23 / 29
22.ハンドガン
しおりを挟む
消音の魔道具はオーダーメイドで三日ほどで作ってもらうことができた。
代金は大銀貨3枚。
大銀貨は大体銀貨10枚くらいの価値がある硬貨だ。
つまり魔道具の価格は30万円くらいということだ。
やはりオーダーメイドの魔道具は高いな。
しかし金をかけただけあって俺の要望がかなり組み込まれ、なるべく小規模かつコンパクトな魔道具となっている。
本体のサイズは100円玉くらいの大きさで、消音の効果範囲は半径40センチ。
アンチマテリアルライフルの銃身は80センチ弱だから真ん中あたりに組み込めば十分に発砲音を消すことができる。
固有スキルについても、最近になって3人目の分身が出せるようになった。
自分の魔力値が50を超えたあたりで突然属性魔法スキルが芽生えたりスキルが成長したりしたことから、魔力値とスキルは密接に関わっているのかもしれない。
スキルを使うにも魔力を消費するから、新たなスキルを手に入れたり既存のスキルを成長させるためには魔力値に余裕が必要だというのが俺の推論だ。
実際魔力値が高い人は強いスキルをいっぱい持っている。
きっと本人の努力もあるのだろうが、魔力値が高ければその努力が実力に結び付きやすいということなのだろう。
魔力値を上げるということがスキルや魔法などすべてに繋がるのならば、ひたすら格上を狩って魔力値を上げるだけのこと。
まだ魔力値100越えの魔獣にアンチマテリアルライフルを試してはいないが、魔力値80や90の魔獣には通用していた。
今日までの狩りでは、すべて一撃で魔力を内包したその分厚い皮下脂肪と筋肉の鎧を打ち破り仕留めることに成功している。
弾丸が貫通していることから、もう少し固い獲物であっても狩れるのではないかと思っている。
ただ、魔力値100という数字にも何か壁的なものがあるのではないかとも思う。
魔力値50を超えたら野生動物が劇的に強くなったのだ、100を越えたらまた別次元とかがあってもおかしくはない。
肉食獣殺しの化け物鹿にアンチマテリアルライフルの弾が当たるイメージが全く思い浮かばないからなのかもしれないがな。
トラウマを撃ち破るのはなかなか難しそうだ。
虎発見。
体長250センチと仮定して、距離800メートル弱。
魔力値89か、いける。
俺は観測手役の分身の覗きこむ望遠鏡に映る虎を見てそう判断した。
俺が固有スキルによって生み出す分身はすべて本体を通して感覚を共有している。
それゆえに声に出して情報を伝えることなく行動に移すことができる。
俺は狙撃手役の分身に虎を照準させながらも、回収役の分身を虎の近くまで走らせる。
すべての分身が一つの意思によって俺の手足のように動いているからこそこのようなことができる。
この世界には通信の魔道具というものも存在しているが、いちいち通信で情報のやり取りをしてから動くのとは初動の早さに天と地ほどの差がある。
このまま分身がどんどん増えて小隊規模や中隊規模になっていったら最強の軍隊ができるかもな。
軍隊の理想は小魚の群れのように一つの意思の元に郡体となることだ。
俺の分身は文字通り意思は一つ。
理想の動きをする軍隊になることだろう。
そのためにも、あの虎を仕留めてまた俺の魔力値の糧となってもらうとしよう。
回収役の分身が配置に付き、すぐさま狙撃手役の分身が銃の引き金を引く。
発砲の反動によって狙撃手役の分身はすぐに消えてしまった。
消音の魔道具のおかげで発砲音はせず、音速を超えた弾丸が空気の壁を突き抜ける僅かな音だけが観測手役の耳に届く。
観測手役の覗きこむ双眼鏡に、胴体を撃ち抜かれて悶絶する虎が映った。
「ちっ、仕留め切れなかったか」
急所を外したか、何か死に難くなるようなスキルでも持っていたのかもしれない。
幸運ってスキルが怪しいな。
俺も欲しい。
だが幸運なんて絶対後天的に手に入れることはできなさそうなスキルだ。
諦めるか。
俺は傍らに置かれたアンチマテリアルライフルを取り出し、手早く照準を合わせていく。
