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改稿版
14.奴隷
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大森林中層。
今日はこの間狩り損ねたシャドウヴァイパーを狩りに来た。
地竜を倒したことにより冒険者ランクは無事Cに上がったために、もうギルド職員に頼み込まなくてもCランクの依頼が受けられるようになった。
地竜はAランクの魔物なのだけれど、飛び級でAやBというわけにはいかないみたいだ。
地道にランクを上げていくしかないみたいだね。
シャドウヴァイパーを狩りまくって、なるべく早くBランクになりたいものだ。
俺は木の上に短距離転移して獲物を探していく。
空間探知の魔法は魔石の消費量が多くて使い辛い。
だから省エネな探知用の魔法を作ってきた。
一から作るというのはめんどくさかったので、空間探知をダウングレードした感じの魔法になったけれども。
一定空間内のすべてを把握するという空間探知の、すべての部分をかなり限定的にしてみた。
探知するのは一定以上の大きさを持つ生物と魔石を持つ生物のみ。
具体的には人間と魔物、大型の野生動物のみだ。
魔物と動物の違いは体内に魔石を持っているかどうか。
小さな生き物でも、魔石を持つ魔物の中には危険な生き物も多い。
なので身体の小さな魔物も逃さないように、魔石を持つ生き物はすべて探知できるように設定した。
こんなことがタブレットを適当にいじるだけでできるのはとても凄いことだと思う。
おじいさんに今度また会ったら、もう一度モ〇バーガーでも奢ってあげないといけないな。
魔法を発動すると、一定空間内の様子が頭に思い浮かぶ。
シャドウヴァイパーっぽい長細い大きな敵影を捕らえた。
俺はアイテムボックスからライフル銃を取り出し、シャドウヴァイパーがいる方向に構える。
木の上だと手がぶれて狙いが定まらないな。
ガンショップの怪しげな日本語を話す店員に撃ち方や基本姿勢などのレクチャーは受けたのだけれど、こんな不安定な足場の場所から撃つようなやり方は聞いていない。
何か良い方法は無いものか。
俺は自分に合うベストなポジションを探すが、なかなか無いな。
しょうがなく、空中に四方結界を張りその上に腹ばいになる。
四方結界は省エネな魔法ではあるが、それでも小魔石5個は消費する。
コストをかけないようにと銃を買ってきたのに、違うところでコストがかかるとは思った通りにはいかないものだ。
俺はついでに消音結界を張った。
空間内のあらゆる音を吸収する結界だ。
これで銃声も気にならないだろう。
俺は教わった通りにスコープの倍率をいじり、ボルトハンドルを引く。
この銃はボルトアクションと呼ばれるこの動作が必要なんだ。
いちいちガチャガチャ引かないといけないからめんどうだけど、ガンショップの店員がボルトアクションにしておけと言うからそのとおり買った。
ボルトハンドルを戻しながら中指で引き金を引くとかいう速射テクニックも教えてくれたけど、あれ本人もできるのかな。
俺にはできなさそうだからゆっくり一発ずつ撃つよ。
耳あてをして、ゴーグルをはめる。
安全装置を外し、引き金を引いた。
腹に響く轟音と衝撃。
消音結界の外には聞こえていないはずなので大丈夫だ。
スコープを覗いて命中したか確認する。
元気ににょろにょろ動き回る大きな蛇の姿がそこには映されていた。
どこにも怪我をした様子は無い。
外れたな。
ここからあそこまで400メートル以上離れているから仕方が無い。
素人がいきなり当たるわけなかったんだ。
俺はボルトハンドルを引き、薬きょうを排出。
次弾を装填する。
ちょっとずるしよう。
銃口の先にワームホールを発動。
出口はシャドウヴァイパーの右目。
俺は引き金を引いた。
当然だが、当たった。
