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第三章 共和国編
第116話 守護四師の真打①
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アオの姿はすぐには見つからなかった。
アオが土の円盤から飛び降りたとき、その姿を追うことはしなかった。アカの撃破に集中したかったからだ。
俺はアオが落下したであろう地上に目を凝らしたが、その姿はどこにもなかった。彼は着地手段を持っており、生き延びてどこかへ逃げたのだ。
ミドリとシロに合流するため国政議会所へ向かったのか?
国政議会所はいま、内部が少しずつ燃え広がっているはずだ。まだ外から火の気配は感じられないが、もう煙は昇りはじめている。
もし彼がミドリとシロを見つけたら二人を救出するだろう。
ならば、シャイルの脱出を確認ししだい、空の空気を固めて落とし、国政議会所まるごと押し潰したほうがいい。
いまはまだ直接攻撃できないアオまで倒すことができる。
俺はシャイルを探して国政議会所の方へと飛びながら地上を見渡した。こうして目で何かを探そうとすると、つくづく視覚の頼りなさを痛感する。
目に見える景色は色鮮やかだが、それゆえに大事なものを見落としかねない不安がつきまとう。
俺は空間把握モードを展開した。
やはり見落としていた。地上に人影。
シャイルかと思ったが、その動きに殺気を感じて即座に回避行動を取る。
ビュッと何かが頬を掠めた。
空間把握モードで特定した人影の位置に目を凝らすと、そこにはアオがいた。左手に石ころをたくさん抱え、右手がそこから一つ掴み上げているところだった。
「ちっ、外したか。いまのは直撃コースだったのに、よく避けましたね」
「当然だ。俺はおまえのことをいちばん警戒していたんだぜ。守護四師の真打はおまえだろう、アオ。貴様はいつも、俺の行動を誰よりもいち早く察知していた。仲間のサポートに徹していたのは俺に油断させるためか? 残念ながら、おまえみたいなうさんくさい概念種の魔導師に遭遇するのは初めてではなくてな」
俺は空間把握モードを維持したまま、執行モードでアオへ肉薄する。そのまま硬い空気で覆った拳を突き出す。
アオは腕を立てて俺の拳をガードした。彼はビクともしなかった。
この瞬間、俺とアオは互いに顔に驚嘆の色を浮かべていた。
「馬鹿な。なぜ攻撃できる!?」
「俺の攻撃を無力化するとはどういうことだ? おまえの使う概念魔法は『速さ』ではないな?」
俺はアオから距離を取った。
アオはどちらかというと遠距離のほうが得意だろうから、距離を開けすぎないよう注意しつつ、彼の間合いを推し量る。
「いや、攻撃できるのならもっと早くに攻撃できていたはず。さっきといまとで違うとすれば、アカのゴーレムがいないこと。しかしそれが何だというのか。うーん。分かりませんね」
俺はまだアオを直接攻撃できるわけではない。アオの背後の空間を攻撃しているのだ。俺と攻撃目標との間にいるアオは、その攻撃の巻き添えを食っているだけ。
これをさっきやれなかったのは、この方法での戦闘はかなりの集中を要するため、ゴーレムを警戒している状況では使えなかったからだ。
俺は再びアオに飛びかかった。俺はアオとの戦闘については接近戦を選択した。
俺もアオも遠近ともにいける口だが、おそらく遠距離戦はアオのほうが有利で近接戦闘は俺のほうが有利。
アオは俺が近接戦闘を選択したことにより自分は遠距離優位なのだと判断したらしく、俺から距離を取ろうと空へ飛び上がった。
対する俺はそれを追おうとするが、ズシリと体が重くなった。
いや、体ではない。服が重くなったのだ。
アオは遠く離れた場所にフワリと着地した。それを見届けるころには服の重みは消えていた。
