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第2章
第26話「始まりの話」
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「まず、私が何者かを話す」
アルティアが言った。
六本の鎖が、二人の周りに落ちている。壁から引き千切られたわけでも、朽ちたわけでもない。ただ、外れた。それだけのことなのに、部屋の空気は確かに変わっていた。長い時間をかけて積み重なってきた何かが、音もなく溶けたような、そういう変わり方だった。
アルティアの声も、少し違った。鎖に繋がれていた頃より低く、落ち着いている。力が入っていない、という意味ではない。力が、行き場を持ったような声だ。
「私は、この世界と別の世界の間にある境界を、維持する存在だ」
恒一は、聞いた。
「境界の守り手、と呼ぶ者もいた。ただし、そういう名称が正式にあるわけではない。ただ、そういう役割を持って生まれた」
「生まれた、とは」
「人間のように親から生まれたわけではない。この世界と別の世界の境界が、最初に形成された時に、私は生じた。境界が存在する限り、私は存在する」
「……つまり、世界が続く限り、死なない」
「正確には、死ねない」
アルティアが、その言葉を繰り返した。恒一が言ったものを、そのまま返したのではなかった。言い直した。死なない、と死ねない、の間にある違いを、アルティアは知っている。
「境界が消えない限り、私は消えない。それが、私の性質だ」
「何百年も生きてきた理由が、それですか」
「そうだ。私にとって、何百年という時間は、人間にとっての数十年と同じようなものだ。ただし、感覚が同じというわけではない」
アルティアが少し間を置いた。
「時間の重さは、積み重なる」
その言葉が、部屋の中に残った。
恒一は、何百年分の記憶を、今日経験した。圧縮されていた。しかし重さだけは圧縮されていなかった。アルティアが「時間の重さは積み重なる」と言う時、それは比喩ではないと分かった。
「人間と、どう違うのですか」
「見た目は変わらない。話せる。食べることもできる。ただし、食べなくても死なない。水がなくても死なない」
アルティアが自分の両手を見た。解放されてから、時々そうする。何百年も繋がれていた両手を、まだ確かめている。
「鎖が私を生かし続けていたのではない。私はもともと、そういう存在だ」
「では、鎖の役割は何だったのですか」
「力の封印だ。私の力を、ガルダムが制御できる形に縛り付けること。そして、私がここから動けないようにすること。それだけだ」
「……アルティアさんは、ずっと人間に関わってきたのですか」
「そうだ。境界を維持することが私の役割だから、転移者が来るたびに関わることになる。転移者は境界を越えてくる。その瞬間、私の力が動く」
「最初の頃は、どういう関わり方でしたか」
アルティアが「……純粋な好奇心だった」と言った。
その言葉を言う時、アルティアの表情が少し変わった。変わった、というより、緩んだ。何かを思い出している時の顔だ。遠い場所を見ている目だ。
「別の世界から来た者たちが面白かった。違う言葉を話す。違う道具を使う。違う考え方をする。私にとって、転移者との対話は、長い時間の中の楽しみだった」
「……楽しんでいた、ということですか」
「そうだ。閉じ込められる前の話だが。あの頃は、転移者と自由に話せた。部屋の外にも出られた。この遺跡の外にも、出られた」
恒一が「……それが、変わった」
「そうだ」
アルティアの目が、遠い場所から戻ってきた。
「ガルダムと出会ってから」
「ガルダムと最初に会った時、彼は若い学者だった」
アルティアが語り始めた。
語り口が、少し変わった。パート1までは説明するように話していた。今は、思い出しながら話している。言葉と言葉の間に、記憶を辿る時間がある。
「私の存在に気づいた時、他の者たちとは違う反応をした」
「どう違ったのですか」
「怖れなかった。不思議がった。知りたがった」
アルティアが言った。
「人間は私の存在を知ると、大抵は怖れるか、あるいは利用しようとするか、どちらかだ。怖れる者は逃げる。利用しようとする者は近づいてくる。しかし、ガルダムはどちらでもなかった」
「ただ、知りたがった」
「その違いが、信頼に繋がった」
「そうだ」
アルティアが、壁の一点を見た。石の壁だ。何もない。しかしアルティアはそこを見た。
「純粋な知的好奇心を持つ者は、珍しかった。私も、話したかった。この世界のことを、別の世界のことを、境界のことを。長い時間を一人で知り続けてきたものを、誰かと話したかった」
