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改稿版
17.ある奴隷の地獄
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『ミラベル。どんなに人生のどん底になってもね、絶対に諦めてはだめよ。生きてさえいれば、案外なんとかなるものなのよ?』
『じんせいの、どんぞこ?』
『そうよ。お母さんは昔、もう辛くて苦しくて死んでしまいたいって思ったときにお父さんと出会ったのよ』
『ふーん』
『ミラベルにはまだ難しかったかな?』
『ううん、おかあさん。わたしじんせいのどんぞこでも、ぜったいあきらめない』
あまりの寒さに目が覚めます。
どうやら、眠ってしまっていたようですね。
危ないところでした。
ここではみんなで体を寄せ合って眠っても朝目が覚めない人も珍しくありません。
汚くて、臭くて、寒くて、ひもじくて、地獄のような場所です。
人生のどん底に陥っても命さえあればなんとかなる、ですか。
昔母がよく言っていた言葉です。
その母も殺されてしまいましたが。
一体、私は何を心の支えにすればいいのでしょうか。
母の人生は幸せだったのでしょうか。
殺されるまでは確かに幸せだったのでしょうね。
人生のどん底に陥り、物語の王子様のように父に助けられる。
そして結婚し、幸せに暮らす。
そこで物語が終わっていればハッピーエンドです。
しかし物語と現実は違います。
父は家族には優しかったですが、それ以外にはとても良い人とは言えなかった。
恨みを買い、母は殺され、私は奴隷商に売られました。
ここに来てもう1か月ほどになるでしょうか。
ここにはこの世の地獄がありました。
まず裸に剥かれて、処女であるかを確かめられました。
今まで味わったことのないような羞恥と屈辱に涙が止まりませんでした。
そしてボロ切れのような粗末な服を着せられ、同じようにここに連れてこられた人たちと同じ牢に入れられます。
食事は1日に1回粗末なパンを一切れとほとんど水のようなスープ。
排泄は牢に置かれた壺です。
隠すこともできないので丸出しです。
命令に従わなければ鞭で打たれ、寒さに震えながら身を寄せ合って眠ります。
何度も舌を噛み切って死のうと思ったことでしょう。
しかし、その度に母の言葉が脳裏をよぎりました。
母の結末はあんなことになってしまったというのにです。
その言葉を信じたところで、なんの希望もありません。
でもなぜでしょう、私は死ぬことができませんでした。
それはもう一種の呪縛のようなものだったのかもしれません。
私は地獄のような日々の中、その呪縛にだけ縋って生き永らえていたのです。
それからまた1週間ほどの時間が経ちました。
すでに私の精神は限界を迎えようとしています。
死にたくて死にたくて仕方がありません。
夜眠ったまま起きなかった同房の奴隷が羨ましく思えました。
今日は朝から奴隷商がバタバタしています。
一人ずつ奴隷が牢から出され、どこかへ連れていかれます。
売られる日が来たのでしょうか。
この奴隷商は表向きは普通の奴隷商ですが、私たちのように違法な手段によって捕らえられた奴隷は普通に売ることはできません。
どこかに運ばれて、非合法的に売られるのでしょう。
とうとう私の番が来ました。
乱暴に連れ出され、流れ作業のように身体を洗われます。
すでに羞恥心は麻痺しています。
ただ水が冷たくて、擦る力が強くて痛いとしか思いません。
デリケートな部分くらいは優しく洗って欲しいですね。
粗末な布で身体を拭かれると、またボロを着せられ鉄格子の付いた馬車に乗せられました。
狭い荷台にたくさんの奴隷が詰め込まれます。
座ることができないほどで、このまま馬車に揺られてどこかに運ばれるのはとても辛いです。
護衛が3人鉄格子の向こう側に乗り込み、馬車が動き出します。
どの程度の距離を移動するのかによりますが、護衛が3人というのは少ないのではないでしょうか。
