夜更けにほどける想い

yukataka

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第8章「小さな部屋」

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十二月に入った。
街は、クリスマスの装飾で華やいでいる。
イルミネーション、リース、ツリー。
どこを見ても、冬の光が溢れている。
仕事は相変わらず忙しかった。
年末に向けて、プロジェクトが複数走っている。
でも、以前ほど追い詰められた気持ちはなかった。
陸との時間があるから。
週に一度は会えている。
映画を見たり、食事をしたり、ただ散歩したり。
何をしていても、楽しかった。
メッセージも毎日交わしている。
朝の挨拶。仕事の合間の何気ないやり取り。夜の「おやすみ」。
それだけで、心が満たされた。

金曜日の夜、陸から電話があった。
「もしもし」
「篠原さん、明日の予定、変更してもいい?」
「どうしたの?」
「実は、部屋の暖房が壊れちゃって。業者が明日来るんだ」
「それは大変だね」
「うん。だから、明日は会えないかも」
少し残念だった。
「そっか」
「ごめん」
「謝らないで。仕方ないよ」
「でも」
陸の声が、申し訳なさそうだった。
「じゃあ、日曜日は?」
「日曜日は大丈夫」
「よかった」
「あのね」
陸が言った。
「なに?」
「もし、よかったら、俺の部屋に来ない?」
心臓が跳ねた。
「部屋?」
「うん。暖房、直ってると思うし。外、寒いから」
少し迷った。
陸の部屋に行く。
それは、関係が一歩進むということだ。
「篠原さん」
陸の声が、優しい。
「嫌だったら、全然いいんだよ。外で会おう」
「……行きたい」
「本当?」
「うん」
「ありがとう」
陸の声が、嬉しそうだった。
「じゃあ、日曜日の午後で」
「何時がいい?」
「二時くらい?」
「わかった」
「住所、送るね」
「うん」
電話を切って、ソファに座り込んだ。
陸の部屋。
二人きりになる。
不安と、期待が、入り混じる。
スマホが震えた。
陸から住所が送られてきた。
駅から徒歩十分ほどのマンション。
「無理しないで。嫌だったら、いつでも言ってね」
そのメッセージに、胸が温かくなった。
「大丈夫。楽しみにしてる」
「俺も。待ってる」

土曜日は、準備に費やした。
美容院に行って、髪を整えた。
ドラッグストアで、基礎化粧品を買い直した。
デパートで、下着を新調した。
レースのついた、淡いブルーのセット。
こんなもの、何年ぶりだろう。
離婚してから、ずっと機能性重視の下着だった。
でも、今は違う。
誰かに見せたいと思う下着。
レジで会計をするとき、顔が熱くなった。

日曜日。
朝から、落ち着かなかった。
何度もクローゼットを開けて、服を選び直す。
結局、白いニットに、グレーのスカートを選んだ。
シンプルだけれど、女性らしい。
メイクをする。普段より丁寧に。
でも、濃すぎないように。
香水をつける。ほんの少しだけ。
鏡を見る。
大丈夫。
深呼吸する。
時計を見ると、一時半。
そろそろ出なければ。
バッグに、財布と携帯と、念のための化粧ポーチ。
あと、ハンカチとティッシュ。
コートを着て、マフラーを巻く。
玄関を出る前に、もう一度鏡を見た。
大丈夫。