「……孤独だったということですか」
アルティアが、少し間を置いた。
「そうだ」
短く言った。
「気づいていなかったが、そうだったのだと思う。何百年も生きてきて、孤独だと気づいていなかった。ガルダムが現れた時、初めて気づいた。誰かと話したいという気持ちが、これほど積み重なっていたのかと」
恒一は、記憶の追体験の中でそれを経験していた。言葉で説明されるより先に、知っていた。しかし今、アルティア自身の口から聞いた言葉は、また違う重さを持って届いた。
「ガルダムとの研究は、最初は純粋なものだった」
アルティアが続けた。
「境界の仕組みについて。転移者が来る条件について。異世界の魔法形態について。私が何百年もかけて集めた知識を、ガルダムと共有した」
「共有する理由はありましたか。人間に知識を渡すことへの警戒は」
「あった。しかし、ガルダムは知識を力として使おうとしていなかった。少なくとも、最初は」
アルティアが言った。
「理解するために知りたがっていた。答えを出すためではなく、問いを深めるために聞いていた。そういう知り方をする者だった。私には、それが分かった。だから、話した」
「……それが、変わっていった」
「そうだ」
アルティアの声から、先ほどまでの温度が消えた。わずかに、だ。しかし恒一には分かった。記憶の中のある場所に差し掛かっている。
「少しずつだった。気づいた時には、遅かった」
「いつ気づきましたか」
「……最初の要求が来た時だ」
「転移者を特定の場所に呼んでほしいという要求だった」
アルティアが言った。
「魔法の研究のために、特定の魔法形態を持つ転移者が必要だと言った。理由は理解できた。研究を進めるために、様々な形態のサンプルが必要だという論理は、筋が通っていた」
「……断りましたか」
「最初は、断った」
アルティアが、落ちた鎖の一本を見た。ただ見た。
「転移者を意図的に呼ぶことへの抵抗があった。転移者には、それぞれの世界がある。望まずして呼ぶことは、良いことではないと思っていた。境界を維持することが私の役割だ。しかし境界を越えさせることまでは、私の役割ではない。そう思っていた」
「ガルダムの反応は」
「説得した。転移者にとってもこの世界での経験は意味があると。元の世界に戻れる方法を一緒に探すと。研究が進めば、転移者の力になれると」
「……信じたのですか」
「……信じた」
アルティアが言った。
間があった。恒一は待った。
「その言葉が嘘だったかどうか、今でも分からない。あの時のガルダムは、本当にそう思っていたかもしれない。しかし」
「しかし?」
「元の世界に戻す、という約束が、一度も果たされなかった。研究が進むたびに、次の転移者が必要になった。次の魔法形態が必要になった。終わりが来なかった。約束は、先延ばしにされ続けた」
「少しずつ、だったのですね」
「そうだ」
アルティアが言った。
「急に変わったわけではない。気づけなかったのは、そのためだ。一つ一つは、納得できる理由があった。全体を見れば変化していても、一歩ずつの変化は小さかった。私は賢くなかった。あるいは、賢くあろうとしなかった」
「要求は、少しずつ変わっていった」
「最初は研究のためだと言っていた。次第に、軍事的な応用の話が出てきた。転移者の魔法形態を、戦争に使う研究が始まった」
「断りましたか」
「断った。それははっきりと断った」
アルティアの声に、初めて力が入った。記憶の中で、その時の言葉を繰り返すような力だ。
「転移者を戦争の道具にすることは、できないと言った。そこだけは、はっきりと断った」
「ガルダムの反応は」
「……変わった」
アルティアが言った。
「それまでの穏やかな研究者の顔が、消えた。一瞬だった。すぐに元の顔に戻った。しかしその一瞬を、私は見た。見てしまった」
「どんな顔でしたか」
「……失望した顔だ」
アルティアが言った。
「怒りではなかった。失望だ。思い通りにならなかったことへの失望。それを見た時、分かった。最初から、そういう目的だったのだと。知的好奇心だと思っていたものが、計算だったのだと」
「……最初から、利用するつもりだった」
「分からない」
アルティアが首を振った。
「最初は本当に純粋だったかもしれない。途中で変わったのかもしれない。人の心が変わっていく過程は、外からは見えない。ガルダム自身にも、どの時点で変わったのか、分からないかもしれない。しかし、最終的な結果は同じだ」
アルティアが続けた。
「私の信頼を利用した。私の知識を使った。そして要求が断られた時、鎖が来た」
