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Chapter 3 僕の場合
3.13 ⎜⎥ ⎥⎟
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奴隷たちを回復してゴブリンを掃討したけれど、ユウマさんは止まらない。僕は何かを盗まれたようで、しかも魔法現象に伴うはずの魔力応答は得られなかった。
想定が甘かった。これは僕のミスだ。
「ルークン、大丈夫か!?」
「多少問題がありますが、協力は不要です。また、あちらへ行くのなら、死んでしまっても僕のせいにしないでください」
僕はカミシマさんに動法《並進[010]》を作用させて後ろへ下げ、奴隷達を寝かしていた場所、防衛魔法陣の範囲内まで避難させていた。
魔力応答が無いなら超然現象の関与を考えるべきだな。
ユウマさんが言っていた僕の固有スキル。超然現象を伴う僕固有の状態があるとすれば、恐らくそれは。
召喚士として不思議な異世界の存在と親しくしていることだ。
「さて、次は…」
「ぼくのぱわーを取ってもいいよ。ぼくを守ると誓約したユウマには期待しているのだ」
「ああ、そうさせて貰う!」
ラトちゃんのパワーを取るなんて物騒なことは、この世界の冒険者では不可能だ。しかし、超然現象が関与するならどうだろう。
「そうだ、この湧き上がる、力、が、智から。操舵。が。血から。ああ、ああ。脇揚がるああ!」
ラトちゃんの魔力はユウマさんに超自然的に渡り、そして、溢れた。
この世界に神は存在しても、実在はできない。その神が懸かるのは、実在するユウマさんなのだ。
この世界にある全ての物質をのみこむことさえできない者では、ラトちゃんのパワーを取るのはやはり無茶だったみたいだ。
行き場を失った魔力が爆発的に拡散し、風景が分解したように見えなくなる。
全てを無に帰す破滅の侵食は、僕たちの眼前で、ふたりを爆心地とする円型でくりぬかれたように堰き止められていた。
「結界で止まった…のか」
「急激な変化に耐えきれずに暴走するというのは、失敗として典型的です。過去の類例から、ある程度は対策が確立されています」
ダンジョンから出た後、こんなこともあろうかと魔法陣を描いておいた。
ここでは双曲幾何、すなわち距離の定義を、中心から外側に向かって小さくなるように取ったモデルを採用している。
「事前に断魔力系を構築しておきました。これにより魔力暴走は遮断される、と言いたい所ですが、減衰が限界みたいだ」
「魔力暴走…? 規模がデカいとあんなんになるのか…」
「規模も質も特殊です。これでも恐らく、ほんの一部分でしょうね」
やがて系内の魔力放射が落ち着いて、風景の像が徐々に再構築されていく
「満足したか? さあ、存分に召喚するが良い。面白いカタチに惹かれて、たくさんのぱわーがやってくるのだ。そのための魔法は、既にユウマの手の中にある、そうだろ?」
「ああああああああ*******」
感情無く遠くを見つめたままのユウマさんの口から、声無き呻きが溢れる。その手には、ページまでもが黒い、漆黒の書が開かれていた。
後ろ言葉《バックワーズ》
やはり持っていたのか。
異世界の召喚魔法の全てが書かれた魔導書を。
そして今のユウマさんは、召喚対象と親しくできる状態にあり、異世界の魔力の一部だって持っている。
「どうした? 召喚するためにぼくから貰っておいたんだろ? 刻はやがて来る、後ろ言葉《バックワーズ》の詠唱を始めるのだ」
「**っ、あ゛あ゛っ!!!!!」
ユウマさんが咆哮を上げたと同時に、視界が一瞬滲んで元に戻った。
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
魔力板に表示した地図のあちこちから、赤い点が続々と出現しているらしい。
「ルークン、この赤いのはモンスターだよな? この数、まさかダンジョンが」
「減衰しきれない魔力放射の影響で、1つでも街を飲み込むモンスターフロアがいくつも生成し、溢れているのでしょう」
「街に近い…。俺が今更言うのもなんだが、放っておいていいのか?」
今は、それどころじゃない。
「っ、はあっ、はあっ、どれくらい…意識を失っていた!?」
「………なんで、ぼくの魔力を捨てるのだ」