シャドウヴァイパーは倒れ、動かなくなった。
なんか倒したのに負けた気分だ。
俺はシャドウヴァイパーの死体をアイテムボックスに収納して町に戻った。
奴隷。
売り買いされる人間。
あちらの世界でもおおっぴらにはできないマーケットではまだ売られているという話だ。
途上国の中には恥ずかしげもなくおおっぴらに売り買いしている国もあるそうだが。
そんな奴隷という商品を満載にした馬車が、街道の途中で横倒しになっていた。
この度あちらの世界でモモンガスーツなるものを手に入れたので、優雅に空の散歩などしていたら偶然にも発見してしまったのだ。
馬車にはゴブリンが群がっていて、今にもエロゲみたいなことが始まってしまいそうだ。
馬車の主はどこかに逃げてしまったようで、見当たらない。
護衛と思しき男が3人、すでに物言わぬ死体となって横たわっている。
あんなにたくさんの奴隷を乗せた馬車に、護衛がたったの3人とは馬車の主はずいぶんとケチな人物なようだ。
このままエロゲ展開を眺めているのも人道に反するので、しょうがなく助けに入る。
モモンガスーツをアイテムボックスに仕舞い、拳銃を取り出す。
ガンショップの店員からジャングルで使うならサプレッサーを付けろと言われてその通り買ったはいいけれど、あの店員は俺が何に銃を使うと思って売ったのだろうか。
実際店員の助言は役に立っているのでいいけれどね。
サプレッサーというのは丸い筒のようなもので、これを銃口の先につけると銃声が小さくなるのだという。
先日試しに撃ってみたら本当に銃声が小さくなっていてびっくりした。
腹に響くような音がしていたものが、耳あてをつけなくても耳キンにならない程度の音に抑えられる。
そのぶんいくらか威力は落ちてしまうようだけどね。
まあワームホールで至近距離からぶっ放せる俺には関係ない。
今回はゴブリンだけだから、なるべく魔法を使わずに倒したいというのが本音だけど。
俺はサプレッサーを取り付けてゴブリンに向けて引き金を引いた。
今日はこの間狩り損ねたシャドウヴァイパーを狩りに来た。
地竜を倒したことにより冒険者ランクは無事Cに上がったために、もうギルド職員に頼み込まなくてもCランクの依頼が受けられるようになった。
地竜はAランクの魔物なのだけれど、飛び級でAやBというわけにはいかないみたいだ。
地道にランクを上げていくしかないみたいだね。
シャドウヴァイパーを狩りまくって、なるべく早くBランクになりたいものだ。
俺は木の上に短距離転移して獲物を探していく。
空間探知の魔法は魔石の消費量が多くて使い辛い。
だから省エネな探知用の魔法を作ってきた。
一から作るというのはめんどくさかったので、空間探知をダウングレードした感じの魔法になったけれども。
一定空間内のすべてを把握するという空間探知の、すべての部分をかなり限定的にしてみた。
探知するのは一定以上の大きさを持つ生物と魔石を持つ生物のみ。
具体的には人間と魔物、大型の野生動物のみだ。
魔物と動物の違いは体内に魔石を持っているかどうか。
小さな生き物でも、魔石を持つ魔物の中には危険な生き物も多い。
なので身体の小さな魔物も逃さないように、魔石を持つ生き物はすべて探知できるように設定した。
こんなことがタブレットを適当にいじるだけでできるのはとても凄いことだと思う。
おじいさんに今度また会ったら、もう一度モ〇バーガーでも奢ってあげないといけないな。
魔法を発動すると、一定空間内の様子が頭に思い浮かぶ。
シャドウヴァイパーっぽい長細い大きな敵影を捕らえた。
俺はアイテムボックスからライフル銃を取り出し、シャドウヴァイパーがいる方向に構える。
木の上だと手がぶれて狙いが定まらないな。
ガンショップの怪しげな日本語を話す店員に撃ち方や基本姿勢などのレクチャーは受けたのだけれど、こんな不安定な足場の場所から撃つようなやり方は聞いていない。
