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11.武器作成
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初めての森でものすごい称号とスキルを持った化け物みたいな魔物に出会った俺だったが、この世界の森というところはあんなのがウロウロしているような場所ではない。
魔力値100を超える魔獣が生息しているのは、もっと森の奥深く。
森の浅い場所は頻繁に入ってくる人間を嫌ってか、あまり魔獣や野生動物はいない。
森の入り口付近であんな化け物に出会ってしまったのは不運な事故だったというわけだ。
あれ以来魔獣にすら出会っていない。
見かけるのは全て魔力値20から30付近の群れからはぐれたイノシシや鹿ばかりだ。
見かけた動物には矢を射かけ、倒せればアイテムボックスに入れる。
1発でも反撃を受ければ分身が消える。
そんな戦いをここ2週間ほどはずっと続けていた。
俺の魔力値は12なだけあって、格上の動物を狩ることによって馬鹿みたいに上がった。
この2週間で上がった数値は冒険者や騎士などの魔獣を毎日狩るような職業の人が1年かけて上がるという5という数値を軽く超え、8に達した。
12から8上がって20というのが今の俺の魔力値だ。
魔力値の恩恵はすさまじく、単純な身体能力だけでも魔力値12だった頃の倍はあるのではないかと思う。
少なくとも垂直飛びや反復横跳びの記録は倍くらいにまで上がっている。
俺はこの世界の人間の身体能力をずいぶんと低く見積もっていたのかもしれない。
8上がって倍になるのであれば、この世界の人間の平均的な身体能力はあちらの世界の4倍では済まないだろう。
はやく平均値に追いつかないと、いざというときに全く対抗できる気がしない。
身体能力でこの世界の人間に追いつくのはいつになるのか分からない以上は、固有スキルやスキル、魔法で対抗するしかない。
最近は森での狩りにも慣れて本体の脳みそのリソースを使うまでもなくなってきているので、本体はスキルや魔法の訓練に費やしている。
その甲斐もあってか、ついに俺は地魔法スキルを取得することに成功した。
触媒と魔法陣は必要なくなり、詠唱だけで魔法を発動できるようになった。
魔力値が上がったことが、魔法の発動にもなにかしらの影響を与えたのかもしれない。
魔力値12だった頃よりも心なしか魔法がうまく操れるようになった気がする。
魔力値の低さからくる魔法の断続感が少なくなったことも魔法が使いやすくなった要因のひとつだろう。
金属加工の精度もどんどん良くなってきているし、そろそろ自分の武器のひとつでも作ってみてもいいかもしれない。
まだ銃のような精密機械は無理だけれど、普段使っている短剣くらいなら作れるはずだ。
前々から短剣の切れ味には不満を持っていた。
武器屋で買った量産品の短剣だからかもしれないが、あちらの世界ではちょっと見たことのないような切れ味の悪さだ。
俺が動画サイトを見てずっと訓練してきたナイフ戦闘術は、手に持ったナイフがよく切れることを前提とされていた。
最低でも押しつけて引くか押すかすれば普通に切れるくらいの切れ味がなければ話にならない。
今使っている短剣は強く押しつけて刃を擦りつけてやっと切れる。
ノコギリと同じジャンルの武器なのかと思ったくらいだ。
このなまくらを使おうと思ったら突くしかない。
ナイフの多彩な動きがほとんど死んでしまうのだ。
そもそも俺が動画サイトを見て一生懸命練習したのはほとんどが対人戦の動きだ。
獣を相手にしたナイフ技術というのはネタ動画くらいしかなかった。
そのネタ動画が一番役に立っているこの状況だ。
武器がなまくらというのは非常にまずい。
せめて武器だけでもいい物を使わなくては。
そんなわけで、今日は分身を森に狩りに行かせることなく宿屋で生産作業だ。
分身の操作をすべて切断し、昏睡状態にする。