僕は、世界の誰よりも急いで、魔法陣の中を目指す。
「魔力…? 良くわからないが、モンスターが多数出現したようだ。討伐を」
「ぼくを守ると誓約したのだ」
「ああ、勿論覚えているし、約束は守るさ」
「ぼくのぱわーも取れないで、なんでぼくを守れるのだ」
膝を付いたままのユウマさんに青い影が落ちる前に。
僕は辿り着くことができなかった。
「待ってくれ。俺が気を失ってる最中に何かあったのか? なら、もう一度チャンスをくれ。そうすれば必ず守り抜いてみせる。そのための力は…っっ!!」
後ろ言葉《バックワーズ》が開かれる。
「満足したか? さあ、存分に召喚するがいい。面白いカタチに惹かれて、たくさんのぱわーがやってくるのだ。そのための魔法は、既にユウマの手の中にある、そうだろ?」
「ああああああああ*******」
感情なく遠くを見つめたままの口から、声無きうめきが溢れる。その手には、ページまでもが黒い、漆黒の書が開かれていた。
後ろ言葉《バックワーズ》
やはり持っていたのか。
異世界の召喚魔法のすべてが書かれた魔導書を。
そして今は召喚対象と親しくできる状態にあり、異世界の魔力の一部だって持っているのだ。
「どうした? 召喚するためにぼくから貰っておいたんだろ? 刻はすぐ来る、後ろ言葉《バックワーズ》の詠唱を始めるのだ」
「**っ、あ゛あ゛っ!!!!!」
咆哮をあげたと同時に、視界が一瞬にじんで元にもどった。
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
赤い点が続々と出ているらしい。
「ルークン、この赤いのはモンスターだよな?この数、まさかダンジョンが」
「減衰しきれない魔力放射の影響で、1つでも街を飲み込むモンスターフロアがいくつも生成し、溢れているのでしょう」
「街に近い…。俺が今更言うのもなんだが、放っておいていいのか?」
今は、それどころじゃない。
「っ、はあっ、はあっ、どれくらい…意識を失っていた!?」
「………なんで、ぼくの魔力を捨てるのだ」
急いで、何がどうしても急いで、魔法陣のなかを目指す。
「魔力…? 良くわからないが、モンスターが多数出現したようだ。討伐を」
「ぼくを守ると誓約したのだ」
「ああ、勿論覚えているし、約束は守るさ」
「ぼくのぱわーも取れないで、なんでぼくを守れるのだ」
深く沈んだ影が概念を変える前に。
辿り着くことができなかった。
黝い影に夥しい齢の月が沈む前に。
たどり着くことができなかった。
「待ってくれ。俺が気を失ってる最中に何かあったのか? なら、もう一度チャンスをくれ。そうすれば必ず守り抜いてみせる。そのための力は…っっ!!」
後ろ言葉《バックワーズ》が開かれる。
「満足したか? さあ、存分に召喚するがいい。面白いカタチに惹かれて、たくさんのぱわーがやってくるのだ。そのための魔法は、既にユウマの手の中にある、そうだろ?」
「ああああああああ*******」
感情なく遠くを見つめたままの口から、声なきうめきがあふれる。その手には、ページまでもが黒い、漆黒の書がひらかれていた。
後ろ言葉《バックワーズ》
やはりもっていたのか。
神を召喚するすべてがかかれた書を。
そして今は親しくできる状態にあり、魔力だってもっているのだ。
「どうした? 召喚するためにぼくから貰っておいたんだろ? 刻はすぐ来る、後ろ言葉《バックワーズ》の詠唱を始めるのだ」
「**っ、あ゛あ゛っ!!!!!」
咆哮をあげたとどうじに、しかいが一瞬にじんで元にもどった。
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
赤いのがでているらしい。
「ルークン、この赤いのはモンスターだよな?この数、まさかダンジョンが」
「減衰しきれない魔力放射の影響で、1つでも街を飲み込むモンスターフロアがいくつも生成し、溢れているのでしょう」
「街に近い…。俺が今更言うのもなんだが、放っておいていいのか?」
今は、それどころじゃない。
「っ、はあっ、はあっ、どれくらい…意識を失っていた!?」
「………なんで、ぼくの魔力を捨てるのだ」
何をどうしても。
「魔力…? 良くわからないが、モンスターが多数出現したようだ。討伐を」
「ぼくを守ると誓約したのだ」