「どうやって鎖を使ったのですか」
恒一が聞いた。
「あなたは、人間が簡単に制御できる存在ではないはずです」
「……そこが、ガルダムの恐ろしいところだ」
アルティアが言った。その言葉に、怒りはなかった。怒りを通り過ぎた先にある、冷静な評価だ。
「私との研究を通じて、ガルダムは私の力の構造を理解していた。私が何百年もかけて集め、説明した知識が、私を縛るために使われた」
「……あなたが教えたことが、あなたを縛るために使われた」
「そうだ。私の力の根源がどこにあるか。どこを封じれば、力を制御できるか。力の流れがどういう経路を通るか。全て、私自身が教えていた。丁寧に。喜んで」
最後の二語が、静かに空気に落ちた。
丁寧に。喜んで。
「……それを知った時、どう思いましたか」
恒一が聞いた。
アルティアが、長い間黙った。
部屋が静かだった。第七層の発光が、その沈黙を照らしている。
「……怒りより先に、自分への呆れがあった」
アルティアが言った。
「自分が愚かだったと」
「そうだ。何百年も生きてきて、人間を見てきて、それでも見誤った。信じたいという気持ちが、判断を曇らせた。知識があることと、賢いことは違うのだと、その時初めて分かった」
恒一が「……それは、愚かさではないと思います」
「どういうことだ」
「信じたいという気持ちは、孤独だったからだと思います。何百年も一人でいれば、誰かを信じたくなる。その気持ちは当然です。あなたが言ったこと、今日のパート1で言ったこと——気づいていなかったが、孤独だったのだと思う——その孤独が、ガルダムへの信頼になった。それは判断の失敗ではなく、その孤独の大きさだったと思います」
アルティアが、恒一を見た。
何も言わなかった。
すぐに返さなかった。ただ見た。何百年も生きてきた目が、まだ十数年しか生きていない者の言葉を、時間をかけて受け取っていた。
「……そうかもしれない」
アルティアが言った。
「しかし、結果は変わらない」
「結果は変わりません。ただし、あなたが愚かだったということにもなりません」
また、静かになった。
今度は、アルティアが何も言わなかった。言わないまま、少し目を伏せた。受け取った、とも、受け取れない、とも言わなかった。ただ、伏せた。
「ガルダムが本当に求めているものを、話す」
アルティアが顔を上げた。
「はい」
「転移者の魔法形態の研究。それは手段だ。目的ではない」
「目的は何ですか」
「……不死だ」
恒一が「不死」と繰り返した。
言葉として知っている。概念として理解できる。しかし、今目の前で死ねない存在から聞く言葉として受け取ると、その重さが違った。
「そうだ。ガルダムは、死を恐れている。何百年も生きてきたが、それでも恐れている。いや、長く生きてきたからこそ、失うことへの恐れが大きくなった。失うものが増えれば増えるほど、失うことへの恐怖も大きくなる。それが、人間というものだ」
「転移者の魔法形態の研究は、その手段だった。異世界の魔法には、この世界の法則を超えたものがある。その中に、死の法則を超えるものがあるかもしれないと、ガルダムは考えた。だから何十人もの転移者を呼んだ。様々な系統の力を集めた」
「……しかし、それだけではない」
アルティアが言った。
恒一が「他にも、何かあるのですか」
「……私だ」
短く言った。
「ガルダムの最終的な目的は、私を完全に支配することだ。私は、境界が存在する限り死ねない。ガルダムはその性質を知っている。私を完全に支配することができれば、私の性質ごと自分のものにできると考えている」
「……あなたを支配することで、不死を手に入れようとしている」
「そうだ。転移者の研究は、その準備だ。私の力の構造を完全に解明した上で、より完全な形で私を縛る技術を作ろうとしている。最初の鎖は、ガルダムにとっても試作に過ぎない。力を封じることはできた。しかし、完全な支配には至っていなかった」
「だから、解放後に再封印という計画があった」
「そうだ。解放は、ガルダムにとって終わりではない。次の封印のための準備だ。私が解放されることで、鎖の設計上の問題点が明らかになる。それを修正した上で、より完全な形で縛り直す」
恒一が「……あなたの解放が、ガルダムの計画を前進させる可能性があった」
「そうだ。だからこそ、契約が必要だった。ガルダムの計画とは別の形で解放しなければならなかった。お前との契約が、その別の形だ」
「……契約の意味が、全部繋がりました」
恒一は、頭の中で整理した。書けない。しかし全てが一本の線になった。アルティアの正体。ガルダムとの出会いと信頼と裏切り。鎖の意味。転移者を呼んだ理由。不死という目的。そして自分がここに来たことの位置づけ。全部が、繋がった。
