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第六章 試練編
第221話 魔術神官
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青いローブの敵に、フッと魂が宿ったのを感じた。その瞬間、俺の脳裏には《魔術神官》という名前がよぎった。
それは藍玉を入手したときのように、強制的に理解させられる感覚だった。どうやらそれはエアにも同じことが起きたらしい。
「魔術神官の能力、エストも分かった?」
「ああ、戦う前に能力を開示してくれるとは、神もお優しいことだな。逆にいえば、情報のハンデを与えなければ勝てないほどの強さということなんだろう」
俺とエアが強制的に理解させられた情報には、魔術神官という名前だけでなく、その能力も含まれていた。
左手のタクトでは、この大部屋を満たす水を自在に操ることができる。
右手の杖を向けた相手には、あらゆる魔術を行使することができる。
俺の予想は半分は当たっていたといえるだろう。はっきりいって、これは外れていてほしかった。魔術は一種類だけでも厄介な代物だ。
「エア、どう戦う?」
「とにかく杖の射線上に入らないようにしないと」
「そうだな」
そうは言ったが、それは極めて困難なことだ。
例えるなら、密室の中で猛毒の弾丸を込めた銃を持った敵を相手にするようなものだ。もし敵の弾丸が体のどこかをかすめでもしたら、その時点でアウトということになる。
俺はすぐさま藍玉を掲げて機工巨人を召喚した。大きさは十メートル弱くらいの本来の巨人サイズ。
俺は機工巨人の中には入らず、機工巨人には独自に動かせて魔術神官を攻撃させた。
しかし、機工巨人の攻撃はまったく当たらなかった。攻撃によって発生した水流に魔術神官が流され、いわば自動的に回避される状態になっている。俺がかつて使った空魚モードと同じ原理。ヒラヒラと宙を舞う紙片を掴もうとしても、手を伸ばす際の風圧に飛ばされてなかなか掴めないのと同じだ。
魔術神官は紙切れみたいに身軽に水中を跳ねまわる。
機工巨人の手をすり抜けた魔術神官は、体勢を崩すことなくタクトを俺に向けて水流で攻撃してきた。
拳くらいの大きさの尖った水が弾丸のようにすごいスピードで飛んできた。
俺はそれをかわしたが、執行モードの空気鎧をかすめ、空気鎧がごっそりと抉られた。
「あっぶねぇ」
水流弾はとてつもない威力だ。すぐさま執行モードを修復するが、敵の攻撃が緩められることはない。
俺は部屋中を飛びまわって、マシンガンばりの水流弾連射から逃げつづけた。
その間も機工巨人は魔術神官を攻撃しつづけているが、魔術神官のほうは機工巨人を攻撃するどころか見向きもしない。機工巨人に魔法や物理干渉が効かないことを知っているのだろう。機工巨人を完全に無視してこちらだけを攻撃してくる。
魔術神官はエアに対しては右手の杖を向けていた。エアもその射線上に入らないよう部屋中を飛びまわって逃げている。
だが、それは水流弾をかわすよりも難しいことで、やがてエアは杖の射線上に捉えられてしまった。
「えっ……」
突如、エアを包んでいた空気がエアを見放したかのように浮いていく。天井に達すると、地面にこぼした水みたいに平たく広がり、空気溜まりを作った。
「これは魔法無効化魔術か!」
エアは呼吸ができなくなり、空気のある上方へと泳ごうとする。そこへ魔術神官のタクトがエアの方へと向けられる。
「まずい、避けろーッ!」
エアに向かって水流弾が放たれた。それも三連続で。
俺は即座に自分の操作する空気の一部をエアの方に向かわせた。最後尾の水流弾を空気で包み込み、ガッチリと固める。
水流弾を止めた空気は無数の泡となって浮いていく。細かくなった空気にリンクを張りなおすのは時間がかかる。
