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序章 なんでも探偵団始動編

キラキラネームで何が悪い!

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 前回の話を説明しよう。
 ある日いつも通り荒野○動……ではなく探偵の仕事をしていると突如依頼人が来た。
 依頼の内容はなんと名前を改名したいとのこと、しかも名前がマジで((笑)…変わった(笑)…名前で(笑)…バッ(笑)…バーサーカー(笑)、ブフッ(笑)、ヤバいこれはつぼった(笑)、キラキラネームといっても限度があるだろう、親の顔が見てみたいわ(笑)。
 
 「ちょっと!炎上起こすような言動しないでください、確かにこのキラキラネームは限度を超えていますが、親にだってちゃんと理由があるんですよ!」

 「いやいやいやそうはいいますけどね、仮にじゅあ理由があったとしても名前が透じゃなくて依頼人のような狂戦士(バーサーカー)という名だったらお前はずっとその名前で生きていけるってことですかーどうなんですかー」

 「それは……その……」

 「ほらなんも言えなーい、どうせお前も依頼人のように名前改名するだろう、キラキラネームをつけてる親の神経がわからん!」

 言い方腹立つわ~、こいつ炎上して叩かれないかな、いやまてそれはそれでこの物語の存続が危うい。

 「そういや思い出したけどよ~、キラキラネームって漢字とフリガナの意味がちゃんと共通さえすれば一応戸籍登録が可能なんだよ法的には、例えば光に宇宙の宙と書いてピカ○ュウ(光宙)って読んだり、黄色い熊と書いてプ○(黄熊)さんとかがいい例だ」

 「それはそれでまずいじゃないですか!てか名前的に商標権に引っ掛かりそうですが大丈夫なんですか?」

 「会社名とかで使用するともちろんアウトだが、名前なら基本的に大丈夫だ、まあその名前にすることで利益が発生していたら別だがな…」

 「それなら安心ですね」

 「でもな、だからといって変な名前をつけられると困るのは本人だ、今この話を読んでいるみんなも自分の子供にはちゃんと普通の名前をつけるように」

 「ええと、*この話は特定の人を傷つけるものではありませんのでご容赦ください」

 「わざわざ言わなくていいだろ、どうせ…誰も読まねえだろうし…」

 「何ものすごく表情が落ち込んでるんですか!今さっき”ちゃんと普通の名前をつけるように”って読者に語りかけたじゃないですか!それに一応この話は人を傷つけるものではないってこと言わないと本当炎上するぞ!」

 「キラキラネーム批判されて傷つくやついる……いねえよなあ!それを言わなくてはいけないという…た・だ・し・い・根拠をゆ・え!」

 「知らねえよ!…じゃねえよー!何またパロディ発動してるんですか!しかも2個!」

 「これは一般人が発したセリフだからパクリではないし法的に問題ない!」

 「最初のセリフはアウトだよ!てか思ったんですけど、鑑太郎さん散々キラキラネーム批判してたのに、なんでこの話の題名が”キラキラネームで何が悪い!”だよ!矛盾してるじゃねえか!」

 「それは後の本編でだいたい察しがつきますんで、じゃあ本編始まりまーす」

 「これだけでもう1200文字以上使っちゃったよ!これちゃんとこの話完結できるのか自信ないんですけど!本当大丈夫なんですか!」

 「……なんとかなる!!」

 「ならねえよ!!」

 
 ・本編

 「ええまず最初にですね、家庭裁判所に名の変更許可の申し立てをする必要があります、正当な理由があれば名を変更することが可能です、あなたの場合、狂戦士(バーサーカー)という名前はあまりにも奇妙かつ度が過ぎるキラキラネームですので、さすがの判事も許可せざるをえないでしょう」