その脳のリソースをすべて本体に使い、魔法的感覚を研ぎ澄ます。
実際に、分身の脳のリソースを本体に割けば金属加工の精度が高まるのも確認済みだ。
その状態で金属加工の練習をすれば、金属加工の訓練の効率が上がることも分かっている。
それが分かってからは毎日の練習で目に見えるほどの上達が見られるようになった。
今の俺ならば、分身の脳みそも使えば本職の鍛冶職人と同じくらいの仕事ができるだろう。
自分の命を預ける武器を作ることに不足はない。
俺は鋼材を用意する。
自分の武器を作るときのために、様々な金属を配合して作っておいた合金だ。
合金を作るうえで、一番気を使ったのは炭素をどれだけ配合するかだ。
炭素は加えすぎると脆くなる。
切れ味と脆さのバランスこそが最も気を使うべき場所だ。
あとは腐食に強くするためにクロムを配合した。
クロムを13パーセント以上含んだ合金をステンレスというが、この合金に含まれるクロムの割合は10パーセント前後なのでステンレスではない。
そんな俺だけの最強の金属みたいなノリで合金を作ったが、素人の仕事なので配合のバランスにはまだまだアラがあることだろう。
合金の性能は武器にしてみなければ分からないことも多い。
使ってみて初めて、本当のバランスが分かる。
『鋼材よ、形を変えよ』
詠唱破棄スキルはまだ取得できていないので、詠唱だけはしなくてはならない。
魔法の発動により鋼材はにょろにょろと形を変え、俺の理想とする短剣の形になっていく。
形は今まで使っていたものと同じような諸刃のダガーナイフ。
日本ではとある通り魔事件があってから所持を禁止された形だが、やはり生き物を殺傷せしめるには適した形だ。
特に分厚い毛皮を持つ動物を刺し殺すとなれば少しでも切っ先を鋭くする必要がある。
刀身の長さは22センチ。
そのくらいなければ動物の分厚い皮下脂肪を突き通せない。
ヒルトは両側に1センチほど出っ張らせる。
グリップは後で魔獣の素材を加工して作るとして、目釘穴を開けておく。
グリップエンドは滑ってすっぽ抜けし辛いように少し出っ張らせるが、逆手への持ち替えもしやすいようにあまりゴテゴテしないようにする。
森の中で使うことも考えて光の反射を抑えるために刀身の表面には塗料でコーティングする。
色はマッドブラックだ。
最後に昆虫型魔獣の甲殻だという素材を取り出し、握りやすい形に魔法で変形させていく。
目釘を入れれば俺の理想の短剣、完成だ。
刃は鋭く、触れただけで切れてしまいそうな雰囲気がある。
昨日まで使っていたなまくらとは大違いだ。
出来上がった短剣を軽く振ってみる。
握ってみながら微調整しただけあり、魔獣素材のグリップは俺の手に吸い付くように馴染む。
そもそも獣を狩るために最適化されていない俺のナイフ戦闘術だが、これならなんとかイノシシくらいには勝てるかもしれない。
早速森に行って試してみることにしよう。
俺は分身を一度消し、短剣を持った状態で再度分身を生み出す。
分身は本体とアイテムボックスの中身を共有することができるが、アイテムボックスから出したものは分身が消えるとその場に残されてしまう。
一度それで森に短槍が取り残されてしまってもう一度分身を出して取りに行ったことがある。
そのときは運よく誰も拾わなかったものの、森に忘れた武器なんて拾ったら基本その人のものだ。
短槍は店で買った既製品なのでそれほど惜しくもなかったが、自分で作ったこの短剣が他人に拾われたら面倒なことになる。
短剣はまた作ればいいのだが、合金のデータを取られるのがあまりうれしくない。
色々な金属を混ぜ合わせて都合のいい金属を作り出す合金の技術は、この世界ではあまり進んでいない分野だ。
こちらの世界には魔法がある。
だからこちらの世界の人たちは魔法でなんでもやろうとしてしまう。
あちらの世界の人が色々な金属を混ぜ合わせることで作り出そうとした黄金を、こちらの世界の人たちは魔法で作ろうとした。
その途上で生まれたのがミスリルやオリハルコンといった魔法金属だ。