「なるほど、分かったぞ。アオ、貴様の魔法はスカラーの概念種だな? 現象の数値を自在に変化させられる。例えば物体の速さ、加速量、重量、圧力、加重、摩擦力、抵抗力。ただし同時に魔法が使えるのは一つの物に対してのみ。生物には使えない。ベクトルではなくスカラーだから、向きは変えられない。プラスをゼロにすることは可能だが、ゼロをプラスにすることはできない。こんなところか?」
「へえ、すごい。ゴーレムを使った不恰好な戦闘で余計な情報を多く与えてしまったらしい。でもね、僕の魔法を解析できたところで、あなたは僕には勝てませんよ。概念種は魔法の使い方しだいで際限なく強くなるのでね」
「際限なく強くなんて、無限の発想力がなければなれるものではない。それに際限なく強くなる必要もない。目の前の敵を倒せる程度に使いこなせれば十分だ。言っておくが、俺の魔法も応用を利かせやすいものなんだぜ。この勝負、貴様と俺のセンスの戦いとなる」
「自分でハードルを上げるとは、見上げた根性です」
「そりゃあハードルが高くなければ上げるだろうよ」
俺は急加速して、アオに肉薄した。
空気でブーストした拳をアオの顔面へと叩きつける。
アオは俺の拳を左腕で受けとめた。衝撃を消される。さらにその瞬間、俺の体がズシリと沈む。服の重量を跳ね上げられたのだ。
俺の体が沈んだ隙にアオは高く飛び上がり、フワリとゆっくり落下する。靴の落下スピードを下げているのだろう。
アオは右手を振りかぶり、握っていた石を投げた。アオの体は自由落下を始め、入れ代わりで石が急激な加速を見せる。
それを予期していた俺は石が加速する前にバックステップでその軌道を回避していた。
だが、その石の加速を目撃した直後に俺の上半身が強烈な衝撃を受けた。おそらく俺の服の速さを数倍に増加させたのだ。
俺が後方へジャンプしたから、その方向へ大きく飛ばされた。
幸いにも俺の体は何かにぶつかることなく減速して着地できたが、急加速で受けた衝撃が強烈だったために目眩に襲われた。
意識ははっきりしているので、即座に空間把握モードでアオの動きを察知する。
アオを直接ターゲッティングできないため相変わらずボンヤリしているが、アオは再び投球フォームを取っていた。
今度はアオに強制的に動かされないよう、アオが石を投げてから最小限の動きでそれをかわす。
アオが石の加速から俺の服の加速に切り替えようとしたときには俺は静止しているように細心の注意を払う。
アオが俺の服の速さを変えるとなると、俺は迂闊に動くことはできない。強制的な急加速に俺の体はそう何度も耐えられない。
動けるとしたら一方向のみ。アオへの接近であれば迂闊に加速できないはず。もし加速すれば、俺とアオが衝突してアオ自身が巻き添えを食ってしまう。
アオは弾切れらしく、地面から石を数個拾い上げていた。
すかさず俺はアオへと急接近する。アオの周囲の空気を固めて投球フォームを取るのを妨害する。
俺はアオへ接近する勢いのまま拳を突き出した。狙いは頭部。服に覆われていない素肌であれば衝撃をゼロに変えることはできない。
「――ッ!」
俺のアオへの接近速度がガクンと落ちた。
奴の魔法は数値を増やすだけでなく減らすことも可能。俺の服の速さを低下させたようだ。
だが俺の体が動かないとしても、俺には攻撃の手段がある。
拳の前で空気を凝縮して固め、それを前方に打ち出す。
空気にはスカラーの魔法を適用できない。空気は場所によって速さやら密度やら色んな数値がバラバラで、変えるための初期値が定まらないからだ。
空気弾はアオの頭部への直撃コースを取っている。
だがアオは空気による攻撃の気配を察知したらしく、両腕を顔面へ移動させた。彼の周囲の空気は固めたままだったが。腕が少しでも動くなら、服の移動速度を上げて強制的に腕を動かすことは可能。その際に袖から出ている手が空気抵抗で折れないよう、手を袖の中へ引っ込めている。
