女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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中々の慧眼

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 目を閉じて、開くと見知った天井だった。内臓と生殖機能を再構築したと言うが、実感は無い。股間のカチカチはこれで通常状態になったと言うが、変わりなくカチカチなので分からない。

「カケル様、また何かしましたか?」

頭の上からテイカが膝枕してくれる。

「おはよう。また神に会っちゃったよ。よく分かったな」

「光ってましたから」

そりゃ分かるわな。左右で寝てる子等は俺が光ってても気にせず寝てると言う事か。さて、何人が違和感に気付くのだろうか。起きるまで太腿を堪能していよう。すりすりぺろぺろくんかくんか…。

バタン!ドカドカドカドカッ!

「ん?何だカケルか」

誰か入って来たと思ったら敏感ママのミーネだ。おかげで寝てる子皆起きてしまった。

「どしたの?ミーネ様…、カケル…、魔力の質が変わ…すぅ」

目が開いてないけど分かるのか?おやすみイゼッタ。

「お早う御座います。確かに変わったように思います。色等変わりは無いのですが…」

  「魔力の放出が抑えられていますね。抑えて尚それだけ出てるのは凄いですが」
「雰囲気が変わったくらいしか私には分からんな。また神にでも会って来たのか?」

皆中々の慧眼の持ち主だ。お腹空いたしイゼッタを浮かせて飯に行こう。食堂に着くと兎達が俺を見る…怖いよ。暫く見て、挨拶して、仕事に戻った。テイカが何もしなければ安全な俺、確かそんな事言ってた気がする。怖くないよー?食べないよー?
水を飲み飲み飯を待っていると、ミーネに抱かれたカラクレナイとリュネが起きて来た。

「……グェ」

「おはようございます。またですか?カケルさん」

「おはよう。食事の後にでも皆に説明しようかと思う。カラクレナイも気付いてるようだね、凄いぞー」

カラクレナイは兎達同様じーっと此方を見ている。ミーネの腕から降り、俺の周りをウロウロしながら大きな瞳で凝視する。睫毛長いなー。

かぷ。

食われた。目の前真っ暗。そしてべろべろべろべろ。どうにか警戒を解いてくれたようだ。味見してるだけかも知れないが、飯が来るまで膝に乗せて味わってもらった。


「皆、ちょっと聞いてくれ」

メイド達が食後のお茶を持って来た所で話を切り出す。魔力臓器が出来た事、今度こそ妊娠させられる事を話すと皆驚いていた。

「魔力臓器、初めて聞いた」

魔法を使えるイゼッタ達ですら初耳の臓器らしい。シルケには解剖学とか無いのかな?怪我も病気も魔法で治すとなると、科学依存の医学は発展しないのだろう。

「魔力臓器の活性化が出来ればあたしにも使えるようになるのですね?」

期待してる目だが活性化の方法までは聞いて無かったんだよな、気長に探すしか無い。

「カケル、早速魔法使ってみる?」

部屋の中では危ないので表に出た。ミーネの家を背に受けて、正面は下り坂。…何したら良いのか?

「得意属性が分からないんだが、どの魔法を使えば良いのだろうか?」

「先ずは水が良ろしいかと。下は川ですから一杯出しても問題ありません」

一杯出すと多分大変な事になる。そんな予感しかしない。賢者ノーノの真似をして、掌に魔力を溜めておしっこくらいの水量をイメージする…。

「出ろ」

ジョバジョバジョバジョバジョバジョバ!

掌全体からおしっこが出るとこんな感じか。もっと細く、指先から出るように念じると指の先から五本のおしっこが出るようになった。水芸かよ。

  「初めての魔法で無詠唱なんて信じられませんね」
「ご主人、ノーノも褒めてるぞー」

指一本で出せるようになるまで少し時間が掛かったが、これで!遂に!俺も!魔法使いだ!!

「カケル様が魔法を使えたら、あたしは役立たずですね…」

「テイカは必要!」

ちょっと宥め賺して来るので暫くお待ち下さい。
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