残業帰りのカフェで──止まった恋と、動き出した身体と心

遊鷹太

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第5章「親友の助言」

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月曜日の朝、亜季は早めに出社した。
いつもより一時間早い、八時。オフィスにはまだ誰もいない。静かなデスクで、亜季は深呼吸をした。
今日、涼に返事をしなければならない。
金曜日の告白から、週末を挟んで考えた。美術館で悠斗と過ごして、自分の気持ちに気づいた。
涼のことは、好きじゃない。
尊敬しているし、いい後輩だと思っている。でも、恋愛対象としては見られない。
なぜなら、自分の心には、もう別の人がいるから。
九時になって、社員たちが出社し始めた。
涼もその中にいた。亜季と目が合うと、少し緊張した表情を見せた。
亜季は立ち上がって、涼に近づいた。
「涼くん、少しいい?」
「はい」
涼は緊張した面持ちでついてきた。二人は、金曜日と同じ会議室に入った。
ドアを閉めると、涼が先に口を開いた。
「返事、聞かせてもらえますか?」
「うん」
亜季は深呼吸をした。心臓が早く打っている。
「ごめんなさい。涼くんの気持ちは嬉しいです。本当に嬉しい。でも、私、涼くんのことを恋愛対象としては見られない」
涼の表情が曇った。でも、驚いた様子はなかった。
「やっぱり、そうですか」
「本当にごめん。涼くんは素敵な人だと思うし、一緒に仕事をしていて楽しいし、頼りにもしてる。でも、それは恋愛感情じゃないの」
「わかってました」
涼は悲しそうに笑った。
「高梨さんには、他に好きな人がいるんですよね」
その言葉に、亜季は何も答えられなかった。図星だった。
「あの男友達の方ですか?」
「…それは」
「言わなくてもわかります。高梨さん、最近表情が柔らかくなってましたから。それに、金曜日に予定があるって言ったとき、すごく嬉しそうな顔してました」
涼は寂しそうに微笑んだ。
「僕、ずっと高梨さんのこと見てたから。小さな変化も、全部気づいてました」
「涼くん…」
「僕が高梨さんを好きになったのは、去年の夏です。あの大きなプロジェクトで一緒に働いたとき。高梨さん、すごく大変そうだったけど、弱音を吐かずに頑張ってて。チームのみんなを引っ張ってて。かっこいいなって思いました」
涼は遠い目をした。
「それから、高梨さんのことがずっと気になってました。でも、言えなくて。先輩と後輩だし、年も離れてるし。でも、このまま何も言わないで後悔するのは嫌だと思って、金曜日に告白しました」
「涼くん、ありがとう。そこまで想ってくれて」
「でも、届かなかった」
涼は自嘲的に笑った。
「僕、ちょっと遅すぎましたね。もっと早く言えばよかった」
「いや、いつ言われても、答えは同じだったと思う」
亜季は正直に言った。
「涼くんが悪いわけじゃないの。私の問題」
「そうですか」
涼は立ち上がった。
「でも、一つだけ言わせてください」
「何?」
「その人、高梨さんを大事にしてくれる人だといいですね。高梨さんは、もっと幸せになっていい人だから」
その言葉が、胸に深く染みた。
「ありがとう、涼くん。本当に、ありがとう」
「僕の方こそ、今まで一緒に仕事できて楽しかったです。これからも、よろしくお願いします」
涼は笑顔を作った。無理に作った笑顔だということはわかった。
「こちらこそ、よろしく」
涼は会議室を出て行った。
亜季は一人残されて、椅子に座り込んだ。
胸が苦しい。
涼を傷つけてしまった。それは仕方のないことだけれど、やっぱり辛い。
誰かの気持ちを受け止められないということは、こんなに苦しいことなんだ。
でも、これでよかった。嘘をついて付き合うよりも、正直に断る方が誠実だ。
涼も、いつか自分を本当に愛してくれる人と出会える。そう信じたい。
亜季は会議室を出て、自分のデスクに戻った。
涼は、自分のデスクでパソコンに向かっていた。背中が少し寂しそうに見えた。

その日は、仕事に集中できなかった。
クライアントからのメールに返信しても、何度も書き直す。企画書を作っても、集中力が続かない。
涼のことが頭から離れない。
そして、涼の言葉が繰り返し響く。
「他に好きな人がいるんですよね」
そうだ。好きな人がいる。
悠斗のことが、好きだ。
いつから好きだったのかはわからない。最初に目が合ったときから?それとも、初めて話したときから?