陸のマンションに着いたのは、二時五分前だった。
五階建ての、新しい建物。
エントランスで、インターホンを押す。
「はい」
陸の声。
「篠原です」
「今、開けるね」
ロックが解除される音。
エレベーターで三階へ上がる。
廊下を歩いて、304号室の前に立つ。
ドアが開いた。
「いらっしゃい」
陸が笑顔で迎えてくれた。
「お邪魔します」
靴を脱いで、中に入る。
ワンルームの部屋。
きちんと整理されている。
キッチン、テーブル、ソファ、テレビ。
壁には本棚があって、たくさんの本が並んでいる。
「暖房、直ったよ」
「よかった」
「コート、預かるね」
コートとマフラーを脱いで、陸に渡す。
「座って。何か飲む?」
「お茶でいい」
「わかった」
陸がキッチンへ行って、お湯を沸かし始めた。
私はソファに座る。
窓の外を見ると、隣の建物が見える。
でも、日当たりは悪くない。
「はい」
陸が湯呑みを持ってきた。
「ありがとう」
一口飲む。温かい。
陸も隣に座った。
「緊張してる?」
「……ちょっと」
「俺も」
陸は笑った。
「何で?」
「だって、篠原さんが来てくれるの、嬉しくて」
その言葉に、胸が温かくなった。
「私も、来れて嬉しい」
「ありがとう」
お茶を飲みながら、部屋を見渡す。
「本、たくさんあるね」
「うん。好きだから」
「どんなジャンル読むの?」
「ミステリーが多いかな。あと、歴史小説とか」
「へえ」
「篠原さんは?」
「最近、全然読めてないけど。昔はエッセイとか好きだった」
「今度、貸すよ」
「ありがとう」
会話が途切れた。
でも、この沈黙は、苦痛じゃなかった。
ただ、心臓の音が大きく聞こえる。
「篠原さん」
陸が言った。
「なに?」
「もっと、こっちに来てもいい?」
頷く。
陸が、少し近づいてくる。
肩が触れ合う距離。
「寒くない?」
「大丈夫」
陸は私の手を取った。
「冷たい」
「そうかな」
「温めてあげる」
両手で、包み込むように。
温かい。
「ありがとう」
陸は私の顔を見た。
近い。
「篠原さん」
「なに?」
「キスしてもいい?」
「……うん」
陸の顔が、ゆっくりと近づいてくる。
目を閉じた。
唇が、触れ合った。
前よりも、少し長く。
少し深く。
陸の手が、私の頬に触れる。
優しく、撫でるように。
唇が離れる。
目を開けると、陸が笑っていた。
「幸せ」
「私も」
陸は、また唇を重ねた。
今度は、もっと深く。
体が、熱くなる。
心臓が、早く打つ。
息が、荒くなる。
陸の手が、私の背中に回った。
抱き寄せられる。
体が密着する。
「篠原さん」
陸が耳元で囁いた。
「なに?」
「もっと、近くにいたい」
その言葉の意味を、理解した。
「私も」
そう答えると、陸は少し驚いたような顔をした。
「本当?」
「うん」
「でも、無理しないで。嫌だったら、いつでも言って」
「大丈夫」
陸は立ち上がって、手を差し伸べた。
「来て」
手を取って、立ち上がる。
陸に導かれて、部屋の奥へ。
ベッドがある。
シンプルな、シングルベッド。
陸は私を優しく抱きしめた。
「怖くない?」
「……ちょっと」
「俺も」
陸は笑った。
「ゆっくりでいいから」
「うん」
また、キスをした。
立ったまま。
抱き合ったまま。
陸の手が、私の髪を撫でる。
優しく。
ゆっくりと。
「篠原さん、綺麗」
「ありがとう」
「本当に」
陸の手が、私の背中をゆっくりと撫でる。
上から下へ。
また上へ。
体が、熱くなる。
「座ろう」
陸がベッドの端に座る。
私も隣に座る。
二人で、向かい合う。
「ねえ」
陸が言った。
「なに?」
「本当に、大丈夫?」
「大丈夫」
「後悔しない?」
「しない」
「約束?」
「約束」
陸は優しく笑った。
「じゃあ」
陸の手が、私の頬に触れる。
親指で、唇をなぞる。
ゆっくりと。
また、キスをした。
今度は、もっと深く。
もっと長く。
体が、溶けていくような感覚。
陸の手が、私の背中のファスナーに触れた。
「いい?」
「……うん」
ゆっくりと、ファスナーが下りる音。
肌に、空気が触れる。
ニットが、肩から滑り落ちる。
陸の指が、私の肩に触れた。
「冷たくない?」
「大丈夫」
でも、少し震えていた。
緊張で。
期待で。
陸は私を横たわらせた。
ベッドに。
優しく。
そして、隣に横たわる。
「篠原さん」
「なに?」
「愛してる」
その言葉に、涙が出そうになった。
「私も」
陸は私を抱きしめた。
温かい。
安心する。
怖くない。
陸の手が、私の体を優しく撫でる。
肩。
腕。
腰。
ゆっくりと。
確かめるように。
私も、陸の体に触れた。
シャツの上から。
胸。
背中。
温かい。
心臓の音が聞こえる。
早く打っている。
陸も、緊張しているんだ。
それが、少し安心した。
「篠原さん」
「なに?」
「ちゃんと、準備してある」
その言葉の意味を理解して、頷いた。
「ありがとう」
陸は、私のことを考えてくれている。
それが、嬉しかった。
時間が、ゆっくりと流れた。
陸の手が、私の体を優しく包む。
私も、陸を抱きしめる。
二人の体温が、混ざり合う。
呼吸が、重なる。
心臓の音が、重なる。
「いい?」
陸が聞いた。
「……うん」
ゆっくりと。
優しく。
二人は、一つになった。