アオはこの瞬間、自らの視界を完全に遮った。だから、いまは俺に対して魔法を使えない。
すかさずアオへ接近し、空気でブーストした全身から、さらにブーストした右腕を打ち込む。打ち込んだ先は腹。厳密にはその向こうの空間だが。
拳が触れているのはアオの服の上なので衝撃は消されてしまうが、それでいい。これは攻撃ではなく防御。俺は拳をアオの腹へあてがい、空気でブーストしつづけている。
アオは防御のために自分の服に対して魔法を使いつづけなければならない。この間、アオはほかの物に対して魔法を使えない。
その間を利用し、アオの頭部周辺の空気組成を変化させる。
空気の成分の中から二酸化炭素を寄り集め、それをアオの口の中へと押し込む。高濃度の二酸化炭素は人体には猛毒だ。
そのとき、アオの足が俺の膝裏にひっかけられた。
刹那、俺の脚に強烈な衝撃が加わり、俺は空中で数回転して地面へと落下した。
起き上がり、すぐに執行モードを張りなおす。
アオは遠く離れたところで倒れていた。その場所へ到達するまでに派手に地面を擦ったらしく、大量の砂煙が舞っている。
「やるじゃねえか」
アオは俺の二酸化炭素攻撃に危機を感じたのだろう。アオは服へのスカラー魔法を解く際に吹っ飛ばされる対策として、俺の脚に自らの足をひっかけることにより、俺の攻撃を諸刃の剣に変えるとともにアオ自身の吹っ飛ばされる速度を落とす効果を狙ったのだ。
それがなければ自分の服に減速をかけなおす前に何かにぶつかって死んでしまうかもしれなかった。
「あなたの魔法は物質種のくせに概念種より恐ろしい……。もちろん、使い手のあなたあってこそですが」
俺がセンスの戦いだと言ったとき、正直に言うとアオのことを少しばかり舐めていた。
世界最強の三人の魔導師としてE3というものがあるが、もしこれがE3ではなくE5で五人だったら、アオはその中の一人にいてもおかしくない。
それくらい奴は強い。概念種スカラーの魔法そのものの強さもあるが、使い手のアオがなかなか頭の切れる男なのだ。
アオが土の円盤から飛び降りたとき、その姿を追うことはしなかった。アカの撃破に集中したかったからだ。
俺はアオが落下したであろう地上に目を凝らしたが、その姿はどこにもなかった。彼は着地手段を持っており、生き延びてどこかへ逃げたのだ。
ミドリとシロに合流するため国政議会所へ向かったのか?
国政議会所はいま、内部が少しずつ燃え広がっているはずだ。まだ外から火の気配は感じられないが、もう煙は昇りはじめている。
もし彼がミドリとシロを見つけたら二人を救出するだろう。
ならば、シャイルの脱出を確認ししだい、空の空気を固めて落とし、国政議会所まるごと押し潰したほうがいい。
いまはまだ直接攻撃できないアオまで倒すことができる。
俺はシャイルを探して国政議会所の方へと飛びながら地上を見渡した。こうして目で何かを探そうとすると、つくづく視覚の頼りなさを痛感する。
目に見える景色は色鮮やかだが、それゆえに大事なものを見落としかねない不安がつきまとう。
俺は空間把握モードを展開した。
やはり見落としていた。地上に人影。
シャイルかと思ったが、その動きに殺気を感じて即座に回避行動を取る。
ビュッと何かが頬を掠めた。
空間把握モードで特定した人影の位置に目を凝らすと、そこにはアオがいた。左手に石ころをたくさん抱え、右手がそこから一つ掴み上げているところだった。
「ちっ、外したか。いまのは直撃コースだったのに、よく避けましたね」
「当然だ。俺はおまえのことをいちばん警戒していたんだぜ。守護四師の真打はおまえだろう、アオ。貴様はいつも、俺の行動を誰よりもいち早く察知していた。仲間のサポートに徹していたのは俺に油断させるためか? 残念ながら、おまえみたいなうさんくさい概念種の魔導師に遭遇するのは初めてではなくてな」
