女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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我ドラゴン、人間の振りして冒険者ライフ

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 それから五日経ち、ママ上殿がメッツ君とエージャを連れて来た。お風呂に入って甘いの食って、子供達と遊ばせたりエージャにカケリウムを補充させたりし、明日から出発と言って日帰りで帰ってった。

「旦那さま、寂しくなったら来てくださいね?」

「カララも待ってるの」

「仕事中だし、部外者は近寄らないよ。帰って来たら甘えさせてあげるから、頑張っておいで」

今回の護衛依頼は近場の集落への行商だそうで、メルタールよりは近いと言うがそれなりの時間が掛かる。だからこそ親父殿は準備に時間を要していたのだし、二人も寂しくなると言う。家族と言っても仕事で言えば俺は部外者、迂闊に遊びに行く訳にはいかん。

「はぁい」「がんばるの」

「カケルさぁん、私も甘えたいですぅ~」

「はいはい。リュネもミーネにリームも頑張ってな」

「皆と遊べない、残念」

「その分お土産話出来るだろ?ジョンみたいに面白可笑しい経験が出来ると良いな」

ネーヴェは各大陸の友達と遊べない事に不満があるようだがそれが仕事なのだ。『我ドラゴン、人間の振りして冒険者ライフ』みたいな書き物にしたら売れるかも知れんぞ?頑張ってネタを集めてくれ。

 かくして翌日、寝具店に集まった冒険者な出で立ちの六人を見送り門前へ。

「カケル殿、ではサミイと皆様をお借りします」

「多分弱いのしか出ないと思うが、それでも気を付けて。良い商いになる事を祈ってるよ」

ホルスト車に続き、俺の荷車が後ろに付いて進み行く。リームの風魔法で動いてるようだが、もう廃車にしても良いかもな。

商隊を見送り、愛娘へお土産を渡しにギルドへ寄った。今回は芋羊羹だ。

「あ、カケル様、マスターがお呼びですので暫くお待ちください」

シンクに指ニギニギしてもらおうと手を伸ばしていると、隣に居た受付嬢がそんな事を行って席を立つ。仕事か?それともカケリウムか?

『パパ、仕事?』

『今日はお土産持って来ただけだよ。ダンジョンのお土産無かったからね』

「ぱはらいすきー」

「俺も大好きー」

白い視線が刺さる刺さる。

「ばばー」

「ガンダーにもあるからな」

「私には無いのかい?パーパ」

「後でカロに渡しておくから、職員一同仲良く食べてくれ」

後ろから忍び寄るタマリーのボールおっぱいが触れるか触れないかの所で声が掛かる。揉みたい。揉みたい。

「カケル様、上においでくださーい」

階段降りて直ぐの所で受付嬢が声を上げる。シンクがパパパパ言うのでガンダーを抱き上げたタマリーを連れ、シンクを抱いてギルマス室へと向かった。

「来たよー」「「ママー」」「あンたのママは私だよ」

「カケル様に、タマリー?まあ良いわ、掛けて」

「俺を呼んでたみたいだけど、用があるなら島においでよ」

「今朝届いたので、夜迄に来なければ向かおうかと。お手紙が二通、届いております」

「手紙?」

デスクに置かれた手紙が二通、ソファーに座る俺の前に置かれ、お返しに芋羊羹を切り分けた。

「あ、今お茶を用意しますっ」

「職員の分もあるから皆で分けてくれ」

  「「「やった」」」
聞き耳立てんな仕事しろとか思っていると、カロが用意する前にお茶が来た。職員用のデカい箱を渡してやると、スキップしながら戻って行ったよ。

「職員に代わり、お礼申し上げます」

「これで少しでも俺への当たりが弱くなれば、それで」

「ママーはくー」「はいはい、今上げますね」

母二人が子供の餌付けを始めたので、俺は手紙を開け…る訳には行かないな。手に取って見て、印の入った封蝋がしてあるのが二通。何方も貴族、予想としては一つはリアの所からだろう。もう一通は分からないが、イゼッタか?それともハーク辺りだろうか?

「これ、俺が開ける訳には行かないから、島に持ち帰って確認する、で良いか?」

「はい。其方の押しの入った方は姫様への、無地の方はイゼッタ様への手紙となります」

聞けば良かったのな。




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