分身と一緒にアンチマテリアルライフルも消えてしまうから次弾を放つには一から照準を合わせる必要がある。
このへんが少し面倒だな。
だが分身にアイテムボックスからオリジナルのアンチマテリアルライフルを取り出させて狙撃すると何かのアクシデントで分身がすべて消されたときに森に銃だけが取り残されることになる。
そういった事態を避けるためにも銃は本体が装備した状態で固有スキルを使用し、コピーしたものを使う必要があった。
やっぱりもう1体分身が欲しい。
仕留め切れなかったときに素早く次弾を放つことのできる狙撃手Ⅱ役の分身が欲しいところ。
分身は何人いても足りないと思ってしまっていかんね。
俺は静かに引き金を引いた。
これで観測手役の分身も消えた。
生死の確認は回収役にさせるしかない。
獲物から200メートルほど離れた場所にギリースーツを着て潜んでいた回収役の分身が双眼鏡を覗きこむ。
2発の弾丸を胴体に食らった虎はピクリとも動かない。
魔獣は生命力も高いから油断はできない。
特にこいつは超ラッキーな奴だからな。
また急所を外されている可能性がある。
俺は回収役を獲物に近づかせる。
手には町での護身用に最近作ったハンドガン。
ハンドガンの反動ならば分身が消えないことは実験によって検証済みだ。
弾は9×19ミリ通常弾。
獣相手に使うならばホローポイント弾という非貫通性の凶悪な弾のほうがいいかと思ってそれも用意したのだが、どうやら魔獣に9ミリ程度の弾丸はそもそも体表を貫通することができないようだ。
体内に弾が入り込めないのならばホローポイントも通常弾もそれほど関係はない。
空気抵抗の関係で通常弾のほうがいいくらいだ。
何度か検証を行なったのだが、9ミリの弾で体表を貫通することができるのは魔力値60代前半くらいまでだ。
魔力値が高くて貫通できなくても、ダメージが入らないというわけではないようなので護身用としてはこんなものだろう。
俺はハンドガンを両手で構え、虎にゆっくりと近づいた。
あまり時間をかけるわけにもいかないから慎重かつ大胆にだ。
消音の魔道具のおかげで発砲音はなんとかなったが、血の匂いでも魔獣は寄ってくる。
俺はハンドガンを虎の頭に向かって発砲した。
これにも30万円かけて消音の魔道具を組み込んでいるために発砲音はしない。
「グルァァァァッ!!」
「ちっ、まだ息があるのかよ」
頭に弾丸を受けた虎は最後の力を振り絞ってこちらに牙をむく。
俺は柔らかそうな口の中に向けてハンドガンを撃ちまくった。
「グルル……」
ハンドガンの弾数は15発。
足元に転がる薬きょうの数も15個。
弾切れだ。
虎はすでにぐったりしているが俺は油断せずに弾倉を替え、スライドを戻す。
セミオートのハンドガンはこれだけで薬室に新しい弾が装填される。
俺は慎重に虎の毛皮に触れ、アイテムボックスに収納した。
入ったということは死んだということだ。
「はぁ、疲れた」
俺はいつものように回収役の分身を消し、宿屋で起き上がる。
まったく、狩りっていうのは分身であっても気を張りっぱなしで疲れる。
だが分身だからといって死なないから平気だと気を緩めればそれが癖になり、本体で行動するときにもその甘えが出てしまう可能性もある。
本体は格上の攻撃なんぞ一撃でも受ければ死んでしまうのだ。
気をつけなければならない。
代金は大銀貨3枚。
大銀貨は大体銀貨10枚くらいの価値がある硬貨だ。
つまり魔道具の価格は30万円くらいということだ。
やはりオーダーメイドの魔道具は高いな。
しかし金をかけただけあって俺の要望がかなり組み込まれ、なるべく小規模かつコンパクトな魔道具となっている。
本体のサイズは100円玉くらいの大きさで、消音の効果範囲は半径40センチ。
アンチマテリアルライフルの銃身は80センチ弱だから真ん中あたりに組み込めば十分に発砲音を消すことができる。
固有スキルについても、最近になって3人目の分身が出せるようになった。