凄腕なのでしょうか。
私の不安は的中します。
ゴブリンです。
馬車は近道を使ったようで、あまり魔物の討伐が行われていない道でゴブリンに襲われてしまいました。
護衛の人たちは馬車が横倒しになってしまったときに一人がゴブリンに殺され、その後すぐに残りの2人も殺されました。
もう私の人生は終わりのようです。
ゴブリンに慰み者にされて死ぬくらいならと、私は最後の最後で母の呪縛を破り自死しようとしました。
護衛の方の持っていた剣がちょうどよく手の届く範囲にあったので、それで喉を突いて終わりにしましょう。
鉄格子の間からぐっと手を伸ばそうとしたとき、私は信じられない光景を目にしました。
人間が、突然何もない空間から現れたのです。
なんの前触れもなくです。
そんなことってあるのでしょうか。
現れたのは黒い髪と黒い瞳の20歳くらいの男の人です。
私はそれが死神様なのだと思いました。
ああ、どうか私を苦しみから解放してください。
私はそのお方に祈りました。
目が合ったような気がします。
そしてそのお方はゆっくりと頷きます。
私の願いを聞き入れてくださったということでしょうか。
その方は見たこともないような魔法具を取り出し、ゴブリンに向けました。
私を生の苦しみから解放してくれるのではないのでしょうか。
ゴブリンが血を噴いて倒れます。
なんでしょうあの魔法具は、まるで神の力です。
やはりあのお方は死神様です。
私ではなくゴブリンに死を与えに来たのでしょうか。
死神様が指を動かすたびにゴブリンが死にます。
そしてあっという間にゴブリンは死に絶えてしまいました。
次は私の番ですね。
苦しまずにお願いします。
しかし死神様は魔法具を仕舞ってしまいました。
私に生きろとおっしゃっているのでしょうか。
こんな地獄のような世の中を。
死神様は私たちの方をじっと見つめ、そしてなぜか金貨をどこからともなく取り出しました。
何も持っていないように見える死神様の手からは金貨が次から次にあふれ出ます。
なんというお力。
私たちは食い入るように金貨の塔を見つめます。
このお金で私たちを買って欲しい。
浅ましくもそう思ってしまいました。
このお方のものになりたいと。
しかし直後死神様の後ろから忍び寄る男の姿に、私たちの身体は強張ります。
あの男は私たちのことを面白半分に鞭で打つことが趣味のような男です。
ゴブリンの襲撃によってどこかへ逃げていたのに、戻ってきてしまった。
「あの、それは私の馬車でございまして……」
どの口がそう言っているのか。
護衛が死んだときに真っ先に逃げたくせに。
死神様は男に金貨を見せておきたくないのか、さっと消してしまいました。
どうなっているのか不思議です。
もしかしたら時空間の魔法でしょうか。
先ほどゴブリンを殺したのも。
であれば、死神様は人間なのでしょうか。
そう思った瞬間になぜか胸とお腹の奥のほうが熱くなるような気がしました。
改めてこのお方のものになりたいと強く思います。
「私はたまたま馬車を拾っただけですよ。この馬車があなたのものである証拠はありますか?」
そのとおりです。
馬車が男のものである証拠はありません。
男は私たちに自分のものであるよう証言しろと言いますが、だれも証言しませんでした。
黒髪のお方はめんどうになったのかどこからともなく大量の胡椒を取り出し、それで私たちを買い取りました。
胡椒といえば南方の大陸でしか取れない希少な調味料です。
そこそこ裕福だった私でも今までに一度しか口にしたことがありません。
料理人がガリガリとあの黒い実を削って、肉に振りかけていたのをしっかりと覚えています。
あれは確かに胡椒。
なぜあれほどの胡椒を持っているのかは分かりませんが、そんなことは些細なことです。
これで私は、髪の毛1本にいたるまでご主人様のものなのですね。
ああ、なんという歓喜。
呪縛でしかないと思っていた母の言葉に感謝を捧げます。
私を生かしてくれて、ありがとうございます。
