女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

もる

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トイレ

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 今日は二階を作ろうと思ったのだが、

「おいご主人様、何時まで姫様に野糞させる気だ!?」

と言うなんとも失礼な発言でトイレを優先する事になった。テイカには土台を作ってもらい、イゼッタは床下の壁。失礼な発言をしたメイドは穴掘りの刑に処した。二ハーン掘ったら引き上げたるぞ。

俺は尻拭く葉っぱ集め。嫁の為に血止め草を取ってくる夫の鏡。
丁寧に株で持ち帰ると、王女と静かなメイドが植え直してくれると言うので任せた。

穴も掘って壁も出来て、厠のがわは完成だ。草と生ゴミを入れて明日まで放置する。蟹が来なければタマゲルを回収しなければならない。

「トイレの蟹様、トイレの蟹様、おいで下さいませ」

「処理出来るギリギリでお願いします」

「タマゲルお待ちします…」

「カケル様、何をなされているのでしょう?」

「屎尿処理する蟹を呼ぶ祈りを捧げている」

「蟹…、ですか」

「蟹でなくても良いんだけどな」


 昼飯を食べたら今度こそ家の続きだ。板をそのまま張ると強度に不安があるので角材を並べて行く。先ずは十字に欠き継ぎして癒着。後はそれを繰り返し格子状にした。
風呂と階段とトイレはぶち抜きにして、寝室になるスペースに床板を敷いて行く。

二階が出来たので階段を作ろう。
柱を等間隔に立て、斜めの板を貼り、足場板、二階の手摺りを付けて癒着。
癒着を繰り返しているので床から芽が出てるが、作業が早くなりとても助かる。
早く終わり過ぎて木材が無くなった。植樹をしたら終わりにしよう。

「カケル様、見てもらいたい物があります」

植樹を終えて、家に戻った俺とイゼッタにテイカが何か持って寄って来た。一枚六十ドン四方はある、デカい鱗だった。生の時剥がせなかったのが乾いた事で取れたようだ。

「鱗取れたのか」

「はい。明り取りに使えそうだと思います」

半透明だし、風呂場やキッチンの明り取りにしたら良さそうだな。
好きにさせると女子二人、弾みながら取り付けに行ってしまった。
どんな風になるかを期待して、俺は仮眠する。

 夕食の用意が出来たと起こされてテントから出ると、キッチンがだいぶキッチンらしくなっていた。
いつの間にかテーブルなんて出来ていて、湯気立つスープが配膳されるのを待っている。
魚の鱗も壁にキレイに埋め込まれ、星灯を集めていた。俺にはこう言うののセンスは無いから羨ましいぜ。
干し肉の炙りに、野菜と干し魚のスープ。そしてソーサー。
温かい夕食に温かい風呂、そして温かい女達に囲まれ温めあって寝た。


 朝起きて、トイレに向かい蟹チェック。
確認せずにうっかりしてしまうと困るのだ。
トイレに入り中を覗くと、穴の奥にカサカサ蠢く者がある。見辛いのでイゼッタに照らしてもらうと、たっぷりワシャワシャ入っててイゼッタドン引き。俺に抱き着き体で顔を覆ってしまった。

「ふぐぅー!ふぐー!」

強い憤りを唸る事で発散させているのか。抱き締め直してトイレから出た。その後、イゼッタが落ち着くまで膝の上でイチャイチャしてやった。

午前の作業は二階の壁作りをした。
外壁と内壁を大体三ハーン積み上げて、その上の一段は一階の天井同様格子を組んだ。
俺が作業する下では、テイカにベッドの枠を作らせている。仮止めしておけば壁と一緒に癒着出来て省エネだ。足だけは癒着すると移動出来なくなるので石を噛ませた。
それにしてもデカい。幅8ハーンはあるんだが、そんなデカいシーツ用意出来るのか?裁縫道具買わなきゃならんか?近い内に寝具店の嫁に聞いてみるかな。
イゼッタに癒着してもらい、噛ませた石を外して二階の完成だ。窓はテイカが鱗を付けると言うので任せた。追加で窓も買わなきゃな。

最後に玄関と裏口の階段を取り付けて本日の作業を終了した。
昼飯食ったら狩りに行こう。

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