女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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焼き魚セット

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 更に話し合い、氷砂糖は売れるが危険もある。黒糖は売れるが値段次第。種は加工しないと売れなそう。魔道具のトイレは売れる。火の鉄板は竈の下に置いて使う人が多いので火力アップして欲しい。との意見を賜った。
やはり丸鍋文化はちょっとやそっとじゃたじろがんか。

「明日から暫く北の大陸に行ってみるよ」

「きた?どこ?」

「寒い所だよ。服をいっぱい着ないと震えちゃうんだ」

「バジャイ、おるすばん」

寒いのより服を着込むのが嫌なのだろうな。連れてったら嫌でも着込む事になるだろうが。

「私、ついてく」

ネーヴェはお友達が居るからな。

「私も同行して良いですか?売り買いには慣れてますので」

イゼッタの傍から離れなかったシャリーが名乗りを上げた。商業ギルドのお手前拝見だな。

「では、私も付いて行きまぁす」

リュネも来る?転移門を設置しに同行するそうだ。転移門と言えば、テイカにドアを増産してもらおうと思ってたら、明るい内に一セット作っておいたそうだ。お土産は丁番と釘、だそうな。

「カケルゥ~」

カラクレナイはお留守番。寒いからね。


 そして翌日。俺とリュネ、ネーヴェ、シャリーを乗せたUFOが北の大陸にやって来た。

「まままっ、まずはふくっ!ふくかいまそっ!」

雑木紙に梱包されたシャリーはこの寒さにダウン寸前。寝たら死ぬぞー。浴槽の橇よりはマシだと思うが、この荷車に気密性は無いからなぁ。以前少年隊に渡した携帯用火の鉄板を作ってくれてやった。
荷車を浮かせて街道を進み、アルアが治める予定のジョンの街に辿り着いた。シャリーのギルド証で入るとすんなり入れるのがありがたい。
シャリーは服を欲しているが、先に宿を取る事にする。勿論猟師宿樵だ。

「いらっしゃい…カケル様じゃないか。久しぶりだねぇ。ネーヴェ様も、お久しぶりです」

「おひさし。ティータは?」

「午後から遊びに行くってんで、今は食堂で掃除中ですよ」

「あとで会いにく」

「伝えておきますね。お部屋は何時もので良いですかね」

「よろしくどうぞ」

何時もの大部屋に風呂を設置する。服を着込む前に体を温めておかないと、寒いモンは寒いからな。

「私がお先で良いのでしょうか…」

「俺は装備のおかげで寒くないし、二人は耐性くらい付いてそうだしな」

「ありがたく頂戴します」

シャリーが風呂から上がり、昼飯を食べてから出掛けよう、なんて話をしていると、ドアがノックされた。

「ティータ」

「いらっしゃいカケル様!あ…ネーヴェ様と初めましてのお客様もいらっしゃいませ。私はこの宿の娘でティータと申します」

「しっかり看板娘してるじゃないか。久しぶり。これから遊びに行くんだろ?邪魔じゃ無ければネーヴェも連れてってやってくれ」

「はい!お昼食べたら出掛けるのでその時にお呼びしますね。では、失礼致しました」

ネーヴェにウインクして出て行った。寒いのに元気な子だ。

「カケル、ご飯」

「まだ早いだろ。甘納豆でも摘んでなさい」

「ん~…」

「皆にも食べさせてやれ」

「ん、わかった」

甘納豆には手を付けず、ソワソワしながら待つネーヴェであった。良い子だ。

 昼飯の時間となり食堂へと降りて行く。今日はあまり混んでないな。ティータに注文を頼むと、今日は焼肉セットと焼き魚セットがあると言うので俺は焼き魚セット、三人は焼肉セットを頼む。
焼き魚にスープとソーサー、そして一杯無料水。旧王都で養殖してる魚を干物にして焼いた物だ。確かヒラウオとか言ったっけ。焼肉は謎肉を焼いたのだ。四人の料理が揃い、ティータが賄いを持って来たので相席していただきます。

「今日は空いてるのな」

「今日は狩りの日で夕飯まで男手が居ないの」

「そう言えば前もそんな日があったな」

「そうそれ。狩場が遠くなったって言ってるけど、どうせ夕方まで帰って来なけりゃ一緒だと思うわ」

穫れ高が変わらなきゃそうなるな。亭主元気で留守が良いってな。

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