女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

もる

文字の大きさ
86 / 1,519

羽の生えたトカゲ

しおりを挟む


 練習もそこそこに本番だ。イゼッタが着いていれば問題あるまい。
ゆっくりじっくり穴を溶解させて行く。
その間に板を切ったり、植樹用の枝を集めたりしてたのだけど、何か遅い。かなり深くまで掘ってるのかな?

「イゼッタよ、どんくらい掘るつもりだ?」

「蟹が見えなくなるくらい」

「掘り過ぎるとマグマが噴き出て住めなくなるぞ?」

「むぅ、解った」

「水で満たして明日まで様子見だな。水が減れば良し、お湯になってたら即引越しだ」

「…私、やっちゃった?」

「島は火山の隆起で出来る物が多いからな。温泉も、たまに行くなら良いが住み続けるのは遠慮したい」

「ごめん」

「何時でも引越し出来る準備をしておけよ?」

まさか完成前に引越しするとはな…。
この島は火山だから、多分引越しは確定だろうと思ってる。
工作が意味無い物になりそうなので、島の外まで狩りに行ってゴーラ三つ取って来た。
メイドとテイカに捌いてもらい、油用の茹で肉と干し肉にしてもらった。余った分は昼飯として焼いて食う。


 明日までやる事無くなったので新しい引越し先を探す事にした。

「どこに行っても安全は無い気がして来た」

丘の土地には馬鹿が居て、海の島には住み難い。
空には空でモンスター。
目の前に迫る大口を、ひらりと躱して目にパンチ。
ちょっと怯む羽の生えたトカゲ…多分ドラゴン系なんだろうな。
飛んでる所を見付かって、じゃれ付かれてれてしまった。仕方無く相手してるんだが邪魔でしかない。

「知能があるなら失せろ。知能が無ければ本能で理解しろ」

ギャーギャー言ってるし、ダメだなこりゃ。
ナイフを取り出し瞼の隙間から刃を入れて、頭蓋骨を貫通し脳を破壊した。ガクガクして、糞を垂れ流して死んだ。臭い!
魔石とか高そうだし、海水で洗って持って帰る。

「おかえりなさいカケル様、随分大きな獲物ですね」

「まあ、レッサードラゴンですね。お一人で仕留められるなんて流石です」

「ただいま。此奴に邪魔されて島を探せなかった」

「おかえり、カケル」

「解体するからイゼッタも用意しろ」

「うん…」

「王女、此奴の高く売れる部位とかわかるか?」

「捨てる所が無いと言われていますね。特に魔石、心臓、性器が高価な様です」

「男?女?」

「男性です…。精力剤として使われております」

魔石はキープ、内臓は捨てる!皮は出来るだけ大きい状態でキープ。肉は夕飯に、残りは干す。
皆に指示を出し解体を続けた。

 夕飯はテイカが作ってくれた。
ドラゴンの焼肉に野菜と肉のスープ、薄いホットケーキみたいなソーサー。

ドラゴンは、ジューシーな赤身肉。薄切りにして、焦げ目が付く前に口に入れたい。
スープは野菜の他に、煮たゴーラと干しナマコ、そして内臓の何処かが入ってた。ドラゴンの何処かだな?
心臓、男性器、睾丸を細かく刻んで煮込んだ食べるスープだそうな。
皆期待してる顔だ。これ以上盛ってしまって良いのか?盛られた分は全て食べましたよ。味はともかく効果が不安だ。

夜になり、横になったら、即寝勃ち。皆んな火照って準備万端。

ドラゴンのイチモツ何て、勃たなくなった者がほんのちょっと使うだけで効果の出る薬なんだよ。
もりもり食う俺達は馬鹿だ。
全てを放ったらかして三日間致し続けた。
飯は油用に煮てたゴーラを食べ、トイレはテントのすぐ側で。体も洗わず掃除もしないでやり続けた寝具はもう使いたくない感じにネトネトだった。

「お前達、何か言うべき事があるよな?」

「カケル様、余計な物を出してすみませんでした。お咎めはあたしにお願いします」

「あ、んなに、す、凄いとは…」

「それが言うべき事か?」

「も、申し訳御座いませんでした!」

「我らも興味に負けた。すみませんでした」

   「ごめんなさい」
「カケルゥー!嫌いにならないでー!」

「ならないよ」

唯一人泣きついて来たイゼッタを抱き留めて撫で回し、キスをして股の奥に差し込んだ。
三日そこらで効果が切れる…なんて事は無かったのである。
イゼッタ以外の女達は入浴後、徹底的に掃除洗濯をさせた。


しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

目を覚ますと雑魚キャラになっていたけど、何故か最強なんです・・・

Seabolt
ファンタジー
目を覚ますと雑魚キャラに何の因果か知らないけど、俺は最強の超能力者だった・・・ 転生した世界の主流は魔力であって、中にはその魔力で貴族にまでなっている奴もいるという。 そんな世界をこれから冒険するんだけど、俺は何と雑魚キャラ。設定は村人となっている。 <script src="//accaii.com/genta/script.js" async></script><noscript><img src="//accaii.com/genta/script?guid=on"></noscript>

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。

秋田ノ介
ファンタジー
  88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。  異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。  その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。  飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。  完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。  

【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。 この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。 ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。 少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。 更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。 そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。 少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。 どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。 少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。 冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。 すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く… 果たして、その可能性とは⁉ HOTランキングは、最高は2位でした。 皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°. でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )

僕に仕えるメイドは世界最強の英雄です1~またクビになったけど、親代わりのメイドが慰めてくれるので悲しくなんてない!!~

あきくん☆ひろくん
ファンタジー
仕事を失い、居場所をなくした青年。 彼に仕えるのは――世界を救った英雄たちだった。 剣も魔法も得意ではない主人公は、 最強のメイドたちに守られながら生きている。 だが彼自身は、 「守られるだけの存在」でいることを良しとしなかった。 自分にできることは何か。 この世界で、どう生きていくべきか。 最強の力を持つ者たちと、 何者でもない一人の青年。 その主従関係は、やがて世界の歪みと過去へと繋がっていく。 本作は、 圧倒的な安心感のある日常パートと、 必要なときには本格的に描かれる戦い、 そして「守られる側の成長」を軸にした 完結済み長編ファンタジーです。 シリーズ作品の一編ですが、本作単体でもお楽しみいただけます。 最後まで安心して、一気読みしていただければ幸いです。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

処理中です...