ゴミスキルでもたくさん集めればチートになるのかもしれない

兎屋亀吉

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86.3っておっぱいに似てる。ああだからパイ=3

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 とりあえず全員もう一度毛魔法で拘束した。
 指揮官の男はさっき毛魔法のこと気持ち悪いとか言ったので恥ずかしいポーズで縛ってやった。
 殺しはしないよ。
 向こうの世界でさえ盗賊が殺せなくて悩んでいるというのに。

『クソッ、ほどけ!!ほどきやがれ!!覚えてやがれよてめえ、絶対惨たらしく殺してやるからな!!』

 ああうるさい。
 さて、これから所沢に向かわなければならないんだよね。
 こちらの世界に来てからすでに24時間ほどが経過している。
 向こうの世界では約5日が経過した計算になる。
 あまりこちらに長居しすぎるのは良くないだろう。
 いつの間にかリリー姉さんがおばあちゃんになっていたらちょっと嫌だもんね。
 早いところ所沢まで行ってお嬢様のお母さんを治して異世界に帰らないとな。
 
「行こうか」

「「「お願いします」」」

 所沢まではガルーダに乗って向かう。
 お嬢様の脇を固める黒服は現在4人。
 僕とお嬢様、さらにカモフラージュ役のゴブ次郎合わせて7人。
 ガルーダ3羽に分乗して行くのがいいかもしれない。
 僕が使役しているガルーダは現在8匹。
 3羽くらい出しても余裕だね。
 本当は10匹くらい使役しようと考えていたのだけれど、ガルーダっていうのはなかなか甘えん坊な生き物らしくてやきもち焼いちゃって大変なんだよ。
 だからこれ以上増やすのは無理だ。
 今でもローテーション組むのが大変なんだよ。
 僕は今日のローテーションである3羽のガルーダを召喚した。

「グェェェェェェェッ!!」

「ギェェェェェェェッ!!」

「ピェェェェェェェッ!!」

 右からアイザック、グレゴリー、アレシアの3羽。
 オスオスメスだ。
 名付けは大変なので外国人タレント名鑑見ながら顔立ちがなんとなく似ているなと思った人の名前をそのまま貰ったり、少し変えたりして付けている。
 召喚士っていうのも大変なんだよ。
 ネーミングはセンスが出るからね。
 変な名前付けちゃうと自分はセンスないんですよって喧伝しているようなものだから。
 本当はガルーダもすべてこちらの世界でスキルの練習をさせてチート化させておきたいのだけれど、ガルーダがスキルの練習できそうな場所が日本にはあまり無いんだよね。
 けっこう無人島とかに行って探しているんだけど、21世紀の地球というのはどこに行っても人がいる。
 アフリカや中東の砂漠とかサバンナとか行けば人の居ない場所もあるんだろうけどな。
 僕はガルーダたちのふわふわの胸毛のあたりを順番に撫でていく。
 使役してからガルーダたちを丸洗いして今後も水浴びを欠かさないように命令してあるのでガルーダたちからは以前のような獣臭さは無い。
 フワフワのモフモフだ。
 突然現れた巨鳥に、黒服とお嬢様はビクビクしながら僕の方を見る。
 時間が無いので急いで乗ってもらう。
 ゴブ次郎の幻覚は完璧に僕たちの姿を隠してくれているけれど、ここは街中だ。
 さすがにガルーダ3匹をいつまでも幻惑で隠しておける場所ではない。
 僕たちはすぐにガルーダに乗り、東京の空へ舞い上がった。
 
「わぁ、綺麗……」

 お嬢様ともなれば東京の夜景なんて見慣れていると思うのだけれど、ガルーダの上から見下ろした夜の東京を見たお嬢様の目からは何か光るものが零れていた。
 童貞は見ないフリを決め込んだ。
 ハンカチも持ってないことだしね。





「お母様……」

「志乃、来てくれたのね。うれしいわ……」

 お嬢様は志乃さんっていうのか。
 それにしてもお母さんとよく似ている。
 病気で痩せて髪も多少パサついているけれど、姉妹と言われても分からないほどだ。
 こんなに大きな娘がいるとは思えないほどに綺麗な人だ。
 そしてあれだ。
 乳がでかい。
 僕は気がつくと手を合わせて拝んでいた。
 きっと僕の祈りが届くことは無いのだろう。
 しかし祈らずにはいられない。
 ずっとそこにありますように、と。
 そこでふとある可能性に気付く。
 この乳に触れることができるのではないか、という可能性に。
 僕はこの人を治療するためにここに来たんだ。
 病気さえ治れば、多少身体に触れたところで警察に突き出されはしないんじゃないのか?
 ここにいる人間には僕が何をやっているのかなんて分からないだろう。
 しかし僕の中の童貞がささやく。
 もしおっぱいに触る必要が無いことがばれたときに、病気が治ったとしても全員から軽蔑の視線を向けられるのではないか。
 そんなことになれば僕はメンタルに大きな傷を負うことになるだろう。
 そこで僕の中の童貞は気付く。
 ゴブリンだ。
 ゴブリンに憑依しておっぱいに触ればいいんじゃないか?
 もともと僕はゴブヒールを召喚してこの人の病気を治すつもりでいたんだ。
 それを僕がゴブヒールに憑依して行っても結果は変わらないはずだ。
 そしてあわよくば、ゴブヒールが勝手に暴走しておっぱいを触ってしまったことにすれば責任の大半をゴブヒールにかぶせることが可能かもしれない。
 そんな生物を召喚してしまった僕への批判も多少はあるだろうが、病気を治すためにはしょうがなかったということにして僕も謝ればきっと納得してもらえるはずだ。
 僕は完璧な作戦にごくりと喉が鳴ってしまう。
 やるっきゃねえ。
 すまんなゴブヒール、あとで君の好きなビールとファ〇チキを買ってきてあげよう。
 
「すみませんが、今から眷属を召喚してトランス状態に入ります。見たことのない生物が出てきますけれど驚かないでください。あと僕は意識がなくなりますので眷属が暴走してしまった場合は僕の肩を強く叩いてください。皆さんを傷つけるようなことは絶対にありませんが、多少はアレかもしれません」

「アレ?」

「アレはアレです。とにかく僕は集中します。話しかけないでください」

「はぁ……」

 僕は病室のソファーに横たわり、傍らにゴブヒールを召喚する。
 そしてゴブヒールに憑依し、お嬢様のお母さんに向かってぺたぺたと歩く。
 皆が固唾を呑んで見守っているのが分かる。
 そして僕は、お嬢様のお母さんの胸に顔をうずめた。
 

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