女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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また嫁?

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 今日はイゼッタと一緒にまったりお茶を飲んで居る。

「出掛けると新しい嫁が増える」

嫁にするつもりはないよ?ほんと、カチンと来ただけだから。まあ、しても良いならしたいかなー。けどカロさん貴族の娘だしなぁ。
あ、貴族も避妊魔法するのか聞けば良かった。また会いに行かなきゃ。

テイカはと言うと、床の隙間をパテ盛りして貰ってる。キッチンの隙間から木の芽が出て来てびっくりしたそうだ。
床の柱は腐らないように生きた木なんだよね。伸びた木の枝は細いうちに家の外へ向かうように誘導しておいた。
二日目のイゼッタに無理させたくないが、やるって聞かないので水撒きをお願いして冒頭に戻る。

「カケル様、寝室以外の補習が終わりました」

「ご苦労」

「乾燥するまでは注意して歩いて下さいね」

「りょかい。歩かない」

ギューッと抱き付いてくる。俺に乗って移動するつもりか?

「じゃあ木を森に帰しに行くから」

イゼッタを担いで外に出た。

「行ってらっしゃい」

「寄り道せず戻る」

イゼッタ+木を二本担いで黒っぽい森に飛んでった。造船屋が無茶してなければ良いがなー。

 森の中に、黒っぽい森へ続く細道が出来ていた。迂回しながら木の住処に入り、木を帰したらまた二本確保してお持ち帰りした。
嵩張る荷物を背中に縛り、イゼッタを抱いて飛んでると、湖の周りから煙が出てるのが見えた。

「魔法の火」

「山火事にする馬鹿は死んでも良いな」

「お肉」

「居なくなるのは困るな。アホみたいにデカい水玉作れるか?」

「アホ…百立方ハーンとか?」

「良いな。体に負担が掛からない程度にな」

「ん。ぶっ掛ける」

ごにょごにょ唸って手を広げ、杖無しで百立方ハーンの円柱を作り上げ、問答無用で落下させた。
煙の周り、半径五十ハーンに百立方ハーンの水が突撃し、圧迫し、溢れ出し、地面を洗い流した。

木を家に置いた後二人で確認しに行くと、木々が根こそぎ薙ぎ払われた爆心地には、丸い池が出来上がっていた。池の水を抜いてもらうが何も居ない。ゴーラでも沈んでれば肉にできるのに…。

池の外には倒木が積み上がり、ちょっとした壁みたいだ。ギフトで探索するが、人の生存は確認出来なかった。多分死んだか、そもそも居なかったのだろう。

壁の外にも倒木がチラホラ。下生えが流されて無くなったので森がキレイ。死んでる森に見える。更に進んで行くと死んだゴーラやブフリム、犬っぽいのウォリス系が見付かった。試しに犬っぽいのを持ち帰ろう。背負子に三つ程縛り、イゼッタを肩車。

「皮剥ぐ?」

「売っても旨味がなー」

「革紐欲しいって言ってた」

「忘れてたわ。小さいしもう少し持って帰ろう」

犬っぽいのを八匹縛り付け、イゼッタを載せて帰宅した。

「おかえりなさい。今夜はウォリスですか」

「革紐や帯を作ろうかと思ってな」

「加工しやすいように捌いておきますね」

「私もやるー」

二人が解体兼夕飯の支度を始めた。俺は昼飯を食べたいぞ?
竈に残り火が燻っていたのでおが屑等で火を起こし、お湯を沸かしながら皆の分の干し肉を炙ってやった。

「あの煙は何だったんだろうな?」

「魔力は感じた。人がやったかどうかは分からない」

「音と共に煙が上がったのは見ました。ドカーって」

「生きた人が居ないのは確認したんだが、死んでる人は確認し忘れてたな。また見てくるか」

「私もー」

「イゼッタには皮の世話を頼みたい」

「ぬ…、わかった」

干し肉を飲み込み対岸へ。人の死体を指示して飛ぶと、程なくして一人目を発見したが白骨、これじゃない。
今日死んだ人に限定したら直ぐに2人目を発見した。両脚の無いフレッシュな野盗だ。近くに更に二つ発見したので湖畔まで持って行き、十三人の野盗と二人の女を並べた所で、背中越しに囁かれてビクッとした。

「カ~ケエルゥ~~…」

イゼッタめ、風魔法で声を飛ばしたか。

「カケル様、そろそろ夕飯ですぅ~~…」

これはテイカの発想か。全く器用な事をする。
ギルド証だけ抜き取って家に戻った。

「また嫁?」

アンデッドはやだったら。


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