お風呂上りにご主人様からフルーツ牛乳という飲み物をいただきました。
あれは神の国の飲み物です。
やはりご主人様は神です。
『じんせいの、どんぞこ?』
『そうよ。お母さんは昔、もう辛くて苦しくて死んでしまいたいって思ったときにお父さんと出会ったのよ』
『ふーん』
『ミラベルにはまだ難しかったかな?』
『ううん、おかあさん。わたしじんせいのどんぞこでも、ぜったいあきらめない』
あまりの寒さに目が覚めます。
どうやら、眠ってしまっていたようですね。
危ないところでした。
ここではみんなで体を寄せ合って眠っても朝目が覚めない人も珍しくありません。
汚くて、臭くて、寒くて、ひもじくて、地獄のような場所です。
人生のどん底に陥っても命さえあればなんとかなる、ですか。
昔母がよく言っていた言葉です。
その母も殺されてしまいましたが。
一体、私は何を心の支えにすればいいのでしょうか。
母の人生は幸せだったのでしょうか。
殺されるまでは確かに幸せだったのでしょうね。
人生のどん底に陥り、物語の王子様のように父に助けられる。
そして結婚し、幸せに暮らす。
そこで物語が終わっていればハッピーエンドです。
しかし物語と現実は違います。
父は家族には優しかったですが、それ以外にはとても良い人とは言えなかった。
恨みを買い、母は殺され、私は奴隷商に売られました。
ここに来てもう1か月ほどになるでしょうか。
ここにはこの世の地獄がありました。
まず裸に剥かれて、処女であるかを確かめられました。
今まで味わったことのないような羞恥と屈辱に涙が止まりませんでした。
そしてボロ切れのような粗末な服を着せられ、同じようにここに連れてこられた人たちと同じ牢に入れられます。
食事は1日に1回粗末なパンを一切れとほとんど水のようなスープ。
排泄は牢に置かれた壺です。
隠すこともできないので丸出しです。
命令に従わなければ鞭で打たれ、寒さに震えながら身を寄せ合って眠ります。
何度も舌を噛み切って死のうと思ったことでしょう。
しかし、その度に母の言葉が脳裏をよぎりました。
母の結末はあんなことになってしまったというのにです。
その言葉を信じたところで、なんの希望もありません。
でもなぜでしょう、私は死ぬことができませんでした。
それはもう一種の呪縛のようなものだったのかもしれません。
私は地獄のような日々の中、その呪縛にだけ縋って生き永らえていたのです。
それからまた1週間ほどの時間が経ちました。
すでに私の精神は限界を迎えようとしています。
死にたくて死にたくて仕方がありません。
夜眠ったまま起きなかった同房の奴隷が羨ましく思えました。
今日は朝から奴隷商がバタバタしています。
一人ずつ奴隷が牢から出され、どこかへ連れていかれます。
売られる日が来たのでしょうか。
この奴隷商は表向きは普通の奴隷商ですが、私たちのように違法な手段によって捕らえられた奴隷は普通に売ることはできません。
どこかに運ばれて、非合法的に売られるのでしょう。
とうとう私の番が来ました。
乱暴に連れ出され、流れ作業のように身体を洗われます。
すでに羞恥心は麻痺しています。
ただ水が冷たくて、擦る力が強くて痛いとしか思いません。
デリケートな部分くらいは優しく洗って欲しいですね。
粗末な布で身体を拭かれると、またボロを着せられ鉄格子の付いた馬車に乗せられました。
狭い荷台にたくさんの奴隷が詰め込まれます。
座ることができないほどで、このまま馬車に揺られてどこかに運ばれるのはとても辛いです。
護衛が3人鉄格子の向こう側に乗り込み、馬車が動き出します。
どの程度の距離を移動するのかによりますが、護衛が3人というのは少ないのではないでしょうか。
凄腕なのでしょうか。
私の不安は的中します。
ゴブリンです。
馬車は近道を使ったようで、あまり魔物の討伐が行われていない道でゴブリンに襲われてしまいました。
護衛の人たちは馬車が横倒しになってしまったときに一人がゴブリンに殺され、その後すぐに残りの2人も殺されました。