「ああ、勿論覚えているし、約束は守る」
「ぼくのぱわーも取れないで、なんでぼくを守れるのだ」
こんなにやって、どうして。
「待ってくれ。俺が気を失ってる最中に何かあったのか? なら、もう一度チャンスをくれ。そうすれば必ず守り抜いてみせる。そのための力は…っっ!!」
後ろ言葉《バックワーズ》はひらかれる。
「満足したか? さあ、存分に召喚するがいい。面白いカタチに惹かれて、たくさんのぱわーがやってくるのだ。そのための魔法は、既にユウマの手の中にある、そうだろ?」
「ああああああああ*******」
どうしても、こえなきうめきがあふれる。
「どうした? 召喚するためにぼくから貰っておいたんだろ? 刻はもう来る、後ろ言葉《バックワーズ》の詠唱を始めるのだ」
「**っ、あ゛あ゛っ!!!!!」
元にもどった。
「ルークン、この赤いのはモンスターだよな?この数、まさかダンジョンが」
「減衰しきれない魔力放射の影響で、1つでも街を飲み込むモンスターフロアがいくつも生成し、溢れているのでしょう」
「街に近い…。俺が今更言うのもなんだが、放っておいていいのか?」
ぼくは今、それどころじゃない。
「っ、はあっ、はあっ、どれくらい…意識を失っていた!?」
「………なんで、ぼくの魔力を捨てるのだ」
ぼくには分からない。
「魔力…? 良くわからないが、モンスターが多数出現したようだ。討伐を」
「ぼくを守ると誓約したのだ」
「ああ、勿論覚えているし、約束は守る」
ぼくには分かった。
「ぼくのぱわーは、ユウマが取るべきじゃないのだ」
「待ってくれ。俺が気を失ってる最中に何かあったのか? なら、もう一度チャンスをくれ。そうすれば必ず守り抜いてみせる。そのための力は…っっ!!」
ぼくはユウマを邪魔にならない所まで動かした。
「刻が来る。せいぜい遠くからよく見ておくがいいのだ」
ぼくの魔法陣では外側に行くほど、みんなが小さくなる。ぼくの元に来るにも、塵に満たない小さな足では工夫がいるのだ。
「…ぃ! おい! ラト! 俺にはラトの力が必要なんだ!」
「ラト…? 名前が少し違うな」
後ろ言葉《バックワーズ》をひらくのは、神を喚ぶ召喚士。
「ぼくという神喚びの門は、
⎜⎥ポータラトロープ⎥⎟」
この名を聞いて、世界は絶叫してしまったのだと思う。
想定が甘かった。これは僕のミスだ。
「ルークン、大丈夫か!?」
「多少問題がありますが、協力は不要です。また、あちらへ行くのなら、死んでしまっても僕のせいにしないでください」
僕はカミシマさんに動法《並進[010]》を作用させて後ろへ下げ、奴隷達を寝かしていた場所、防衛魔法陣の範囲内まで避難させていた。
魔力応答が無いなら超然現象の関与を考えるべきだな。
ユウマさんが言っていた僕の固有スキル。超然現象を伴う僕固有の状態があるとすれば、恐らくそれは。
召喚士として不思議な異世界の存在と親しくしていることだ。
「さて、次は…」
「ぼくのぱわーを取ってもいいよ。ぼくを守ると誓約したユウマには期待しているのだ」
「ああ、そうさせて貰う!」
ラトちゃんのパワーを取るなんて物騒なことは、この世界の冒険者では不可能だ。しかし、超然現象が関与するならどうだろう。
「そうだ、この湧き上がる、力、が、智から。操舵。が。血から。ああ、ああ。脇揚がるああ!」
ラトちゃんの魔力はユウマさんに超自然的に渡り、そして、溢れた。
この世界に神は存在しても、実在はできない。その神が懸かるのは、実在するユウマさんなのだ。
この世界にある全ての物質をのみこむことさえできない者では、ラトちゃんのパワーを取るのはやはり無茶だったみたいだ。
行き場を失った魔力が爆発的に拡散し、風景が分解したように見えなくなる。
全てを無に帰す破滅の侵食は、僕たちの眼前で、ふたりを爆心地とする円型でくりぬかれたように堰き止められていた。
「結界で止まった…のか」
「急激な変化に耐えきれずに暴走するというのは、失敗として典型的です。過去の類例から、ある程度は対策が確立されています」
ダンジョンから出た後、こんなこともあろうかと魔法陣を描いておいた。
ここでは双曲幾何、すなわち距離の定義を、中心から外側に向かって小さくなるように取ったモデルを採用している。
「事前に断魔力系を構築しておきました。これにより魔力暴走は遮断される、と言いたい所ですが、減衰が限界みたいだ」