天井に溜まったエアの空気にリンクを張り、それをエアに向かわせる。
最初の水流弾の前にガッチリと固めた空気の塊を固定すると、水流弾はそこに激突して消滅した。その際に空気の塊も無数の泡となって浮いていく。
「ごめん……エスト……」
二発目の水流弾がエアを直撃した。
エアの左脇腹を半月状に抉り取り、エアは口から空気を吐き出した。
水がモヤモヤと赤く染まっていく。
「エアーッ!!」
機工巨人に援護させ、俺はエアの元へと飛んだ。
エアを抱きかかえ、俺の後を追わせた機工巨人の中に入って腹部のところに留まり、機工巨人内の水をすべて追い出して、空気で作ったベッドにエアを寝かせた。
「エア、エアッ!!」
意識がない。これは致命傷だ。絶命まであと何秒かというところまできている。
俺は慌てて天使のミトンを取り出し、エアを一さすりした。これで天使のミトンの効果は使いきった。
エアの脇腹は見た目だけは元通りになったが、ダメージは残っている。
一さすりは全快からすれば二十パーセントしか回復しない。一命は取りとめたはずだが、このままではどんどん衰弱していき、やがて死んでしまう。
俺の中にはかつてない焦りがあった。
早く魔術神官を倒して海底神殿を脱出しなければならないが、攻略の道筋がまるで見えない。
もちろん、魔術神官の攻略法についてはずっと考えていた。
例えば、エアに発生型の魔法を使ってもらうという方法だ。
藍玉で機工巨人を召喚したときに水圧が増加しなかったということは、水を押しのけたのではなく発生物を水に上書きしたということになる。
つまり、空気の発生型の魔法を使ってこの部屋全体に空気を生み出せば、部屋の水を全部消すことができるはずだ。
だが残念なことに、俺には空気を発生させることはできないし、俺がその魔法を持つ者に出会ったことがないため、たとえエアが元気でもその魔法を使うことはできない。
そうなると、直接攻撃を当ててぶちのめすしかない。
まだ一度も攻撃が当たっていないが、機工巨人の攻撃をかわしているということは、当てさえすればダメージは与えられるはずだ。
「エア……」
エアは全身が汗ばんでいて、手を握るとかなり熱かった。
悪夢にうなされているように苦しむ姿は見ていられない。
「もう少しだけ頑張ってくれ。絶対に助けるからな」
相変わらず意識はないが、エアの手が俺の手を握り返した。
込み上げるものがあり、涙を流す代わりに白いオーラを垂れ流す。
俺は機工巨人の目から外へ飛び出した。
魔術神官はタクトを振るい、激流を生み出した。流される先に杖を向けているが、俺は激流を白オーラで強化した空気で跳ね飛ばし、魔術神官の方へと向かう。
しかし魔術神官からすれば、ほんの少し杖の向きを変えれば俺を捉えることができる。俺もエアと同様に魔法無効化の魔術をかけられた。
だがそれは予測済みで、あらかじめ空気の攻撃をしかけていた。空気を振動させることで水にも振動を伝え、空間内全体に超振動攻撃をするのだ。
俺は空気へのリンクを切られたが、同時に水の超振動が魔術神官を直撃した。
魔法無効化魔術の効果が途切れたため、即座に空気への魔法リンクを張りなおし、執行モードになってその場を離れた。
魔術神官も体勢を崩しながら水流弾を放ってくる。
なかなか魔術神官に近づけないが、離れないように意識して水流弾をかわしつづける。
俺は短期決戦のつもりだったが、持久戦になりつつあり、だんだんと水流弾の軌道が俺を捉えはじめる。
しかし俺のほうも準備が整った。
天井の所々に溜まっていた空気を集め、槍にして魔術神官の真上から直下へ発射した。
「これで終わらせる!」
魔術神官はヒラリとかわすが、それは想定済みだ。空気の槍は魔術神官の隣で止まり、超振動を発生させた。
水まで振動するこの攻撃は魔術神官にはかわせない。
俺は魔術神官が怯んだ隙に、自分がまとっていた空気をできる限り右手に集中させ、魔術神官へと全速力で突っ込んだ。