でも、今、確かに好きだ。
会いたい。話したい。一緒にいたい。
そんな気持ちが、日に日に大きくなっている。
でも、その気持ちを、どうすればいいんだろう。
告白する?
もし断られたら?
今の関係も、壊れてしまうかもしれない。
そう考えると、怖くなる。
定時になって、オフィスを出た。今日は珍しく、残業せずに帰れる日だった。
カフェに向かいながら、心臓が早く打っている。
今日、悠斗に会ったら、何を話そう。
涼のことを話すべきだろうか。それとも、黙っているべきか。
カフェに入ると、悠斗はまだいなかった。
珍しい。いつもなら、悠斗の方が先にいるのに。
亜季は自分の席に座って、コーヒーを注文した。
店内は、いつもより空いていた。カウンターに一人、奥の席に二人。それだけだった。
十分経っても、悠斗は来なかった。
二十分経っても、来ない。
もしかして、今日は来ないのだろうか。
仕事が忙しいのかもしれない。体調が悪いのかもしれない。
それとも…自分のことを避けているのだろうか。
金曜日、涼の告白のことを話したとき、悠斗は少し冷たかった。
もしかして、嫌われた?
そう思うと、胸が苦しくなった。
三十分経った頃、店の扉が開いた。
悠斗だった。
「すみません、遅くなりました」
悠斗は少し息を切らせていた。髪が乱れていて、シャツの襟も少し曲がっている。
「大丈夫ですか?」
「はい。クライアントとの打ち合わせが長引いて、そのまま走ってきました」
悠斗は亜季の隣に座った。ほのかに汗の匂いがした。
「コーヒー、注文してきます」
悠斗はカウンターに向かって、コーヒーを注文した。それから戻ってきて、大きく息をついた。
「今日は、本当に疲れました」
「お疲れ様です」
「高梨さんは、今日残業じゃなかったんですか?」
「たまたま、早く終わったので」
「そうですか。よかった、間に合って」
悠斗は安心したように笑った。
その笑顔を見て、亜季の不安は消えた。
避けられているわけじゃない。ちゃんと、会いに来てくれた。
「後輩の方には、何て答えたんですか?」
悠斗がコーヒーを受け取りながら聞いた。
「…断りました」
「そうですか」
悠斗は少しほっとしたような表情を見せた。
「やっぱり、好きじゃなかったんですね」
「はい。いい子だけど、恋愛対象としては見られなくて」
「それが一番正しいと思います。中途半配に付き合っても、お互い不幸になるだけですから」
悠斗はコーヒーを一口飲んだ。
「その後輩の方、傷ついたでしょうね」
「…はい。すごく優しい言葉をかけてくれました。それが余計に辛くて」
亜季は正直に言った。
「断る方も、辛いんですね」
「そうでしょうね。僕も、昔断られたことがありますけど、断る方も勇気がいるんだろうなって、今なら思います」
「佐久間さんも、断られたことあるんですか?」
「ありますよ。二十代の頃、好きな人がいて。告白したら、『友達としか見られない』って言われました」
悠斗は苦笑した。
「そのときは、すごくショックでした。でも、今思えば、彼女も辛かったんだろうなって」
「その人のこと、今でも好きですか?」
「いえ、もう忘れました。今は、別の人が好きです」
その言葉に、亜季の心臓が跳ねた。
「別の人…ですか」
「はい」
悠斗は亜季を真っ直ぐに見た。
でも、それ以上は何も言わなかった。
沈黙が流れる。
亜季は、聞きたかった。その人は誰なのか。どんな人なのか。
でも、聞けなかった。
もし、自分じゃなかったら。
そう思うと、怖くて聞けなかった。
「昨日は、ありがとうございました。楽しかったです」
悠斗が話題を変えた。
「僕もです。また、一緒にどこか行きませんか?」
「え?」
「今度は、映画とか。高梨さん、映画好きでしたよね」
「好きです。でも、最近全然見に行けてなくて」
「じゃあ、今度一緒に。何か見たい映画ありますか?」