「魔力暴走…? 規模がデカいとあんなんになるのか…」
「規模も質も特殊です。これでも恐らく、ほんの一部分でしょうね」
やがて系内の魔力放射が落ち着いて、風景の像が徐々に再構築されていく
「満足したか? さあ、存分に召喚するが良い。面白いカタチに惹かれて、たくさんのぱわーがやってくるのだ。そのための魔法は、既にユウマの手の中にある、そうだろ?」
「ああああああああ*******」
感情無く遠くを見つめたままのユウマさんの口から、声無き呻きが溢れる。その手には、ページまでもが黒い、漆黒の書が開かれていた。
後ろ言葉《バックワーズ》
やはり持っていたのか。
異世界の召喚魔法の全てが書かれた魔導書を。
そして今のユウマさんは、召喚対象と親しくできる状態にあり、異世界の魔力の一部だって持っている。
「どうした? 召喚するためにぼくから貰っておいたんだろ? 刻はやがて来る、後ろ言葉《バックワーズ》の詠唱を始めるのだ」
「**っ、あ゛あ゛っ!!!!!」
ユウマさんが咆哮を上げたと同時に、視界が一瞬滲んで元に戻った。
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
魔力板に表示した地図のあちこちから、赤い点が続々と出現しているらしい。
「ルークン、この赤いのはモンスターだよな? この数、まさかダンジョンが」
「減衰しきれない魔力放射の影響で、1つでも街を飲み込むモンスターフロアがいくつも生成し、溢れているのでしょう」
「街に近い…。俺が今更言うのもなんだが、放っておいていいのか?」
今は、それどころじゃない。
「っ、はあっ、はあっ、どれくらい…意識を失っていた!?」
「………なんで、ぼくの魔力を捨てるのだ」
僕は、世界の誰よりも急いで、魔法陣の中を目指す。
「魔力…? 良くわからないが、モンスターが多数出現したようだ。討伐を」
「ぼくを守ると誓約したのだ」
「ああ、勿論覚えているし、約束は守るさ」
「ぼくのぱわーも取れないで、なんでぼくを守れるのだ」
膝を付いたままのユウマさんに青い影が落ちる前に。
僕は辿り着くことができなかった。
「待ってくれ。俺が気を失ってる最中に何かあったのか? なら、もう一度チャンスをくれ。そうすれば必ず守り抜いてみせる。そのための力は…っっ!!」
後ろ言葉《バックワーズ》が開かれる。
「満足したか? さあ、存分に召喚するがいい。面白いカタチに惹かれて、たくさんのぱわーがやってくるのだ。そのための魔法は、既にユウマの手の中にある、そうだろ?」
「ああああああああ*******」
感情なく遠くを見つめたままの口から、声無きうめきが溢れる。その手には、ページまでもが黒い、漆黒の書が開かれていた。
後ろ言葉《バックワーズ》
やはり持っていたのか。
異世界の召喚魔法のすべてが書かれた魔導書を。
そして今は召喚対象と親しくできる状態にあり、異世界の魔力の一部だって持っているのだ。
「どうした? 召喚するためにぼくから貰っておいたんだろ? 刻はすぐ来る、後ろ言葉《バックワーズ》の詠唱を始めるのだ」
「**っ、あ゛あ゛っ!!!!!」
咆哮をあげたと同時に、視界が一瞬にじんで元にもどった。
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
赤い点が続々と出ているらしい。
「ルークン、この赤いのはモンスターだよな?この数、まさかダンジョンが」
「減衰しきれない魔力放射の影響で、1つでも街を飲み込むモンスターフロアがいくつも生成し、溢れているのでしょう」
「街に近い…。俺が今更言うのもなんだが、放っておいていいのか?」
今は、それどころじゃない。
「っ、はあっ、はあっ、どれくらい…意識を失っていた!?」
「………なんで、ぼくの魔力を捨てるのだ」
急いで、何がどうしても急いで、魔法陣のなかを目指す。
「魔力…? 良くわからないが、モンスターが多数出現したようだ。討伐を」
「ぼくを守ると誓約したのだ」
「ああ、勿論覚えているし、約束は守るさ」
「ぼくのぱわーも取れないで、なんでぼくを守れるのだ」
深く沈んだ影が概念を変える前に。
辿り着くことができなかった。
黝い影に夥しい齢の月が沈む前に。