俺は空間把握モードを維持したまま、執行モードでアオへ肉薄する。そのまま硬い空気で覆った拳を突き出す。
アオは腕を立てて俺の拳をガードした。彼はビクともしなかった。
この瞬間、俺とアオは互いに顔に驚嘆の色を浮かべていた。
「馬鹿な。なぜ攻撃できる!?」
「俺の攻撃を無力化するとはどういうことだ? おまえの使う概念魔法は『速さ』ではないな?」
俺はアオから距離を取った。
アオはどちらかというと遠距離のほうが得意だろうから、距離を開けすぎないよう注意しつつ、彼の間合いを推し量る。
「いや、攻撃できるのならもっと早くに攻撃できていたはず。さっきといまとで違うとすれば、アカのゴーレムがいないこと。しかしそれが何だというのか。うーん。分かりませんね」
俺はまだアオを直接攻撃できるわけではない。アオの背後の空間を攻撃しているのだ。俺と攻撃目標との間にいるアオは、その攻撃の巻き添えを食っているだけ。
これをさっきやれなかったのは、この方法での戦闘はかなりの集中を要するため、ゴーレムを警戒している状況では使えなかったからだ。
俺は再びアオに飛びかかった。俺はアオとの戦闘については接近戦を選択した。
俺もアオも遠近ともにいける口だが、おそらく遠距離戦はアオのほうが有利で近接戦闘は俺のほうが有利。
アオは俺が近接戦闘を選択したことにより自分は遠距離優位なのだと判断したらしく、俺から距離を取ろうと空へ飛び上がった。
対する俺はそれを追おうとするが、ズシリと体が重くなった。
いや、体ではない。服が重くなったのだ。
アオは遠く離れた場所にフワリと着地した。それを見届けるころには服の重みは消えていた。
「なるほど、分かったぞ。アオ、貴様の魔法はスカラーの概念種だな? 現象の数値を自在に変化させられる。例えば物体の速さ、加速量、重量、圧力、加重、摩擦力、抵抗力。ただし同時に魔法が使えるのは一つの物に対してのみ。生物には使えない。ベクトルではなくスカラーだから、向きは変えられない。プラスをゼロにすることは可能だが、ゼロをプラスにすることはできない。こんなところか?」
「へえ、すごい。ゴーレムを使った不恰好な戦闘で余計な情報を多く与えてしまったらしい。でもね、僕の魔法を解析できたところで、あなたは僕には勝てませんよ。概念種は魔法の使い方しだいで際限なく強くなるのでね」
「際限なく強くなんて、無限の発想力がなければなれるものではない。それに際限なく強くなる必要もない。目の前の敵を倒せる程度に使いこなせれば十分だ。言っておくが、俺の魔法も応用を利かせやすいものなんだぜ。この勝負、貴様と俺のセンスの戦いとなる」
「自分でハードルを上げるとは、見上げた根性です」
「そりゃあハードルが高くなければ上げるだろうよ」
俺は急加速して、アオに肉薄した。
空気でブーストした拳をアオの顔面へと叩きつける。
アオは俺の拳を左腕で受けとめた。衝撃を消される。さらにその瞬間、俺の体がズシリと沈む。服の重量を跳ね上げられたのだ。
俺の体が沈んだ隙にアオは高く飛び上がり、フワリとゆっくり落下する。靴の落下スピードを下げているのだろう。
アオは右手を振りかぶり、握っていた石を投げた。アオの体は自由落下を始め、入れ代わりで石が急激な加速を見せる。
それを予期していた俺は石が加速する前にバックステップでその軌道を回避していた。
だが、その石の加速を目撃した直後に俺の上半身が強烈な衝撃を受けた。おそらく俺の服の速さを数倍に増加させたのだ。
俺が後方へジャンプしたから、その方向へ大きく飛ばされた。
幸いにも俺の体は何かにぶつかることなく減速して着地できたが、急加速で受けた衝撃が強烈だったために目眩に襲われた。
意識ははっきりしているので、即座に空間把握モードでアオの動きを察知する。
アオを直接ターゲッティングできないため相変わらずボンヤリしているが、アオは再び投球フォームを取っていた。
