリグリッ!
「あ、がッ! ぉ、えぇぇッ! や、やめッ……!」
獣は止まらない。踏みつけ、さらに踵で抉るように踏み躙る。内臓が悲鳴を上げ、肋骨が軋む。
「マダダ! マダ ハイッテルダロウ!!」
「ご、ぼッ! ……ぉ、ぇ……ッ!」
苦しい。痛い。汚らわしい液体が鼻腔を逆流し、涙と鼻水で顔がぐちゃぐちゃになる。
膨らんでいたお腹が無理やり元の平らな状態に戻るまで、その暴力的な排出は続いた。
「ハァ……、ハァ……」
やがて、胃の中身をすべて吐き出させられたエリスは、汚物まみれの床で痙攣し、ぐったりと動かなくなった。腹部は赤黒く変色し、ぺたんとへこんでいる。
「……チッ。汚ネェナ」
ボスゴブリンは、吐瀉物で汚れた足をエリスの髪で拭いながら、冷酷に見下ろした。
「コレデ、モトドオリ ダ。……モウイチド キクゾ」
獣は、エリスを見下ろしながら邪悪な笑みを浮かべて再び問う。
「メス ドレイ ニ、ナ・ル・カ?」
「…………」
返事はない。 エリスは白目を剥いて意識を失っていた。
度重なる責め苦と、最後の腹を踏まれた攻撃によって限界を超えてしまったのだ。
「……ア?」
獣は舌打ちする。
「チッ……。ヤリ過ギタカ」
意識がない状態では、同意もクソもない。これではただの肉人形だ。それでは意味がない。
「オイ、オキロ」
頬を張るが、反応はない。深く沈んだ意識を、強制的に引きずり戻す必要がある。
ボスゴブリンは、弛緩したエリスを横目に、近くにあった桶で水を汲んでぶっかけた。
洞窟にある冷たい水だが、目覚める様子もなく、精液や吐瀉物で汚れた顔や身体が綺麗に洗い流されただけだった。
「……仕方ネェ。……ナカ カラ、オコシテヤルカ」
持ち上げた。逆さ吊りに近い状態で、無防備な股間が獣の顔の前に来る。
獣は、だらりと開いた秘裂に顔を寄せた。
そして、長く分厚い舌を突き出すと、愛液でぬめる膣口を押し広げ、ずずッ、と中へと侵入させる。
「……ッ」
無意識の中でも、エリスの身体がビクンと跳ねた。
獣は構わず、舌全体をねじ込み、膣内の襞を舐め上げながら奥へ奥へと進めていく。
狙うは、最も敏感な子宮口。
そこを直接刺激し、強烈な快感で脳髄を叩き起こすためだった。
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ファンタジー
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国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
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