痛みは、少しだけあった。
でも、陸は優しかった。
「大丈夫?」
何度も聞いてくれた。
「大丈夫」
そう答えながら、陸を抱きしめた。
時間が、どれくらい経ったかわからない。
ただ、二人でいた。
体を重ねて。
心を重ねて。

全てが終わったとき、陸は私を抱きしめたまま言った。
「ありがとう」
「こちらこそ」
「幸せ」
「私も」
陸は私の髪を撫でた。
「愛してる」
「私も愛してる」
そう言うと、陽は嬉しそうに笑った。
窓の外は、もう暗くなり始めていた。
「寒くない?」
陸が聞いた。
「ちょっと寒いかも」
陸は立ち上がって、毛布を持ってきた。
私の体に、優しくかけてくれる。
「ありがとう」
「動かないで。すぐ戻るから」
陸はバスルームへ行った。
水の音が聞こえる。
私は毛布に包まれて、天井を見上げた。
陸と、体を重ねた。
それは、特別な時間だった。
怖かったけれど。
でも、陸が優しかったから。
大丈夫だった。
陸が戻ってきた。
「お風呂、沸かしてるから。入る?」
「ありがとう」
立ち上がって、服を整える。
陸は私を後ろから抱きしめた。
「篠原さん」
「なに?」
「今日、来てくれてありがとう」
「こちらこそ」
「また、会えるよね」
「もちろん」
「よかった」
バスルームへ向かう。
お湯が、ちょうどいい温度だった。
ゆっくりと浸かる。
体が、芯から温まる。
疲れが、溶けていく。
幸せだ。
そう思った。

お風呂から上がると、陸がキッチンにいた。
「お茶、淹れてあるよ」
「ありがとう」
テーブルに座って、お茶を飲む。
「お腹空いてない?」
「ちょっと」
「何か作ろうか」
「いいの?」
「もちろん」
陸は冷蔵庫を開けた。
「パスタでいい?」
「いいよ」
陸が料理を始める。
手際がいい。
「料理、得意なの?」
「一人暮らし長いからね」
「羨ましい」
「篠原さんは?」
「最近、ほとんどコンビニ」
「それはダメだよ」
陸は笑った。
「今度、一緒に作ろう」
「うん」
パスタが出来上がった。
ペペロンチーノ。
シンプルだけれど、美味しそう。
「いただきます」
フォークを持って、ひと口食べる。
「美味しい」
「よかった」
二人で、食べる。
窓の外は、もう真っ暗だった。
「何時?」
「八時」
「もう、そんな時間」
「泊まっていく?」
心臓が跳ねた。
「でも」
「無理にとは言わないよ。でも、遅いから心配で」
陸の言葉が、優しい。
「……じゃあ、お言葉に甘えて」
「よかった」
陸は嬉しそうに笑った。
パスタを食べ終わって、お茶を飲む。
「ねえ」
陸が言った。
「なに?」
「今日、幸せだった」
「私も」
「これから、もっと一緒にいたいな」
「私も」
陸は私の手を握った。
「ありがとう」
「こちらこそ」
片付けを手伝って、また二人でソファに座った。
陸は私を抱き寄せた。
「疲れてない?」
「大丈夫」
「嘘」
陸は笑った。
「少し眠ったら?」
「でも」
「いいよ。俺の肩、貸すから」
陸の肩に頭を預ける。
温かい。
安心する。
目を閉じる。
陸の心臓の音が聞こえる。
規則正しく。
穏やかに。
それを聞きながら、意識が遠のいていった。

