女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

もる

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戦いは数

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 地下何階か分からんが、中々雑魚が多い。ギルドが一日五万ヤンも毟り取るモンだから、下の方まで行く奴が少ないのだろう。上へと繋がる階段までの道程で、余裕で百は越えたと思う。

「カケル様の凄さが身に染みて惚れてしまいます」

「あ、なら私もー」

「私はあの日からぞっこんラブです」

赤と黄色に乳首まで…、今夜は寝かす訳には行くまい。

「惚れても良いですが、嫁には出来ませんよ?もう既に三人と五体居りますからね」

「五、体…?」

「こらエージャ、リュネ達も一人二人で数えなさい。それと、彼女等も妾だ」

「お妾さんまで居るのね…」

「もっ…て、もっと居るみたいだぜ?」

「あんなので貫かれたらまあ、わかりますけど…」

「ほれほれ、喋ってないで階段に着いたぞ。上がれ上がれー」

女達の尻を揉み揉み階段を昇る。ぷりぷり揺れる尻が眼福なり。階段を昇って扉を開けるとボス部屋だった。十階置きにエリアボスが居るので、最短で八階上がれば三人娘が見知った階に繋がると言う事になる。なれば良いな。
ボスが出ると思われる魔法陣が光り輝き、デカいトカゲ顔が十匹、威勢の良い咆哮を上げて出現した。俺達に背を向けて。
皆をそっと手で制し、脳味噌《散開》。トカゲ顔等は、俺達の姿も見ずに煙となって消えた。

「何階か分からんし、先を急ぐべきだと判断した」

「そうですね。ボス戦はお任せします。道中の間引きと増援の対応は引き続きお願いしますね」

「任されよ」

ドロップを拾うのも一瞬だ。とっとと先に進…戻ろう。
で、期待して八階分上がってみたのだが、三人娘の知らない階層だったようでガッカリ。下の階より弱くなったトカゲ顔とトカゲを虐めてボス部屋へ。大きい犬顔と普通の犬顔と、大きい犬がわんさか出て来たが、大量の煙と魔石になった。

「普通の冒険者なら心折れる数でしたね…」

「死なずに殺せば何れ居なくなる程度の敵だよ。戦いは数だけど、多過ぎても効果を発揮出来なきゃ居ないのと変わらん」

「理屈は解るけどね」

更に行くと、雑魚の数も質も悪くなって行く。ゴールは近そうだ。女達も余裕で対応出来るようになり、エリアボスの大きい犬顔10匹も、女達だけで屠って見せた。

「私達、こんなに強かった?」

「下の階の奴等より全然弱いからね」

「期せずして良い経験が積めたって事でしょ」

「カケル様。私もそれなりに勘を取り戻せたようです」

「それは良かったな。ママ上殿達を守ってくれよ?」

「必ず」

「新しい女が出て来た」

「カケル様のお母様?」

「妻の母だよ。エージャはそこで住み込みで働いてるんだ」

喋りながらでも蹂躙出来る程度の敵になり、遂に二十二階に辿り着く。

「こんなの相手に美味いとか言ってた昔の私を笑ってやりたいぜ」

「慢心は敵だぞ?手堅く稼ぐ方が敵も増えないしな」

サスーンが拾った魔石の大きさは、下の階のそれより明らかにしょぼい。強くなったからっていきなり大量のドロップを持って行こうものなら絶対に目を付けられるからな。思い当たる節しか無いし軽く釘を刺しておいた。

「やっと二十一階です!」

カリータが階段を指差し嬉声を上げる。皆ほっとしてるが気を抜いたらいけないぞ。休憩場所に向かう軽い足取りの三人に気を張りながら付いて行った。

 二十一階は広いエリアだった。下への階段を上がって来たのに、下に五十ハーン程抉れた空間になっていて少し不思議な感覚だ。壁に沿うように下へと階段が伸びていて、一度下って自然一杯のフロアを探検し、対面の壁にある階段を昇って帰るのだそうな。

「ここにはゲルしか居ないんだ」

「ゲルって言うと、ぷるんぷるんで中に核のあるあれか?」

「そうそうそれそれ」

「ドロップはやっぱり核なのか?」

「そうだよー。歩きながら話そ?」

休憩場所は真ん中辺りの大きい木、との事なので皆で階段を降りて行く。大きい木、大き過ぎない?


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