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神の化身
出会いと記憶。
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187年 ティリスニア大陸
その頃の大陸は呪いだった。
194年 ナタリア王国
「何故、神が!!今になって現れるのだ!?」
「お父様落ち着いてください!!」
「旦那様!!駄目です!殺してはなりません!!」
貴族に神の化身となる六女が生まれた。
男は赤子が神だろうと、殺そうとした。皆は苦しみに耐え、今この国があると言うのに現れるのが遅すぎたのだ。
その赤子は泣かなかった。まるで、全てを知っているかのように。
赤子は、教会へと預けられた。
「神の化身だ!!本物だ!!やっと、現れてくださった!!」
司祭は大喜びだった。
翌日、国王が噂を聞き教会へと駆け付けた。
「陛下!!神の化身です!!教会で預からせてください!!」
「駄目だ、この子は私が預かる。この子は次期国王だ。きっと、この大陸、いや、この世界の希望となるだろう。なぁ、エルフィス。」
「あっ!いつの間に名を!!」
エルフィスが笑った。本物の人間かの様に。
「......分かりました。ですが、この子が3歳になったら引き取りに来てください。これが条件です。」
国王は真剣に考え、答えを出した。
「......分かった。3年後、引き取ろう。」
197年 ナタリア王国
「お父様!いくら何でも僕が次期国王では!?」
六歳の王太子は、国王と継承者の論争をしていた。
「すまない、レイン。だが、エルフィスを王にする事で、この世界は救われる筈だ。」
「神は僕たちを裏切ったのですよ!こんな子、殺してしまえば......!」
「レイン!!!!」
国王は怒り、レインの頬を叩いた。
「お、父様......?」
「ユノ、連れて行け。」
レインの後ろに立っていたユノ・ラウルと言う者が国王の指示に従い、レインの腕を掴み、それに抗うレインを強引に連れて行った。
「エルフィス、大丈夫だ。エルフィスを傷付ける者が居れば、私は命に代えても必ず守り抜く。だから安心してくれ、我が娘よ。」
エルフィスは国王の顔を見つめていた。
エルフィスが誕生して数年、世界では魔界異常が発生していた。魔界異常とはこの世界に現れる魔物の誕生する世界、魔界に異常が発生し、魔物が頻繁に出現している事である。
この世の民は、エルフィスの誕生と魔界異常が関係している事を予想した。
きっと魔物異常はこれより酷い状態になる。そこでエルフィスが世界を救ってくれると考えた。
200年 ナタリア王国
「ラエルお兄様!」
6歳となったエルフィスは段々と自分の兄達に興味を持ち始めた。
エルフィスにはレインの他にも兄が4人、弟が1人おり、エルフィスも含め7人兄弟である。全員母が違うのだ。そう、この国の王に妃など存在しない。子供達の母は全員奴隷だった。
「エルフィス、どうかしたのかい?」
エルフィスに爽やかな微笑みを向けたのは、ナタリア王国 第1王子 ラエル・ナタリア だ。14歳の長男である。
「あのですね、もうすぐレインお兄様の誕生日なのですが、レインお兄様はどんな物が欲しいのか聞いてほしくて......」
ラエルはエルフィスの前にしゃがみ、優しく頭を撫でた。
「エルフィスは優しいね。でも、レインなんかに構わなくてもいいんだよ?あんな奴ほっとけばいいさ。」
レインは王位継承権第1位の座をエルフィスに奪われてからは、自室に引きこもり、晩餐にも参加せず、勿論、重要な日にも出席しないのだ。ここ数年レインの顔を見たのは世話役のアルデンのみだった。
引きこもりのせいで、家族は勿論、国民さえもレインに呆れ、嫌っていた。
「でも、お兄様はお兄様だもの。私のせいであんな風になったけれど、放っておけない。」
ラエルは仕方なさそうに頷き、エルフィスを優しく抱きしめた。
「分かったよ、エルフィス。」