目が覚めたとき、ベッドに横たわっていた。
毛布がかかっている。
陸が、運んでくれたのだろう。
時計を見ると、十時を過ぎていた。
起き上がると、陸がソファで本を読んでいた。
「起きた?」
「ごめん、寝ちゃった」
「いいよ。疲れてたんでしょ」
「うん」
陸はソファから立ち上がって、隣に座った。
「水、飲む?」
「ありがとう」
グラスを受け取って、一口飲む。
「もう遅いから、今夜はここで休んで。明日、仕事でしょ?」
「うん」
「じゃあ、ゆっくり休んで」
「ありがとう」
陸は私の髪を撫でた。
「おやすみ」
「おやすみなさい」
もう一度、ベッドに横たわる。
陸は電気を消して、隣に横たわった。
「寒くない?」
「大丈夫」
陸は私を抱き寄せた。
「おやすみ」
「おやすみなさい」
陸の腕の中で、また目を閉じた。
温かい。
安心する。
幸せだ。
そう思いながら、眠りに落ちていった。

翌朝、目が覚めると、陸はまだ寝ていた。
穏やかな寝顔。
そっと、ベッドから出る。
キッチンへ行って、水を飲む。
窓の外を見ると、朝日が昇り始めていた。
新しい一日が、始まる。
陸と過ごした夜。
それは、私の人生で、忘れられない夜になった。
怖かったけれど。
でも、陸が優しかったから。
大丈夫だった。
これから、どうなるかわからない。
でも、一緒に歩いていける。
そう思えた。
キッチンで、お湯を沸かした。
コーヒーを淹れる。
その香りで、陸が目を覚ました。
「おはよう」
「おはよう。起こしちゃった?」
「ううん。いい匂いで目が覚めた」
陸は起き上がって、キッチンへ来た。
「コーヒー、淹れてくれたの?」
「うん」
「ありがとう」
二人でテーブルに座って、コーヒーを飲む。
「今日、仕事?」
「うん。九時から」
「じゃあ、そろそろ準備しないと」
「そうだね」
陸は立ち上がって、トーストを焼き始めた。
「朝ご飯、食べていって」
「ありがとう」
簡単な朝食を一緒に取って、支度を始めた。
「送っていくよ」
「大丈夫。一人で帰れるから」
「でも」
「久我くんも、仕事あるでしょ」
「うん」
「じゃあ、ここでお別れしよう」
玄関で、靴を履く。
コートを着て、マフラーを巻く。
「昨日は、ありがとう」
陸が言った。
「こちらこそ」
「また、会えるよね」
「もちろん」
「よかった」
陸は私を抱きしめた。
「気をつけて」
「うん」
「また連絡するね」
「待ってる」
陸は、もう一度キスをした。
優しく。
短く。
「行ってらっしゃい」
「行ってきます」
ドアを開けて、廊下に出る。
振り返ると、陸がまだドアの前に立っていた。
手を振ると、陸も振り返してくれた。
エレベーターに乗って、一階へ降りる。
マンションを出て、駅へ向かう。
朝の空気が、冷たい。
でも、心は温かかった。
陸と過ごした時間。
それは、私の宝物になった。
駅に着いて、ホームへ降りる。
電車を待ちながら、スマホを見た。
陸からメッセージが来ていた。
「昨日は、本当にありがとう。幸せだった」
「私も」
「また会おうね」
「うん。楽しみにしてる」
「愛してる」
「私も愛してる」
スマホを閉じて、ホームに立った。
電車が入ってくる。
ドアが開いて、乗り込む。
窓際の席に座る。
外を見る。
朝の街が、動き始めている。
私も、新しい一日を始めよう。
陸と一緒に歩む人生。
それは、まだ始まったばかり。
でも、きっと、幸せになれる。
そう信じて。
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