書けないから、全部頭の中にある。どこにも出せないまま、全部ここにある。
「アルティアさん」
「なんだ」
「今、あなたは解放されました。ガルダムはそれを、いつ知りますか」
「……鎖が落ちた瞬間に、感知したはずだ。既に知っている」
「では、動き出す可能性がある」
「そうだ。私が自由になったことは、ガルダムにとって最も避けたかった事態だ。計画の前提が崩れた。次の手を打ってくる」
「仲間が地上にいます。ガルダムと接触している可能性がある」
アルティアが「……急ぐべきだな」
「はい。ただし」
「ただし?」
「今日の話を聞けて、よかったです。急ぐ前に、聞けてよかった」
アルティアが「なぜだ」と聞いた。急ぐべきだと言った直後に、よかったと言う恒一の言葉の意味を、確かめるように。
「知った上で動くことと、知らずに動くことは違います。あなたの正体と過去を知った上で、一緒に動けます。それは大きな違いです」
「……一緒に、か」
「そうです。あなたは解放されました。しかしガルダムの問題は、まだ解決していません。あなたにとっても、解決していない問題のはずです。一緒に動く理由があります」
アルティアが「……私は、長い間一人だった。誰かと一緒に動くことを、忘れている」
その言葉は、言い訳ではなかった。事実の陳述だった。何百年も、判断は一人でしてきた。誰かに合わせることも、誰かと擦り合わせることも、していなかった。
「それは、これから思い出せばいいと思います」
「簡単に言う」
「簡単ではないと思います。ただし、一人ではありません」
アルティアが、恒一を見た。
長い間、見た。何百年も生きてきた目が、その言葉をどう処理しているのか、恒一には分からなかった。分からないまま、待った。
「……お前は、変わった男だ」
「六度目ですね」
「数えているのか」
「はい」
「……そうか」
アルティアが少し間を置いた。それから、聞いた。
「一つだけ、聞かせてくれ」
「何ですか」
「お前は、なぜ私を助けようとする。契約があるから、というのは分かっている。しかし契約は、理由を作るものではない。理由があるから、契約を結ぶ。契約の前に、理由があったはずだ」
恒一が少し考えた。
「あなたが待っていたからです。誰かが来るのを、何百年も待っていた。その時間を、私は今日経験しました。言葉では説明できない経験でした。その人が今ここにいます。一緒に動ける理由として、それで十分です」
アルティアが「……そうか」と言った。
また、沈黙があった。
床に落ちた六本の鎖が、その沈黙の中にある。何百年も誰かを縛っていた鎖が、ただの鉄の塊として床にある。
アルティアが立ち上がった。
ゆっくりと、しかし迷わずに立ち上がった。
「行くか」
「はい」
「地上への道は、お前が知っているな」
「はい。案内します」
「……頼む」
恒一が立ち上がった。
二人が、扉枠に向かって歩いた。
鎖の間を出た瞬間、通路の空気が来た。広間につながる通路だ。壁の発光がある。部屋の中より少し明るい。
アルティアが、立ち止まった。
通路の壁を、じっと見た。
恒一は、その隣で待った。急かさなかった。どのくらい待ったか、数えなかった。
アルティアが、歩き始めた。
「……明るい」
「はい」
「この光を、部屋の外から見たのは、久しぶりだ」
久しぶり、という言葉が、何百年分の重さを持っていた。
「何百年ぶりですか」
「……数えていない」
「そうですか」
二人が通路を歩いた。前を恒一が歩いた。後ろをアルティアが歩いた。
アルティアの足音が、通路に響いた。恒一の足音と、少しリズムが違う。長い間歩いていなかった足は、まだ慣れていない。しかししっかりと、床を踏んでいる。
「アルティアさん」
「なんだ」
「外に出たら、仲間を紹介します」
「……そうだな」
「カインさん、マルコさん、リーナさん、ゴルドさんです」
「名前は、覚えた」
恒一が「覚えていたのですか」
「何度も聞いた。聞いた言葉は、残る」
恒一が「……そうですね」と言って、少し間を置いた。
「四人とも、いい人たちです」
「……そうか」
「はい」
二人が、階段の下まで来た。上を見た。第六層の光が、階段の先から降りてきている。光苔の発光だ。青みがかった光が、石段を照らしている。
アルティアが上を見た。
「地上は、今どんな季節だ」
「……分かりません。数えていませんでした」
「そうか」
「出てみれば分かります」
「……そうだな。出てみれば分かる」
アルティアが、階段に足をかけた。
恒一が続いた。
二人が、一段ずつ上がっていった。