同時に先ほど振動させた空気槍を薄く広げて魔術神官を取り囲んだ。これで水流による回避は不能だ。
もう少し、もう少しで魔術神官に攻撃が達する。
だが、魔術神官は体勢を崩しながらも右手の杖を正確に俺へと向けてきた。
エアが弱っているいま、これ以上は時間をかけられない。俺はそのまま突っ込んだ。
「うおらぁああああ!」
ついに俺は魔術神官の目先まで接近し、濃密な空気をまとった拳を振りかぶった。
その刹那、魔術神官が瞬間移動した。完全に空気で囲まれているのに、その外へと一瞬で移動したのだ。
だが、俺はかまわず空気の檻に向かって渾身の一撃を見舞った。
「らああああああッ!」
その瞬間、いなくなったはずの魔術神官が空気の檻の中に姿を現し、空気の檻を突き破ってぶっ飛んだ。
部屋の壁に激突し、仮面にヒビが入った。
魔術神官は俺に幻覚を見せ、瞬間移動したと思わせただけだった。
俺はそうなることを読んでいた。
もし魔術神官が俺の空気操作を無効化したとしても、俺のパンチの勢いは止まらない。
もし俺が魔術神官を攻撃対象と認識できないようにしたとしても、俺は空気の檻に向かって攻撃していたのでその魔術は効かない。
もし俺を金縛りにしたとしても、それを見越して勢いをつけていたので攻撃はかわせない。
だから、魔術神官は俺が意識して攻撃を中断するよう錯覚系の魔術を使ってくると踏んでいた。
それらを見越して、俺は必ずこの攻撃を全力でぶつけると決めていたのだ。
俺の攻撃は白いオーラをまとった状態での空気の拳だったため、破壊力は抜群だった。
壁まで飛ばされた魔術神官のノッペラボウな仮面の中央に入ったヒビは、縦に伝播していき、完全に仮面を真っ二つにした。
神器・ムニキスでトドメを刺そうと思っていたが、その必要はなかった。
仮面が剥がれ落ちた魔術神官には顔がなかった。青いローブの中身は空だったのだ。
本体は仮面だったようで、仮面が割れた瞬間にローブが人の形を失った。
やがて、仮面、ローブ、手袋、ブーツ、タクト、杖が光の粒子と化して消滅した。
それは藍玉を入手したときのように、強制的に理解させられる感覚だった。どうやらそれはエアにも同じことが起きたらしい。
「魔術神官の能力、エストも分かった?」
「ああ、戦う前に能力を開示してくれるとは、神もお優しいことだな。逆にいえば、情報のハンデを与えなければ勝てないほどの強さということなんだろう」
俺とエアが強制的に理解させられた情報には、魔術神官という名前だけでなく、その能力も含まれていた。
左手のタクトでは、この大部屋を満たす水を自在に操ることができる。
右手の杖を向けた相手には、あらゆる魔術を行使することができる。
俺の予想は半分は当たっていたといえるだろう。はっきりいって、これは外れていてほしかった。魔術は一種類だけでも厄介な代物だ。
「エア、どう戦う?」
「とにかく杖の射線上に入らないようにしないと」
「そうだな」
そうは言ったが、それは極めて困難なことだ。
例えるなら、密室の中で猛毒の弾丸を込めた銃を持った敵を相手にするようなものだ。もし敵の弾丸が体のどこかをかすめでもしたら、その時点でアウトということになる。
俺はすぐさま藍玉を掲げて機工巨人を召喚した。大きさは十メートル弱くらいの本来の巨人サイズ。
俺は機工巨人の中には入らず、機工巨人には独自に動かせて魔術神官を攻撃させた。
しかし、機工巨人の攻撃はまったく当たらなかった。攻撃によって発生した水流に魔術神官が流され、いわば自動的に回避される状態になっている。俺がかつて使った空魚モードと同じ原理。ヒラヒラと宙を舞う紙片を掴もうとしても、手を伸ばす際の風圧に飛ばされてなかなか掴めないのと同じだ。
魔術神官は紙切れみたいに身軽に水中を跳ねまわる。
機工巨人の手をすり抜けた魔術神官は、体勢を崩すことなくタクトを俺に向けて水流で攻撃してきた。