こちらの世界の金属工学はあちらとは全く違った進化を遂げてしまっているのだ。
合金で作った製品を落とさないように気を付けなければならない。
スキルによってコピーされた短剣を持たせ、俺は分身を送り出した。
魔力値100を超える魔獣が生息しているのは、もっと森の奥深く。
森の浅い場所は頻繁に入ってくる人間を嫌ってか、あまり魔獣や野生動物はいない。
森の入り口付近であんな化け物に出会ってしまったのは不運な事故だったというわけだ。
あれ以来魔獣にすら出会っていない。
見かけるのは全て魔力値20から30付近の群れからはぐれたイノシシや鹿ばかりだ。
見かけた動物には矢を射かけ、倒せればアイテムボックスに入れる。
1発でも反撃を受ければ分身が消える。
そんな戦いをここ2週間ほどはずっと続けていた。
俺の魔力値は12なだけあって、格上の動物を狩ることによって馬鹿みたいに上がった。
この2週間で上がった数値は冒険者や騎士などの魔獣を毎日狩るような職業の人が1年かけて上がるという5という数値を軽く超え、8に達した。
12から8上がって20というのが今の俺の魔力値だ。
魔力値の恩恵はすさまじく、単純な身体能力だけでも魔力値12だった頃の倍はあるのではないかと思う。
少なくとも垂直飛びや反復横跳びの記録は倍くらいにまで上がっている。
俺はこの世界の人間の身体能力をずいぶんと低く見積もっていたのかもしれない。
8上がって倍になるのであれば、この世界の人間の平均的な身体能力はあちらの世界の4倍では済まないだろう。
はやく平均値に追いつかないと、いざというときに全く対抗できる気がしない。
身体能力でこの世界の人間に追いつくのはいつになるのか分からない以上は、固有スキルやスキル、魔法で対抗するしかない。
最近は森での狩りにも慣れて本体の脳みそのリソースを使うまでもなくなってきているので、本体はスキルや魔法の訓練に費やしている。
その甲斐もあってか、ついに俺は地魔法スキルを取得することに成功した。
触媒と魔法陣は必要なくなり、詠唱だけで魔法を発動できるようになった。
魔力値が上がったことが、魔法の発動にもなにかしらの影響を与えたのかもしれない。
魔力値12だった頃よりも心なしか魔法がうまく操れるようになった気がする。
魔力値の低さからくる魔法の断続感が少なくなったことも魔法が使いやすくなった要因のひとつだろう。
金属加工の精度もどんどん良くなってきているし、そろそろ自分の武器のひとつでも作ってみてもいいかもしれない。
まだ銃のような精密機械は無理だけれど、普段使っている短剣くらいなら作れるはずだ。
前々から短剣の切れ味には不満を持っていた。
武器屋で買った量産品の短剣だからかもしれないが、あちらの世界ではちょっと見たことのないような切れ味の悪さだ。
俺が動画サイトを見てずっと訓練してきたナイフ戦闘術は、手に持ったナイフがよく切れることを前提とされていた。
最低でも押しつけて引くか押すかすれば普通に切れるくらいの切れ味がなければ話にならない。
今使っている短剣は強く押しつけて刃を擦りつけてやっと切れる。
ノコギリと同じジャンルの武器なのかと思ったくらいだ。
このなまくらを使おうと思ったら突くしかない。
ナイフの多彩な動きがほとんど死んでしまうのだ。
そもそも俺が動画サイトを見て一生懸命練習したのはほとんどが対人戦の動きだ。
獣を相手にしたナイフ技術というのはネタ動画くらいしかなかった。
そのネタ動画が一番役に立っているこの状況だ。
武器がなまくらというのは非常にまずい。
せめて武器だけでもいい物を使わなくては。
そんなわけで、今日は分身を森に狩りに行かせることなく宿屋で生産作業だ。
分身の操作をすべて切断し、昏睡状態にする。
その脳のリソースをすべて本体に使い、魔法的感覚を研ぎ澄ます。
実際に、分身の脳のリソースを本体に割けば金属加工の精度が高まるのも確認済みだ。
その状態で金属加工の練習をすれば、金属加工の訓練の効率が上がることも分かっている。