上に行くほど、光が強くなる。青い光が、段々と明るくなる。
上に、光がある。
アルティアが言った。
六本の鎖が、二人の周りに落ちている。壁から引き千切られたわけでも、朽ちたわけでもない。ただ、外れた。それだけのことなのに、部屋の空気は確かに変わっていた。長い時間をかけて積み重なってきた何かが、音もなく溶けたような、そういう変わり方だった。
アルティアの声も、少し違った。鎖に繋がれていた頃より低く、落ち着いている。力が入っていない、という意味ではない。力が、行き場を持ったような声だ。
「私は、この世界と別の世界の間にある境界を、維持する存在だ」
恒一は、聞いた。
「境界の守り手、と呼ぶ者もいた。ただし、そういう名称が正式にあるわけではない。ただ、そういう役割を持って生まれた」
「生まれた、とは」
「人間のように親から生まれたわけではない。この世界と別の世界の境界が、最初に形成された時に、私は生じた。境界が存在する限り、私は存在する」
「……つまり、世界が続く限り、死なない」
「正確には、死ねない」
アルティアが、その言葉を繰り返した。恒一が言ったものを、そのまま返したのではなかった。言い直した。死なない、と死ねない、の間にある違いを、アルティアは知っている。
「境界が消えない限り、私は消えない。それが、私の性質だ」
「何百年も生きてきた理由が、それですか」
「そうだ。私にとって、何百年という時間は、人間にとっての数十年と同じようなものだ。ただし、感覚が同じというわけではない」
アルティアが少し間を置いた。
「時間の重さは、積み重なる」
その言葉が、部屋の中に残った。
恒一は、何百年分の記憶を、今日経験した。圧縮されていた。しかし重さだけは圧縮されていなかった。アルティアが「時間の重さは積み重なる」と言う時、それは比喩ではないと分かった。
「人間と、どう違うのですか」
「見た目は変わらない。話せる。食べることもできる。ただし、食べなくても死なない。水がなくても死なない」
アルティアが自分の両手を見た。解放されてから、時々そうする。何百年も繋がれていた両手を、まだ確かめている。
「鎖が私を生かし続けていたのではない。私はもともと、そういう存在だ」
「では、鎖の役割は何だったのですか」
「力の封印だ。私の力を、ガルダムが制御できる形に縛り付けること。そして、私がここから動けないようにすること。それだけだ」
「……アルティアさんは、ずっと人間に関わってきたのですか」
「そうだ。境界を維持することが私の役割だから、転移者が来るたびに関わることになる。転移者は境界を越えてくる。その瞬間、私の力が動く」
「最初の頃は、どういう関わり方でしたか」
アルティアが「……純粋な好奇心だった」と言った。
その言葉を言う時、アルティアの表情が少し変わった。変わった、というより、緩んだ。何かを思い出している時の顔だ。遠い場所を見ている目だ。
「別の世界から来た者たちが面白かった。違う言葉を話す。違う道具を使う。違う考え方をする。私にとって、転移者との対話は、長い時間の中の楽しみだった」
「……楽しんでいた、ということですか」
「そうだ。閉じ込められる前の話だが。あの頃は、転移者と自由に話せた。部屋の外にも出られた。この遺跡の外にも、出られた」
恒一が「……それが、変わった」
「そうだ」
アルティアの目が、遠い場所から戻ってきた。
「ガルダムと出会ってから」
「ガルダムと最初に会った時、彼は若い学者だった」
アルティアが語り始めた。
語り口が、少し変わった。パート1までは説明するように話していた。今は、思い出しながら話している。言葉と言葉の間に、記憶を辿る時間がある。
「私の存在に気づいた時、他の者たちとは違う反応をした」
「どう違ったのですか」
「怖れなかった。不思議がった。知りたがった」
アルティアが言った。
「人間は私の存在を知ると、大抵は怖れるか、あるいは利用しようとするか、どちらかだ。怖れる者は逃げる。利用しようとする者は近づいてくる。しかし、ガルダムはどちらでもなかった」
「ただ、知りたがった」
「その違いが、信頼に繋がった」
「そうだ」
アルティアが、壁の一点を見た。石の壁だ。何もない。しかしアルティアはそこを見た。
「純粋な知的好奇心を持つ者は、珍しかった。私も、話したかった。この世界のことを、別の世界のことを、境界のことを。長い時間を一人で知り続けてきたものを、誰かと話したかった」
「……孤独だったということですか」
アルティアが、少し間を置いた。
「そうだ」
短く言った。