拳くらいの大きさの尖った水が弾丸のようにすごいスピードで飛んできた。
俺はそれをかわしたが、執行モードの空気鎧をかすめ、空気鎧がごっそりと抉られた。
「あっぶねぇ」
水流弾はとてつもない威力だ。すぐさま執行モードを修復するが、敵の攻撃が緩められることはない。
俺は部屋中を飛びまわって、マシンガンばりの水流弾連射から逃げつづけた。
その間も機工巨人は魔術神官を攻撃しつづけているが、魔術神官のほうは機工巨人を攻撃するどころか見向きもしない。機工巨人に魔法や物理干渉が効かないことを知っているのだろう。機工巨人を完全に無視してこちらだけを攻撃してくる。
魔術神官はエアに対しては右手の杖を向けていた。エアもその射線上に入らないよう部屋中を飛びまわって逃げている。
だが、それは水流弾をかわすよりも難しいことで、やがてエアは杖の射線上に捉えられてしまった。
「えっ……」
突如、エアを包んでいた空気がエアを見放したかのように浮いていく。天井に達すると、地面にこぼした水みたいに平たく広がり、空気溜まりを作った。
「これは魔法無効化魔術か!」
エアは呼吸ができなくなり、空気のある上方へと泳ごうとする。そこへ魔術神官のタクトがエアの方へと向けられる。
「まずい、避けろーッ!」
エアに向かって水流弾が放たれた。それも三連続で。
俺は即座に自分の操作する空気の一部をエアの方に向かわせた。最後尾の水流弾を空気で包み込み、ガッチリと固める。
水流弾を止めた空気は無数の泡となって浮いていく。細かくなった空気にリンクを張りなおすのは時間がかかる。
天井に溜まったエアの空気にリンクを張り、それをエアに向かわせる。
最初の水流弾の前にガッチリと固めた空気の塊を固定すると、水流弾はそこに激突して消滅した。その際に空気の塊も無数の泡となって浮いていく。
「ごめん……エスト……」
二発目の水流弾がエアを直撃した。
エアの左脇腹を半月状に抉り取り、エアは口から空気を吐き出した。
水がモヤモヤと赤く染まっていく。
「エアーッ!!」
機工巨人に援護させ、俺はエアの元へと飛んだ。
エアを抱きかかえ、俺の後を追わせた機工巨人の中に入って腹部のところに留まり、機工巨人内の水をすべて追い出して、空気で作ったベッドにエアを寝かせた。
「エア、エアッ!!」
意識がない。これは致命傷だ。絶命まであと何秒かというところまできている。
俺は慌てて天使のミトンを取り出し、エアを一さすりした。これで天使のミトンの効果は使いきった。
エアの脇腹は見た目だけは元通りになったが、ダメージは残っている。
一さすりは全快からすれば二十パーセントしか回復しない。一命は取りとめたはずだが、このままではどんどん衰弱していき、やがて死んでしまう。
俺の中にはかつてない焦りがあった。
早く魔術神官を倒して海底神殿を脱出しなければならないが、攻略の道筋がまるで見えない。
もちろん、魔術神官の攻略法についてはずっと考えていた。
例えば、エアに発生型の魔法を使ってもらうという方法だ。
藍玉で機工巨人を召喚したときに水圧が増加しなかったということは、水を押しのけたのではなく発生物を水に上書きしたということになる。
つまり、空気の発生型の魔法を使ってこの部屋全体に空気を生み出せば、部屋の水を全部消すことができるはずだ。
だが残念なことに、俺には空気を発生させることはできないし、俺がその魔法を持つ者に出会ったことがないため、たとえエアが元気でもその魔法を使うことはできない。
そうなると、直接攻撃を当ててぶちのめすしかない。
まだ一度も攻撃が当たっていないが、機工巨人の攻撃をかわしているということは、当てさえすればダメージは与えられるはずだ。
「エア……」
エアは全身が汗ばんでいて、手を握るとかなり熱かった。
悪夢にうなされているように苦しむ姿は見ていられない。