自分の魔力値が50を超えたあたりで突然属性魔法スキルが芽生えたりスキルが成長したりしたことから、魔力値とスキルは密接に関わっているのかもしれない。
スキルを使うにも魔力を消費するから、新たなスキルを手に入れたり既存のスキルを成長させるためには魔力値に余裕が必要だというのが俺の推論だ。
実際魔力値が高い人は強いスキルをいっぱい持っている。
きっと本人の努力もあるのだろうが、魔力値が高ければその努力が実力に結び付きやすいということなのだろう。
魔力値を上げるということがスキルや魔法などすべてに繋がるのならば、ひたすら格上を狩って魔力値を上げるだけのこと。
まだ魔力値100越えの魔獣にアンチマテリアルライフルを試してはいないが、魔力値80や90の魔獣には通用していた。
今日までの狩りでは、すべて一撃で魔力を内包したその分厚い皮下脂肪と筋肉の鎧を打ち破り仕留めることに成功している。
弾丸が貫通していることから、もう少し固い獲物であっても狩れるのではないかと思っている。
ただ、魔力値100という数字にも何か壁的なものがあるのではないかとも思う。
魔力値50を超えたら野生動物が劇的に強くなったのだ、100を越えたらまた別次元とかがあってもおかしくはない。
肉食獣殺しの化け物鹿にアンチマテリアルライフルの弾が当たるイメージが全く思い浮かばないからなのかもしれないがな。
トラウマを撃ち破るのはなかなか難しそうだ。
虎発見。
体長250センチと仮定して、距離800メートル弱。
魔力値89か、いける。
俺は観測手役の分身の覗きこむ望遠鏡に映る虎を見てそう判断した。
俺が固有スキルによって生み出す分身はすべて本体を通して感覚を共有している。
それゆえに声に出して情報を伝えることなく行動に移すことができる。
俺は狙撃手役の分身に虎を照準させながらも、回収役の分身を虎の近くまで走らせる。
すべての分身が一つの意思によって俺の手足のように動いているからこそこのようなことができる。
この世界には通信の魔道具というものも存在しているが、いちいち通信で情報のやり取りをしてから動くのとは初動の早さに天と地ほどの差がある。
このまま分身がどんどん増えて小隊規模や中隊規模になっていったら最強の軍隊ができるかもな。
軍隊の理想は小魚の群れのように一つの意思の元に郡体となることだ。
俺の分身は文字通り意思は一つ。
理想の動きをする軍隊になることだろう。
そのためにも、あの虎を仕留めてまた俺の魔力値の糧となってもらうとしよう。
回収役の分身が配置に付き、すぐさま狙撃手役の分身が銃の引き金を引く。
発砲の反動によって狙撃手役の分身はすぐに消えてしまった。
消音の魔道具のおかげで発砲音はせず、音速を超えた弾丸が空気の壁を突き抜ける僅かな音だけが観測手役の耳に届く。
観測手役の覗きこむ双眼鏡に、胴体を撃ち抜かれて悶絶する虎が映った。
「ちっ、仕留め切れなかったか」
急所を外したか、何か死に難くなるようなスキルでも持っていたのかもしれない。
幸運ってスキルが怪しいな。
俺も欲しい。
だが幸運なんて絶対後天的に手に入れることはできなさそうなスキルだ。
諦めるか。
俺は傍らに置かれたアンチマテリアルライフルを取り出し、手早く照準を合わせていく。
分身と一緒にアンチマテリアルライフルも消えてしまうから次弾を放つには一から照準を合わせる必要がある。
このへんが少し面倒だな。
だが分身にアイテムボックスからオリジナルのアンチマテリアルライフルを取り出させて狙撃すると何かのアクシデントで分身がすべて消されたときに森に銃だけが取り残されることになる。
そういった事態を避けるためにも銃は本体が装備した状態で固有スキルを使用し、コピーしたものを使う必要があった。
やっぱりもう1体分身が欲しい。
仕留め切れなかったときに素早く次弾を放つことのできる狙撃手Ⅱ役の分身が欲しいところ。
分身は何人いても足りないと思ってしまっていかんね。