「ありがとうございます!ラエルお兄様!」
ラエルはエルフィスの頼みで、レインの自室前に来た。
ドアをノックするとレインの声が聞こえた。
「誰だ。」
「やぁ、レイン。久しぶり、僕だ。ラエルだ。」
ラエルの名を聞いたレインはドア越しに深いため息を吐いた。
「何の用だ。」
「君はもうすぐ誕生日だね。何か欲しい物はあるかい?」
レインは少し黙り込んだ後に、また、ため息を吐いた。
「急に何だよ。気持ち悪い......」
「いいから。」
しばらく沈黙が続き、レインはよく考え、やっと口を開いた。
「お前らが何を企んでいるかは知らないが、欲しい物は、本だな。小説とか。」
「そうかい。分かった。それじゃぁ失礼するよ。」
ラエルが去ると、レインはドアにもたれかかった。
何故、俺が今になり祝われるのか。レインには想像もつかなかった。レインは閉め切った薄暗い部屋で1人静かに泣いていた。
次の日、ラエルから情報を聞き、世話役のユノと一緒に町へ出かけた。
「姫様、絶対私から離れないでくださいね。」
「......」
エルフィスは真剣に並んでいる本を眺めた。
エルフィスは、目を細め、青い本を手に取ろうとした。
その時だった。
「あ......ごめんなさいっ......!」
エルフィスと同い年くらいの少女が、同じ本に手を伸ばした。
エルフィスの顔を見た少女は気まずそうに、手を引っ込めた。
「ううん、大丈夫、見てただけだから。貴方はこの本が欲しいの?」
茶色の艶やかなショートの髪、小顔で肌は色白く、目は赤色に輝いていた。
エルフィスはその少女に見惚れた。
「そんなにじっと見て......顔に何か付いてましたか?」
心配する少女の顔はとても可愛らしい。
ボッと顔を赤くしたエルフィスは目を逸らした。
「貴方は、えっと......エルフィス様......?」
「そうだけど......」
恥ずかしく、目を合わせられないエルフィスは戸惑っていた。
そこで、ユノが少女を見て、何かに気付いた様な表情をした。
「あれ?あんたは町1番の美少女だって噂の来召族、ルリアか?」
「へぁっ!?私そんな肩書きなんですか......?」
「らいしょーぞく?」
エルフィスには来召族が何者か分からなかった。
来召族とは何か、ユノが説明した。
来召族とは、元異世界人でこの世界の転生者の事を言う。転生者はこの世界の人間よりも何倍もの大きな魔力を持っており、特殊技や最終奥義が使えるのだ。国により厳選された12人の来召族にはこの国を守る役目があり、12騎士と呼ばれている。
「へぇーそうなんだ。」
「姫様も、もうすぐしたら学校に通うと思いますから、その時に詳しく聞いてくるといいですよ。」
数時間後、エルフィスはルリアと話しながら、3冊の本を買って帰ろうとした。
その時、『奴』は現れた。
「きゃぁぁあ!」
町の人達が恐ろしい物を見て、怯えていた。叫んでいた。
誰かが、私を呼んでいる様な気がした。
助けないと。
「姫様!?」
ユノはエルフィスの腕を掴もうとしたが、届かなかった。
何故なら見えない壁が張られていたからだ。
「水環!」
エルフィスは球形の水の弾丸をいつくか作り出し、高速で『奴』へと放ち、弾丸は水環へ変形し、水を電気分解させ、水素爆発で『奴』を仕留めた。
エルフィスは『奴』へと近付いた。
「紳崎空星、妾はこの世で汝の輪廻を許可しておらぬ。あの馬鹿女神は汝に天界の力を全て与えこの世に輪廻させた。もう、取り返しのつかん事じゃ。妾が人間を殺す訳にもいかん。ここに生まれ落ちたならば生きるが良い。だが、世で生きるのに条件を付けよう。」
『奴』は立ち上がり、エルフィスの頬に手を当てた。
「お前を生かす代わり、妾の力を返してもらう。」
『サティリアンテジア』はエルフィスに与えた自分の力を抜き取った。
「っ......!?」
『サティリアンテジア』は優しくエルフィスの頬を手で包み込んでいるが、エルフィスの身体には激痛が走っていた。その痛みは脳にまで刺激され、エルフィスはやがて意識を失った。
「この世の創世神を崇拝せよ。Τα ξαναλέμε.」
その頃の大陸は呪いだった。
194年 ナタリア王国
「何故、神が!!今になって現れるのだ!?」
「お父様落ち着いてください!!」
「旦那様!!駄目です!殺してはなりません!!」
貴族に神の化身となる六女が生まれた。
男は赤子が神だろうと、殺そうとした。皆は苦しみに耐え、今この国があると言うのに現れるのが遅すぎたのだ。
その赤子は泣かなかった。まるで、全てを知っているかのように。
赤子は、教会へと預けられた。
「神の化身だ!!本物だ!!やっと、現れてくださった!!」
司祭は大喜びだった。
翌日、国王が噂を聞き教会へと駆け付けた。
「陛下!!神の化身です!!教会で預からせてください!!」
「駄目だ、この子は私が預かる。この子は次期国王だ。きっと、この大陸、いや、この世界の希望となるだろう。なぁ、エルフィス。」
「あっ!いつの間に名を!!」
エルフィスが笑った。本物の人間かの様に。
「......分かりました。ですが、この子が3歳になったら引き取りに来てください。これが条件です。」
国王は真剣に考え、答えを出した。
「......分かった。3年後、引き取ろう。」
197年 ナタリア王国
「お父様!いくら何でも僕が次期国王では!?」
六歳の王太子は、国王と継承者の論争をしていた。
「すまない、レイン。だが、エルフィスを王にする事で、この世界は救われる筈だ。」
「神は僕たちを裏切ったのですよ!こんな子、殺してしまえば......!」
「レイン!!!!」
国王は怒り、レインの頬を叩いた。
「お、父様......?」
「ユノ、連れて行け。」
レインの後ろに立っていたユノ・ラウルと言う者が国王の指示に従い、レインの腕を掴み、それに抗うレインを強引に連れて行った。
「エルフィス、大丈夫だ。エルフィスを傷付ける者が居れば、私は命に代えても必ず守り抜く。だから安心してくれ、我が娘よ。」
エルフィスは国王の顔を見つめていた。
エルフィスが誕生して数年、世界では魔界異常が発生していた。魔界異常とはこの世界に現れる魔物の誕生する世界、魔界に異常が発生し、魔物が頻繁に出現している事である。
この世の民は、エルフィスの誕生と魔界異常が関係している事を予想した。
きっと魔物異常はこれより酷い状態になる。そこでエルフィスが世界を救ってくれると考えた。
200年 ナタリア王国
「ラエルお兄様!」
6歳となったエルフィスは段々と自分の兄達に興味を持ち始めた。
エルフィスにはレインの他にも兄が4人、弟が1人おり、エルフィスも含め7人兄弟である。全員母が違うのだ。そう、この国の王に妃など存在しない。子供達の母は全員奴隷だった。
「エルフィス、どうかしたのかい?」
エルフィスに爽やかな微笑みを向けたのは、ナタリア王国 第1王子 ラエル・ナタリア だ。14歳の長男である。
「あのですね、もうすぐレインお兄様の誕生日なのですが、レインお兄様はどんな物が欲しいのか聞いてほしくて......」
ラエルはエルフィスの前にしゃがみ、優しく頭を撫でた。
「エルフィスは優しいね。でも、レインなんかに構わなくてもいいんだよ?あんな奴ほっとけばいいさ。」
レインは王位継承権第1位の座をエルフィスに奪われてからは、自室に引きこもり、晩餐にも参加せず、勿論、重要な日にも出席しないのだ。ここ数年レインの顔を見たのは世話役のアルデンのみだった。
引きこもりのせいで、家族は勿論、国民さえもレインに呆れ、嫌っていた。
「でも、お兄様はお兄様だもの。私のせいであんな風になったけれど、放っておけない。」
ラエルは仕方なさそうに頷き、エルフィスを優しく抱きしめた。
「分かったよ、エルフィス。」
「ありがとうございます!ラエルお兄様!」
ラエルはエルフィスの頼みで、レインの自室前に来た。
ドアをノックするとレインの声が聞こえた。
「誰だ。」