「もう少しだけ頑張ってくれ。絶対に助けるからな」
相変わらず意識はないが、エアの手が俺の手を握り返した。
込み上げるものがあり、涙を流す代わりに白いオーラを垂れ流す。
俺は機工巨人の目から外へ飛び出した。
魔術神官はタクトを振るい、激流を生み出した。流される先に杖を向けているが、俺は激流を白オーラで強化した空気で跳ね飛ばし、魔術神官の方へと向かう。
しかし魔術神官からすれば、ほんの少し杖の向きを変えれば俺を捉えることができる。俺もエアと同様に魔法無効化の魔術をかけられた。
だがそれは予測済みで、あらかじめ空気の攻撃をしかけていた。空気を振動させることで水にも振動を伝え、空間内全体に超振動攻撃をするのだ。
俺は空気へのリンクを切られたが、同時に水の超振動が魔術神官を直撃した。
魔法無効化魔術の効果が途切れたため、即座に空気への魔法リンクを張りなおし、執行モードになってその場を離れた。
魔術神官も体勢を崩しながら水流弾を放ってくる。
なかなか魔術神官に近づけないが、離れないように意識して水流弾をかわしつづける。
俺は短期決戦のつもりだったが、持久戦になりつつあり、だんだんと水流弾の軌道が俺を捉えはじめる。
しかし俺のほうも準備が整った。
天井の所々に溜まっていた空気を集め、槍にして魔術神官の真上から直下へ発射した。
「これで終わらせる!」
魔術神官はヒラリとかわすが、それは想定済みだ。空気の槍は魔術神官の隣で止まり、超振動を発生させた。
水まで振動するこの攻撃は魔術神官にはかわせない。
俺は魔術神官が怯んだ隙に、自分がまとっていた空気をできる限り右手に集中させ、魔術神官へと全速力で突っ込んだ。
同時に先ほど振動させた空気槍を薄く広げて魔術神官を取り囲んだ。これで水流による回避は不能だ。
もう少し、もう少しで魔術神官に攻撃が達する。
だが、魔術神官は体勢を崩しながらも右手の杖を正確に俺へと向けてきた。
エアが弱っているいま、これ以上は時間をかけられない。俺はそのまま突っ込んだ。
「うおらぁああああ!」
ついに俺は魔術神官の目先まで接近し、濃密な空気をまとった拳を振りかぶった。
その刹那、魔術神官が瞬間移動した。完全に空気で囲まれているのに、その外へと一瞬で移動したのだ。
だが、俺はかまわず空気の檻に向かって渾身の一撃を見舞った。
「らああああああッ!」
その瞬間、いなくなったはずの魔術神官が空気の檻の中に姿を現し、空気の檻を突き破ってぶっ飛んだ。
部屋の壁に激突し、仮面にヒビが入った。
魔術神官は俺に幻覚を見せ、瞬間移動したと思わせただけだった。
俺はそうなることを読んでいた。
もし魔術神官が俺の空気操作を無効化したとしても、俺のパンチの勢いは止まらない。
もし俺が魔術神官を攻撃対象と認識できないようにしたとしても、俺は空気の檻に向かって攻撃していたのでその魔術は効かない。
もし俺を金縛りにしたとしても、それを見越して勢いをつけていたので攻撃はかわせない。
だから、魔術神官は俺が意識して攻撃を中断するよう錯覚系の魔術を使ってくると踏んでいた。
それらを見越して、俺は必ずこの攻撃を全力でぶつけると決めていたのだ。
俺の攻撃は白いオーラをまとった状態での空気の拳だったため、破壊力は抜群だった。
壁まで飛ばされた魔術神官のノッペラボウな仮面の中央に入ったヒビは、縦に伝播していき、完全に仮面を真っ二つにした。
神器・ムニキスでトドメを刺そうと思っていたが、その必要はなかった。
仮面が剥がれ落ちた魔術神官には顔がなかった。青いローブの中身は空だったのだ。
本体は仮面だったようで、仮面が割れた瞬間にローブが人の形を失った。
やがて、仮面、ローブ、手袋、ブーツ、タクト、杖が光の粒子と化して消滅した。
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