もう私の人生は終わりのようです。
ゴブリンに慰み者にされて死ぬくらいならと、私は最後の最後で母の呪縛を破り自死しようとしました。
護衛の方の持っていた剣がちょうどよく手の届く範囲にあったので、それで喉を突いて終わりにしましょう。
鉄格子の間からぐっと手を伸ばそうとしたとき、私は信じられない光景を目にしました。
人間が、突然何もない空間から現れたのです。
なんの前触れもなくです。
そんなことってあるのでしょうか。
現れたのは黒い髪と黒い瞳の20歳くらいの男の人です。
私はそれが死神様なのだと思いました。
ああ、どうか私を苦しみから解放してください。
私はそのお方に祈りました。
目が合ったような気がします。
そしてそのお方はゆっくりと頷きます。
私の願いを聞き入れてくださったということでしょうか。
その方は見たこともないような魔法具を取り出し、ゴブリンに向けました。
私を生の苦しみから解放してくれるのではないのでしょうか。
ゴブリンが血を噴いて倒れます。
なんでしょうあの魔法具は、まるで神の力です。
やはりあのお方は死神様です。
私ではなくゴブリンに死を与えに来たのでしょうか。
死神様が指を動かすたびにゴブリンが死にます。
そしてあっという間にゴブリンは死に絶えてしまいました。
次は私の番ですね。
苦しまずにお願いします。
しかし死神様は魔法具を仕舞ってしまいました。
私に生きろとおっしゃっているのでしょうか。
こんな地獄のような世の中を。
死神様は私たちの方をじっと見つめ、そしてなぜか金貨をどこからともなく取り出しました。
何も持っていないように見える死神様の手からは金貨が次から次にあふれ出ます。
なんというお力。
私たちは食い入るように金貨の塔を見つめます。
このお金で私たちを買って欲しい。
浅ましくもそう思ってしまいました。
このお方のものになりたいと。
しかし直後死神様の後ろから忍び寄る男の姿に、私たちの身体は強張ります。
あの男は私たちのことを面白半分に鞭で打つことが趣味のような男です。
ゴブリンの襲撃によってどこかへ逃げていたのに、戻ってきてしまった。
「あの、それは私の馬車でございまして……」
どの口がそう言っているのか。
護衛が死んだときに真っ先に逃げたくせに。
死神様は男に金貨を見せておきたくないのか、さっと消してしまいました。
どうなっているのか不思議です。
もしかしたら時空間の魔法でしょうか。
先ほどゴブリンを殺したのも。
であれば、死神様は人間なのでしょうか。
そう思った瞬間になぜか胸とお腹の奥のほうが熱くなるような気がしました。
改めてこのお方のものになりたいと強く思います。
「私はたまたま馬車を拾っただけですよ。この馬車があなたのものである証拠はありますか?」
そのとおりです。
馬車が男のものである証拠はありません。
男は私たちに自分のものであるよう証言しろと言いますが、だれも証言しませんでした。
黒髪のお方はめんどうになったのかどこからともなく大量の胡椒を取り出し、それで私たちを買い取りました。
胡椒といえば南方の大陸でしか取れない希少な調味料です。
そこそこ裕福だった私でも今までに一度しか口にしたことがありません。
料理人がガリガリとあの黒い実を削って、肉に振りかけていたのをしっかりと覚えています。
あれは確かに胡椒。
なぜあれほどの胡椒を持っているのかは分かりませんが、そんなことは些細なことです。
これで私は、髪の毛1本にいたるまでご主人様のものなのですね。
ああ、なんという歓喜。
呪縛でしかないと思っていた母の言葉に感謝を捧げます。
私を生かしてくれて、ありがとうございます。
お風呂上りにご主人様からフルーツ牛乳という飲み物をいただきました。
あれは神の国の飲み物です。
やはりご主人様は神です。
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