「やぁ、レイン。久しぶり、僕だ。ラエルだ。」
ラエルの名を聞いたレインはドア越しに深いため息を吐いた。
「何の用だ。」
「君はもうすぐ誕生日だね。何か欲しい物はあるかい?」
レインは少し黙り込んだ後に、また、ため息を吐いた。
「急に何だよ。気持ち悪い......」
「いいから。」
しばらく沈黙が続き、レインはよく考え、やっと口を開いた。
「お前らが何を企んでいるかは知らないが、欲しい物は、本だな。小説とか。」
「そうかい。分かった。それじゃぁ失礼するよ。」
ラエルが去ると、レインはドアにもたれかかった。
何故、俺が今になり祝われるのか。レインには想像もつかなかった。レインは閉め切った薄暗い部屋で1人静かに泣いていた。
次の日、ラエルから情報を聞き、世話役のユノと一緒に町へ出かけた。
「姫様、絶対私から離れないでくださいね。」
「......」
エルフィスは真剣に並んでいる本を眺めた。
エルフィスは、目を細め、青い本を手に取ろうとした。
その時だった。
「あ......ごめんなさいっ......!」
エルフィスと同い年くらいの少女が、同じ本に手を伸ばした。
エルフィスの顔を見た少女は気まずそうに、手を引っ込めた。
「ううん、大丈夫、見てただけだから。貴方はこの本が欲しいの?」
茶色の艶やかなショートの髪、小顔で肌は色白く、目は赤色に輝いていた。
エルフィスはその少女に見惚れた。
「そんなにじっと見て......顔に何か付いてましたか?」
心配する少女の顔はとても可愛らしい。
ボッと顔を赤くしたエルフィスは目を逸らした。
「貴方は、えっと......エルフィス様......?」
「そうだけど......」
恥ずかしく、目を合わせられないエルフィスは戸惑っていた。
そこで、ユノが少女を見て、何かに気付いた様な表情をした。
「あれ?あんたは町1番の美少女だって噂の来召族、ルリアか?」
「へぁっ!?私そんな肩書きなんですか......?」
「らいしょーぞく?」
エルフィスには来召族が何者か分からなかった。
来召族とは何か、ユノが説明した。
来召族とは、元異世界人でこの世界の転生者の事を言う。転生者はこの世界の人間よりも何倍もの大きな魔力を持っており、特殊技や最終奥義が使えるのだ。国により厳選された12人の来召族にはこの国を守る役目があり、12騎士と呼ばれている。
「へぇーそうなんだ。」
「姫様も、もうすぐしたら学校に通うと思いますから、その時に詳しく聞いてくるといいですよ。」
数時間後、エルフィスはルリアと話しながら、3冊の本を買って帰ろうとした。
その時、『奴』は現れた。
「きゃぁぁあ!」
町の人達が恐ろしい物を見て、怯えていた。叫んでいた。
誰かが、私を呼んでいる様な気がした。
助けないと。
「姫様!?」
ユノはエルフィスの腕を掴もうとしたが、届かなかった。
何故なら見えない壁が張られていたからだ。
「水環!」
エルフィスは球形の水の弾丸をいつくか作り出し、高速で『奴』へと放ち、弾丸は水環へ変形し、水を電気分解させ、水素爆発で『奴』を仕留めた。
エルフィスは『奴』へと近付いた。
「紳崎空星、妾はこの世で汝の輪廻を許可しておらぬ。あの馬鹿女神は汝に天界の力を全て与えこの世に輪廻させた。もう、取り返しのつかん事じゃ。妾が人間を殺す訳にもいかん。ここに生まれ落ちたならば生きるが良い。だが、世で生きるのに条件を付けよう。」
『奴』は立ち上がり、エルフィスの頬に手を当てた。
「お前を生かす代わり、妾の力を返してもらう。」
『サティリアンテジア』はエルフィスに与えた自分の力を抜き取った。
「っ......!?」
『サティリアンテジア』は優しくエルフィスの頬を手で包み込んでいるが、エルフィスの身体には激痛が走っていた。その痛みは脳にまで刺激され、エルフィスはやがて意識を失った。
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