たどり着くことができなかった。
「待ってくれ。俺が気を失ってる最中に何かあったのか? なら、もう一度チャンスをくれ。そうすれば必ず守り抜いてみせる。そのための力は…っっ!!」
後ろ言葉《バックワーズ》が開かれる。
「満足したか? さあ、存分に召喚するがいい。面白いカタチに惹かれて、たくさんのぱわーがやってくるのだ。そのための魔法は、既にユウマの手の中にある、そうだろ?」
「ああああああああ*******」
感情なく遠くを見つめたままの口から、声なきうめきがあふれる。その手には、ページまでもが黒い、漆黒の書がひらかれていた。
後ろ言葉《バックワーズ》
やはりもっていたのか。
神を召喚するすべてがかかれた書を。
そして今は親しくできる状態にあり、魔力だってもっているのだ。
「どうした? 召喚するためにぼくから貰っておいたんだろ? 刻はすぐ来る、後ろ言葉《バックワーズ》の詠唱を始めるのだ」
「**っ、あ゛あ゛っ!!!!!」
咆哮をあげたとどうじに、しかいが一瞬にじんで元にもどった。
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
【Caution: Enemy Approaching】
赤いのがでているらしい。
「ルークン、この赤いのはモンスターだよな?この数、まさかダンジョンが」
「減衰しきれない魔力放射の影響で、1つでも街を飲み込むモンスターフロアがいくつも生成し、溢れているのでしょう」
「街に近い…。俺が今更言うのもなんだが、放っておいていいのか?」
今は、それどころじゃない。
「っ、はあっ、はあっ、どれくらい…意識を失っていた!?」
「………なんで、ぼくの魔力を捨てるのだ」
何をどうしても。
「魔力…? 良くわからないが、モンスターが多数出現したようだ。討伐を」
「ぼくを守ると誓約したのだ」
「ああ、勿論覚えているし、約束は守る」
「ぼくのぱわーも取れないで、なんでぼくを守れるのだ」
こんなにやって、どうして。
「待ってくれ。俺が気を失ってる最中に何かあったのか? なら、もう一度チャンスをくれ。そうすれば必ず守り抜いてみせる。そのための力は…っっ!!」
後ろ言葉《バックワーズ》はひらかれる。
「満足したか? さあ、存分に召喚するがいい。面白いカタチに惹かれて、たくさんのぱわーがやってくるのだ。そのための魔法は、既にユウマの手の中にある、そうだろ?」
「ああああああああ*******」
どうしても、こえなきうめきがあふれる。
「どうした? 召喚するためにぼくから貰っておいたんだろ? 刻はもう来る、後ろ言葉《バックワーズ》の詠唱を始めるのだ」
「**っ、あ゛あ゛っ!!!!!」
元にもどった。
「ルークン、この赤いのはモンスターだよな?この数、まさかダンジョンが」
「減衰しきれない魔力放射の影響で、1つでも街を飲み込むモンスターフロアがいくつも生成し、溢れているのでしょう」
「街に近い…。俺が今更言うのもなんだが、放っておいていいのか?」
ぼくは今、それどころじゃない。
「っ、はあっ、はあっ、どれくらい…意識を失っていた!?」
「………なんで、ぼくの魔力を捨てるのだ」
ぼくには分からない。
「魔力…? 良くわからないが、モンスターが多数出現したようだ。討伐を」
「ぼくを守ると誓約したのだ」
「ああ、勿論覚えているし、約束は守る」
ぼくには分かった。
「ぼくのぱわーは、ユウマが取るべきじゃないのだ」
「待ってくれ。俺が気を失ってる最中に何かあったのか? なら、もう一度チャンスをくれ。そうすれば必ず守り抜いてみせる。そのための力は…っっ!!」
ぼくはユウマを邪魔にならない所まで動かした。
「刻が来る。せいぜい遠くからよく見ておくがいいのだ」
ぼくの魔法陣では外側に行くほど、みんなが小さくなる。ぼくの元に来るにも、塵に満たない小さな足では工夫がいるのだ。
「…ぃ! おい! ラト! 俺にはラトの力が必要なんだ!」
「ラト…? 名前が少し違うな」
後ろ言葉《バックワーズ》をひらくのは、神を喚ぶ召喚士。
「ぼくという神喚びの門は、
⎜⎥ポータラトロープ⎥⎟」
この名を聞いて、世界は絶叫してしまったのだと思う。
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