 「つまり…改名はできるということですか?」

 「はい、できます」

 鑑太郎さんが弁護士っぽい仕事をしているのを見るとなんか新鮮だな、この光景が見られるのはかなり珍しい。
 
 「ないとは思いますが、もし認められなかったらこの名刺の電話番号におかけください、私が対応させていただきますので」

 やっぱり鑑太郎さんは探偵とかより弁護士の方が向いているのではないか?
 真面目に対応しているところが多少違和感はあるけどこっちの方がいい。

 「えーっとでは相談料として一万五千円の請求になります」

 「高!」

 前言撤回、やっぱりこの人弁護士になっちゃいけない人種だわ。

 「そんな、法律の相談はタダと聞きましたが…」

 「誰から聞いたんですか?それは法テラスか一部の弁護士事務所だけですよ、ほら、払っていただけないと困りますよ」

 「じゃあじゃあ隣人割引みたいな感じでもう少し下げてくれよ…」

 「じゃあ少しお安くして一万四千五百円で」

 たったのワンコイン(500円)割引じゃねえか、全然安くなってねえ。

 「おい!ここの弁護士事務所はぼったくりの悪徳事務所なのかここは!」

 「違うわ!ていうかここは弁護士事務所じゃなくて探偵事務所だわ!看板読まなかったかバーサーカー(狂戦士)!」

 「その名前で呼ぶな!もううんざりなんだよバーサーカー(狂戦士)って名前で呼ばれるのがよお!」

 「俺が”キラキラネームで”、読んで、”何が悪い!”ってんだ、呼ばれたくなかったらさっさと家庭裁判所に申し込めや!」

 「ここで!?てか”キラキラネームで何が悪い”の題名そのままセリフでいうんじゃなくて、”キラキラネームで”と間とばして”何が悪い”って無理やりすぎだろ!」

 「忘れたか透!基本この物語はやりたい放題で突き通す、それが俺たちのやり方だ!」

 「いつかアンチくるぞ!そして運営にも怒られるぞ!」

 「おいお前ら!何の話をしてんだ!いいか!俺は絶対払わねえからな!警察呼んでやる!」

 「ちょっ!それは勘弁してください!田中さん!」

 依頼人が携帯を取り出し、警察に通報しようとした、すると鑑太郎さんが田中さんの腕をつかむ。

 「おい鑑太郎!その手を放せ!」

 「あの田中さん、民事不介入ってご存じです?」

 「あ!なんだよそれ!」

 怒号に対し、鑑太郎さんは冷静に話す。

 「警察は通常民事に介入できないんですよ、なので通報しても無駄ですよ…」

 「なんだと!」

 鑑太郎さんのどや顔めちゃくちゃ腹立つ、なんだろう…鑑太郎さんの方が悪役に見える。
 田中さん、こんな奴でほんとすいません。

 「嘘をつくな!お前が何と言おうが俺は警察に通報する!どけ!」

 田中さんは警察に電話を掛ける。

 「あ、もしもし警察ですか?あの今ぼったくりに遭いまして……」

 「すいません、民事不介入が原則ですので、対応はできません」

 「は!馬鹿な!あ!おい!待て!……切れた…」

 鑑太郎さんが手を田中さんの肩において言った。

 「な、俺の言った通りだろう…」

 また更に腹立つどや顔をドアップで田中さんに見せつける。
 もう一度言います、田中さんとそして読者の皆さん、こんな胸糞悪い話でほんとすいません。
 ていうかもう途中キラキラネームと一切関係ない話になってますけど。

 「ああそうそう、一つ言い忘れていたが…家庭裁判所に改名を申し立てる前に先にまず親と話し合っとけ、たまに名前の改名をめぐって裁判で争うことがあるからな」

 「そんなもん…とっくに覚悟はしている…だからあんたらに相談したんだ」

 「フッ、そうか…、では裁判沙汰になりましたらこの”なんでも探偵団”が対応致しましょう」

 「いや、もう二度とあんたらに依頼しないわ」

 「私こう見えても結構優秀ですけどねえ、まあ自分で言うのもなんですが…」

 依頼人の田中狂戦士(たなか バーサーカー)はそのまま事務所を出て行った。

 「よしじゃあとりあえず一件落着…じゃねえわ!あいつ相談料払わずに帰りやがった!くそ!おい透!いまから請求書を作成するぞ!延滞料も入れて一万五千五百円請求してやる!」

 「千円も上乗せするんですか?いいじゃないですか延滞料つけなくて、田中さんに失礼なことをしましたし、その性格直さないと鑑太郎さんいつか依頼人に刺されますよ」

 「おいおいおいおいおい透、そこまでいうならお前の給料からバーサーカー(狂戦士)への延滞金を払ってもらうぞ…二千円」

 「ちょっと待てなんか延滞金増えてませんか!なんで延滞金が千円から二千円になってるんすか!パワハラじゃないすか!」

 「それが俺の…やり方だからだ」

 「よし弁護士会に通報っと…」

 「ちょ待て待て待て!それだけは勘弁してください透さん、おなしゃすおなしゃす」

 「弁護士の相談料の相場はどうやら通常30分で五千円だそうですよ、なのでぼったくりはやめて、田中さんへの請求額は相談時間がちょうど30分だったので五千円にしましょう」
 
 「やっす…」

 「なんか言いましたか?」

 「い、いえなにも…ははは、(くそ!立場逆転した)」

 その後、田中さんに請求書を渡し、金額を見た田中さんは驚いていたが、喜んで払ってくれました。
 後日談だが、田中さんは両親と相談した上で家庭裁判所に改名申し立てをしようとした同時期に本業だったeスポーツの日本代表として世界大会優勝し(ていうか本業eスポーツの選手だったんですね)、テレビでも引っ張りだこになり、名前もインパクトがあったためその人は瞬く間にブレイク、有名人となった。後から聞いた話ですが、この名前のおかげでブレイクできた要因でもあったからと改名はやめたとのことです。

 「キラキラネームにもやっぱり名前を覚えられやすいというメリットがありますね、案外キラキラネームも悪くないですね」

 「でも俺は絶対にキラキラネームを付けられたくないわ、あいつはたまたま有名人になったから変えなかっただけで、ブレイクしなければ普通に改名してただろ、人間なんて所詮都合がいい方を選ぶ生き物だからな」

 あいかわらず鑑太郎さんは皮肉ばかりを語る、おそらく有名人になった田中さんに嫉妬しているだろう。
 まあでもよかった、とりあえず無事に一話完結できたわけだし、今日はどこかおいしい店にでも行こうかな。


 次回、”銭丸誠という男”新キャラ登場…かも…たぶん…うん…。
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