「えっと…」
亜季は少し考えた。
「恋愛映画とか、どうですか?」
なぜか、そう言ってしまった。
「恋愛映画、いいですね。僕も好きです」
悠斗は嬉しそうに笑った。
「じゃあ、また日程決めましょう」
「はい」
亜季は嬉しくて、思わず笑顔になった。
また会える。また一緒に過ごせる。
それだけで、幸せだった。
それから、二人は他の話をした。仕事のこと、最近読んだ本のこと、好きな食べ物のこと。
いつものように、自然に会話が続く。
気づけば、もう十一時を過ぎていた。
「もう、こんな時間ですね」
「そろそろ帰らないと」
二人は立ち上がった。
会計を済ませて、店を出る。外は冷たい風が吹いていた。
「気をつけて帰ってくださいね」
「佐久間さんも」
「また、明日」
「また、明日」
二人は別々の方向に歩き出した。
亜季は駅に向かいながら、何度も振り返りそうになった。でも、我慢した。
電車に乗って、窓の外を見る。
今日、悠斗が言った言葉が頭に残っていた。
「今は、別の人が好きです」
その人は、誰なんだろう。
もしかして、自分?
そう思うと、胸が高鳴る。
でも、違うかもしれない。
考えれば考えるほど、わからなくなる。
家に着いて、シャワーを浴びる。
ベッドに入って、スマートフォンを見ると、美咲からメッセージが届いていた。
『亜季、最近全然会えてないね。今週の土曜日、ランチどう?絶対来てね!』
亜季は少し迷った。
美咲に会うと、いろいろ聞かれる。恋愛のこと、仕事のこと。
でも、久しぶりに会いたい気もした。
それに、今なら美咲に相談できることがある。
悠斗のこと。
『土曜日、空いてる。どこで会う?』
すぐに返信が来た。
『やった!表参道のイタリアンでどう?十二時に。久しぶりにゆっくり話そう』
『わかった。楽しみにしてる』
メッセージを送って、亜季はベッドに横になった。
美咲に、何を話そう。
悠斗のこと、全部話してもいいだろうか。
告白したいこと。でも怖いこと。
美咲なら、何かアドバイスをくれるかもしれない。
考えているうちに、眠りに落ちていた。

土曜日、亜季は表参道に向かった。
久しぶりの休日の外出。美術館以来だ。
天気は快晴で、街は人で賑わっていた。週末を楽しむ人たちが、あちこちを歩いている。
待ち合わせのイタリアンレストランに着くと、美咲がもう待っていた。
「亜季!」
美咲は手を振って、駆け寄ってきた。
「久しぶり」
「本当に久しぶり。二ヶ月ぶりくらい?」
「そんなになる?」
「なるよ。前に会ったの、夏だったもん」
二人はハグをして、席に座った。
美咲は相変わらず、明るくて元気そうだった。髪は少し短くなっていて、服装もカジュアルだけどおしゃれだ。
「娘は?」
「今日は旦那が見てくれてる。たまには私も息抜きしないとって」
「大変そうだね」
「大変だけど、楽しいよ。毎日バタバタだけど」
メニューを見ながら、美咲が聞いてきた。
「で、最近どう?仕事は相変わらず忙しい?」
「相変わらず」
「残業、減った?」
「減ってない。むしろ増えてる」
「それ、ヤバくない?体壊すよ」
「大丈夫。慣れてるから」
「慣れちゃダメでしょ」
美咲は呆れたように言った。
「で、恋愛は?」
やっぱり聞いてきた。でも、今日は答えられることがある。
「…実は」
亜季は少し躊躇した。
「実は?」
美咲は身を乗り出した。その表情が、まるで少女のように輝いている。
「好きな人ができた」
「え!本当に!?」
美咲は声を上げた。周りの客が振り返る。
「声、大きい」
「ごめんごめん。でも、びっくりした。亜季が恋愛の話するなんて」
美咲は嬉しそうに笑った。
「で、どんな人?年は?仕事は?顔は?」
矢継ぎ早に質問してくる。
「フリーランスのデザイナー。三十六歳で、独身。顔は…整ってると思う」
「へえ。どこで知り合ったの?」