それが分かってからは毎日の練習で目に見えるほどの上達が見られるようになった。
今の俺ならば、分身の脳みそも使えば本職の鍛冶職人と同じくらいの仕事ができるだろう。
自分の命を預ける武器を作ることに不足はない。
俺は鋼材を用意する。
自分の武器を作るときのために、様々な金属を配合して作っておいた合金だ。
合金を作るうえで、一番気を使ったのは炭素をどれだけ配合するかだ。
炭素は加えすぎると脆くなる。
切れ味と脆さのバランスこそが最も気を使うべき場所だ。
あとは腐食に強くするためにクロムを配合した。
クロムを13パーセント以上含んだ合金をステンレスというが、この合金に含まれるクロムの割合は10パーセント前後なのでステンレスではない。
そんな俺だけの最強の金属みたいなノリで合金を作ったが、素人の仕事なので配合のバランスにはまだまだアラがあることだろう。
合金の性能は武器にしてみなければ分からないことも多い。
使ってみて初めて、本当のバランスが分かる。
『鋼材よ、形を変えよ』
詠唱破棄スキルはまだ取得できていないので、詠唱だけはしなくてはならない。
魔法の発動により鋼材はにょろにょろと形を変え、俺の理想とする短剣の形になっていく。
形は今まで使っていたものと同じような諸刃のダガーナイフ。
日本ではとある通り魔事件があってから所持を禁止された形だが、やはり生き物を殺傷せしめるには適した形だ。
特に分厚い毛皮を持つ動物を刺し殺すとなれば少しでも切っ先を鋭くする必要がある。
刀身の長さは22センチ。
そのくらいなければ動物の分厚い皮下脂肪を突き通せない。
ヒルトは両側に1センチほど出っ張らせる。
グリップは後で魔獣の素材を加工して作るとして、目釘穴を開けておく。
グリップエンドは滑ってすっぽ抜けし辛いように少し出っ張らせるが、逆手への持ち替えもしやすいようにあまりゴテゴテしないようにする。
森の中で使うことも考えて光の反射を抑えるために刀身の表面には塗料でコーティングする。
色はマッドブラックだ。
最後に昆虫型魔獣の甲殻だという素材を取り出し、握りやすい形に魔法で変形させていく。
目釘を入れれば俺の理想の短剣、完成だ。
刃は鋭く、触れただけで切れてしまいそうな雰囲気がある。
昨日まで使っていたなまくらとは大違いだ。
出来上がった短剣を軽く振ってみる。
握ってみながら微調整しただけあり、魔獣素材のグリップは俺の手に吸い付くように馴染む。
そもそも獣を狩るために最適化されていない俺のナイフ戦闘術だが、これならなんとかイノシシくらいには勝てるかもしれない。
早速森に行って試してみることにしよう。
俺は分身を一度消し、短剣を持った状態で再度分身を生み出す。
分身は本体とアイテムボックスの中身を共有することができるが、アイテムボックスから出したものは分身が消えるとその場に残されてしまう。
一度それで森に短槍が取り残されてしまってもう一度分身を出して取りに行ったことがある。
そのときは運よく誰も拾わなかったものの、森に忘れた武器なんて拾ったら基本その人のものだ。
短槍は店で買った既製品なのでそれほど惜しくもなかったが、自分で作ったこの短剣が他人に拾われたら面倒なことになる。
短剣はまた作ればいいのだが、合金のデータを取られるのがあまりうれしくない。
色々な金属を混ぜ合わせて都合のいい金属を作り出す合金の技術は、この世界ではあまり進んでいない分野だ。
こちらの世界には魔法がある。
だからこちらの世界の人たちは魔法でなんでもやろうとしてしまう。
あちらの世界の人が色々な金属を混ぜ合わせることで作り出そうとした黄金を、こちらの世界の人たちは魔法で作ろうとした。
その途上で生まれたのがミスリルやオリハルコンといった魔法金属だ。
こちらの世界の金属工学はあちらとは全く違った進化を遂げてしまっているのだ。
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