「気づいていなかったが、そうだったのだと思う。何百年も生きてきて、孤独だと気づいていなかった。ガルダムが現れた時、初めて気づいた。誰かと話したいという気持ちが、これほど積み重なっていたのかと」
恒一は、記憶の追体験の中でそれを経験していた。言葉で説明されるより先に、知っていた。しかし今、アルティア自身の口から聞いた言葉は、また違う重さを持って届いた。
「ガルダムとの研究は、最初は純粋なものだった」
アルティアが続けた。
「境界の仕組みについて。転移者が来る条件について。異世界の魔法形態について。私が何百年もかけて集めた知識を、ガルダムと共有した」
「共有する理由はありましたか。人間に知識を渡すことへの警戒は」
「あった。しかし、ガルダムは知識を力として使おうとしていなかった。少なくとも、最初は」
アルティアが言った。
「理解するために知りたがっていた。答えを出すためではなく、問いを深めるために聞いていた。そういう知り方をする者だった。私には、それが分かった。だから、話した」
「……それが、変わっていった」
「そうだ」
アルティアの声から、先ほどまでの温度が消えた。わずかに、だ。しかし恒一には分かった。記憶の中のある場所に差し掛かっている。
「少しずつだった。気づいた時には、遅かった」
「いつ気づきましたか」
「……最初の要求が来た時だ」
「転移者を特定の場所に呼んでほしいという要求だった」
アルティアが言った。
「魔法の研究のために、特定の魔法形態を持つ転移者が必要だと言った。理由は理解できた。研究を進めるために、様々な形態のサンプルが必要だという論理は、筋が通っていた」
「……断りましたか」
「最初は、断った」
アルティアが、落ちた鎖の一本を見た。ただ見た。
「転移者を意図的に呼ぶことへの抵抗があった。転移者には、それぞれの世界がある。望まずして呼ぶことは、良いことではないと思っていた。境界を維持することが私の役割だ。しかし境界を越えさせることまでは、私の役割ではない。そう思っていた」
「ガルダムの反応は」
「説得した。転移者にとってもこの世界での経験は意味があると。元の世界に戻れる方法を一緒に探すと。研究が進めば、転移者の力になれると」
「……信じたのですか」
「……信じた」
アルティアが言った。
間があった。恒一は待った。
「その言葉が嘘だったかどうか、今でも分からない。あの時のガルダムは、本当にそう思っていたかもしれない。しかし」
「しかし?」
「元の世界に戻す、という約束が、一度も果たされなかった。研究が進むたびに、次の転移者が必要になった。次の魔法形態が必要になった。終わりが来なかった。約束は、先延ばしにされ続けた」
「少しずつ、だったのですね」
「そうだ」
アルティアが言った。
「急に変わったわけではない。気づけなかったのは、そのためだ。一つ一つは、納得できる理由があった。全体を見れば変化していても、一歩ずつの変化は小さかった。私は賢くなかった。あるいは、賢くあろうとしなかった」
「要求は、少しずつ変わっていった」
「最初は研究のためだと言っていた。次第に、軍事的な応用の話が出てきた。転移者の魔法形態を、戦争に使う研究が始まった」
「断りましたか」
「断った。それははっきりと断った」
アルティアの声に、初めて力が入った。記憶の中で、その時の言葉を繰り返すような力だ。
「転移者を戦争の道具にすることは、できないと言った。そこだけは、はっきりと断った」
「ガルダムの反応は」
「……変わった」
アルティアが言った。
「それまでの穏やかな研究者の顔が、消えた。一瞬だった。すぐに元の顔に戻った。しかしその一瞬を、私は見た。見てしまった」
「どんな顔でしたか」
「……失望した顔だ」
アルティアが言った。
「怒りではなかった。失望だ。思い通りにならなかったことへの失望。それを見た時、分かった。最初から、そういう目的だったのだと。知的好奇心だと思っていたものが、計算だったのだと」
「……最初から、利用するつもりだった」
「分からない」
アルティアが首を振った。
「最初は本当に純粋だったかもしれない。途中で変わったのかもしれない。人の心が変わっていく過程は、外からは見えない。ガルダム自身にも、どの時点で変わったのか、分からないかもしれない。しかし、最終的な結果は同じだ」
アルティアが続けた。
「私の信頼を利用した。私の知識を使った。そして要求が断られた時、鎖が来た」
「どうやって鎖を使ったのですか」
恒一が聞いた。
「あなたは、人間が簡単に制御できる存在ではないはずです」
「……そこが、ガルダムの恐ろしいところだ」
アルティアが言った。その言葉に、怒りはなかった。怒りを通り過ぎた先にある、冷静な評価だ。