今度はアオに強制的に動かされないよう、アオが石を投げてから最小限の動きでそれをかわす。
アオが石の加速から俺の服の加速に切り替えようとしたときには俺は静止しているように細心の注意を払う。
アオが俺の服の速さを変えるとなると、俺は迂闊に動くことはできない。強制的な急加速に俺の体はそう何度も耐えられない。
動けるとしたら一方向のみ。アオへの接近であれば迂闊に加速できないはず。もし加速すれば、俺とアオが衝突してアオ自身が巻き添えを食ってしまう。
アオは弾切れらしく、地面から石を数個拾い上げていた。
すかさず俺はアオへと急接近する。アオの周囲の空気を固めて投球フォームを取るのを妨害する。
俺はアオへ接近する勢いのまま拳を突き出した。狙いは頭部。服に覆われていない素肌であれば衝撃をゼロに変えることはできない。
「――ッ!」
俺のアオへの接近速度がガクンと落ちた。
奴の魔法は数値を増やすだけでなく減らすことも可能。俺の服の速さを低下させたようだ。
だが俺の体が動かないとしても、俺には攻撃の手段がある。
拳の前で空気を凝縮して固め、それを前方に打ち出す。
空気にはスカラーの魔法を適用できない。空気は場所によって速さやら密度やら色んな数値がバラバラで、変えるための初期値が定まらないからだ。
空気弾はアオの頭部への直撃コースを取っている。
だがアオは空気による攻撃の気配を察知したらしく、両腕を顔面へ移動させた。彼の周囲の空気は固めたままだったが。腕が少しでも動くなら、服の移動速度を上げて強制的に腕を動かすことは可能。その際に袖から出ている手が空気抵抗で折れないよう、手を袖の中へ引っ込めている。
アオはこの瞬間、自らの視界を完全に遮った。だから、いまは俺に対して魔法を使えない。
すかさずアオへ接近し、空気でブーストした全身から、さらにブーストした右腕を打ち込む。打ち込んだ先は腹。厳密にはその向こうの空間だが。
拳が触れているのはアオの服の上なので衝撃は消されてしまうが、それでいい。これは攻撃ではなく防御。俺は拳をアオの腹へあてがい、空気でブーストしつづけている。
アオは防御のために自分の服に対して魔法を使いつづけなければならない。この間、アオはほかの物に対して魔法を使えない。
その間を利用し、アオの頭部周辺の空気組成を変化させる。
空気の成分の中から二酸化炭素を寄り集め、それをアオの口の中へと押し込む。高濃度の二酸化炭素は人体には猛毒だ。
そのとき、アオの足が俺の膝裏にひっかけられた。
刹那、俺の脚に強烈な衝撃が加わり、俺は空中で数回転して地面へと落下した。
起き上がり、すぐに執行モードを張りなおす。
アオは遠く離れたところで倒れていた。その場所へ到達するまでに派手に地面を擦ったらしく、大量の砂煙が舞っている。
「やるじゃねえか」
アオは俺の二酸化炭素攻撃に危機を感じたのだろう。アオは服へのスカラー魔法を解く際に吹っ飛ばされる対策として、俺の脚に自らの足をひっかけることにより、俺の攻撃を諸刃の剣に変えるとともにアオ自身の吹っ飛ばされる速度を落とす効果を狙ったのだ。
それがなければ自分の服に減速をかけなおす前に何かにぶつかって死んでしまうかもしれなかった。
「あなたの魔法は物質種のくせに概念種より恐ろしい……。もちろん、使い手のあなたあってこそですが」
俺がセンスの戦いだと言ったとき、正直に言うとアオのことを少しばかり舐めていた。
世界最強の三人の魔導師としてE3というものがあるが、もしこれがE3ではなくE5で五人だったら、アオはその中の一人にいてもおかしくない。
それくらい奴は強い。概念種スカラーの魔法そのものの強さもあるが、使い手のアオがなかなか頭の切れる男なのだ。
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