何か良い方法は無いものか。
俺は自分に合うベストなポジションを探すが、なかなか無いな。
しょうがなく、空中に四方結界を張りその上に腹ばいになる。
四方結界は省エネな魔法ではあるが、それでも小魔石5個は消費する。
コストをかけないようにと銃を買ってきたのに、違うところでコストがかかるとは思った通りにはいかないものだ。
俺はついでに消音結界を張った。
空間内のあらゆる音を吸収する結界だ。
これで銃声も気にならないだろう。
俺は教わった通りにスコープの倍率をいじり、ボルトハンドルを引く。
この銃はボルトアクションと呼ばれるこの動作が必要なんだ。
いちいちガチャガチャ引かないといけないからめんどうだけど、ガンショップの店員がボルトアクションにしておけと言うからそのとおり買った。
ボルトハンドルを戻しながら中指で引き金を引くとかいう速射テクニックも教えてくれたけど、あれ本人もできるのかな。
俺にはできなさそうだからゆっくり一発ずつ撃つよ。
耳あてをして、ゴーグルをはめる。
安全装置を外し、引き金を引いた。
腹に響く轟音と衝撃。
消音結界の外には聞こえていないはずなので大丈夫だ。
スコープを覗いて命中したか確認する。
元気ににょろにょろ動き回る大きな蛇の姿がそこには映されていた。
どこにも怪我をした様子は無い。
外れたな。
ここからあそこまで400メートル以上離れているから仕方が無い。
素人がいきなり当たるわけなかったんだ。
俺はボルトハンドルを引き、薬きょうを排出。
次弾を装填する。
ちょっとずるしよう。
銃口の先にワームホールを発動。
出口はシャドウヴァイパーの右目。
俺は引き金を引いた。
当然だが、当たった。
シャドウヴァイパーは倒れ、動かなくなった。
なんか倒したのに負けた気分だ。
俺はシャドウヴァイパーの死体をアイテムボックスに収納して町に戻った。
奴隷。
売り買いされる人間。
あちらの世界でもおおっぴらにはできないマーケットではまだ売られているという話だ。
途上国の中には恥ずかしげもなくおおっぴらに売り買いしている国もあるそうだが。
そんな奴隷という商品を満載にした馬車が、街道の途中で横倒しになっていた。
この度あちらの世界でモモンガスーツなるものを手に入れたので、優雅に空の散歩などしていたら偶然にも発見してしまったのだ。
馬車にはゴブリンが群がっていて、今にもエロゲみたいなことが始まってしまいそうだ。
馬車の主はどこかに逃げてしまったようで、見当たらない。
護衛と思しき男が3人、すでに物言わぬ死体となって横たわっている。
あんなにたくさんの奴隷を乗せた馬車に、護衛がたったの3人とは馬車の主はずいぶんとケチな人物なようだ。
このままエロゲ展開を眺めているのも人道に反するので、しょうがなく助けに入る。
モモンガスーツをアイテムボックスに仕舞い、拳銃を取り出す。
ガンショップの店員からジャングルで使うならサプレッサーを付けろと言われてその通り買ったはいいけれど、あの店員は俺が何に銃を使うと思って売ったのだろうか。
実際店員の助言は役に立っているのでいいけれどね。
サプレッサーというのは丸い筒のようなもので、これを銃口の先につけると銃声が小さくなるのだという。
先日試しに撃ってみたら本当に銃声が小さくなっていてびっくりした。
腹に響くような音がしていたものが、耳あてをつけなくても耳キンにならない程度の音に抑えられる。
そのぶんいくらか威力は落ちてしまうようだけどね。
まあワームホールで至近距離からぶっ放せる俺には関係ない。
今回はゴブリンだけだから、なるべく魔法を使わずに倒したいというのが本音だけど。
俺はサプレッサーを取り付けてゴブリンに向けて引き金を引いた。
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