「私との研究を通じて、ガルダムは私の力の構造を理解していた。私が何百年もかけて集め、説明した知識が、私を縛るために使われた」
「……あなたが教えたことが、あなたを縛るために使われた」
「そうだ。私の力の根源がどこにあるか。どこを封じれば、力を制御できるか。力の流れがどういう経路を通るか。全て、私自身が教えていた。丁寧に。喜んで」
最後の二語が、静かに空気に落ちた。
丁寧に。喜んで。
「……それを知った時、どう思いましたか」
恒一が聞いた。
アルティアが、長い間黙った。
部屋が静かだった。第七層の発光が、その沈黙を照らしている。
「……怒りより先に、自分への呆れがあった」
アルティアが言った。
「自分が愚かだったと」
「そうだ。何百年も生きてきて、人間を見てきて、それでも見誤った。信じたいという気持ちが、判断を曇らせた。知識があることと、賢いことは違うのだと、その時初めて分かった」
恒一が「……それは、愚かさではないと思います」
「どういうことだ」
「信じたいという気持ちは、孤独だったからだと思います。何百年も一人でいれば、誰かを信じたくなる。その気持ちは当然です。あなたが言ったこと、今日のパート1で言ったこと——気づいていなかったが、孤独だったのだと思う——その孤独が、ガルダムへの信頼になった。それは判断の失敗ではなく、その孤独の大きさだったと思います」
アルティアが、恒一を見た。
何も言わなかった。
すぐに返さなかった。ただ見た。何百年も生きてきた目が、まだ十数年しか生きていない者の言葉を、時間をかけて受け取っていた。
「……そうかもしれない」
アルティアが言った。
「しかし、結果は変わらない」
「結果は変わりません。ただし、あなたが愚かだったということにもなりません」
また、静かになった。
今度は、アルティアが何も言わなかった。言わないまま、少し目を伏せた。受け取った、とも、受け取れない、とも言わなかった。ただ、伏せた。
「ガルダムが本当に求めているものを、話す」
アルティアが顔を上げた。
「はい」
「転移者の魔法形態の研究。それは手段だ。目的ではない」
「目的は何ですか」
「……不死だ」
恒一が「不死」と繰り返した。
言葉として知っている。概念として理解できる。しかし、今目の前で死ねない存在から聞く言葉として受け取ると、その重さが違った。
「そうだ。ガルダムは、死を恐れている。何百年も生きてきたが、それでも恐れている。いや、長く生きてきたからこそ、失うことへの恐れが大きくなった。失うものが増えれば増えるほど、失うことへの恐怖も大きくなる。それが、人間というものだ」
「転移者の魔法形態の研究は、その手段だった。異世界の魔法には、この世界の法則を超えたものがある。その中に、死の法則を超えるものがあるかもしれないと、ガルダムは考えた。だから何十人もの転移者を呼んだ。様々な系統の力を集めた」
「……しかし、それだけではない」
アルティアが言った。
恒一が「他にも、何かあるのですか」
「……私だ」
短く言った。
「ガルダムの最終的な目的は、私を完全に支配することだ。私は、境界が存在する限り死ねない。ガルダムはその性質を知っている。私を完全に支配することができれば、私の性質ごと自分のものにできると考えている」
「……あなたを支配することで、不死を手に入れようとしている」
「そうだ。転移者の研究は、その準備だ。私の力の構造を完全に解明した上で、より完全な形で私を縛る技術を作ろうとしている。最初の鎖は、ガルダムにとっても試作に過ぎない。力を封じることはできた。しかし、完全な支配には至っていなかった」
「だから、解放後に再封印という計画があった」
「そうだ。解放は、ガルダムにとって終わりではない。次の封印のための準備だ。私が解放されることで、鎖の設計上の問題点が明らかになる。それを修正した上で、より完全な形で縛り直す」
恒一が「……あなたの解放が、ガルダムの計画を前進させる可能性があった」
「そうだ。だからこそ、契約が必要だった。ガルダムの計画とは別の形で解放しなければならなかった。お前との契約が、その別の形だ」
「……契約の意味が、全部繋がりました」
恒一は、頭の中で整理した。書けない。しかし全てが一本の線になった。アルティアの正体。ガルダムとの出会いと信頼と裏切り。鎖の意味。転移者を呼んだ理由。不死という目的。そして自分がここに来たことの位置づけ。全部が、繋がった。
書けないから、全部頭の中にある。どこにも出せないまま、全部ここにある。
「アルティアさん」
「なんだ」
