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花言葉と純白のレディー
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あれから月日が流れ、アランもアメリアも多忙でいて、エマだけは悠長に彼らからの手紙に目を通しているのか。
否、こちらも忙しなく日々を過ごしていた。
今年十八歳の誕生日を迎えたエマは、年が明けるとすぐに成人の儀を迎えるので、淑女教育の仕上げ、当日での立ち振る舞いなどに緊張感が常に付きまとう。
何せ初めて王族への拝謁が控えているからだ。
拝謁といっても僅かな時間ではあるが、更に厳しく教える家庭教師とのやり取りに、王妃の設定で座る母が慣れたよう優雅に紅茶をいただいている。
それを恨めしそうに少し視線をやっただけで。
「エマお嬢様、そのような目をして何です? ここを当日の謁見の間だと思うよう言いましたわね」
「……申し訳ございません、先生」
「それでは最初から流れをさらいますよ」
ぴしゃり、と叱られた挙句に入場から、どのようにして待機すべきか、拝謁後の式典の流れ、また会場である宮廷のあらゆる必要な場所などを簡単に紙へ書き起こす。これをやり直しだと言われてしまう。
エマは内心でうんざりとしつつも、彼らもそれぞれ頑張っていると思えば、気持ちを入れ替えることが出来た。
こうして準備に明け暮れていた。
領地の屋敷からタウンハウスへ行ってもエマは常に練習ばかりであったが、ドレスが届き装飾品等を見れば気持ちも舞い上がる。
(やっと、大人のレディーになれるわ……)
あれからアランとは互いに手紙や僅かな時間ではあるが屋敷を行き来し愛を深め、将来、つまりは結婚を仄めかす話題にまで発展していた。
直にくる成人の儀では、拝謁後の舞踏会でエスコートとダンスを踊る約束もした。
社交界デビューである。
(そうしたら、後はアランが学校を卒業してすぐに迎えに来てくれると言っていたわ。漸く気兼ねなく一緒に居られるのね……)
エマははやる気持ちを何とか抑えつけ、まずはこれを成功させて立派なレディーとしてデビューする。
そう決意も新たに目を閉じ心を鎮めた。
当日、様々な贈り物や花束が届いた。
もちろんアランからもスズランの花が。
それをエマが嬉しそうに目を細めた。
「再び幸せが訪れる」とは彼からのプロポーズを期待してしまうからだ。
ケリー伯爵家のタウンハウスでは早朝から誰もが忙しなく動いている。
薄く施された清潔感あるメイクと、すっきりとアップにされた髪には存在感のある白いラナンキュラスの髪飾りが留められていた。
母から貰ったもので「晴れやかな魅力、純潔」の意味が込められてある。
この日のために何年も前から頼んでいた人気デザイナー、アーネスト・テイラーの白ドレス。
滑らかに広がり足元まで全て隠れ、大きく空いた背中が少し恥ずかしいが、大人が着るようなデザインでわくわくしてくる。
そこに脇下までのロンググローブが更に特別感を与えてくれて、エマは気恥しそうに家族の前に現れた。
「素敵よエマ」
「ああ、立派なレディーだ」
両親がそれは嬉しそうに微笑んだ。
父がエマの傍に来て、花束を手渡す。
様々な意味が込められた祝福の意味もあり、そこへアランからの花も挿して、これで準備万端である。
使用人たちも自信満々に頷いてくれるので胸を張って会場へと赴いた。
否、こちらも忙しなく日々を過ごしていた。
今年十八歳の誕生日を迎えたエマは、年が明けるとすぐに成人の儀を迎えるので、淑女教育の仕上げ、当日での立ち振る舞いなどに緊張感が常に付きまとう。
何せ初めて王族への拝謁が控えているからだ。
拝謁といっても僅かな時間ではあるが、更に厳しく教える家庭教師とのやり取りに、王妃の設定で座る母が慣れたよう優雅に紅茶をいただいている。
それを恨めしそうに少し視線をやっただけで。
「エマお嬢様、そのような目をして何です? ここを当日の謁見の間だと思うよう言いましたわね」
「……申し訳ございません、先生」
「それでは最初から流れをさらいますよ」
ぴしゃり、と叱られた挙句に入場から、どのようにして待機すべきか、拝謁後の式典の流れ、また会場である宮廷のあらゆる必要な場所などを簡単に紙へ書き起こす。これをやり直しだと言われてしまう。
エマは内心でうんざりとしつつも、彼らもそれぞれ頑張っていると思えば、気持ちを入れ替えることが出来た。
こうして準備に明け暮れていた。
領地の屋敷からタウンハウスへ行ってもエマは常に練習ばかりであったが、ドレスが届き装飾品等を見れば気持ちも舞い上がる。
(やっと、大人のレディーになれるわ……)
あれからアランとは互いに手紙や僅かな時間ではあるが屋敷を行き来し愛を深め、将来、つまりは結婚を仄めかす話題にまで発展していた。
直にくる成人の儀では、拝謁後の舞踏会でエスコートとダンスを踊る約束もした。
社交界デビューである。
(そうしたら、後はアランが学校を卒業してすぐに迎えに来てくれると言っていたわ。漸く気兼ねなく一緒に居られるのね……)
エマははやる気持ちを何とか抑えつけ、まずはこれを成功させて立派なレディーとしてデビューする。
そう決意も新たに目を閉じ心を鎮めた。
当日、様々な贈り物や花束が届いた。
もちろんアランからもスズランの花が。
それをエマが嬉しそうに目を細めた。
「再び幸せが訪れる」とは彼からのプロポーズを期待してしまうからだ。
ケリー伯爵家のタウンハウスでは早朝から誰もが忙しなく動いている。
薄く施された清潔感あるメイクと、すっきりとアップにされた髪には存在感のある白いラナンキュラスの髪飾りが留められていた。
母から貰ったもので「晴れやかな魅力、純潔」の意味が込められてある。
この日のために何年も前から頼んでいた人気デザイナー、アーネスト・テイラーの白ドレス。
滑らかに広がり足元まで全て隠れ、大きく空いた背中が少し恥ずかしいが、大人が着るようなデザインでわくわくしてくる。
そこに脇下までのロンググローブが更に特別感を与えてくれて、エマは気恥しそうに家族の前に現れた。
「素敵よエマ」
「ああ、立派なレディーだ」
両親がそれは嬉しそうに微笑んだ。
父がエマの傍に来て、花束を手渡す。
様々な意味が込められた祝福の意味もあり、そこへアランからの花も挿して、これで準備万端である。
使用人たちも自信満々に頷いてくれるので胸を張って会場へと赴いた。
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