「残業帰りに寄るカフェで」
「カフェで出会いとか、ドラマみたい」
美咲は目を輝かせた。
亜季は、悠斗との出会いから今までのことを話した。
最初に目が合ったこと。少しずつ話すようになったこと。美術館に行ったこと。今度は映画に行く約束をしたこと。
美咲は真剣に聞いていた。時々、「それで?」「それから?」と促しながら。
「それで、告白はしたの?」
「まだ」
「なんで?」
「だって…怖いから」
亜季は正直に言った。
「もし断られたら、今の関係も壊れちゃうかもしれない。今、すごく居心地がいいの。毎日会えて、話せて。それが壊れるのが怖い」
「でも、このままじゃ友達のままでしょ?」
「それでも、いいかなって」
「よくない」
美咲はきっぱりと言った。
「亜季、好きなら言わなきゃ。後悔するよ」
料理が運ばれてきた。パスタとサラダ、それにパン。
「いただきます」
二人は食事を始めた。
「ねえ、亜季」
美咲がパスタを食べながら言った。
「正直に言うね」
「何?」
「亜季、このままだと本当にずっと一人だよ」
その言葉が、胸に刺さった。
「私、亜季のこと心配してるの。仕事ばっかりで、恋愛から逃げてて。このままだと、気づいたら四十歳、五十歳になってるよ」
「わかってる」
「わかってるなら、行動しなよ。せっかく好きな人ができたんだから」
美咲は亜季の手を握った。
「ねえ、亜季。結婚とか、子供とか、考えたことない?」
「考えるけど…もう遅いかなって」
「遅くないよ。三十四歳なら、まだ全然間に合う。私の友達、三十八で結婚して、四十で子供産んだ人いるよ」
「そうなんだ」
「だから、諦めないで。その佐久間さんに告白するの」
美咲は強い口調で言った。
「もし断られても、それはそれ。次に進めばいい。でも、何もしないで後悔するのは、一番ダメ」
亜季は黙っていた。
美咲の言うことは正しい。わかっている。
でも、怖い。
告白して、断られて、今の関係が壊れるのが怖い。
「亜季、私が結婚したとき、覚えてる?」
「覚えてる。すごく綺麗な花嫁だった」
「ありがとう。でもね、あのとき、私も不安だった。この人で本当にいいのかなって。もっといい人がいるんじゃないかって」
美咲は遠い目をした。
「でも、決めたの。この人と一緒に生きていこうって。完璧な人なんていない。でも、この人となら、不完全でも幸せになれるって思った」
「美咲…」
「結婚して、子供ができて、大変なこともたくさんあるよ。夫婦喧嘩もするし、子育てで疲れることもある。でも、幸せ。一人じゃないって、こんなに安心できるんだって思った」
美咲は優しく微笑んだ。
「亜季にも、そういう幸せを感じてほしいの。仕事だけの人生じゃなくて。誰かと笑って、泣いて、一緒に生きていく人生を」
その言葉に、亜季の目から涙が溢れた。
「ごめん、泣かせるつもりじゃなかったのに」
「ううん、大丈夫」
亜季は涙を拭いた。
「ありがとう、美咲。そうだね、告白してみる」
「本当?」
「うん。もう、逃げるのやめる。自分の気持ちに、正直になる」
「よかった」
美咲は安心したように笑った。
「で、その佐久間さん、絶対亜季のこと好きだと思うよ」
「え?」
「だって、休日に二人で美術館行くって、デートじゃん。しかも、また映画に行く約束までしてるんでしょ?それ、完全にデートだから」
「でも、友達としてかもしれない」
「男女の友情なんて、基本的にないから」
美咲は断言した。
「特に、三十代の独身男女が二人で出かけるなんて、それはもうデート。相手も、亜季のこと気になってるはずだよ」
「そうかな…」
「絶対そう。だから、自信持って。亜季は魅力的な女性だよ。仕事もできるし、優しいし。佐久間さん、亜季のこと好きに決まってる」
美咲の言葉に、少し勇気が湧いてきた。
もしかしたら、悠斗も自分のことを…?