俺は静かに引き金を引いた。
これで観測手役の分身も消えた。
生死の確認は回収役にさせるしかない。
獲物から200メートルほど離れた場所にギリースーツを着て潜んでいた回収役の分身が双眼鏡を覗きこむ。
2発の弾丸を胴体に食らった虎はピクリとも動かない。
魔獣は生命力も高いから油断はできない。
特にこいつは超ラッキーな奴だからな。
また急所を外されている可能性がある。
俺は回収役を獲物に近づかせる。
手には町での護身用に最近作ったハンドガン。
ハンドガンの反動ならば分身が消えないことは実験によって検証済みだ。
弾は9×19ミリ通常弾。
獣相手に使うならばホローポイント弾という非貫通性の凶悪な弾のほうがいいかと思ってそれも用意したのだが、どうやら魔獣に9ミリ程度の弾丸はそもそも体表を貫通することができないようだ。
体内に弾が入り込めないのならばホローポイントも通常弾もそれほど関係はない。
空気抵抗の関係で通常弾のほうがいいくらいだ。
何度か検証を行なったのだが、9ミリの弾で体表を貫通することができるのは魔力値60代前半くらいまでだ。
魔力値が高くて貫通できなくても、ダメージが入らないというわけではないようなので護身用としてはこんなものだろう。
俺はハンドガンを両手で構え、虎にゆっくりと近づいた。
あまり時間をかけるわけにもいかないから慎重かつ大胆にだ。
消音の魔道具のおかげで発砲音はなんとかなったが、血の匂いでも魔獣は寄ってくる。
俺はハンドガンを虎の頭に向かって発砲した。
これにも30万円かけて消音の魔道具を組み込んでいるために発砲音はしない。
「グルァァァァッ!!」
「ちっ、まだ息があるのかよ」
頭に弾丸を受けた虎は最後の力を振り絞ってこちらに牙をむく。
俺は柔らかそうな口の中に向けてハンドガンを撃ちまくった。
「グルル……」
ハンドガンの弾数は15発。
足元に転がる薬きょうの数も15個。
弾切れだ。
虎はすでにぐったりしているが俺は油断せずに弾倉を替え、スライドを戻す。
セミオートのハンドガンはこれだけで薬室に新しい弾が装填される。
俺は慎重に虎の毛皮に触れ、アイテムボックスに収納した。
入ったということは死んだということだ。
「はぁ、疲れた」
俺はいつものように回収役の分身を消し、宿屋で起き上がる。
まったく、狩りっていうのは分身であっても気を張りっぱなしで疲れる。
だが分身だからといって死なないから平気だと気を緩めればそれが癖になり、本体で行動するときにもその甘えが出てしまう可能性もある。
本体は格上の攻撃なんぞ一撃でも受ければ死んでしまうのだ。
気をつけなければならない。
10
あなたにおすすめの小説
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
貧弱の英雄
カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。
貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。
自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる――
※修正要請のコメントは対処後に削除します。
二度目の勇者は救わない
銀猫
ファンタジー
異世界に呼び出された勇者星谷瞬は死闘の果てに世界を救い、召喚した王国に裏切られ殺された。
しかし、殺されたはずの殺されたはずの星谷瞬は、何故か元の世界の自室で目が覚める。
それから一年。人を信じられなくなり、クラスから浮いていた瞬はクラスメイトごと異世界に飛ばされる。飛ばされた先は、かつて瞬が救った200年後の世界だった。
復讐相手もいない世界で思わぬ二度目を得た瞬は、この世界で何を見て何を成すのか?
昔なろうで投稿していたものになります。
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる