女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

もる

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尾切り

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「リューーーネーーーたーすけーーーてーーーっ」

「……は?何よそれ。命乞いかしら?」

 俺の叫びで攻撃が止んだ。怪我もしてないのに命乞いも無いと思うのだが黙っとこ。

「…残念ね。来ないみたいっぎょべっ!」

「来たな」

「カケルさぁ~ん?この、誰ですかぁぁ?」

「名前も聞いてないよ。龍殺しと間違えられたから殺してない証拠を見せたいと思って、愛するリュネを呼んだんだ」

「んもう。私も愛してますっ」

「で、この雌は何者だ?」

ミーネも連れて来たのか。

「カケル、めもい」

眠さで口が回ってないネーヴェも連れて来られてしまったらしい。抱っこして雑木マットに寝かしとこう。怒らせたら一番ヤバいからな。

「ぎぇ、げんいが…づがえるにゃんげ…」

「リュネ、お話出来無いから解いてあげて」

「……」

「愛するリュネ~」

「旦那様よ、私は愛してはくれないのか」

「ミーネ、愛してる。来てくれてありがとな」

「私も愛してるぞ」

「わーかーりーまーしーたー」

「がはっ!げっほ!けほっ」

どうやらリュネも引いてくれたな。抱き着いとこ。

「但し、その傷の償いは、させるから…」

俺は何も見ていない。俺は何も聞いてないっ。

「あ、貴女達…龍なのね?何故そんな人の子にぎいっ!」

「カケルさんは唯の人の子では無い」

「だな。我等の愛する人の子だ」

「二人共、解いてあげて」

「げっほ、げっほ…」

「口には気を付けるのだな」

ミーネがマジな顔だ。

「色目も使うな」

リュネのオーラで《結界》の外が煙塗れになっている。《耐性》付けて無かったら俺もヤバかったのですが…。

 プリキオーネと名乗った女の言い分だが、俺の魔力が多いのと、多数の龍の魔力を帯びている事で魔王が復活したと勘違いしたのだと。魔王の魔力が急に無くなったからってのもあるらしい。龍を殺して力を得たのでは無いか?と思ったそうだ。
因みにママ様に近い世代で、ママ様の名を出したら知っていた。以前、雄龍にも似た事言われたな。

「魔王って、龍を殺せるのか。ヤベーな」

「母さんくらいの実力なら返り討ちですよ」

「アーバンジェリ殿の子…強い訳よね」

「母の知り合いと言え、償いはしてもらおう」

「うくっ、尻尾は、尻尾だけはどうにかならないかしら…」

尾切りはやはり、相当の辱めであるようだ。

「ならさ「カケルさぁん?」違うからね?このダンジョンのドロップを定期的に届けて欲しいんだ。金銀ミスリルのナゲットね」

「心得ましてございますっカケル様っ。ですので何卒…」

十日に一度、数箱程度ずつ送って貰える事になった。まさかペルマはこれを予期していたのだろうか?

 プリキオーネにお土産の魔石を貰い、ネーヴェを抱っこし瞬き一つ。リュネの部屋に転移した。

「カッ、カケル様!?皆様もお帰りなさいませ」

慌てて入って来たテイカが出迎えるが、無理はすんなよ?

「只今。どうした胸なんて押さえて」

「急に来たので、胸が痛いです…」

偶にあるよね、ドキッとし過ぎて心臓痛くなる事。テイカに回復してやって、寝室へと降りてった。着替えて横になったのに、ぼんやり明るくなって来た。もう夜明け前だったのか。時間感覚が完全に狂ってたな。気合いで寝る!

 ペルマとテイカに襲われて寝られませんでした。スッキリしたら朝食を摂り、赤ちゃん部屋で仮眠した。此処なら襲われないからな。
二オコン程仮眠して、新居の居間でドロップを確認する。ナゲットは加工しやすいが嵩張るのでスキルでインゴットに加工する。鉄で型を作り、蕩ける程柔らかくした金属を流し込んで摺り切って固める。重さは不明だが粗同じ大きさのインゴットとなる。不純物も取り除けるので純度も高まり良い感じ。ミスリルからは金銀銅に鉄等が採れる。他にもレアメタルチックな物も採れているが利用しようが無いので捨てざるを得ない。なので使わない不純物は小さな玉にして《収納》し、後で捨てる。ウランとか入ってたら危険だしな。

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