「いつ告白するの?」
「え、いつって…」
「次に会ったとき?映画のとき?」
「そんな急に…」
「早い方がいいよ。悩んでる時間がもったいない。それに、他の女性に取られたらどうするの?」
「え…」
その可能性は考えていなかった。
悠斗は魅力的だ。優しくて、落ち着いていて、話しやすい。
他にも、悠斗を好きな女性がいるかもしれない。
「そんな顔しないで。大丈夫、亜季なら絶対うまくいくよ」
美咲は笑った。
二人は食事を終えて、デザートのティラミスを注文した。
「三十四歳にもなって、恋愛相談受けるとは思わなかったけど、なんか新鮮で楽しい」
「笑わないでよ」
「笑ってないよ。応援してるの。亜季の幸せ、本気で願ってるから」
「ありがとう」
デザートを食べ終わって、二人はレストランを出た。
外は少し肌寒かった。秋が深まってきている。
「じゃあ、私はこれで。娘が待ってるから」
「うん。今日はありがとう。すごく、励まされた」
「いいよ。で、告白したら絶対報告してね。結果がどうであれ」
「わかった」
「幸せになってね、亜季。心から応援してる」
美咲はそう言って、駅の方に歩いて行った。
亜季は、その場に立ち尽くしていた。
告白する。
悠斗に、自分の気持ちを伝える。
それは、とても怖いことだ。
でも、しなければならない。
このまま、友達のままでいるのは嫌だ。
自分の気持ちに、正直になる。
それが、今の自分に必要なことだ。
亜季は深呼吸をして、駅に向かった。

その夜、亜季は部屋で一人考えていた。
どうやって告白しよう。
カフェで?それとも、映画を見た後?
何て言おう。
「好きです」とストレートに言うべきか。
それとも、もっと遠回しに伝えるべきか。
考えれば考えるほど、わからなくなる。
スマートフォンを手に取って、美咲にメッセージを送った。
『今日はありがとう。でも、やっぱり怖い』
すぐに返信が来た。
『怖いのは当然。でも、それを乗り越えないと前に進めないよ。亜季なら大丈夫。絶対うまくいくから。応援してる』
その言葉に、少し勇気が湧いた。
そうだ。怖くても、やるしかない。
亜季は深呼吸をした。
次に悠斗に会ったら、告白する。
いや、映画を見た後がいい。
そう決めた。
窓の外を見ると、夜空に星が輝いていた。
明日から、また新しい一週間が始まる。
そして、その週のどこかで、自分の人生が変わるかもしれない。
亜季は、星に願った。
どうか、うまくいきますように。
どうか、悠斗も同じ気持ちでいてくれますように。
そして、ベッドに入った。
明日が来るのが、怖いような、楽しみなような。
複雑な気持ちで、眠りについた。
夢の中で、悠斗が笑っていた。
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