女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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奢るとは言ってない

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「グリオーソには回復関係での評価。二枚。ムームードは貴族関係での評価。二枚。ディワダには索敵関連での評価。二枚。ダミヤンには戦闘、警護での評価。二枚。ヘンプシャーには男達を癒してくれた事への評価。四枚。以上だ」

「良いのか?飯に行くんだろ?」

「奢るとは言ってないぞ?」

 グリオーソの言葉に返す。男達は皆苦笑いを浮かべた。

「貴方…、何よそれ」

「ダミヤンも言って居たが、男達の士気を上げてくれた事を評価する。今回は夜這いするような者は居なかったが、その手の警戒もしていたのだろ?夫人達に諂う姿は評価出来んが、食事の手伝いを増やしてくれた事には評価してるんだ」

「確かに、俺は彼奴等に釘は刺したが、無いとも言い切れなかったな」

「私は見張ってましたよ。起きないようにもしましたが」

「済まない、正直、考えが及ばなかった」

男達がそれぞれの感想を述べる。一人不穏な事を言うのはディワダ。ナニしたのよ。

「俺は昔話を聞かせてやったら大人しくなったぜ?」

年長者の昔話…聞きたいようで聞きたくない話だろうな。

 一番貰えたのは俺なので親の総取り四枚追加で配分を終えた。
で、外に出ると多数のお手頃価格達が路頭に迷ってた。

「何だ?宿取れなかったのか」

「翔ぅ~」

「止めろデブ。大部屋も無かったのかよ」

「夫人の所の騎士様が、な」

女達も宿が取れず、この世の終わりな顔をしてる。

「ダミヤン、大部屋に宛はあるか?」

「騎士だけで三十人近く居たよな?そうなると諦めた方が良いかも知れん。十人そこらなら俺の家で雑魚寝も良いが、女も居るとなるとそうもいかんか」

「なら男共だけでも雑魚寝させてやってくれ。女達は俺が何とかしてやろう」

「貴方っ、ナニする気!?」

「寝床を用意するだけだよ。飯も風呂も無いけどな。先ずは飯だ。弥一、良い店探せ」

「おうっ!…って出来るかいっ!」

「酒場なら騎士も立ち寄らん良い店がある。行くぞ」

地もピーのダミヤンにゾロゾロと着いてくと、裏路地の、如何にも地元民御用達な店に着く。冒険者一杯、地元の親父も一杯だ。

「親父、帰ったぞ」

「お?おお!ダミヤンじゃねーかっ。後ろのは連れか?だいぶ多いが」

「美味い店を紹介しろってな。二階は空いてるか?」

「美味い店ぇ言われたら断れねぇな…。とっとと上がんな」

地元パワーだな。多分二階は地元民以外お断りな感じなのだろう。二階へ上がるとテーブルが重ねて端に寄せられてる。予約客用か。

「皆、テーブルと椅子を並べろ。騒ぐと飯が不味くなるぞ」

それは嫌だな。皆が小声でおうっと応え、静かにテーブルを並べて席に着く。

「今夜は一番稼いだカケルが皆に飯を振舞ってくれる。騒がず好きなだけ食えっ」

「「「おおお…」」」

「えええ…」

「俺の分け前半分になっちまったんだからな」

それ食費抜く前の話じゃん…。まあ、此処の男共を雑魚寝させるんだし、飲まざるを得ないか。

「ダミヤンの家で吐かないように、加減して飲んで食え。女達は風呂もあるだろうし、飲みすぎるなよ?」

「ふっ、風呂なんかに入れてどうするつもりよっ」

「弥一ですら粗毎日風呂に入るんだぞ?」

「毎日入るぞー。ダミヤンさんちは風呂ありますか?」

「ねーよんなモン。とっとと注文頼みやがれ」

総勢二十二人が厚切り焼肉にエールをたっぷり飲み食いし、金貨五枚と銀貨八枚飛んでった。店を出て、公共浴場で汗を流した男達は、ダミヤンの家へと向かって行った。

「何かしたら、殺すわよ?」

「敢えて言うが、絶対に無理だ。教会前の広場に向かうぞー」

ヘンプシャーの言葉を軽く流し、皆を教会前に連れて行く。

「教会に泊めてもらうのね?」

「出来なくも無いが、お布施が怖いぞ?」

《収納》から小型UFOを取り出してハッチを開ける。

「此処に、入るの?こんな所で寝たら衛兵に捕まるわよ!?」

「浮かせるから平気だ。ほれ入った入った」

中の使い方を教えたら、ハッチを閉めて空に上げ、開かないように《結界》で包んだ。やっと寝られる。
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