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シャローム王立大学理事長 重要書類在中
某事件に関する調査報告書
しおりを挟む面白いほどに読む価値のないものだ。
* * * *
XXXX年X月X日
シャローム王立大学 理事長様
シャローム王立大学 学長 Roch ROUET
『某事件に関する調査報告書』
表題の件につき下記の通りご報告いたします。
◎調査の趣旨
某日、わが校の生徒であるK,H,E,I,LがKの部屋で負傷した状態で発見されるという事件が発生しました。事件関係者への処罰を決定するため、そして今後の再発を防ぐために、某K事件につきまして調査を行いました。
◎調査方法
対象:事件関係者であるS,H,E,I,Lを中心とした学内の生徒・教師
方法:無記名アンケート、対面でのヒアリング調査
◎調査結果概要
調査の結果、複数の生徒たちによるKに対する問題行動が確認されました。おそらく、今回の騒動はそれらのストレスで錯乱したKにより引き起こされたものだと想定されます。
しかし、S,H,E,I,Lには特筆すべき問題行動は確認されず、今回の騒動には巻き込まれただけである可能性が高いと思われます。
◎調査詳細
1.今回の騒動の大まかな流れ
①HがKの部屋に招き入れられる
②なんらかの事情によりHが倒れる
③そのことにパニックになったKが魔道具を使いLを呼ぶ
④Lが以前Kを保護するためにかけた魔法が暴発し、Lが負傷。Lは全身に火傷
⑤そのことで動揺したKがIを部屋に呼び出す
⑥錯乱したKが部屋にやってきたIをナイフを使い攻撃。Iは首に傷を負う
⑦Kが自身の首にナイフを刺し自害を試みる
⑧Kがサークルに来ないことを不審に思ったEがKの部屋を訪ねる
⑨EがKの救命活動を行うも、諸事情によりEが出血多量で気絶
⑩目覚めたIがKに治癒魔法をかける
⑪Kは目覚め、なんらかの理由で学内の草原に向かう
⑫SがKを発見
⑬SがKを医務室に運び込む
⑭Kの荷物を取りに戻ったSにより、Kの部屋で意識を失っていたH,E,I,Lが発見される
2.Kに対する生徒たちの不適切な言動
複数名の生徒たちによるKへの多数の不適切な言動を確認しました。詳細は現在鋭意捜査中ですが、S,H,E,I,Lは特にその件について関わっていないとみられます。
◎所感
今回の件は複数の生徒の不適切な言動により、強いストレスをKが抱え込んだことが発端であると考えられます。指導教員による校内の巡回強化、授業内での人権教育、カウンセリング室の利用促進により、こういった事態は今後防げるのではないかと考察します。また、Kに不適切な言動を行った生徒については、今後も調査を続けて参りたいと思います。
再発防止のため、生徒・教員への指導をより徹底したいと思います。
* * * *
少々よろしくない手を使って手に入れた、ルエにより書かれた調査報告書。
そこには、あそこに集まった5人が語ったことのおそらく断片のみが記されていた。ルエによる防音魔法があったので、他の4人が語ったことは知らない。しかし、あんな表情で、あんな長い時間を使って語ったことが、こんな紙切れ一枚で収まるような内容ではなかったであろうことは容易に想像できる。事実、自分が語った罪も何一つ反映されていなかった。
この内容は__なんらかの形で強い力をもつ自分たち5人を刺激しないようにルエが保身に走ったのか、あるいは誰かが金か圧力をかけてもみ消そうとしたのか。
どちらにせよ、こんなもので納得するわけがない。
人影は、その手にもった紙を破り捨てた。
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