「今、あなたは解放されました。ガルダムはそれを、いつ知りますか」
「……鎖が落ちた瞬間に、感知したはずだ。既に知っている」
「では、動き出す可能性がある」
「そうだ。私が自由になったことは、ガルダムにとって最も避けたかった事態だ。計画の前提が崩れた。次の手を打ってくる」
「仲間が地上にいます。ガルダムと接触している可能性がある」
アルティアが「……急ぐべきだな」
「はい。ただし」
「ただし?」
「今日の話を聞けて、よかったです。急ぐ前に、聞けてよかった」
アルティアが「なぜだ」と聞いた。急ぐべきだと言った直後に、よかったと言う恒一の言葉の意味を、確かめるように。
「知った上で動くことと、知らずに動くことは違います。あなたの正体と過去を知った上で、一緒に動けます。それは大きな違いです」
「……一緒に、か」
「そうです。あなたは解放されました。しかしガルダムの問題は、まだ解決していません。あなたにとっても、解決していない問題のはずです。一緒に動く理由があります」
アルティアが「……私は、長い間一人だった。誰かと一緒に動くことを、忘れている」
その言葉は、言い訳ではなかった。事実の陳述だった。何百年も、判断は一人でしてきた。誰かに合わせることも、誰かと擦り合わせることも、していなかった。
「それは、これから思い出せばいいと思います」
「簡単に言う」
「簡単ではないと思います。ただし、一人ではありません」
アルティアが、恒一を見た。
長い間、見た。何百年も生きてきた目が、その言葉をどう処理しているのか、恒一には分からなかった。分からないまま、待った。
「……お前は、変わった男だ」
「六度目ですね」
「数えているのか」
「はい」
「……そうか」
アルティアが少し間を置いた。それから、聞いた。
「一つだけ、聞かせてくれ」
「何ですか」
「お前は、なぜ私を助けようとする。契約があるから、というのは分かっている。しかし契約は、理由を作るものではない。理由があるから、契約を結ぶ。契約の前に、理由があったはずだ」
恒一が少し考えた。
「あなたが待っていたからです。誰かが来るのを、何百年も待っていた。その時間を、私は今日経験しました。言葉では説明できない経験でした。その人が今ここにいます。一緒に動ける理由として、それで十分です」
アルティアが「……そうか」と言った。
また、沈黙があった。
床に落ちた六本の鎖が、その沈黙の中にある。何百年も誰かを縛っていた鎖が、ただの鉄の塊として床にある。
アルティアが立ち上がった。
ゆっくりと、しかし迷わずに立ち上がった。
「行くか」
「はい」
「地上への道は、お前が知っているな」
「はい。案内します」
「……頼む」
恒一が立ち上がった。
二人が、扉枠に向かって歩いた。
鎖の間を出た瞬間、通路の空気が来た。広間につながる通路だ。壁の発光がある。部屋の中より少し明るい。
アルティアが、立ち止まった。
通路の壁を、じっと見た。
恒一は、その隣で待った。急かさなかった。どのくらい待ったか、数えなかった。
アルティアが、歩き始めた。
「……明るい」
「はい」
「この光を、部屋の外から見たのは、久しぶりだ」
久しぶり、という言葉が、何百年分の重さを持っていた。
「何百年ぶりですか」
「……数えていない」
「そうですか」
二人が通路を歩いた。前を恒一が歩いた。後ろをアルティアが歩いた。
アルティアの足音が、通路に響いた。恒一の足音と、少しリズムが違う。長い間歩いていなかった足は、まだ慣れていない。しかししっかりと、床を踏んでいる。
「アルティアさん」
「なんだ」
「外に出たら、仲間を紹介します」
「……そうだな」
「カインさん、マルコさん、リーナさん、ゴルドさんです」
「名前は、覚えた」
恒一が「覚えていたのですか」
「何度も聞いた。聞いた言葉は、残る」
恒一が「……そうですね」と言って、少し間を置いた。
「四人とも、いい人たちです」
「……そうか」
「はい」
二人が、階段の下まで来た。上を見た。第六層の光が、階段の先から降りてきている。光苔の発光だ。青みがかった光が、石段を照らしている。
アルティアが上を見た。
「地上は、今どんな季節だ」
「……分かりません。数えていませんでした」
「そうか」
「出てみれば分かります」
「……そうだな。出てみれば分かる」
アルティアが、階段に足をかけた。
恒一が続いた。
二人が、一段ずつ上がっていった。
上に行くほど、光が強くなる。青い光が、段々と明るくなる。
上に、光がある。
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